小さな砂漠に蜘蛛の糸のように垂らされる澄んだ水。湿った土を無邪気にかき集め、手の平に力を込めて成形する。ドーナツの生地をこねるように優しく、そして愛情を込めて、球形のそれは出来上がった。何かも分からない木の大きな落ち葉を適当に拾い上げ、それに愛情たっぷりの土でできた球を乗せて愛しい初恋の彼の前に差し出す。たかがままごと、されどままごと。 「はいこれ、おまんじゅ! どおぞめしあがれ!」
ふんだんに細やかな表現が使われていて読み易く、尚且つ人物の感情や情緒を上手く描写出来ていて… 好きッス