家には入れなかった。 いつもならそこにいて、笑ってるじいちゃんがいなかった。 寒いからはいれ、と言われた時、涙が出た。 なぜそのタイミングなのかはわからない、けれど泣き続けた。 じいちゃんの遺体を見たのは、それから1時間くらいしたとき。 無表情なじいちゃんを、私は見るしか無かった。 もしかしてまだ寝てるだけかも、いつか起きるかもしれない。 そう思っているのに、じいちゃんは目を覚まさなかった。