目覚ましの騒々しい音に目覚めると、窓から入ってきた光が私の顔を照らした。
重たい瞼をこすりながら、私は隣で眠る弟を見る。
この目覚ましの音でも起きないなんて、凄く深い眠りだ。すやすやと寝息を立てる弟は、幸せそうに眠っていた。
あまりにも子供らしいその寝顔は、いつまでたっても変わらずだった。
「起きろ、遅刻するよ!!」
大声で叫ぶと、弟は目をこすりながら体を起こす。
目ざましで起きなかったからと、身構えていた私が馬鹿のようにすんなりと起き上がる。
「もうそんな時間?」
「ごめん、うそ。そろそろ支度しちゃいな、送って行ってあげる」
「……ん」
のっそりと立ち上がって顔を洗いに行く弟を見て、背が随分伸びたなと感心を浮かべた。
そんな身長と反比例するかのように、あまり肉付きが良くないのは、家庭環境故だろう。
仕事が早いな
寝れないじゃないか
この文章量で設定が読み込めるところが凄いな。
才能を感じる