やがて体育の時間がやってきた。
更衣室で長距離走を嘆く学友たちの中、私は一人だけ違う意味で嘆いていた。胸はEカップ。カーディガンでなんとか乳首が浮き出るのを誤魔化せていたが、真っ白かつ通気性の良い体操着では隠せるはずがない。しかもジャージを忘れていた。何者からも守ってもらえない。
悩んだあげく信頼における友人にそのことをこっそり話した。友人は最初はしきりに腹を抱えて笑い、そしてしばらくして、真剣な顔持ちで案を出す。
「保健室で絆創膏を貰って貼ったら?」
かくして私は"乳首に絆創膏"という初体験に胸を踊らせ(悪い意味で)ながら、なんとか3kmを走り抜けました。走る時は揺れると痛かったので腕を組みながら走った。先生に怒られたけど頑なに腕組みをやめなかった。
そんな青春の1ページ
本音を言うと開放感が少し気持ちよかった。
こうして露出狂がまた一人誕生したのか
乙。3kmよく頑張った。