学校中にばらまいかれたバナナの鮮やかな黄色に目を細めながら、私は笑いを堪えられなかった。
「くくく……はーはっはっはっは!待っていろよ……レイコ!!」
かつての怨敵が、ここにはいる。
これは復讐だ。
やつは私の暮らすツメッターイ氷山に乗り込み、お供のドラゴン達と共に、私のかまくらをめちゃくちゃにしたのだ。しかもその上にドラゴン達の魔力のせいで生態系は崩壊、ツメッターイ氷山はちょっとしたリゾート地にまでなってしまった。
許さない。
罪には罰を。それ相応の復讐を。バナナの皮で足をすべらせ尻もちをつけ。
そう、すべては我が復讐のため。
「はーはっはっは!はーっはっはっはっうえっげほっごほっ」
じゃっかんむせながらも、私はレイコが苦しむ様を屋上から見守る事にした。