私は、恐る恐るお兄ちゃんの部屋の前へ。
緊張する……。
「紗彩ですっ、お兄ちゃん、夏音が手作り料理作ってくれたから、一緒に食べようよ」
トントンとドアをノックしつつ、中に居るはずのお兄ちゃんに話しかけた。
「……」
部屋の中からは、無反応。かすかに、テレビの音のようなものが聞こえる。
――生きてる……よね?
私は仕方なく、鍵のついてないお兄ちゃんの部屋のドアを開け放った。
「……お兄ちゃん?」
一応電気は、ついている。
アニメがやっているテレビの前には、お兄ちゃんが座ってた。
「……本当に、紗彩か……?」
私の声に気付いたのか、後ろに振り返ったお兄ちゃんの顔には、疲れが浮かんでいた。
「ん、お兄ちゃん、大丈夫……っ!?」
お兄ちゃんは、私の腕を乱暴に掴んで引き寄せる。
私はあっという間に、お兄ちゃんの腕の中に入ってしまった。
「お兄ちゃん!?何、してるの・・・!?」
「……」
お兄ちゃんは、じぃっと私を見てから、ゆっくりと口を開く。
「俺、紗彩が好きだ。前も、言ったけど」
「……!」
数年前の私なら、嬉しかっただろう。
けど、今は。
お兄ちゃんへの気持ちが、変わってるから……。
「だからっっ、戻って来てくれ……」
切実な願いに、心が揺れて仕方がない。
私、どうすれば良いの……?
ひょぇぇ(>_<)
ましろさんマジでスゴい!
(私、語彙力ないのが再確認できた(。>ω<。))