魔法少女に憧れる5人の女の子の物語。
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プロローグ
私は魔法少女になりたかった。
魔女じゃなくて、魔法少女。
強くてかっこよくて可愛い姿に憧れて、よくごっこ遊びもしていた。
でも、そんなのはただの遊びなんだ。私は本当に魔法が使える女の子になりたい。
不思議な呪文で可愛い衣装に着替えて、魔法のステッキを片手に魔法の言葉を唱えて、色々な魔法を使う…。
そんな魔法少女に憧れていた。
*第一話 不思議な石*
…なーんて、昔は夢見てた。
でも、私ももう中学生…そんなのなれっこないって分かっている。
あーあ、まだ純粋だったあの頃に戻りたいよ…。
時の流れを変えられる魔法…なんてあるわけないか…。
所詮、私はただの女の子。魔法なんて使えるわけない。
そもそもこの世に魔法なんて存在するわけがないんだ。
そろそろ現実を見ないといけないな。
私はリュックを背負ってドアを開けた。
朝日がまだ寝たがる脳を叩き起こす。
……そう、まるで………今日も1日、頑張りなさいと言うように。
学校までの道のり。
重い足に力を込めて一歩一歩、少しずつ進む。
しかし目の前に広がる坂道は遥か彼方まで広がっていて、全く進んでないのかと錯覚してしまいそうだ。
額に浮く汗と切れる息に苛立ちながらずり下がるリュックを背負い直す。
推測17分歩き続け、やっと見えてきた校舎にほっとしながら空を見上げる。
今日は晴れ。まだ7時だと言うのに、ちらつく雲も真っ白。
今日は私の苦手な体育があったっけ…。こんな日に限って晴れなんて。憎しみを込めて澄み渡る空を睨み付けた。
私は幼い頃から、不幸体質だった。
誕生日に熱を出したり、舞台で転んだり……。
恥ずかしいなんて感情、もうとっくに死んでいる。
だから魔法少女の夢を隠すつもりもない。私はただ、堂々と生きて、この体質と戦い続けよう。