六人の絆〜傷つけ、傷つき、分かったこと〜

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1:カツゲン:2016/07/15(金) 22:57

今、実際に私の通ってる学校で起こっていることです。だいぶ盛ります。

2:カツゲン:2016/07/15(金) 23:09

//登場人物 1//

 田村 ねね(たむら ねね)
 中学3年生。3年2組。バレー部の副部長。六人グループ「いつメン」のメンバー。
 宮崎 栞(みやざき しおり)
 中学3年生。3年2組。女子ソフトテニス部副部長。六人グループ「いつメン」のリーダー的存在。 
 塚本 奈南(つかもと ななみ)
 中学3年生。3年2組。あるテニスチームに所属している。転校生だったが、すぐに「いつメン」のメンバーに。
 川田 未咲(かわた みさき)
 3年2組。チアリーディングチ一ムに所属している。「いつメン」の中で絶対的な発言力を持つ。

3:真凜◆Jk:2016/07/16(土) 08:32

感想ありがとうございました。
カツゲンさんも小説頑張ってください!
楽しみにしてます☆

4:カツゲン:2016/07/16(土) 22:11

一緒に頑張りましょう!

5:カツゲン:2016/07/16(土) 22:24

//登場人物 2//

 大連 歌音(おおむら かのん)
 3年2組。吹奏楽部副部長。あだ名は「ブタ」。「いつメン」の中で唯一の運動オンチ。
 高橋 咲弥(たかはし さや)
 3年2組。女子バスケットボール部。「いつメン」の中で一番フレンドリー。
 野中 奏実(のなか かなみ)
 私です。3年2組。自然観察部部長。クラスの底辺で、ともだちは珠吏だけ。
 橋本 珠吏(はしもと しゅり)
 3年2組。卓球部副部長。閉じこもりがちで、あまり友達がいない。

6:カツゲン:2016/07/16(土) 22:42

//1//

「しーおはよー!ねぇ、みーたん、宿題やった?」
「やってなーい!」
 私は、ねねたちの「いつメン」を横目に、珠吏と一緒に好きなアイドルグループについて話していた。
「昨日さー、テレビ見たら、あきと出てて、めっちゃ爆笑した!デブのとなりにほっそり?あきと、よけい太って見えたよね」
「あーそれ分かる!」

 キーンコーンカーンコーン……
 チャイムが鳴った。朝読書の時間だ。私は、昨日図書室から借りてきた「植物図鑑」を読んでいた。後ろから珠吏が蹴ってくる。珠吏は私の後ろの席。
「これ、なんて読むの?」
「これ?はんかがい、だよ」
「さすがかなだわー」
 私は勉強はまあまあ出来る、でも運動は大のニガテ。でも、勉強ではみんなに頼られてる。それだけで十分。珠吏は、人見知りで殻に閉じこもりがち。私たちは、2年生になってから、すぐに意気投合。珠吏はちょっとおバカ。勉強ではいつも私に聞いてくる。珠吏の席のとなりには、ねねがいる。私名義で図書室から借りてきた憲法の本を読んでいる。意外にもハマってしまったようで、「これ、おもしろい!」って笑ってた。私はあまりねねたちとは交流がないから、少し話せるだけでも嬉しかった。

 〜あの時間から、「いつメン」が狂った。

7:カツゲン:2016/07/16(土) 22:47

栞は「しー」、
菜南は「なーたん」、
未咲は「みーたん」、
歌音は「ブタ」、
咲弥は「さーたん」、
私は「かな」、
珠吏は「しゅり」
で出てきます。大体、私の目線から書かせていただいています。

8:カツゲン:2016/07/17(日) 23:36

//2//

 それは、理科の時間だった。授業場所は理科室で、席は、さーたんの隣だった。ねねは、みーたんの隣。ねねの班には他にも、男子二人。坂神と大林だった。まず、理科の先生の怒りに触れたのは、男子二人。ちょっかいを出し合い、先生に怒られた。そして極めつけは、ねねと坂神。足でちょっかいを出し合い、実験は中止。それに、私たちのクラスは実験が出来なくなってしまったのだ。ねねは、何も悪くない。悪い度をパーセンテージで表すと、坂神が70、大林が20、ねねが10、といったところだろう。なのに、ねねだけが、「いつメン」から無視されるようになった。坂神のほうが、圧倒的に悪いのに。

 私としゅりが、ねねの異変に気付いたのは、その次の日だった。その当時、ねねには付き合っている人がいた。私としゅりは、トイレに行って、ペチャクチャ喋っていた。個室のドアが開いて、出てきたのは、ねねだった。私がトイレに行くときは大体、友達と一緒に行く。ねねは、ブタと一緒に。ねねは無言で手を洗い、無言でトイレから出て行った。私たちも、無言でトイレから出ていった。異常なほどくっついているカップルに、心のなかで「リア充爆発しろ!」と叫びながら、しゅりと廊下を歩いていた。そのとき、ねねがねねの彼氏とすれ違った。でも、互いに反応なし。教室で、しゅりと向かい合って座る。しゅりは、小声で、
「ねねちゃんって、栞ちゃんから嫌われてるの?彼氏とわかれたの?」
「さあ、わかんない。どうして?」
「いや、朝、学校についたとき、栞ちゃんたちが、<Nマジ無理>って言っててさ、で、今みんなから無視されてるじゃん?
それに彼氏とはさっき、すれ違ったときも、なんの反応なしだよ?付き合ってた頃は、ちょっかいかけあうほど仲良かったのに」
「へぇー、まあ、栞たちのことは、しばらく観察しよう。で、その彼氏の話、誤解が解けなかったのかなぁ……」
「誤解って?」
「いや、あのね、菅野から聞いたんだけど、ねね、バレーやってるじゃん?で、菅野、塾行ってて、その塾に他中のバレー部の男子がいるらしくて。その人が、<俺さ、ねねと付き合ってるんだー!>とか言いふらしてたみたい。で、それからねねは、“サイテー二股女”ってレッテル貼り付けられたみたいなの、知らない?」
「噂では聞いた」
「とにかく、今注目するのは、“いつメン”だよね」
 私としゅりは、これから「いつメン」に深く関わることになる。

9:カツゲン:2016/07/18(月) 23:52

//3//

 それから私としゅりは、休み時間のたびに、作戦会議をした。でも、私としゅりにとって、その状況は最悪だった。席のすぐ近くに、ねねがいたのだ。ねねに、「いつメン」に気付かれないように、コソコソ話した。「いつメン」が通りかかると、わざとらしく「りゅーせーかっこいいー!!」などと叫んで。私たちが一番重要だと考えた授業は、体育、美術だ。体育はバレーボールをやっていて、毎回チームを変える私たちにとって、ねねは重要だ。もちろん、「いつメン」にとっても。でも、ねねを無視してる以上、「いつメン」とねねが同じチームを組むことはないのだ。案の定ねねは、佐藤さんたちとチームを組んだ。私たちは、「やっぱりね」と思った。でも、その次の日、私たちにとって思いがけないことが起こった。
 その日も体育の授業があった。ねねは、チームを組むとき、ブタと組んだのだ。それに、テスト課題をやるときも、一緒に。私たちは、「大丈夫そうだね」と安堵した。でも、塾で、聞いてしまった。

「ねぇブタ。今日の体育の時間、何があった?」
「いや、しーきいて。向こうが、『一緒にやろう』って言ってきて、断りたくても断ったらなんかあれだから、しょーがないから一緒にチーム組んだだけ。これからは、向こうが話しかけてこないかぎり、何も喋らないよ」
「当たり前じゃん」

 私はその次の日、そのことをしゅりに伝えた。「そういうことだったんだ」

10:真凜◆Jk:2016/07/19(火) 16:33

おもしろいですね!
私も、同じような?経験しました。
ねねがかわいそう…。

11:カツゲン:2016/07/19(火) 22:28

感想、ありがとうございます!

12:カツゲン:2016/07/19(火) 22:42

//4//

 ねねは、男子といることが多くなった。他のクラスの、事情を知らない人たちからは、「男好きだ」とか言われてるけど、ねねは全然気にしてない。ねねなら大丈夫か、と思っていたとき、しゅりからある話を聞いた。
「ねねちゃんが嫌われてる理由、まだあった。」
「何?」
「ねね、前に付き合ってた人いたじゃん」
 ねねは、可愛くて、誰からも愛されている。私とは正反対で、色んなひとから告白されていた。その「付き合っていた人」は、私たちが2年生のころ、ねねの彼氏だった遥希だ。
「で、本当は栞ちゃん、遥希のことが好きで、でもねねちゃんのこと応援してたんだって」
「一途だね」
「そうなの。で、ねねぢゃんが遥希と別れてからも仲が良いのが、許せないみたいだよ」
「ふーん……てかなぜにそれを知ってるの?」
「1年のころ、栞ちゃんと仲が良かったひなちゃんに聞いてみたの。したら、栞ちゃん、遥希に一目惚れだって」
「へぇ……すごいねぇ…しー、一途だね。それに、ねねに『頑張れ!』って、優しい〜………でも、そこまでする?普通」
「しないよね〜……女って、怖い」
「次、体育だよ!今日でバレーの試合最後だよ」
「まじか」
 私たちは体育館へと向かった。

13:カツゲン:2016/07/19(火) 22:47

※訂正

//4//の中の
 ×「ねねぢゃん」
 ○「ねねちゃん」

14:カツゲン:2016/07/20(水) 22:18

//5//

 私は、バレーのチーム決めで、迷った。いつものチームに行くか、ねねと一緒にやるか。私としゅりは、ねねを選んだ。
「ねねー!一緒にやろー!」
「いーよー!よろしくねー」
「がんばろー!」
 最初の対戦相手は、しーたちだった。結果は、私たちの圧勝。ざまあみろ、と言いたいが、事情は知らないことになっているので、しゅりと小声で「ざまあみろ」。
私たちの最後の試合では、
「あと5分でうちらの青春終わっちゃうよ!」
「やばい!楽しまなきゃ!」
 その日はとても楽しかった。


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