こんにちは、紅蓮です。
今回は「コーヒー。」というお話を書いていきます。
ぜひ、よろしくお願いします。
柏木 雛(かしわぎ ひな)
七城 まこと(ななしろ まこと)
増えるかも。
みなさんこんにちは、柏木雛です。
わたしは行きつけのカフェがあって、いつも行ってる場所。
ケーキやジュースとかがあって、店員さんもやさしい。
「こんにちはっ!」
ドアにかけてある木の看板「Open」の文字。
小さいけど、かわいいお店、「orange」。
雛はドアをくぐって出てき、店員さんにあいさつをした。
「おかえり、雛ちゃん。今日もオレンジかい?」
五十歳を過ぎた、髭の生えているおじいさんが聞く。
雛はまだ子供だから、オレンジジュースを飲んでいる。
なんたって、ここのオレンジは美味しくて評判。
コクリと雛がうなずくと、雛はまわりをキョロキョロと見渡した。
「あの、七城さんは…⁇」
七城 まこと。ここの店員で、一番雛と仲が良い。
雛は何十歳も年上の彼に、恋をしてしまったのだ。
最近はカゼで来てなくて、心配げ。
「七城はね、最近来ないんだよ…カゼだって」
おじいさんの名は小松さん。
小松さんが言うと、雛はションボリと下をむいた。
つまらなさそうにオレンジジュースをストローで飲んでいる雛。
「ふふっ、本当に雛ちゃんはまことが好きなのね。ふふ、かわいい」
女の人の店員がクスクスと微笑む。
見たことがない人だけれど、名札を見ると『近藤 沙織』と書いてあった。
多分あたらしい店員さん。雛は二年間通っているけれど、こんな店員さん見たこともなかった。
「こ、こんにちは……」
トナリに私と同じくらいのくせ毛の、男の子がいることに気づいた。
その男の子はオトナに、ブラックコーヒーを飲んでいた。
「ねえねえっ、コーヒーが飲めるなんてスゴイねっ!」
黒いパーカーをきている男の子は本をおいて、一息ついた。
カップを指差すと、そこには砂糖のごみがひとつあった。
「わたし、砂糖入れてもムリなの。苦くて…」
「…そっか」
ふたたび本を読みだす男の子。
赤い髪でくせ毛の男の子は目がぱっちりしてて、すらっとしている。
結構、カッコいいかも。と雛は思った。
「わたし、柏木 雛っていうの!あなたは?」
「……新谷、波留」
照れながらつぶやいた男の子、いや波留くん。
よろしくね、と雛はいうと、波留はコクリと軽くうなずいた。
「ふふーん、また友達が増えちゃった」
ルンルン気分で雛は帰っていると、ばったり七城さんに会ったのだ。
パニックを起こし、キョロキョロと見回す。
「ここ、ここ、こ、こんにちはぁっ!」
「な、なんで最近カフェにこないんですか?待ってるのに」
まことは無言。
「オレ……カフェ、やめようかと
思ったんだ。それで…結果、だした」
「や、やめちゃうんですか⁉」
雛はあせり、直球に聞いた。
「うん。今のカノジョもいるし、そっちのほうも考えたいなぁ…って」
雛の頭をなで、まことは言った。
雛は泣きそうになり、まことに「ばか!」と言って突き放した。