「待ち合わせは中央改札口で」
そう、2人は約束した。
>>2 : あらすじ的なもの
>>3 : 主な登場人物
.
=あらすじ的なもの=
青い鳥に導かれ、電脳世界で知り合った
田舎に住む女の子と都会に住む男の子
2人が紡ぐ遠距離恋愛の物語___
初めまして。青井と申します。
半分私の実話に基づき、ある程度の脚色を加え、マイペースに更新していきますのでよろしくお願いします。
=主な登場人物=
・支倉 葵(はせくら あおい)
平成7年5月生まれの女
東北の田舎に住んでいる。
・葛西 悠介(かさい ゆうすけ)
平成6年1月生まれの男
東京に住んでいる。
・初雁 真斗(はつかり まさと)
平成7年9月生まれの男
葵と悠介の友達。葵とは高校の同級生。
春は出会いと別れの季節だ。
卒業や入学、退職や入社__
人の動きが目まぐるしい。
「勉強、ついていけない。学校やめよう。」
高校3年に進級するはずだった、支倉葵は学校を辞めることにした。
この高校は中学1年生の頃からずっと入りたいと思っていた学校だ。第一志望の高校にしてからというもの、必死に勉強し、推薦入試で合格した。
しかし、現実は甘いものではなく、入学したものの勉強についていくことができなかった。
いつしか体調を崩し、不登校になりかけてしまったのだ。
決して学校生活がつまらなかった訳ではない。友達とも仲良く過ごし、部活動も積極的に参加していた。勉強だけが足を引っ張っていた。
想像していた学校生活とのギャップ…、これが彼女を苦しめていたのかもしれない。
「高校、辞めたら高卒認定試験取らなきゃ」
高校を辞めるということは、すなわち中卒ということになる。高校を卒業しなければ大学に進学することができない。彼女の中で「中卒」の2文字は心の中にどうしても引っかかっていた。とにかく、学歴は大卒にせねば…。そのために必要なものが「高卒認定試験」だ。高卒認定試験に合格すれば、「高校卒業程度の学力がある」と判断され、大学入試を受けることができる。
「高校の時の単位である程度埋められるけど…政治経済習ってないしな」
高卒認定試験は高校で取得した単位に応じて科目が免除される。葵は政治経済さえ受験し合格すればいいという状況下にいた。
「教科書、どうしよう…。あ、あいつだ。あいつに連絡すれば…」
悠介
もし政治経済の教科書を持っていたら、譲ってほしい
葵
メールを打ち込み送信する。
ピロンと音がなり、すぐメールが返ってきた。
葵
いいよ、丁度そっち行くから
今度の週末、渡すよ
悠介
これが、全ての始まりだった。