*ゆき*の小説集

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1:ゆき。:2020/09/05(土) 21:15

この小説は何個もスレ作るよりもいいかな、と言うことで色んな話を書いていく予定です。

短編になるのが多いかも。

※乱入あり

*書き込みする際に気を付けてほしいこと*
・この小説良くない、と言う場合、アドバイスを入れてほしいです。
・関係のない話、会話は控えてください。

※不定期更新

頑張って書きます。

2:ゆき。:2020/09/05(土) 21:36


____幽霊だけど、恋しました。______



 とある夏の日。綺麗な青空の朝。心地良い風が吹いている。
夏休みの真っ最中と言うのもあるのか。大通りには車がよく通るようにも思える。
そんな気持ちの良い朝だが、大通りの横断歩道の端で、花束を持ってしゃがみこんでいる女性がいた。
その女性は、
「あ……や……どうして……」
と呟きながら涙を流していた。

 白栖 綾(しらす あや)。昨日、この横断歩道で車に轢かれて亡くなった。
この女性は、綾の母親だ。綾が交通事故に遇ったと聞いて一番に駆けつけ、綾が目を覚ますのを待っていた。
しかし、綾が目を開くことはなかった。

車に当たった場所が悪かったのか、事故が起きて数時間後、タヒ亡が確認された。
14歳だった。

車の運転手によると、綾が飛び込んだとのこと。
その証拠に、ドライブレコーダーの映像と、ブレーキの跡が確認された。
よって、綾が赤信号に飛び出したとされる。

そんな綾は、今まさに事故が起こった横断歩道の上空に居る。
いや、浮かんでいる、と言う方が正しい。

つまり綾は、亡くなった後、幽霊となったのだ。

3:ゆき。:2020/09/06(日) 15:52


_私、死んじゃったんだ。

そう実感したのは、母や親戚がお葬式で泣き崩れているのを目撃したとき。
私は幽霊になっていた。
幽霊として不便はなく、人に見えないこと以外は何でも出来るようだった。

ある日の朝。
特に行く宛も無いまま、ふらふらと飛んでいると、猛スピードで走る制服姿の男性が見えた。
少し気になったので追いかけてみると、

「遅刻しちゃう…」

と呟いているのが分かった。
学校に遅刻しそうなのか。少し見守ってみよう。


それから数分後、ギリギリ学校にたどり着いた男子生徒を見てほっとする。
人のことなのにほっとするなんて変なの。と思いつつ、学校を見て回ることにした。

校舎は比較的新しい方で、お洒落なデザインが施させている。
私の通っていた学校は歴史があるとやらで改装されず、古いイメージしかない。
羨ましいと思うも、勉強が出来るかどうかは関係無さそうだ、と自分で苦笑する。


お昼休みになった。生徒は多いような感じがする。
さっきの男の子は居ないかと探していると、小さく人だかりが出来ているのに気がついた。

「ゆうくん!私とお弁当食べよ?」

どうやら女子にお誘いを受けるほどのモテ男子がいるらしい。当の本人は苦笑しているが。
大して興味はないので再び男の子探しを続けようとしたが、ゆうくんと呼ばれた男子に見覚えがあった。

「もしかしてさっきの…」

朝、学校に遅刻しそうだったあの男子生徒はゆうくん、と言うのか。
しかし、随分モテるな、ゆうくん。
何故こんなに興味が湧くのかは分からない。だけど、ゆうくんの事が知りたくなってしまった。


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