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1:ALICE:2014/06/14(土) 10:04 ID:PYM

短編集
表紙にそう書かれたノートを私は開く。
そこには初めから最後まで物語が綴られていた。
小さい頃に書いた物だと、私は気付く。
私は引っ越しの準備をほったらかし、夢中で文字を目で追い始めていった。



*注意*

感想やアドバイスをこのノートに書いて頂けると嬉しいです。
ただし、意味の分からない物を落書きするのは止めてください。

2:ALICE:2014/06/14(土) 10:47 ID:PYM

[1.誕生日]


誕生日なのに。
私は涙をこらえ、目の前の光景をボーッと眺める。
「奈々、まだ生きてたの?」
前は俗に言う『親友』だった筈の結衣が笑う。
「今日コイツ誕生日だってさー!!」
『彼氏』という位置付けだった亮も多分今では彼氏じゃない。
「そうだったな!!じゃあ忘れられない誕生日にしてやろうぜ?」
翔大は幼稚園からの『幼なじみ』。
みんなみんな、喧嘩や別れの言葉など無かったはずだ。
なのに。
今ではこの三人、いやクラスメートはみんな敵だ。
こうなったのは突然で。
浮気だの何だの言われるようになってからだ____。


「付き合ってください」
呼び出されて行った校庭で私は告白と言うものをされた。
相手は高橋亮。
異性からも同性からも好かれるイケメンでムードメーカー。
そして親友の結衣が好きな相手でもある。
少しチャラいけど、中身は好い人。
結衣の事は気になったけど私は軽くオッケーを出した。
「良いよ」と。
結衣にはその日の夜にメールで伝えた。
すると「マジか。でも奈々だから許すw」と返信が来て安心した。
でも。
今思えばこの頃から私と結衣の関係は崩れていた。

次の日、学校に行くと私と亮の事はもう広まっていた。
結衣も私を茶化したりして私は複雑な心境になる。
「なんかゴメンね」
そう謝ると、結衣は笑って流す。
しばらくそんな関係が続いた。
次第に気まずさも薄れ私たちはまた仲良くなるはずだった。
本当は。


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