イナズマイレブン〜黒猫を連れた少女はエイリア学園最強の少女〜

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1:暁◆s2:2016/09/14(水) 10:03 ID:4hI

オリキャラ紹介

死神屋 皐月(女)/コア
黒猫のデビルを連れた自由気ままな少女。
エイリアの姫君と最強の少女として知られている。
他人の怒りに触れるような言い方をしてしまう為、マスターランク三チームに嫌われている。
妹の皆月が雷門に居る。

容姿・特徴
・緑色のロングヘアに髪の毛の先が金髪。

2:暁◆s2:2016/09/14(水) 10:19 ID:4hI

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死神屋 皐月(女)/コア
黒猫のデビルを連れた自由気ままな少女。
エイリアの姫君と最強の少女として知られている。
他人の怒りに触れるような言い方をしてしまう為、マスターランク三チームに嫌われている。
妹の皆月が雷門に居る。

容姿・特徴
・緑色のロングヘアに髪の毛の先が金髪。
・ユニフォーム代わりに黒色の猫耳付きのフードを着ていて、肩に黒猫のデビルを乗せている。
・目はネコ目で瞳の色は金。
・チームは何処にも所属していない。
・お日さま園に住んでいて、過去に訳アリ。
・一人称は「コア」

死神屋 皆月(女)
皐月(コア)の妹。
エイリア学園に入ってしまった姉達に間違っていると教える為、瞳子に付いて行く。
何事も瞬時に見極め、ゲームメイクも鬼道とほぼ互角。
白猫のムーンをいつも連れていて、大切にしている。

容姿・特徴
・金髪のセミロングに髪の毛の先が緑色。
・雷門のジャージ代わりに白い色の猫耳付きフードを着ていて、白猫のムーンを肩に乗せている。
・目はネコ目で金。
・ポジションはFWかDF。
・お日さま園に住んでいて、訳アリ。
・一人称は「私」

3:暁◆s2:2016/09/14(水) 21:06 ID:4hI

プロローグ

謎の石の目の前に一人の老人と痩せ細った男と5人の少年はその二人に跪き、1人の少女は棒付きのキャンディーを舐めながらその老人と男を見ていた。

「グラン、バーン、ガゼル、デザーム、レーゼ・・・そして、コア」

「「「「「「はい、父さん」」」」」」

「分かっていますね?貴方達の使命を・・・。コア、言ってみなさい」

老人は一人の少女を見やると、男と5人の少年達はその少女を見た。
少女は口から棒付きキャンディーを出し、飼い猫であろう黒猫を肩に乗せた。

「はい、コアを入れた全ランクのチームは脅威となる者に勝ち続け、世界に私達の力を知らしめる為・・・ですよね?父さん」

少女は怪しく笑みを浮かべながら、老人に言った。

「そうです、コア、グラン、バーン、ガゼル。貴方達4人の内に1チームだけ、宇宙最強の称号『ジェネシス』が与えられます。そして、デザーム、レーゼは世界に私達の事を知らしめる為、中学校を破壊して貰います。」

「「「「「「はい、分かってます」」」」」」

「期待・・・しておりますよ“ジェネシス計画”の為にも・・・」

老人の言葉に5人の少年と1人の少女は不敵な笑みを浮かべながら、返事をした。
彼らの歯車は狂い始め、彼らの物語は動き出す・・・。
彼らの心はどう動かすのか・・・この怪しい光を帯びている石は何なのか?それは、この物語に隠されています。
鍵は黒猫と白猫なのですから・・・。

プロローグ終了・・・

4:暁◆s2:2016/09/14(水) 21:44 ID:4hI

第1話黒猫の少女は何を見る?

「ついに始まったね」

白いスポットライトが、赤髪の逆立った少年が嬉しそうに言う。

「燃えて来たぜ」

赤いスポットライトに居る赤髪の少年もまた不敵な笑みを浮かべながらそう言う。

「君のその暑苦しい言い方や言動・・・どうにかできないのか?」

「何!?」

水色のスポットライトに居る銀髪の少年が、赤髪のした少年に喧嘩腰でそう言う。
赤髪の少年は、銀髪の少年を睨む。
だが、その喧嘩も猫の鳴き声で喧嘩は静まる。

「コア・・・君はやる気はあるのかい?」

銀髪の少年は困った様に暗闇の向こうに居る少女に向かって言い放った。
緑色のスポットライトに照らし出された少女は、棒付きキャンディーを噛み砕き三人の少年にこう言い放った。

「コアはやる気あるも〜ん。コアから見たら、グランとバーンとガゼルがやる気なさそうに見えるし・・・。ねえ?デビル」

「にゃ〜」

「「「何???」」」

少女コアは、飼い猫である黒猫のデビルに向かってそう言った。
デビルもそれに同意するかのように鳴き声を上げる。
三人はコアの言葉に眉を動かす。

「コア、あまり調子に乗らないでよ?特別扱いされてるからって」

「してないし」

「そう言うのをしてるって言うんだぜ?」

「それに君の実力は私達を超えている。自分がジェネシスになれると思うな」

三人の少年は冷たくコアに言い放った。
コアは別に調子に乗ってないと低めな声でそう呟き、デビルの頭を撫でた。
デビルはコアの傷の心を癒す様にコアの頬を一舐めした。
コアは嬉しそうにその行為を受けながら、三人にこう言い放った。

「コアはコアのやりたい方でジェネシスになる。コアは何処のチームにも所属してないなら、尚更ね。デビルは私の味方だし」

そう言うと、コアは面がすべて黒で包まれているボールで姿を眩ませた。
コアの姿が無くなると、三人の少年は大きな溜息を零した。

「全く、コアには困ったものだよ」

「まあ、これから敵になんだ。別に気にしねぇよ」

「そうだな、だが、コアの事だ。私達が気にしない以上コアの自由気ままな癖はどんどん酷くなる」

銀髪の少年がそう言うと、赤髪が逆立った少年はそうだねと言った。

「まあ、コアも俺達を嫌っている。コアの飼い猫のデビルもね・・・、けど、俺達もコアに負けてられないよ」

赤髪の逆立った少年がそう言うと、二人の少年は小さく笑みを浮かべ、スポットライトは消えた。

続く

5:暁◆s2:2016/09/14(水) 22:47 ID:4hI

第2話すべての物語はこれから・・・コア視点

全く、グラン達もひどいよね?あんな言い方は無い様な気がする。
まあ、デビルだけがコアの味方だもんね。
コアは今何処に居るかって?簡単だよ、レーゼ達の様子を見ているんだよ。
今は・・・雷門中を破壊し終ったのかな?結局、あの子は現れなかったけど・・・。
コアと言えば、これ以上みても同じだと思って、レーゼ達が壊しに行く予定の傘美野中に向かう。

「此処が・・・傘美野中?すっごい平凡」

コアがそう言うと、傘美野中サッカー部であろう奴らが居た。
あぁ、めんどくさい。

「私の名前はコア。エイリア学園の者」

「え・・・エイリア学園?」

「今から言う事、ちゃんと聞いて答えてよ?コアがレーゼ達の代わりに学校を破壊してあげる。試合する?」

コアがそう聞くと、信号機みたいに傘美野中サッカー部の顔は変わっていく。
あぁ、面白い。
コアが楽しんでいると、コア様とかしこまった声が後ろから聞こえて来た。
レーゼじゃん、もう来たんだ。

「レーゼ、もう来たんだね。雷門は終わったの?」

「はい、先程。ですが、どうしてコア様が?」

「別にエイリア学園に居れば、グラン達がまた何か言って来るから来ただけ」

半ば嘘の様に聞こえるがこれは本当だ。
レーゼ達はお手数おかけしましたと頭を下げた後、傘美野中サッカー部を見た。
目が怖い、だけど、コアとデビルにとってはそれはご機嫌が良くなる。
だって、人の怒ってる時の目や蔑んだ目って快感にしかならない。

「コア様が言った言葉の返答はしたのか?」

「いえ・・・まだ」

「代わりに言ってやろう、今すぐ試合をするか棄権するか選べ」

返答に遅い傘美野中の奴らにイライラしていると、分かりましたと小さな声が聞こえた。

「棄権・・・します」

「ふ〜ん、自分達の命選んだんだね。レーゼ」

「はい」

コアがしようと思ったけど、興味が失せたからレーゼに任せよう。
あの子も居ないんじゃ、来た意味ないし・・・。
そう思い、破壊するところだけを見ようとしたその時だ。

「待て!」

こいつら・・・誰?コアが不思議に思っていると、パンドラが耳打ちしてきた。

「先程破壊してきた雷門中のサッカー部です」

「へえ〜」

パンドラの説明が終わると、オレンジ色のバンダナをした子がコアに気が付いた。
またもやめんどくさい展開になりそう・・・。
それは的中した。

「お前もこいつらの仲間か!?」

「そうだよ、コアはレーゼ達の仲間だよ。まあ、試合をしたいなら無理だね。」

「何だと!」

「だって、この子達は棄権を選んだんだよ?棄権は負けって意味だし、学校は破壊しなくちゃ。」

コアがそう言うと、傘美野中の奴らは自分達が弱いからと言った。
その通りだ、自分達が弱いのがいけないのだ。
デビルもにゃ〜と鳴きながら、そう言っている。
だけど、雷門にはそれは通用しない・・・。

「学校を守るために棄権を選んだ、別に恥じる事じゃない」

「鬼道の言う通りだ!」

「それとも何か?お前、ビビってんのか?」

コアの頭の中からプチッと何かがキレる音がした。
それにはレーゼ達も勘付いたのか顔を真っ青にしている。
久しぶりに頭に来た・・・。
実力の違い、教えてあげよう。

「いいよ、コアが相手してあげる。「コア様!」いいよね?レーゼ」

多分、今のコアの笑顔めちゃくちゃ怖い。
まあ、レーゼから試合はしていいと言う許可は貰えたからやるけど・・・。
コアはオレンジ色のバンダナをした子の近くまでジャンプした。
うん、もちろん着地は完璧に出来たからね?失敗したと思った奴、殴ってあげる。

「コアが相手してあげる」

「おう!」

実力の違い、教えてあげないと。

続く

6:暁◆s2:2016/09/14(水) 23:09 ID:4hI

第3話白猫少女〜コア視点〜

「名前を教えて貰おうか、俺の名前は円堂守。この雷門サッカー部の「キャプテン・・・でしょ?」あ・・・あぁ」

コアの情報をなめないでほしいな。
コアって、こう見えてもグラン達より実力が高いし情報も早い。

「私の名前はコア、まあ、レーゼ達の仲間と思えばいいよ。あぁ、後さ宇宙人ね、レーゼ達と私」

この設定・・・忘れる所だった。
宇宙人と言う単語を聞いた雷門は一人一人の感想を述べていた。
あ、後、学園の事も言い忘れていた。

「後、君達の次元で言うと、私達はエイリア学園」

「エイリア学園・・・」

「うん、それより試合してよ。デビルが待ってんだから」

「デビル?デビルってあの猫かよ?」

よし、あのピンク髪の奴ボコボコにしよう。
コアはそう決め、自分のポジションに就く。

「おま!チームは?」

円堂守がびっくりした様な言い方で言った。
チーム?コアはチームなんてないから、これが普通だ。

「いないよ、コア一人の実力を見せてあげる」

コアがそう言うと、一人の子がなめていると呟いた。
本当の事だもん。
コアは何も間違った事は言っていない、やっぱり人間って信じられないよ。
コアの居場所ってデビルだけだもん、父さんでさ今じゃ信じられないし・・・まあ、信じてはいるふりはしてるけどね。
そして、試合が始まるけど・・・一目瞭然。

「本当、諦めないね。これで何点目?」

「1・・・12−0です」

これでも手加減はしているつもりだ。
まあ、前半戦はこのくらいだろう。
豪炎寺修也が入って技を打つも、コアには効かない。
やっとハーフタイムになり、コアはベンチに戻ると、レーゼ達が駆け寄って来た。

「お疲れ様です」

「別にそんなかしこまらなくてもいいよ。コアがお願いしたもん」

「いえ、貴方様は私達の上司なので」

「ふふ、そうかな?」

コアはそう言って、ポケットからデビルの大好きな煮干しをあげる。
デビルはパクッと煮干しを食べると、レーゼの足に頬をスリスリした。
あ〜、やっぱりデビルは分かるんだね。
レーゼ達が優しい子だって・・・。

「あ!す・・・すいません!勝手に・・・」

「いいよ、デビルが懐いてる証拠だから」

コアはそう言って、雷門を見る。
ほら、やっぱり蔑んだ目をしている。
あぁ、快感だ。
何て言う快感なのだろう、コアはそれに身を震わせていた。
さぁ〜て、後半はどんな試合にしようかな?コアは半分そう考えた。

「後半戦開始だけど・・・試合をやめるなら今の内だよ?」

「へっ!誰が棄権するもんか!」

このピンクの頭の奴・・・バーンみたい。
でも、怪我人は増えるばかり・・・。
あぁ、キャプテンさんのせいでこんなにも怪我人が増えちゃうなんて・・・。
後半戦が終わって、得点板を見れば20−0・・・うん、笑えちゃう。

「レーゼ、やっちゃって♪」

「はい」

コアが言うと、レーゼは黒いボールを傘美野中に向かって蹴る。
傘美野中は崩壊・・・あぁ、快感だ。
コアは後ろを少し振り向き、こう言ってやった。

「君達が弱いから・・・いけないんだよ?」

レーゼ達と一緒に帰る時、コアの目に留まったのは・・・白い猫を肩に乗せた少女。
コアの・・・妹だった・・・。

続く

7:暁◆s2:2016/09/14(水) 23:33 ID:4hI

第4話白猫少女・皆月と吉良瞳子〜皆月視点〜

私の目の前に広がるのはボロボロになった雷門イレブンと瓦礫と化した傘美野中だった。
涙が溢れ、零れ落ちる。
それを私の飼い猫である白猫ムーンが舐め取ってくれる。

「ありがとう、ムーン。一緒にお姉ちゃんを助けようね」

私はそう言って、ムーンを肩に乗せながら、瞳子姉さんが待っている車に向かう。
ムーンはお日さま園に入った時からの友達で家族、決して離れない。

「どうだった?皆月」

「計画が始まったよ、瞳子姉さん。さっきお姉ちゃんも見かけたもん」

「そう、皐月が・・・」

お姉ちゃんの話をした時、瞳子姉さんは悔しそうに顔を歪める。
その顔を見ると、あの時の事がフラッシュバックする。
ヒロト達も変わった、父さんも変わった・・・。
どうすればいいの・・・?そう今も考えてしまう。

「姉さん、これから何処行くの?」

「雷門中よ、貴方に言っておくわね。雷門イレブンが現れたら、貴方と私は赤の他人よ。私達の関係を知っているのは響さんと理事長だけ・・・」

「うん」

赤の他人・・・か・・・。
私はムーンを撫でながら、落ちそうな涙を拭いた。
雷門に着くと、私はムーンの紹介と自分の紹介を済ませて今から入るチームメイト達を見た。
そして、やっと到着。

「あの・・・響監督。あの人たちは・・・?」

「あぁ、紹介しよう。瞳子監督だ、お前達の“新しい監督”だ。そして、隣に居る奴は死神屋皆月、そして飼い猫のムーンだ。」

ムーンの紹介をしてくれるなんて、優しいな〜。
そう思っていると、目の前に手を差し出している円堂先輩が居た。

「これからよろしくな!皆月!」

「はい、こちらこそ。ムーンが迷惑を掛けると思いますが、これから共々よろしくお願いします」

「それで、お前のポジションは?」

「FWかMFなら」

それしかやった事ないです・・・。
それにしても、噂通りだな〜鬼道先輩って・・・。
マント羽織ってるし・・・。

「それでムーンってこの猫か?」

「はい、ずっと一緒に居る言わば私の家族ですよ。」

「そうなのか、よろしくなムーン」

円堂先輩がそう言い、ムーンを撫でた。
ムーンは私と違って、社交的であり誰にもでも懐く。
悪い人以外なら・・・。

「皆月さんの紹介は済ませたわね。私の目標は地上最強のチームを育てる事よ、覚悟して」

瞳子姉さんの言葉に雷門イレブンの人達は驚き、響さんを見た。
もちろん監督は瞳子姉さんであり、響さんではない。
響さんは理事長と一緒に何かを調べるらしいから・・・。

「ムーン・・・これから頑張ろうね!」

「にゃあ〜」

そう、これからなのだから・・・。

続く

8:暁◆s2:2016/09/15(木) 10:05 ID:4hI

第5話黒猫少女は誰も信じません〜コア視点〜

コアはエイリア学園に帰って来たが、帰って来るなりプロミネンスの連中やダイヤモンドダストの連中の喧嘩に巻き込まれたと言うより、帰ってきた途端コアのせいだと急に言い出したのだ。
もちろん状況はよく分からないけど、コアは違うと全否定している。
本当、バーンとガゼルってどういう躾してるのさ。

「コア、父さんの所に行きたいんだけど」

コアがそう言うと、話は終わってないとヒートに言われる。
デビルも怒りそうだし、この場を早く抜けたい・・・。

「・・・分かったよ、罪は認めるよ。無罪だけど、ね?デビル」

「みゃ〜」

「ふざけるのも大概にして!」

あぁ〜、うるさい。
仕方ないもんね?怒らせた君達が悪い訳だしさ・・・。

「デビル・・・ちょっと離れて」

コアでも驚くほどの低い声にプロミネンスの連中もダイヤモンドダストの連中も数歩後ろに下がった。
まるで怪物扱い・・・まあ、慣れてるけどね。
デビルは私の肩からストッと降りると、私は小さく呟いた。

「出ておいで・・・皐月」

コアの意識は無くなって行き、逆に意識の中でコアそっくりの女の子がコアの体を乗っ取った。
あは、プロミネンスもダイヤモンドダストも悪いよ?コアを怒らせちゃったんだからさ・・・。

〜???視点〜

「ふぅ〜、コアを傷つけた子・・・誰?」

コアの体を乗っ取った俺は低い声でそう言った。

「お前・・・誰?」

「そんな事・・・どうでもいいだろ?」

俺はデビルが持って来てくれたボールを足で止め、ヒートとアイキューを睨みつける。
お前等・・・いい加減にしろと俺は思ってしまう。
コアは俺の仮の姿だけど・・・傷つけられると、すっごいムカつく。

「ねえ?蜂の巣にしてもいいよな?」

「!!」

「ナイトメア!!」

グレントとベルガに悪夢を見せる。
これはコアが努力を努力で重ねた最強の技、“ナイトメア”。
ナイトメア・・・その名の通り、悪夢を見せて相手から点を奪うのだが俺は無性に腹立った為、撃っただけ。
もちろん、この技はコア本人は本気で怒らせた人にしか見せない。
あ、それはつまり俺の事ね。

「グレント!」「ベルガ!」

「はあ〜、綺麗な友情ですこと・・・。こいつら雑魚みたくなりたくなかったら、今後怒らせない事だね」

俺はそう言ってデビルを連れ、父さんの部屋に向かう・・・が!俺にはコアと入れ替わると言う仕事がある。
あの雑魚達が居ない所に着くと、俺は戻っていいと言った。
俺の意識は無くなって行き、逆にコアが俺の体を乗っ取る。

〜コア視点〜

「ふぅ〜、皐月に悪い事しちゃったな〜。ねえ?デビル」

「にゃ〜」

はあ〜、本当皆変わったな〜。
まあ、変わった時点でコアは誰も信じない・・・。
コアはここに居ても何の得にもならないから、廊下から出ると、ばったりとグレントを担いだプロミネンスとバーン、そして、ベルガを担いだダイヤモンドダストとガゼルが居た。
あ、これ・・・めんどくさいパターンですやん。

「何?」

「よくも俺達のチームメイトを可愛がってくれたな?」

「コアのせいじゃないし」

「嘘を吐くな。アイキュー達がお前がやったと言っているぞ」

軽く舌打ちする。
だから、仲間とか嫌いなんだよね・・・コア。

「知らない、皐月がやった事だもん。文句なら、皐月に言えば?」

「その皐月がお前だろ!!」

「なら、ほっておいて。コアはデビル以外信じてない!」

あれ?何で視界がぼやけてんだろ?デビルが俺の目元を拭いてくれる。

「デビル・・・ありがとう」

「にゃ〜」

デビルを肩に乗せ、コアはガゼルとバーンの横切る。
もう、誰も信じてないんだから・・・。
コアはそう思いながら、父さんの部屋に向かった。

続く

9:暁◆s2:2016/09/15(木) 10:57 ID:4hI

第6話コアの涙と皐月の感情〜ガゼル視点〜

『コアはデビル以外信じてない!』

コアはそう吐き捨てて涙を貯めていた事が頭に過る。
コア・・・意味は物の中心部つまりエイリア学園の心臓だ。
だから、父さんが特別扱いするのも分かる。
だが、コアは信じていない・・・そう誰も・・・。

「私達・・・コアに悪い事・・・しちゃったかな?」

アイシーの小声が聞こえた。
確かに、あれは言い過ぎたと今更ながら思えてくる。
だが、コアもやり過ぎだと分かっている筈だ。

(あとで・・・謝りに行くか・・・)

父さんの部屋に行くと言っていたな、確かその次は・・・会議だ。
めんどくさいと言うのも半ばあり、コアに会うの気まずいと言う物も半ばある。
私はチームメイトに部屋に戻るよう言って、自分の部屋に戻る際中、コアの飼い猫である黒猫のデビルがこちらにやって来た。
引っ掻きに来たのか?私は数歩後ろに下がり、デビルを見やる。

「にぎゃ〜〜〜〜」

(完全に警戒心持たれたな・・・これは)

威嚇のポーズをされ、そう思った。
私は不機嫌であろうデビルを横切り、自分の部屋に着く。
部屋に着くと、目に入るのはお日さま園の時の写真だ。

「・・・もう、あの頃には戻って来てくれないのか?皐月」

エイリア学園に入って、真っ先に必要のない感情、人格を捨てたのは皐月だ。
最初こそ戸惑ったものの皐月にとってはそれが当たり前の様なものになってしまったのだろう。
アイキュー達の話じゃ、怒った時に皐月が出て来たと言っていたな。
話がしたい・・・。

「お前が・・・私の初めての友達なんだから」

皐月がお日さま園に入ったのは4歳の時、私と同じ時にお日さま園に入ったのだ。
女の子らしい・・・そう言えば、全然女の子らしくなかった。
いつも一人称は俺で言動も男らしかった。
唯一女の子らしい姿を見たと言えば、黒猫のデビルを可愛がっていた時だ。

「皐月・・・すまない。」

今はそれしか言う事が出来なかった。
私に守る力さえあれば、皐月は守れたのに・・・。

〜コア視点〜

「父さんの話は確か・・・雷門の潜入だよね」

めんどくさい、何でそんな事しなきゃいけないのだろうか?そんな事が頭に巡る。
そう言えば、この後会議だったよね?はあ、めんどくさいと言うかバーンとガゼルに一番会いたくないし一番喋りたくない・・・。

「「あ・・・・」」

はい、バーンと出会いました。
コア逃げる!コアが後ろを振り返り、逃げようとした時だ。

「あ・・・あのさ!」

「何?」

声を掛けられ、返事を返す癖・・・直しとこう。
皐月に心の中でさんざんに言われた意味が分かった気がする。
そう言えば、デビルは!?デビルが居ない事にコアは慌てふためく事しか出来なかった。

「その・・・さっきは言い過ぎた。悪かったな」

「・・・コアが許すとでも思ってるの?」

あれでどれだけ傷ついたかも知らないで・・・。
コアはバーンを睨みながら、デビルの捜索を始めた。
デビル・・・何処行ったの?大事な・・・大事な“家族”なのに。

〜バーン視点〜

「あれ?コアは?」

グランの言葉に俺とガゼルは顔を逸らす。
コアが来ない原因は俺達だ。
だけど、グランには分かったのかニヤリと不敵な笑みを浮かべてこう言った。

「まさか、二人共・・・コアを泣かしたの?」

「「・・・・」」

「あぁ〜、コアが来ないのも分かるよ。今回ばかりはコアに同情するね」

グランのワザとらしい声にイラッと来た。
確かに俺達が悪いが、半分はコアも悪い。
だけど、泣かした俺達が悪い。

「まあ、いいや。コアが居ないなら、代わりに伝えないとね」

「何を?」

「コアが雷門に潜入するんだよ。まあ、俺達とっては好都合だよね?」

確かに好都合かもしれない、俺達マスターランク三チームはコアを嫌っているから。
だけど、仲直りも出来ずに居なくなるのはどうしても気まずい。
さっきも謝ったけど・・・許してくれる気配も感じなかった。

「まあ、それじゃあコアが来るまで何か話そうか?」

グランの一声で気まずい空気の中他愛のない話をした。
そして、コアが来た時には俺は真面にコアの顔を見る事が出来なかった。

続く

10:暁◆s2:2016/09/15(木) 12:07 ID:4hI

第7話コアは人間にならないといけないの?〜コア視点〜

やっと胸糞悪い会議が終わった。
でも、人間の姿の時は少し変化をしないと・・・多分姉さんや皆月に気づかれてしまう。
コアはそう言う変化みたいなのは苦手、この猫耳フードも取らないといけないのが何よりも嫌だ。
だって、デビルと同じ色だから・・・。
デビルも連れて行けないもんな〜。

「本当、コア・・・最悪」

他に服なんか無かったような気がする。
そう考えた時に、プロミネンスとダイヤモンドダストにまた遭遇した。
今日はやけにコアの目の前に現れるからイライラする。
デビルも完全に警戒心丸出し。

「何か用?コアは忙しんだけど」

「その・・・さっきは・・・」

「謝っても皐月が許さないならコアも許さないから」

何か言いかけているヒートを横切って、コアは自分の部屋に向かう。
あぁ、イライラする。
デビルもコアがイライラしているのに気が付いたのかコアの頬に自分の頭をスリスリさせた。
デビルだけがコアの支えだもんね。

「ねえ?デビル。デビルは・・・コアと離れたい?」

「にゃ〜」

「そっか、そうだよね。離れたくないよね」

はあ〜、本当にお前だけだよ・・・信じられるのは。
勿論レーゼ達ジェミニストームやデザーム達イプシロンも数少ないコアの信頼できる人。
ガイアやプロミネンスやダイヤモンドダストや父さんなんて信じられなくなっている。

「さぁて、着替えよっか?」

この緑色の髪の毛を少し変えて見ようかな?
あ、レーゼ達にちょっと悪役頼もう。

「デビル、これをレーゼに渡して来て。絶対にプロミネンスの子達とかダイヤモンドダストの子達とかガイアの子達に見せないでね」

デビルにそう注意をしながらクルクルに巻いた手紙をデビルの首輪に付けた。
デビルは鳴き声を上げ、コアの部屋を出て行った。
さて、服どうしよう・・・。
そう悩んでいると、コアの部屋にノックの音が転がり込んだ。
ドアを開けると、そこには痩せ細ったまさに死神である剣崎が居た。

「はい」

「旦那様より、コア姫様の洋服でございます」

剣崎は一番嫌いだ、エイリア学園の中でも。
ワザとらしい敬語もコアにとっては不愉快この上ない。
剣崎から渡された服を見れば・・・動きやすい服装、フードは猫耳じゃないけど黒。
黒色が一番好きな色、だって人の絶望の色でありデビルと同じ色なんだもん!だから、何よりもこの色が好きだ。
剣崎に軽くお礼を言って、服を着て見る。

「まあまあ、似合ってる」

そう呟いた時、コア様とコアの名前が呼ばれた。

「レーゼ、急に呼び出しちゃってゴメンね」

「いえ、それより手紙の内容に人質役をするからと書いてましたが・・・」

「うん、だから・・・レーゼ、お願い・・・出来ないかな?」

「・・・分かりました。我らもコア様にあの時のお礼がしたいですし」

お礼?そう思ったけど、深くは聞かない事にした。
だって、今のレーゼの笑顔は紛れもなく“緑川リュウジ”なのだから。

〜翌日〜

「じゃあ、デザーム。デビルの事、お願いね」

「はい、お任せください」

コアは肩に乗っているデビルをデザームに渡す。
デビルの寂しそうな表情に胸が痛む。
だけど、大丈夫。
すぐ帰って来るからね。

「それじゃあ、行こう。レーゼ」

「はい、コア様」

此処から出れば、少しの間コアはお休み。
お願いね?皐月・・・。

続く

11:暁◆s2:2016/09/15(木) 12:21 ID:4hI

人間時のコアの紹介

偽名・・・倭国 恋姫(わこく こいひめ)
死神屋皐月の名を伏せたコアの人間時の姿。
エイリア学園の時とは違い、優しくほんわかとした温かみのある雰囲気を出している。
雷門イレブンのマネージャーとして、キャラバンに潜入する。
染岡と風丸を極端に嫌う。

容姿・特徴
・緑色の髪の毛が濃い緑色からグラデーションで黄緑色になっている。
・服は雷門のジャージに代わり、黒いフードにジャケットのズボンと言うワイルドな格好。
・目は変わらずネコ目で瞳の色は変わり、金から黄緑。
・一人称は「俺」

〜ここでコアと皐月が使う必殺技紹介〜
コアの場合
・ナイトメア(シュート技)
・パーティーキャット(シュート技)
・ブラッディレイン(ディフェンス技)
・マジックイリュージョン(ドリブル技)
禁断の技
エンド・フューチャー(シュート技)

皐月の場合
・ナイトメア(シュート技)
・ダークナイトキャット(シュート技)
・マジカルフローラ(ディフェンス技)
・フラッシュトランプ(ドリブル技)
禁断の技
エンド・フューチャー(シュート技)

12:暁◆s2:2016/09/15(木) 20:56 ID:4hI

第8話塔子と人質〜皆月視点〜

SPフィクサーズとの試合も終わり、皆も自分達が宇宙人ではないと証明出来たので安心している。

「いや〜、まいったよ。FFで優勝した雷門だね!」

「そうだろ〜って!えええええええ!!」

「やっぱり・・・」

私の勘が当たったようだ。
ムーンはすぐに塔子さんに跳び付き、自分の頬を塔子さんの頬をスリスリしていた。

「え?この猫・・・誰の猫?」

「あ、すいません・・・私の猫です。ありがとうございます、財前総理の娘さん」

「え?え?え!!」

私がそう言うと、円堂先輩は驚いた様に私と塔子さんを交互に見た。
塔子さんと言えば、ムーンを私に返してよく分かったねと驚いた様子でそう言った。
頭の中をすべて探った甲斐があったよ。
その後、塔子さんは自分の父親である財前総理が誘拐された事を事細かく話してくれた。

(父さん・・・緑川になんて事を・・・)

緑川だって本当はしたくない筈なのに・・・。
そして、塔子さんはお父さんを救いたいと言う熱い思いに円堂先輩は快く迎えた。
あ、もちろん瞳子姉さんの許可を取ってね。
その時だ。
近くにあったモニターが急にザザザ・・・と言う音を出したと思ったら、モニターからレーゼとなった緑川と何処かで出会った事のある少女が捕まっていた。

「何だ?!」

『地球人よ、我らはエイリア学園である』

「レーゼ!」

『お前達地球人に我らの大いなる力を示す為、この地に降り立った。我らは野蛮な行為を望まぬ、もし、野蛮な行為を行ってみよ・・・この女を見せしめにする』

緑川・・・。
どうして・・・そんな事・・・。

『そんな物を見たくないのなら、お前達の星にある、サッカーと言う1つの秩序において逆らう意味がない事を示そう!』

そう言うと同時にモニターは何事もなかったかの様に映像が消えた。
それより、あの女の子・・・何処となくお姉ちゃん似てた・・・。
まさか・・・ね・・・、お姉ちゃんがね・・・。
そんな胸騒ぎを持ちながら、私は円堂先輩達と緑川の居場所を探していた。

「分かりました!場所は・・・」

〜奈良シカTV〜

「此処か・・・」

私達は上を見上げた時、屋上であろう所から不気味な光が光っていた。
皆は急いで屋上に行く。
緑川・・・どうして、そんな事をしたの・・・!私はムーンをおちない様に両手で抱え、皆の後に続く。
そして、屋上に着く。

「レーゼ!」

ボールを蹴ろうとしていた緑川に円堂先輩が呼ぶ。

「また貴様らか・・・」

緑川は女の子を抱きかかえながら、こちらに振り向いた。
女の子は私達に気が付くと、悲痛な声で私達に助けを求めた。

「助けてください!お願いします!」

「分かってる・・・絶対助けてやるからな!」

円堂先輩がそう言うと、緑川は不敵な笑みを浮かべながら円堂先輩じゃなく私を見据えていた。

「にゃ〜・・・」

ムーンの悲しい鳴き声、緑川・・・戻って来て、あの時の優しい緑川に・・・。

続く

13:暁◆s2:2016/09/16(金) 09:25 ID:4hI

第9話倭国恋姫〜コア(皐月)視点

雷門って・・・単純すぎだ。
あ、俺?俺は死神屋皐月、今は名前を変えて倭国恋姫と言う名前だ。
おかしい名前と思うけど、パンドラとマキュアが一生懸命に考えてくれた名前だ。
それより、雷門が単純過ぎて何も言葉が出ない。
まあ、俺は人質役だから・・・そんな事一言も言えないのだ。

(コアも今は眠ってるし・・・デビルも居ないし・・・すっごい暇)

レーゼ達には事前に俺が皐月だと言う事は伝えておいた。
その時のレーゼの顔・・・驚いてたけど、良かったって小さい声で言ってた。
その時の声は紛れもなく好敵手でもあった緑川リュウジだった。
でも、その声もすぐに終わってレーゼに戻った。

「まあ、俺にとって不足か得か見極めさせてもらうぜ」

それにしても・・・俺の格好、ワイルドすぎだろ?フードにズボンって・・・。
でも、レーゼ達の試合は一目瞭然だ。
もうボロボロで試合を棄権しては?と俺は思っている。
これが・・・皆月と姉さんが選んだ地上最強のチーム?笑わせてくれるね。
レーゼがこちらを見て来た、一瞬何でだろうと思ったが試合の終了は俺が決めるのだとすっかり忘れていた。

(確かに・・・これじゃあ終わりだね)

俺は口パクで『技を打って終われ』と言っておいた。
だけど、円堂守は諦めない。
あぁ、イライラする。

「地球にはこんな言葉がある、井の中の蛙大海を知らずとな・・・」

レーゼが足をボールから離すと、ボールはまるでブラックホールみたいに周りの物を吸い込むんじゃないかと言う程の風を出しては、不気味なまでのエネルギーが光っていた。

「アストロブレイク!」

これがレーゼの必殺技だ。
と言っても、俺みたいに一人用の必殺技が2個もある訳じゃない。
でも、当然ボロボロの円堂守には止められず結局の所止められずに倒れてしまった。
ざまぁない。

「この女は返しておこう、さらばだ」

レーゼに押され、俺は雷門に。
無事潜入は完了した、けど、少しの間レーゼ達と会えないとなると悲しい。
俺は一度振り向くが、もうレーゼ達との姿はなかった。
そして、一度雷門はキャラバンに戻っている。

「俺のせいで・・・皆さんをこんな目に・・・すいません」

俺は落ち込む演技で雷門に謝った。
はあ〜、何で俺が頭を下げないといけないのだ。
だけど、演技だと近づかない雷門は俺は被害者だとそう言った。

「大丈夫?それより・・・貴方、名前は?」

「あ!す・・・すいません、俺、倭国恋姫って言います。」

「そうなんだ、よろしくね。恋姫ちゃん」

うわ〜ちゃん付け慣れねぇ〜。

「恋姫・・・だったかしら?」

「う・・・うん」

うわ、皆月!俺はバレるのではと言う緊張感を隠しながら返事をした。
ムーンの目が怖い!!デビルより怖いぞ、ムーン。

「私のお姉ちゃんに似てるわね、気のせいかしら?」

「き・・・気のせいだよ、ほら、似てる子っていっぱい居るじゃない?」

うわ〜、こう言うの苦手なんだよな〜。
そう思っていると、雷門の一人一人が文句を零していた。
姉さんのありがたみを分からないって、案外バカな連中かも。
父さんはこのチームに何を求めてるんだ?そんな不思議な疑問を持っていると、鬼道有人がこう言った。

「いや、よく考えてみろ。あのまま体力の限界だった俺達が、もし、俺の作戦で行っていたら・・・」

「俺達も半田達みたいに病院に行っていた・・・」

あ、案外真面な奴が居たけど・・・あの青色の髪の毛の奴、あんま俺好きじゃねぇな。
だけど、ピンク頭はこれは俺達のサッカーじゃない!と文句をただ零してるだけ、いやいやコアにも勝てなかった癖によく言うよ。
俺が心の中で呆れ果てていると、それは違う!と大きな声が聞こえた。
え?レーゼの技が当たったのに、動けてるし!?普通は2,3日寝込むぞ。

「監督はあいつらを使って、特訓させてくれたんだ!」

続く

14:暁◆s2:2016/09/16(金) 12:22 ID:4hI

第10話豪炎寺修也の離脱〜皐月視点〜

バカみたいだと言うのが今の俺が雷門に言える事かな?だって、レーゼ達を使って特訓って見てたけどさ、凄いやられてたよね?あれを特訓って・・・。
俺は呆れ半分に円堂守を見ていると、ザッと足音が聞こえ、振り向くと姉さんと皆月が居た。
一体どうしたんだろうか?雷門や俺は首を傾げていると、姉さんは豪炎寺修也の元へ行ってこう告げた。

「豪炎寺君・・・貴方にはチームから外れて貰います」

その言葉に雷門は目を丸くした。
彼奴らも上手くやったんだ、失敗するかと思ったのにな〜。
まあ、文句も零す事も出来ず豪炎寺修也の次の行動を待った。
豪炎寺修也は驚いたが、姉さんの意図が分かったのか何も言わず去って行った。
その後を追い掛ける円堂守に何故嫌な気分が来て、吐きそうになる。
そういや、コアは仲間とか嫌いなんだった。

「監督・・・少しいいですか?」

「えぇ、どうしたの?死神屋さん」

「彼女・・・どうしますか?」

ムーンを抱いている皆月が俺を見ながら姉さんに相談した。
姉さんも俺の方に向き、そうねと小さく呟いて俺の方に向いた。

「一緒に来て貰いましょう、此処に置いておくのも・・・」

「ありがとうござます」

俺はサッカーが出来ないと言う事でマネージャーとしてやる事に。
本当は出来るけど、コアがそうしろと言っていたからそうしているだけ。
今はコアが俺の主みたいなものだ。
そして、夜になって未だに豪炎寺修也が何故キャラバンを離れければ行けないのか姉さんに説明を求めている染岡竜吾が居た。
はあ〜、本当、此処にバーンがいるみたい。
すると、姉さんのポケットからケータイの着信音が聞こえた。

「はい、・・・はい、分かりました」

電話の相手から何かを話し終えた姉さんは、こちらに振り向いてこう言った。

「北海道の白恋中に居るエースストライカー・吹雪士郎を仲間に入れ、戦力アップを計れ」

「それってつまり・・・」

「今から北海道に行って、その吹雪士郎って方を仲間にするって事ですね」

皆月の言葉に姉さんは頷いて見せた。
吹雪士郎・・・、調べる必要はありそうだな・・・。
コアには伝えておかなくちゃ。
そう思い、俺は雷門の潜入に成功し、姉さんも皆月も俺が死神屋皐月だとは気が付かなかった。
だけど、ムーンは違った。
俺は誰も居ない席に座ってボケッと外の景色を見ていると、にゃ〜とデビルとは違った可愛らしい声が聞こえて来た、あ、もちろんデビルの方が可愛いからな!!勘違いするなよ。

「どうしたの?」

「にゃ〜」

「(絶対気づいてる・・・)飼い主は何処行ったの?」

「あ、ごめんなさい。ムーン!」

皆月の声にムーンは反応して、すぐさま皆月の膝に飛び乗って眠る態勢に入った。
そういや小さい頃から寝る時はそこが一番のお気に入りだったっけ?ムーンにとっては・・・。
ふわあ〜眠い、俺は窓辺に頬づきしながら目を閉じて、そのまま眠った。
目を覚ました時に辿り着いていたのは、北海道の白恋中ではなく国会議事堂前。

「え?何で・・・」

「おはよう、恋姫ちゃん」

「あ、おはよう。何で、国会に居るの?」

同じマネージャーの秋さんに聞いてみると、雷門に居た財前総理の娘である財前塔子に父親を会わせる為に北海道の前に国会に来たのだとか。

「家族・・・か・・・。」

「どうしたの、恋姫ちゃん?」

「家族って聞いたらさ、あんまいい思い出がないから・・・羨ましいなって」

今の家族は・・・離ればなれ。
父さんも昔の優しい父さんじゃない、だから、コアも信じてない。
ヒロト達も皆変わってしまった、まあ、一番初めに変わったのって俺なんだけどね。
父さんの期待に答えなきゃと言うプレッシャーの中で生まれたコア、今の俺は二重人格だ。

「そっか、でも、大丈夫だよ」

「え?」

「今作れなくてもこれから作って行けばいいじゃない。」

今じゃなくて・・・これから。
そう考えた時だった、ちょうど財前塔子と円堂守が戻って来た。
そうだ、俺は雷門を探るために来たんだから・・・。

続く

15:暁◆s2:2016/09/16(金) 15:43 ID:4hI

第11話二重人格の少年・吹雪士郎と変わってしまった父さん〜皐月視点〜

白恋中に到着した俺達は、吹雪士郎と言う子を探す。
それにしても・・・途中で出会った男の子、ちゃんと目的地まで辿り着いたのかな?って何で俺がそんな心配しなきゃいけねぇんだよ!バカみたいだな、一回エイリア学園に戻ってみようかな。
そう考えていると、隣に立っていた皆月が不思議そうな顔をしながらこっちを見ていた。

「どうしたの?一人で」

「え?ううん、何も」

「そう?そう言えば、ムーン見てない?」

「ムーンってあの白猫?」

ムーンならそう言えば、白恋中の女の子に跳び付いて一緒に吹雪士郎を迎えに行ったな。
それを皆月に伝えると同時に吹雪君と言う白恋中の女の子の声でその声の先に目をやれば、目を疑った。

「あれ?君達・・・」

そう、その子は先程俺達と一緒にキャラバンに乗って居た子だ。
まさか、あの子が吹雪士郎だったなんて・・・知らなかった。
その後、雷門の皆は雪合戦をしたりとしていたが俺は今の状況報告をしなくてはならない為、一時エイリア学園に帰った。

〜コア視点〜

「ふわあ〜、全く皐月も情に流され過ぎだよ」

コアがそう言うと、心の奥に居る筈の皐月からごめんと声が聞こえた。
久しぶりかな、こうやって皐月とコアが話すのって・・・。
小さい頃はいっぱい喋ってたのに・・・。

「それより、父さんだよね〜。よし、報告してさっさと雷門に戻らないと」

絶対心配されるのが、コアにも分かる。
と言っても、父さんに報告・・・か・・・・。
デビルに逢いたいけど・・・すぐに雷門に戻らなきゃいけない。
今回はデビルに会うのは諦めようかな・・・そう考えていると、即に父さんの部屋に着いていた。

「行きたくないな〜」

『しょうがない、行って話したら俺が交代するから』

「うん」

皐月に言われ、コアは一時帰って来た事を部屋に居る父さんに言った。
父さんから入りなさいと言われ、襖を開け入ると、そこにはマスターランクのキャプテン達が居た。
グラン達に会うとか・・・最悪だ。
今すぐ代わって・・・、皐月。

『しょうがないな〜』

そう言って、皐月が代わってくれた。
コア・・・頭が痛い。

〜皐月視点〜

「父さん、コアの代わりに皐月がお伝えします。」

「そうですか」

全く、コアのグラン達の嫌うのをやめて貰いたい。
しょうがないか、コアは俺が作っちまったもんだし。

「雷門は戦力アップの為、北海道でエースストライカー吹雪士郎を入れるようです。豪炎寺修也はこちらの作戦の通り、雷門から離脱しました。何事も無ければ、こちらの味方になると思われます」

「そうですか、それにしても皐月として話すのは此方に来て久しぶりですね」

「はい」

そう言われれば少しだけ嬉しくなる。
でも、言葉は優しくても・・・もうあの時の父さんじゃない・・・。
あの優しかった父さんじゃない・・・。
コアもそれが分かってる、デビルもグランもバーンもガゼルもレーゼもデザームも皆が知ってる。
でも、知ってるからこそ従っている。

「では、引き続き雷門の潜入をお願いしますよ。」

「はっ!」

「それと、コアにこう伝えておいてください」

続く

16:暁◆s2:2016/09/16(金) 17:33 ID:4hI

第12話吹雪アツヤと吹雪士郎〜皐月視点〜

コアに何を伝えるのだろう?俺はそう思って、父さんの話を聞いた。
グラン達を見れば、少し悲しそうな顔をだった。
ん?何だ?まさか、コアをって言うか俺を追放とかじゃないよな・・・。
冷や汗を出しながら、俺は父さんを見る。

「プロミネンス、ダイヤモンドダスト、ガイアとの試合をして貰いたい。だけど、コアにはコアの用事があります。そこで暇が出来た時、此処に戻って来てほしいとコアに伝えておいてください」

それだけ?それなのに、グラン達悲しい顔をしてるの?俺は不思議に思いながらも分かったとだけ父さんに伝えた。
そして、4人で父さんの部屋に出る。
さて、雷門に帰りますか・・・。

「皐月・・・」

「ん?何?」

「・・・久しぶりだね」

ヒロト・・・。

「そうだね、こうやって話すのも久しぶりだよ」

今はちゃんと笑えているだろうか?やっぱ自分でも分からねぇわ。
でも、ヒロト達の姿を見て少しだけ安心できた。

「此処で話すのも何だし、違う所で話そう」

「そうだね」

姿は変わってもヒロト達なのだと今更理解する。
コアは俺の負の感情、俺が生み出した存在。
チビの頃から俺の傍に居てくれた、それこそデビルより長い間傍に居てくれた。
だから、俺はコアをエイリア学園の人間として俺の力を貸してやった。
それをグラン達に話すのはまだ無理そうだ、多分信じてはくれないだろうな。

〜部屋は変わり会議室〜

「皐月としてこの部屋に入るのは初めてだな」

俺達が来たのは誰もが使える会議室だ。
棚を見れば・・・見なかった事にしとこう。

「此処じゃ、皆本名で呼び合ってるからね。」

「そうなんだ・・・、コアは此処の部屋知ってるの?」

俺が聞くと、風介が首を横に振った。
だろうな・・・コアは仲間とか嫌いだから。
コアも少しはヒロト達と仲良くしてほしいのにな〜。

「皆もまだ・・・自分が居たんだね」

「当然だってんの。でも、これからどうすんだよ?皐月は」

「俺?・・・このまま雷門に潜入して、時間を見て正体を明かす。それが父さんに言われた事だからね。あ、後、もうちょっとエイリア学園に居させてくれる?ちょっと調べたい事があるから」

「皐月が調べもの?珍しいね」

ヒロトさんや、俺だって調べ物はするよ・・・あんましないけど。
と言う事で、しばらくの間は俺はエイリア学園に居ることにした。
調べ物と言うのは、吹雪士郎の事だ。
疑問はいっぱい残る・・・一つは雪崩の事、もう一つはチラッと見ただけだったが彼のシュートは彼自身の物じゃないと違和感を持った事。
ヒロト達には皐月が居るって事は教えない欲しいと言う事にした。

「さて、調べるのを開始するか」

北海道で起きた事件をすべて調べ上げる。
注目は雪崩と言う単語だ。

「雪崩・・・雪崩・・・あ!あった!!」

俺はその記事を開くと、よく読んだ。
吹雪夫妻、吹雪アツヤ雪崩によって死亡・・・。
そういう事か、簡単な話じゃないか。
吹雪も孤児なんだなと思いながら、その記事を読んで行く。

「そろそろ帰りますか」

俺は席を立ち、ドアを開けるとばったりと茂人と修児に会ってしまった。
あ、やべ。
俺は冷や汗を流しながら、数分3人共その場に固まっていた。

「「「わあああああああああああああああああああああ!!!」」」

そして、大声。
茂人と修児を見れば、お化けを見てる様な顔。
わぁ〜傷つくな〜。

「え?え?どうして、コア様が・・・」

「コアじゃないよ、今はね。」

「え!?皐月!?」

「うん」

二人共・・・本当に酷くね?!俺は幽霊なのかな?一人落ち込んでいると、二人に両手を掴まれ、またさっきの部屋に逆戻りになった。
それにしても、吹雪にもあんな過去があるなんてな・・・雷門の奴らは誰一人思ってねぇよな・・・。

続く

17:暁◆s2:2016/09/16(金) 18:55 ID:4hI

第13話空っぽの力とストライカー勝負!〜皐月視点〜

「え?本当に皐月だよね?」

「そうだよ」

コアは今は眠いとの事で何ヶ月か眠っている。
デビルに会いたがってたけど・・・これじゃあ仕方ないか。

「あのさ・・・皐月、あの時はゴメン。」

「いいよ、俺もあの時怒り任せだったから。コアもやり過ぎたとは分かってるから」

「ありがとう・・・それより、雷門に戻らなくていいのか?」

「いや、さっき戻ろうとしたら修児と茂人に会って・・・」

俺達はまた沈黙となった。
そして、あの時のお礼をと言う事で茂人と修児に北海道まで送って貰った。
空を見ればもう真っ暗だ、早く戻ろう。
教室に入ると、秋さんが心配した様に俺の元に来た。

「恋姫ちゃん!何処行ってたの!?私達心配したんだよ・・・」

「すいません、ちょっと辺りを散策してたらこんな時間に・・・・」

「そうだったのか!次は気を付けろよ!」

次・・・か・・・。
俺達マネージャーは円堂守とは違う時間にご飯を食べ、眠る事にした。
俺はと言うと、眠る事は出来ずキャラバンの上で月を見ていた。
エイリア学園に初めて来た時に見た月もこんなに綺麗だったな〜。
俺が月を見ていると、恋姫?と呼ばれた。
見れば、風丸一郎太だ。

「どうしたんだ?」

「眠れなくて・・・風丸は?」

「俺はちょっと考え事」

「そう・・・、もしかしてエイリア学園の事?」

俺が聞くと、風丸一郎太は肩をビクッと震わせた。
どうやら図星らしい。
話を聞くとレーゼ達の実力でもし自分も神のアクアがあれば強くなれると考えていたらしい。
その力を使っても、エイリア学園には勝てないだろうな・・・。

「皆、強くなってると思いますよ?それに・・・エイリア学園に神のアクアなんて通用しないし」

「何か言ったか?」

「何も言って無いよ。とにかく風丸なら大丈夫だよ」

「そうか?恋姫がそう言うならそうかもしれないな」

少し話をして俺はキャラバンの屋上で一夜を過ごした。
そして、朝起きるとレーゼ達が白恋中を襲撃する事を映像にして語っていた。
そろそろ本気で動いたって所か、まあ、負ければただ特訓を受けるだけだってヒロトに聞いたし、大丈夫だろうけど・・・。

「恋姫ちゃん、一緒にスノボーやらない?」

「え?!」

吹雪士郎に誘われるが、産まれてこの方俺はスノボーなんぞやった事ない。
ヒロト達なら簡単に滑れるだろう、俺はお日さま園の中でもスノボーやスキーと言った冬で遊ぶ物は大の苦手だ。
俺は断ったが、出来ないなら僕が教えると吹雪士郎が言ってくれたのでやって見る事に・・・。

「だ・・・大丈夫だよね?」

「うん、落ち着いて。自分は風だって思って・・・」

俺は風、俺は風、俺は風ずっとそんな事を思っていると何かに滑ってる感覚が頬で感じ取れた。
少しだけ目を開けると、吹雪士郎が横に居て俺は滑っている。
え?!え〜〜〜!!!俺は一人驚きながら、後ろで感じる気配に俺は咄嗟にスノボーを左にずらす。
横に通って行った物を見ると、雪玉。
円堂守達が特訓で使っていた物だ。
その後、何個か避けた後で俺はスノボーをやめた。

「凄いね、恋姫ちゃん。スノボー上手だね」

「そ・・・そう?(初めて滑ったとは思えない)」

一人そんな感覚に驚いていると、染岡竜吾がこちらに来て吹雪とストライカー勝負をしたいのだと言う。
試してみよう、もし、吹雪士郎にアツヤの人格があるなら俺と同じだ。
そして、ストライカー勝負は白恋中にあるグラウンドでやる事に。
でも、どっちが勝ってもエイリア学園には勝てない

続く

18:暁◆s2:2016/09/16(金) 22:26 ID:4hI

第14話吹雪アツヤと倭国恋姫〜皐月視点〜

ストライカー勝負の勝者は染岡竜吾で終わった。
まあ、あのままアツヤで居れば吹雪が勝っていた。
何であの時・・・アツヤをやめたんだろう?そう考えた時に俺の頭に葉っぱが一枚落ちて来た。
上を見上げれば、リスが一匹。
そういう事か、俺は納得すると吹雪がこちらにやって来た。

「隣、いいかな?」

「別にいいけどさ、吹雪アツヤ出すのやめたでしょ?リスを助けるために」

「!よく分かったね」

「気に障ると思うけど、ちょっと調べさせてもらったんだよ。雪崩の事件の事。そのマフラーは・・・アツヤの形見って所?」

俺が白いマフラーを指差すと、吹雪は顔を暗くさせながら頷いた。
その後色々と詳しく聞かせて貰った、聞き終わると分かったのが俺とは違う境遇だけど悲しさの余り人格を生み出したって所は似ていた。

「ねえ、夜に一回だけ君と勝負がしたいんだけど・・・いいかな?」

「!アツヤでも・・・いいかな?」

「うん、アツヤと少しだけ話したいんだ。アツヤがどんな子か知りたいんだ」

「そっか・・・僕と恋姫ちゃんって似てるね。何だか、安心するよ」

「そう?後、俺の事ちゃん付けはしないで、恋姫で良いよ」

「分かったよ、恋姫」

吹雪・・・か・・・。
俺は少しここ離れて、コアと話す事にした。
コアはちょうど起きている、俺は誰も居ない森林に入ると木に凭れてコアに話し掛けた。

「コア・・・吹雪の前ではコアは出ちゃ駄目だよ」

『分かってるよ〜、コアもそこまで分からないバカじゃないもん!』

「そう、ありがとう。・・・コアから見て吹雪はどう思う?」

『ん〜〜、繊細な子で・・・いつか壊れちゃいそう、昔のコア達みたいに・・・』

「・・・そうだね、でも、俺達は敵。吹雪とは敵と言う事は憶えておこう、どんなことがあっても」

『うん・・・』

俺とコアは会話を終了すると、俺は元来た道に戻って行った。
吹雪の事を支えてやりたいと思うのは・・・俺とコアだけだろうか?吹雪は俺がエイリア学園って知ったらどう思うだろう?・・・バカなことは考えないでおこう。
そして、夜。
円堂守達が寝たのを確認すると俺はソーッとキャラバンを抜けだし、グラウンドに行く。

「待たせたね、吹雪・・・アツヤ君?」

「へっ!お前が兄貴の言う恋姫か・・・。中々面白そうじゃねぇか」

「こちらもお会い出来て嬉しいよ、君達との練習試合は見れなかったからね」

「で、俺と勝負したいんだろ?ストライカー勝負か?」

「まあね、やろうよ。ストライカー勝負」

俺は持って来ておいたサッカーボールを地面に置いて、お互い間合いを取る。
そして、お互いが笑ったところで勝負が始まった。
奪われたら取り返すそれの繰り返しだった、久しぶりだ・・・こんなに楽しいサッカーをやったのは・・・。
結局俺も本気を出さず、引き分けと言う事になった。

「やるじゃん・・・と言うか、アツヤ・・・本気出してなかったでしょ?」

「はぁはぁ・・・お前もな・・・。」

「俺さ、マネージャーだけど・・・お前とのサッカー楽しかった。」

「そうかよ・・・じゃあ、今度は選手として勝負したいぜ」

俺とアツヤはそう言って、グラウンドで大の字になって夜空を見上げた。

〜皆月視点〜

「やっぱり・・・お姉ちゃんなのかな?」

私は瞳子姉さんと人があまり来ない場所で最近やって来た倭国恋姫さんの事を話していた。

「分からないわ、でも・・・ムーンがよく懐くのはいつもの事じゃない」

「ううん、なんて言うかムーンが恋姫さんが行った場所じゃいつも切なげに鳴いてるから・・・」

「そう・・・もうちょっと様子を見て、彼女に聞いて見ましょ」

「うん」

お姉ちゃんならどうしよう・・・。
私はそう思う、私は腕に中で眠っているムーンを見ながらムーンの毛をそっと触った。
ムーン・・・貴方は倭国恋姫さんがお姉ちゃんだと思う?私は少しだけ思ってるの。

続く

19:暁◆s2:2016/09/17(土) 23:17 ID:4hI

第15話 コアと皐月の不安〜皐月視点〜

レーゼ達がやって来た、ついにこの日がやって来たのだとレーゼ達が来た事で実感する。
俺はマネージャー達と一緒に座らず、近くの柵に凭れながら試合を見る。
レーゼは勝つ気満々だけどね、雷門も強くなってる・・・。
今のレーゼ達には分からないと思うけど、この試合・・・なめてたらレーゼ達が負けちゃう。
そして、試合が始まろうとした時、目の前に白猫のムーンを差し出された。

「ムーンの事、お願いできますか?」

「う・・・うん」

どうやら皆月もこの試合には出るようだ・・・。
俺はムーンを受け取ると、皆月が見える様にムーンを抱いてあげた。
吹雪がDFか・・・ふ〜ん、姉さんもいい考えするじゃん。
そして、俺はある気配を感じて後ろを振り返る。
・・・ヒロト、どうして居るの?俺が不思議に思っていると、ヒロトがこちらを向いた。

(内緒って意味?・・・後で、コアに聞いて貰おう)

俺はレーゼ達の方に目を向けた。
試合が始まって分かった事・・・雷門の能力値が上がってる!?やっぱり、あの時のスノボーの特訓が役に立ったって事か?!姉さんは・・・何処までこのチームを育て上げる気だ!!俺は一人困惑していると、皆月に注目した。
皆月・・・お前の力はこんな物じゃない筈だよ・・・俺の妹なんだから・・・。

〜皆月視点〜

「我々のスピードに慣れて来るとは・・・最低限の学習能力はあるようだな」

緑川・・・。
緑川がそう言うなんて、本当に変わったの?優しかった緑川兄さんが・・・。
なら、目を覚ましてあげる!

「染岡さん!」

「おう!」

染岡さんのパスを受け取ると、大夢に阻まれる。

「滝登り!!」

「うわ!」

水の柱が大夢を退かせ、私はすぐさま陣に入る。
その後もDFが囲むように私を阻んできた、なら、空中戦で勝負になる。
私は勢いよくジャンプする。

「皆月が・・・跳んでる!」

「・・・染岡さん!」

「!おう!」

染岡さんにパスをする、染岡さんのドラゴンクラッシュが炸裂するが、ゴルレオに止められてしまう。
これ以上・・・緑川達に悲しい思いはさせたくないのに・・・。

〜皐月視点〜

「互角に戦えますね!恋姫先輩・・・座らないんですか?」

「うん、座るとちょっと・・・」

春奈ちゃんの言う通り、雷門は互角に戦えている。
現にレーゼも困惑状態に陥りそうだ、俺は心の中でレーゼに勝つ事を望む。
もし・・・此処でレーゼが負けたらと考えれば、もう会えなくなると言う不安が如何してか溢れて来る。
ただ特訓を受けるだけなのに・・・どうして?どうして、こんな不安な思いになるのか俺には分からなかった。

「あぁ!!ジェミニストームの動きが変わりましたよ!」

レーゼ達の本気だ。
まあ、癖を見つけたら終わりだけどね。
でも、未だに見つけられずレーゼがシュートを打った時に前半戦は終了となった。
俺はドリンクを配り終えると、トイレに行って来ると言ってグラウンドを後にして、コアに話しかける。

「コア・・・交代して」

『グランの事?分かった!』

俺の意識は一瞬にしてコアになる。

〜コア視点〜

「グラン」

「コアじゃないか、どうしたんだい?」

全く澄ました顔しちゃって嫌な感じ。
まあ、今のグランの姿は基山ヒロトだけどね。

「何してるの?」

「レーゼ達の試合を見に来たんだよ」

「それだけ?」

「何が言いたいんだい?」

「だって〜、コアから見たらグラン・・・自分が興味を持ちそうな人とか探してるんじゃない?」

コアがそう言えば、グランの眉がピクッと動く。
グランってば、分かりやす〜い!コアはクスクス笑いながら、今から始まる後半戦を見る。
コアから見たら・・・レーゼ達負けるのかな?皐月も言ったけど、どうしてコアの中に不安が渦巻くの?ただ特訓させるだけだよね?どうして・・・。

「コア?」

「ねえ、グラン」

「何?」

「レーゼ達が負けたら・・・ただ特訓するだけだよね?」

続く

20:暁◆s2:2016/09/18(日) 00:01 ID:4hI

第16話追放って何?〜グラン視点〜

「レーゼ達が負けたら・・・ただ特訓するだけだよね?」

コアが悲しそうにそう聞いてきた。
今にも泣きそうで昔の皐月と重なって見えた。
いつも冷たい事しか言わないコアが、どうしてレーゼ達の心配をするのだろうか?その疑問が半分と父さんが言っていた“本当のルール”を隠している事の罪悪感が押し寄せてくる。

「うん、そうだよ。急にどうしたの?」

俺は精一杯の嘘を吐く。

「そう・・・だよね・・・」

コアのか細い声が俺の心に痛みを与える。
ごめんね・・・コア、皐月・・・。
俺は数分、痛みを抱えながらもコアとこれからの話をして、コアは雷門に帰って行った。

「コア・・・ごめんね」

俺はベンチに戻って行ったコアを見ながら、眼下に広がる試合の行方を見た。
その中には裏切り者の皆月が居た、力・・・上がったね・・・皆月。
その時、にゃ〜と猫の鳴き声が聞こえた。

「ムーンじゃないか・・・久しぶりだね」

「にゃ〜」

「でも、今は君とも敵なんだ。デビルもそう思っているよ、君の姉のデビルもね・・・」

俺はムーンをベンチに行くように言うと、ムーンは理解したのか木々に跳び移りながらコアが居るベンチに戻って行った。

〜皐月視点〜

やっぱり・・・コアに確認して貰ったけど、特訓するだけだって言っていた。
俺の勘違いかな?そう思いながら、後半戦を見る。
だけど、一之瀬がパンドラの動きを見破って、雷門の動きは一気に変わった。
そして、FWに上がっている吹雪と染岡その二人のサポートをしている皆月は敵のピッチに上がっている。

「レーゼ・・・」

〜皆月視点〜

このままなら、きっと勝てる!私はそう思った。
私は土門さんのパスを受け取ると、すぐに染岡さんにパスを出した。
だけど、DFが染岡さんを囲む。
染岡さんは一瞬だけ、吹雪さんを見て何か考え込んでいた。
やっぱり・・・まだ、吹雪君さんの事信じていないのかな?私がそう思った時だ、染岡さんが吹雪さんにパスを渡す。

「吹雪!」

「染岡ッ!おう!吹き荒れろ、エターナルブリザード!!」

エターナルブリザードがゴルレオの居るゴールに向かう。

「う・・・うわああああ!」

ゴルレオはボールを受け止めきれず、ゴールを許した。
得点板を見ると1−1・・・。
同点・・・、嘘でしょ!?初めてジェミニストームと並んだ。
私が目を見開いていると、緑川の声が聞こえて来た。
そして、エイリア学園からのキックオフ、レーゼとディアムが一気に上がって来た。
一体何するつもりなの!?

〜皐月視点〜

「「ユニバースブラスト!!」」

レーゼとディアムの連携技が出た。
これがジェミニストームの切り札だ、これを止められたらジェミニストームに後がない。
多分・・・負けてそのまま特訓だと思うけど・・・。
だけど、それは的中となった。
円堂守がマジン・ザ・ハンドでユニバースブラストを止めたのだ、嘘だろ・・・?!俺は一人、口をポカーンと開けた時、皆月にパスが回る。
今、染岡と吹雪はマークされている。

「ホワイトキャット!」

皆月のロングシュート、白い猫がゴールに向かって駆ける。
ゴルレオはブラックホールで止めるが、ホワイトキャットの威力の方が勝ったのか点を許してしまった。
これで2−1・・・その時、ピッピー!と後半終了の合図が響き渡る。

「嘘・・・レーゼ達が負けた!?」

雷門が喜ぶ反対俺は驚愕していた。
レーゼ達が負けた!?嘘だろ・・・俺が見開いた時、レーゼが口を開いた。

「お前達は・・・まだ知らないのだ」

「負け惜しみ?」

「フッ、我々はセカンドランク・・・ファーストランクのイプシロンに比べれば・・・」

レーゼと目が合う、まあ、少しだけヒントを与えるか。
俺は口パクで裏切り者が居る事を言っておいてくれと頼んでおいた。

「それに・・・お前達の中に裏切り者が居る。我々、エイリア学園の一人がお前達に混ざっているのだからな!」

「「「!!!」」」

案の定、驚いた顔をする雷門。
コアが見たら、嬉しくて騒いでそうだな。
その時だ、辺りから黒い霧が広がる・・・デザームが来たのだ。

「無様だぞ!レーゼ!!」

「!デザーム様・・・」

デザームと目が合う。
が、すぐに逸らしてこう言い放った。

「覚悟はできているな?お前達を・・・“追放”する!!」

え・・・?追放って・・・どういう事!?

続く

21:暁◆s2:2016/09/18(日) 09:46 ID:4hI

第17話発言と黒猫少女の過去〜コア視点〜

今、コアはエイリア学園に向かっている。
グラン達に詳しく聞かなきゃ・・・どういう意味なのかを聞きにだ!グランがあの時言ったのと全然違っていたから、コアは聞きに行くだけだ。
決して怒鳴り込もうとはコアは思って無い。

「グラン!!」

「「「!!」」」

「な〜んだ、プロミネンスの会議だった此処」

まあ、居ると思ったんだけど・・・。
ダイヤモンドダストの会議室かな?プロミネンスの会議室を後にし、ダイヤモンドダストの所に向かう。
ん?デザームから直接聞けばいいのに、な〜んでコアはグランに聞きに行ってんだろ?コアが不思議に思っていると、コアの名前が呼ばれた。
振り向くと、バーンが居た。

「何?」

「お前・・・わざと会議邪魔しに来たのかよ?」

「違うよ、グランを探してるの!会議邪魔した事なら、コア謝るから」

「ふ〜ん、お前から謝るのは珍しいな。で、グランに何の用だよ?」

「別にバーンに教える必要ないでしょ?」

コアがそう言うと、バーンがムッとした顔になった。
だって、バーンに教える必要なんてないでしょ?コアがそう思っていると、バーンが不機嫌そうにこう言ったのだ。

「コア、あんまり調子に乗んなよ」

「だーかーらー、調子に乗ってない!」

「そう言う意味じゃねぇよ、お前が知りたいのはレーゼ達の事だろ?」

「・・・・」

「図星かよ、一つだけ教えてやる。お前の狂気はぜってー逃げられねぇ、どんな事をしても・・・な。」

「は?」

コアが不思議に思ったが、2年前に起きた事件が頭に過る。
2年前の事件はここに居る全員が被害者だ、主犯は誰か今も分からない。

「その話はもうしない事になってなかった?」

「あぁ、ワリィな。グランなら、ガイアのグラウンドじゃねぇか?」

「そう、ありがとう」

コアはバーンにお礼を言い、ガイアのグラウンドに向かった。

〜バーン視点〜

「バーン・・・」

「ガゼルか、何の用だよ?」

「君、あの時の事件を思い出させるような言い方はやめろ。コアだって、まだあの時の事件の傷が癒えてる訳じゃないんだぞ」

それは俺でも分かってる。
あの時の事件を俺だって思い出したくないが、少し腹を立てて言ってしまったのだ。
コアには悪い事しちまったな・・・。

「あの時の力はコアでは抑えきれなかった・・・それがエイリア石の力を一時使えなくなってしまったのだからな」

「・・・狂気の力だろ?あん時はビビったけどな」

「その主犯格は誰か分からないが、コアの狂気にはコア自身も逃げられない。誰が手を差し伸べても・・・、父さんはその力を狙っている、それは君も分かっているだろ?」

「あぁ・・・だから、コアもそれが分かって本気の力を出さない。」

あれ以来、コアは誰にでも冷たく振る舞うようになった。
それは多分だけど、誰にも傷ついて欲しくないからだと思う。

「グランもそれが分かって、嘘を吐いている。ここの“本当のルール”を教えてないんだからな」

「あぁ、知ってるよ。お前に言われなくてもな・・・。」

続く

22:暁◆s2:2016/09/18(日) 22:34 ID:4hI

第18話悪戯小僧はサッカー部!?〜皐月視点〜

あれからエイリア学園に行ったもののグランには会えなかったし、バーンに事件の事は蒸し返されたし、コアの機嫌は悪いしと良い事ばかりではなかった。
仕方なく聞けず仕舞いに終わり、雷門の所に帰って来た。
そして、今俺達が居るのは昨日襲撃予告があった漫遊寺中なのだが・・・のんびり和やかだな。
レーゼ達が色々と学校破壊して来たのに、度胸があり過ぎるだろ此処の学校・・・。

(めんどくさいな〜、歩くの)

俺は吹雪の隣を歩きながら、辺りを見回す。
確か情報じゃ・・・FFに出場して居たら、優勝校と言われているが此処の学校のモットーが心と体を鍛える事、あの鬼道有人も裏の優勝校だって言わせる程だ。
と言うか、サッカーをして心と体を鍛えるとかありえねぇ〜。

「吹雪〜・・・何してんのさ?」

「あ、サッカー部の場所を聞こうと思ってね。」

女の子に囲まれていた。
見なかった事にしておこうかな、吹雪って確かにイケメンさんだもんね。
吹雪さんはそんなもんに自覚はないらしいですけどね、自覚を持ってほしい物です。
そして、サッカー部の場所を聞いた円堂守達も吹雪を見て呆れ果てて言葉をしなかった。
ムーンなんか呆れ果てた鳴き声出したからね!?驚くよ、あのムーンが呆れ果ててるんだからさ!!デビルなら、まだ分かるけどね・・・。

「長〜い」

「恋姫って歩くの嫌いなの?」

「まあね」

いつもコアに歩いて貰ってたからな〜。
吹雪なんか不思議そうに見てるから、頑張るけどさ・・・。
別に好きじゃないよ、勘違いはしないでね!エイリア学園の裏切り者と言うのも雷門で話題になった、だが、姉さんの言葉でこれは雷門だけの秘密となった。
まさか、俺とは思わないだろうな〜。
その時だ、ドシーン!と鈍くて大きな音が長い廊下に響き渡る。

「何!?・・・何してんの、これ?」

「それが・・・やっと見つけたサッカー部の部室に円堂先輩達が走ったら、急にこけて・・・ねえ?ムーン」

「にゃ〜・・・」

絶対ムーン・・・円堂守達をバカにしたな。
俺はコケたと言う場所に行くと、一部の床だけピッカピカになっていた。
触るとツルツルって、これ・・・ワックスじゃん。
それには秋さんも分かったのか、これはワックスじゃないかしら?と皆に尋ねていた。
いや、ワックスですけどね・・・。
そう思った時だ、茂みからウッシッシッと楽しそうな声が聞こえて来た。

「ざまぁみろ、FFで優勝したからっていい気になるなよ!」

「お前〜〜〜っ!よくもやったなって、うわっ!」

塔子が柵を飛び越えて皆を転ばせた張本人である男の子を捕まえようとするが、俺の視界からすぐに消えた。
俺は塔子の飛び越えようとした柵を見ると、落とし穴に居る塔子さんが居た、おいおい、財前総理の娘に何やってんだ?この子は・・・。
たっく、この為にコアを使いたくないんだけど・・・。

「うっしっしっ〜!引っ掛かってやんの〜!」

「あんまり調子に乗ってたら・・・コアが潰しちゃうよ?」

「うわっ!お前・・・え!?」

そりゃそうだわな。
さっきまで柵の所にいた奴が、いきなり隣に居たらびっくりするよね〜。
男の子は飛び退くのを見て、俺は塔子に手を貸す。
俺は大丈夫か聞くと、塔子は大丈夫大丈夫と答えていた。
あんた・・・財前総理の娘であると言う自覚を持とうね、俺は心の中でそう思いながら、その男の子を見る。
その時だった。

「小暮ーー!」

「げっ!お・・・お前!覚えとけよ!!」

何で俺?そう思いながら、岩と言う岩を身軽い動きでかわしては何処かへ行ってしまった。
声の主を見れば、漫遊寺中の男だ・・・。
そして、今の有様を見て男はさっきの子がやったと理解し、俺達に向かって合掌した。
そして更に分かった事は、さっきの男の子はこの男と同じくサッカー部らしい

「「「えええええええええええええええええええ!!!」」」

雷門の皆さんもよくハモりますね・・・。

続く

23:暁◆s2:2016/09/18(日) 23:15 ID:4hI

第19話過去の恐怖を思い出す〜皐月視点〜

彼奴が・・・サッカー部って世の中すげぇな、これには雷門の皆も驚きを隠せない様子でその話を聞いていた、現に俺も驚いているんだけどね。

「彼奴は小暮と言って・・・全く困った奴なんです。周りを“全て敵”だと思っているらしく・・・」

全て・・・敵・・・。

『お前達は人間じゃない!!』

あはは・・・、何でだろう?あの時の事は、皆月と忘れるって決めて、忘れたのに・・・。
結局思い出してんじゃん、小暮に仲間意識を持っちゃうよ。
昔の古傷が痛むな・・・これ、俺は誰にも見えない様に痛む背中を擦った。

「小暮には、精神面から鍛える為に修行をさせているのですがね・・・小暮にとっては、それは“イジメ”と思っているらしくて・・・」

ん〜〜、何かそれも分かる。

「全く、同じサッカー仲間として恥ずかしい限りですよ。あぁ、壁山君こっちもお願いしますね」

お前もな・・・!俺は笑顔を引き攣りながら、目金を見る。
多分だけど、まだ小暮の方がマシじゃないかな?俺はそう思いながら、肩もみして貰ってる目金を見る。
すると、秋さんがどうしてそんなにも皆が信じられないのかと男に尋ねた。
男は表情を暗くさせながら、少し俯きながらこう言った。

「小暮は・・・小さい頃親に「裏切られた」え!」

俺がそう呟くと、男は驚いたような顔をした。

「どうして、それを?」

「俺も同じような事があったからだよ、まあ、あそこまで捻くれなかったけどね」

俺が言うと、雷門の皆の視線が俺に来ていたことに気づいた。
やべ・・・つい、いつもの癖が出ちゃったよ。
俺は苦笑いを浮かべ、吹雪の居る所に戻る。
さっきのでまた古傷が痛んだぞ、それに妙に足の震えが凄くなって来てるしね?これ、やばくない?こんなの誰にも見せたくないよ。

「先程、あの方が言う様に小暮は親に裏切られて・・・それ以来人を信じなくなったんです」

『お前は悪魔の子なんだ!』『消えてよ、怪物!』『近づかないで!』

色んな声が頭の中に入って来る。
助けて・・・。

「あれ?恋姫何処行くの?」

「ちょっと気分が悪いから・・・、景色見て来る」

俺は吹雪にそう言って、雷門から離れたと分かると全速力で誰も居ない場所へ走る。
涙が溜まって周りがぼやけている、どうしよう・・・こんな顔でエイリア学園に帰ったら、皆に心配される。
コアにもデビルにもまた迷惑を掛けちゃう・・・、どうして、どうして俺だけ・・・こんな目に遭うの?涙が頬に伝うのを感じる。

「はぁ・・・はぁ・・・」

近くの竹藪に入り、俺は急いでエイリアボールを取り、エイリア学園に帰還した。
今回はコアを出したくない、こんな泣いてる姿コアに心配されたくもないし迷惑掛けたくない。
エイリア学園に着くと、俺はフラフラになりながら自室を目指していると、古傷が更にいたんだ。
もう歩けるのも限界だった時だ・・・。

「コア?」「コア様?」

「愛、マキ・・・。たす・・・!助けて・・・!!」

「!どうしたの!?」

「マキュア、デザーム様呼んでくる!」

俺は愛に縋り付き泣き声を上げた。
愛はそれが只事ではないと気付き、俺の背中を擦ってくれた。
マキも分かってくれたのか治兄さんを呼んでくると言って、行ってしまった。
それから数分して、皆が集まって何があったのかを聞かれた。

「もう・・・一人・・・じゃないよね?」

「何言ってんだよ、お前は一人じゃねぇよ!!」

「俺もコアも・・・怪物じゃ・・・ないよね?」

「違うよ、コアも皐月も人間だよ」

皆にそう言われ、少しだけ背中の古傷も癒えて来た。
そのまま俺は瞼をゆっくりと閉じてしまった、俺は一人じゃない・・・。
コアと俺はそう言い聞かせた・・・、一人じゃないと大丈夫だと信じて・・・。

続く

24:暁◆s2:2016/09/19(月) 13:25 ID:4hI

第20話お前と一緒〜皐月視点〜

「ん・・・」

此処・・・何処だ?俺の部屋じゃないな、痛む頭を押さえながら辺りを見回す。
此処って、医務室・・・。

「そういや・・・泣きすぎて、寝ちまったんだ」

それも皆の目の前でだし・・・うわ〜、恥ずかしい。
俺は顔を両手で覆いながら、恥ずかしさに布団を被った。
ヤバイ・・・死んじゃいそう・・・。

『そんなので死んだら、コア驚くよ〜』

そう言う意味じゃないって!て言うか、俺の心を勝手に読むな〜〜!!俺は一人怒りながら、布団から顔を出した、雷門に帰ろうかな?包帯も巻き変えないと行けないし・・・俺は医務室のベッドから出て、棚を漁る。
包帯・・・包帯・・・あ!あった〜。
俺はすぐに服を脱ぎ、古傷を隠している包帯を取り、鏡の方へ行く。
酷い傷だな〜、ずっと見ていると吐き気と頭痛とかすっごい来る。

「コア〜、目さめ・・・ごめん!!服着替えてたって分かんなくて!!」

「いやいや茂人が悪い訳じゃないから!!安心しろ!!」

今の状態を説明すると、俺は上半身は裸、茂人はそれを目撃。
つまり、思春期真っ盛りの男の子にとっては目に毒な光景に目にしてしまっていると言う事だ。
俺は事情を諸々説明して茂人にお願いして、包帯を巻いて貰う事にした。

「それにしても・・・酷い傷だね。昔からあるの、この傷?」

「まあね、捨てられたとか虐待されたとかイジメにあったとかそんな話聞けば、古傷が痛むんだ。それにしても、鍵かけとけばよかったな・・・」

「アハハ・・・俺もノックしとけばよかった。これで良いかな?キツくない?」

「うん、大丈夫。ありがとう、茂人」

俺は茂人にお礼を言った後、愛やマキにもお礼を言って、雷門に戻って行った。
空を見れば、もう真っ暗・・・吹雪達に心配かけちまったな。
俺はサッカー部の道場を見に行くとタライが何個もあった、中を覗けば小暮がタライに何かしていた。

「何、してんの?」

「お前・・・あの時の!別にいいだろ、お前に関係ないんだからさ!」

「イジメ・・・でしょ?それにこのタライ・・・サッカー部の奴らに浴びせようって算段かな?」

俺が言うと、小暮は驚いた様に俺を見た。

「俺さ、お前と同じように親に裏切られたから、お前の気持ち・・・分かるよ?」

「お前も裏切られたのか?」

「うん、裏切られたって捨てられたって意味でしょ?俺もそうだったんだ、ただ猫と話せるだけって意味で捨てられた、信じていた奴らにも」

お日さま園に来る前の友達の事が頭に浮かんでくる、今でも憎んでいる・・・信じていたのに。
俺は小暮の隣に腰を掛けて、こう提案してやった。
俺とサッカーバトルをして、俺からボールを奪えたら一緒に練習させて貰うように頼むと言う提案だ。
小暮は乗り気ではなかったが、俺がバカにしてやるとやってやる!と単純に俺の提案に乗ったのだ。

〜漫遊寺中グラウンド〜

「ほっ!よっ!」

「うわっ!お前、真面目にやれよ!」

至って真面目です、俺は足にボールを乗せながら小暮に取って見ろと言ってみた。
それにしても、こいつの体力底力だな・・・エイリア学園にスカウトしてもいい程の体力の持ち主だ、特別な力でも持ってんのかな?そう言う不思議な考えが頭の中にあった。

「ふう〜、ん?春奈じゃん、どうしたの?」

「あ、恋姫先輩!恋姫先輩の声がしたんで、こっちに来て見たら小暮君と何やってるんですか?」

「サッカーかな?それにしても、あいつの動きはいいよ・・・さすがの俺も疲れちゃう」

「おい!早くしろよ!!」

小暮に言われて、俺は小暮の元に行く。
たっく、調子が良いんだがそれとも・・・強大な敵になるんだが・・・。

続く

25:暁◆s2:2016/09/19(月) 15:25 ID:4hI

第21話デザーム襲来〜皐月視点〜

デザーム達が漫遊寺中に来る日、俺はいつもの様に近くの壁に凭れ掛かっている。
漫遊寺中サッカー部は最初こそサッカーでやるのではなく話し合いでどうだとデザームに持ちかけるが、それで聞きいる程デザームもバカではなく、サッカーをしないのならば破壊すると言い、校舎の一部を破壊。
それに逆上した漫遊寺中は受けると言ったもののすぐに潰された、そりゃ実力の差で考えたらね。

「今度は俺達の番だ!」

また、円堂守か・・・。
エイリア学園を倒す為に来たもんね、当たり前は当たり前なのだが・・・ジェミニストームとは格が違うのだ、イプシロンは・・・。

「キャプテン、お願いがあります!小暮君を・・・試合に出してあげてください!」

「「「小暮ーーーー!!!」」」

へえ〜、春奈も良い事言うじゃん。
まあ、春奈が言っていなかったら俺から言ってたかもしれない、小暮には体力が無限にあるじゃないかと思える程の体力がある。
雷門には良い戦力にはなると思うが、円堂守以外の奴らは小暮で大丈夫なのかと春奈に問うていた。
春奈は何度もお願いするが、補欠だから低いと言うレッテルを貼られた小暮にそれに何も言えない春奈が居た、何で・・・かな?助けたいそう思うのは・・・。

「いいんじゃない?春奈の願い・・・聞いてやっても」

「恋姫!お前まで何言って「こいつの実力は俺が知ってる」え!」

風丸の言葉を遮ってそう言う。

「小暮の実力は皆の言うように低いし、役に立たないかもしれない。けど、それだけで判断するのは良くないんじゃない?俺は昨日こいつと勝負して、こいつには誰も持ってない程の動きと体力がある!そう思った。決めるのは・・・円堂守、お前だ!」

俺は小暮の隣に行きながら、円堂守を見据えた。
お前の心の広さはどれくらいだ?俺は円堂守を見据えながら、そう思った。

「分かった・・・小暮!一緒に戦おうぜ!」

広い心を持った奴・・・か・・・。

「小暮君!さあ!」

「でも・・・俺・・・」

「何怖気ついてるの!恋姫先輩があんなに皆を説得してくれたのに!」

説得・・・なのか?あれは・・・。

「小暮・・・俺は信じてるよ。」

「信じる・・・?お前が?」

「俺だけじゃない、春奈もそう思ってんだから」

俺がそう言うと、小暮は春奈を見た。
春奈はコクッと大きく頷いて、小暮は俺達から顔を背け信じるなんて簡単に言うなって言う。
簡単じゃないから、俺は言える。
だって、君と似てる・・・親に捨てられた所もすべてが敵だと思える所も全部似てる気がする。
だから・・・君とは敵だけど、俺は君を信じるよ、いつだってね。

「あの、またムーン・・・お願いできないかな?」

「いいけど・・・」

「それと・・・」

「何?」

「ううん、何も!」

皆月は慌てた様にそう言い、すぐにグラウンドに戻って行った。
俺は変な奴と思いながら、ムーンの毛並みをそっと撫でてあげた。
デビルにもこうしてあげたいな・・・、最近してないから・・・、今日はエイリア学園に一時帰ろうかな?また来たのかってガゼルやバーンにも文句言われそう。
俺は一人そんな事を思いながら、クスクスと笑っていた。

(ん・・・?あれって、ヒロト!?)

普通なら人の肉眼では見えない場所にヒロトが居た。
一体どうして・・・?!俺はそう思った時、ヒロトの口が動いていた。

(・・・今日の夜、エイリア学園に来い・・・)

俺が不思議に思っていると、ムーンが俺の頬を舐めて来た。

「どうした?お前のご主人が頑張ってんだぞ?」

「にゃ〜、にゃ〜!」

何かを訴えかけているが、聞かないふりをした。

「雷門中、ジェミニストームを打ち破り、コア様が認めている唯一のサッカーチーム。たったそれだけの事で我らを打ち破ろうと思われいるのなら、我々も舐められたものだ。・・・試合にはコア様も見ている、恥を晒すな!」

「暴れ足りねぇ」

「お手並み拝見としましょう」

「ぶっ潰す」

「命知らずって、マキュア大好き!」

イプシロンの皆さんの目が怖いのは気にしないでおきます。

続く

26:暁◆s2:2016/09/19(月) 16:55 ID:4hI

第22話隠された力〜皐月視点〜

「やっぱり・・・荷が重すぎたかな?」

俺は一人そう呟く、姉さんがイプシロンの態勢を分かった所で雷門に勝てる確率は0だ。
けど、俺は今回イプシロンの他注目してるのは小暮夕弥・・・その秘めたる力だ、人は危機に陥れる程その力を出そうとする、俺も2年前の事件でその体験をしたから分かる。
小暮・・・。

「さあて、ショータイムの始まりはいつかな・・?」

俺は誰にも聞こえない程小さく呟いた。
皆月もジェミニストームで限界か・・・期待外れと言うのがあり、助けてやりたいと言うのがあった。
何言ってんだ俺?皆月とは敵じゃん、まさか・・・俺が知らない所で俺は雷門を離れたくないとか思ってんのか・・・?おかしい、こんなの俺じゃない。
そう思っている内に、雷門の皆は俺の眼下で傷ついっている・・・。

「それにしても・・・さすが、小暮だな」

小暮だけ、逃げてる様に見えるけど・・・完璧にかわしてる。
それには多分、俺と春奈しか気づいていない。
イプシロン何て絶対に気づいていないだろうな、今日帰った時にイプシロンには一応の忠告はしておこう。
そろそろ3分・・・イプシロンが言った戦闘も終わりの時間だ。

「まもなく3分・・・次の一撃でゲームは終わりだ」

「また勝手に決めるし・・・!」

デザームの情けかな?分からないけど、これ以上戦えば円堂守達は病院送りだ。

「我らは10日後、もう一度お前達と試合をしてやろう」

デザームが自分かああ言うなんて・・・円堂守達の力にそんな興味持ったのかな?俺には分からないや。

「だが、果たしてその勝負の日までお前達は生き残って居られるか・・・」

「どういう意味だ!」

鬼道有人の質問にデザームは答えず、持っていたボールを勢いよく蹴る。
そのボールに吹雪は突っ込むが、吹き飛ばされてしまう。
そして、そのボールが狙っていたのは小暮と円堂守・・・円堂守もヤバいけど、一番ヤバいのは小暮だ!エイリア学園に戦った事も無い奴があんなシュートまともに受けたら、小暮は病院送りだ・・・。

「小暮ー!伏せろーーーーー!!!」

「小暮!」

俺も小暮の名を叫ぶ、でも、その声にはパニック状態である小暮に聞こえない。
その時だ、小暮は壁山の体に足を引っ掛け、砂嵐に似た物が舞い上がる。
何!?俺が不思議に思った時、その砂嵐に似た物も消え、イプシロンも居なかった。
でも・・・俺の目の前に起きているのはイプシロンが居た事実を物語っていた。

「え?・・・デザームのボールを止めた・・・」

俺は未だに目の前の光景に疑った、小暮がデザームにボールを止めた。
何とか試合は終了し、皆は小暮を誉めていた、漫遊寺中のサッカー部の奴らと言えば小暮に近づこうとした時に小暮の作った落とし穴にはまった、春奈に怒られ小暮はどこかへ逃げてしまった。

〜道場〜

「何だよ」

俺は小暮が来そうな場所を手当たり次第に行き、道場に着くと、小暮は体育座りで座っていた。
俺はその隣に座りながら、小暮を見た。

「見返してやれって・・・言ったじゃんか」

「見返してるじゃん」

「お前も思ってんだろ?あんなの・・・まぐれだって・・・」

小暮の声がか細くなって行く。
確かに最初見た時はまぐれかと昔の俺は思ってた筈だ、あれ?何で俺・・・こんなこと思っての?昔の俺って何で思ってるんだろう?俺はそう思いながら、小暮にこう言ってやった。

「まぐれじゃない、あれは小暮の中に眠ってる力だよ。俺は、あんたを信じる。」

「信じるって簡単に言うけど・・・お前は裏切られたことあんのかよ!」

「前も話したでしょ?俺もあんたの様に親に裏切られたんだって」

「あんたの言う裏切りと俺の裏切りは違う!いいか・・・裏切られたって言うのは・・・捨てられたって事なんだぞ!!」

小暮の言葉に俺は何も言えなくなる。
俺だって同じだ、捨てられてすべてが敵だと思い込んだ日もあった。
けど・・・父さんに会わなかったら、きっと俺は・・・。

「分かるよ、お前の気持ち・・・。俺も違う捨てられ方だったけど・・・俺もあんたと同じ“捨て子”だよ。」

「え?」

「俺の家族は妹に、ネコ2匹に父さんと母さんが居た・・・」

これが・・・俺の過去なんだから・・・。

続く

27:暁◆s2:2016/09/19(月) 18:01 ID:4hI

第22話皐月の悲しき過去〜皐月視点〜

「自慢話かよ・・・」

「ううん、俺は産まれた時から不気味だって言われ続けられた。妹も巻き添え喰らって、不気味な姉妹だって言われ続けた」

「何で・・・?」

小暮が聞いてきた。

「なんて言うかね、俺さ猫と会話が出来るし人の顔見ただけ人が何考えてるか分かっちゃうんだよ。それのせい・・・。今は猫と会話しか出来ないけどね」

俺がそう言うと、小暮はそうなんだと言った。
捨てられた境遇や捨てられる前の生活は小暮とは絶対違う、けど、小暮を支えたいし小暮を守りたいと思えたのは、敵じゃない仲間として守りたい。
それは吹雪だって同じだ、吹雪も敵としてじゃない仲間として守りたいのだ。

「似てねぇけど・・・お前も裏切られたんだな」

「うん、でも・・・今は幸せだよ。小暮もいつかそうなる、小暮だって信じれる人や幸せだって感じる時が絶対来る。だから、前を向いて信じて見てよ。それにこの話したの・・・小暮が初めてだな〜」

俺がそう言うと、小暮は驚いてそうなのか!と言った。
その後、何分か話した後俺は道場を出て盗み聞きしている人物にこう言ってやった。

「春奈・・・入りたかったら、入ればよかったのに」

「!恋姫先輩・・・。すいません」

「いいよ、春奈・・・。このことは秘密にして」

「はい」

俺はそう言って、道場を後にして、エイリア学園に向かう。
エイリア学園に戻れば、酷く驚かれましたよ。
俺は幽霊なんですかね、全く俺はそう思って未だに驚いているバーン達を見て見ると、修児の手の平にある機械じみた物と俺のポッケの中にある歪な形をしたものを手に取る。
ほう〜。

「お〜ま〜え〜ら〜〜〜!!」

俺が怒鳴ると、すぐさま全員は一斉に逃げた。
まあ、俺は全速力で全員捕まえて、その場に正座をさせている。

「たっく、盗み聞き何て・・・「そういうけど、雷門のマネージャーには許してたよね?」グラン・・・」

「俺達だけにはダメで、どうして雷門のマネージャーやあの子は許したのかな?」

俺はすぐさまコアに変わる。

〜コア視点〜

「コア、何の事かぜ〜んぜん分かんない」

「さすが皐月とコアだね、人格の入れ替えが早いよ」

グランはそう言って、褒める。
別にコアも皐月もやりたくてやってる訳じゃない、仕方ないからやってるだけ。
皐月はここ最近コアの調子が悪いからあんまり出してくれなかったのに・・・。

「それで、コアを呼んで何の用?」

「そうそう、父さんにこんなもの渡されたんだ」

グランがコアに差し出して来たのは、黒い眼帯にその真ん中には黄緑色に光る不気味な宝石が埋め込まれていた、何これ?コアが不思議に思い、グランを見るとグランは悲しそうな瞳をしていた。
皆を見れば、皆も同様に暗い顔をしていた。

「これ・・・何?」

「父さんが潜入を頑張ってるご褒美らしいよ。」

「今掛けた方が良いの?」

「ん〜〜、皐月とコアが付けたいって思った時に付けてよ」

コアは今は付けたくないから皐月の服にその眼帯を入れる。
その後、コアは皐月と代わって皐月は皆に厳しく注意して帰って行った。

〜皐月視点〜

廊下に進む時、俺の名前が呼ばれた。
振り向けば、バーンとガゼルが居た。

「どうしたの?」

「その・・・さっきの眼帯・・・」

バーンとガゼルの歯切れ悪さに俺は?マークが踊る、いつも二人はこんな歯切れの悪い言い方はしない。
俺が首を傾げていると、バーンとガゼルは何か小声で二人で話していた。
その会話の内容は聞き取れず、更に俺の頭の中に?マークが踊りまくる。

「二人共?」

「皐月・・・やっぱなんでもねェよ」

「悪いね、急に呼び止めて」

「?う・・・うん」

俺は不思議に思いながら、エイリア学園に戻って行った。

続く

28:暁◆s2:2016/09/19(月) 19:49 ID:4hI

訂正コーナー

暁「はい、作者の暁です」

コ・皐・皆「^言^」

暁「はい、今から訂正させてもらう場所は最後の行にある“エイリア学園に戻って行った”と言う所です。本当は“雷門に戻って行った”です。」

コ「全く〜、駄作者にしては凄い間違いですね〜」

暁「−−:」

皐「コアの言う通りだよな〜、誤字や脱字ならともかくあれだよ?」

皆「本当、他の人でもそんな間違いしないわ。」

暁「すいませんでしたーーーー!!!」

コ・皐・皆「待てーーーーーー!!!」

その後、作者の残骸を見つけた円堂達とグラン達は驚いたと言う。

29:暁◆s2:2016/09/20(火) 12:00 ID:4hI

番外編1黒猫少女(名前編)〜皐月視点〜

「名前・・・か・・・」

俺の名前は死神屋皐月、今俺はものすごく悩んでいる。
名前はある・・・が!俺の悩んでいる“名前”は死神屋皐月を隠す名前の事、どうしてこんなにも悩まなくてはいけない羽目になったのかは、1時間前に遡る。

〜1時間前〜

俺はいつもの様に部屋でだらけて、晴矢の借りた漫画を読んでいた時だ。
やっと楽しい展開になる時にだ、コンコンと俺の部屋にノックの音が転がり込んできたのだ。

「(誰だよ〜、やっと面白い展開になって来た時に・・・)は〜い」

「あ、皐月?父さんが広間に来いって」

俺はドアを開けると、そこには小さい頃からの大親友である夏彦が居た。
父さんが呼んでいるとなると、仕方なく俺は呼んでいた漫画にしおりを挟んで夏彦と一緒に広間に向かう。

「お前・・・女らしくしたらどうだ?」

「は!?それ、遠回しに女らしくないって言ってんの!!」

ギャイギャイと文句を言っていると、やっと広間に到着。
何だろうね?夏彦と話してると近い部屋が遠く感じるのは・・・、俺はそう言う複雑と言うか変な思いを持ちながら広間に入った。

「父さん、皐月連れてきました」

「そうですか、皐月・・・前に来なさい」

え?怒られんの!?俺は冷や汗を出しながら、父さんの所に行く。

「皐月・・・「はい」貴方に話があります」

何の話だろう?怒られるのは覚悟の承知だ。
だが、そんな覚悟も予想外に違っていた。

「皆にはもう話しているのですが・・・貴方には話していませんでしたね。貴方にもエイリア学園を入って貰いたいのです」

「え・・・エイリア学園?」

あれ?この近くにそんな学園あったか?俺が不思議に思っていると、父さんの代わりに剣崎が父さんが作った学園だと話してくれた。
あぁ、それなら知らんも当然だわな。

「でも、どうして急に?」

「その学園に貴方の力とヒロト達の力が必要なんです。先程、皆月と瞳子にも説明したのですが入らないと言われて・・・」

あの父さん大好き皆月が・・・父さんの誘いを断った。
珍しい〜。

「どうですか?皐月」

「・・・いいよ」

〜回想終了〜

めんどくさい事を今更ながら引き受けてしまった、それにチームに所属するか所属しないかって・・・あんまめんどくさい事は嫌いなんだよな〜。

「まず・・・これを決めるか」

チームはジェミニストーム、イプシロン、ダイヤモンドダスト、ガイア、プロミネンス・・・。
・・・所属してないとどうなるんだろう?俺はそんな興味が湧いてきた。
俺は所属してないという文字に丸をして、名前を決めようと考えた。

「うん・・・無理だわ、図書館で調べてそれを名前にしようかな?それか、由紀や夏彦達に聞こうかな?」

まあ、まず図書館に行ってそれでも決まらなかった夏彦達の参考にしよう。
と言うか、夏彦の嫌な顔が目に浮かぶのは気のせいかな・・・?俺はそんな事を思いながら、部屋を出た。
図書館なんて久しぶりだな、最近漫画しか見てなかったから、久しぶりに来たよ、うん。

「えっと・・・英語で行くか。辞書、辞書「お兄ちゃん、もうちょっとだから頑張って!」ん?」

この声・・・愛?俺は声のした方に行けば、肩車をしている修児と高い所から本を取ろうとしている愛と修児の周りに応援であろうか寒太郎達が居た。

「何・・・してんの?」

「あ、皐月!」

「皐月!じゃないよ、高い所の本取りたいならそこに梯子あるから使いなよ」

俺がそう言うと、全員あっと小さな声を上げた。
気づいてなかったんかい!俺は一人心の中でツッコみながら、英語の辞書を取った。

続く

30:暁◆s2:2016/09/20(火) 12:44 ID:4hI

番外編2黒猫少女(名前編)〜皐月視点〜

「色々あり過ぎっしょ、これ」

英語の単語が子守唄に見えてきましたよ、俺は目を休める為一時辞書を閉じた。
隣を見れば・・・愛達、愛達にどうしてここに居るか聞くと風介の名前を自分達が決めたいと言ったのだが、風介のイメージに合いそうな名前が見つからなく、図書館に来ているのだと言う。
風介も愛されてるね〜、ん?待てよ?じゃあ、愛達はチーム所属って事か・・・風介は確か、ダイヤモンドダストのキャプテンだから・・・愛達はダイヤモンドダストか。

「はあ〜、そういや彼奴の名前も決めてなかった」

彼奴と言うのは俺が飼っていた黒猫の子猫だ、親猫である黒猫は病気で亡くなってしまった為もうこの世には居ない。
彼奴の名前・・・そういや、親猫には小悪魔って付けてたっけ?その英語は確か・・・デビル。
デビルにしてあげよう!子猫の名前は決まったとして、俺の名前だよ・・・。

「決まんないよ〜」

「皐月も?」

「全然、子猫の名前は決まった癖に・・・」

「そこはどうでもいい場所だぞ!!」

一角のツッコミに俺の心にとげが刺さる。
おう、痛い・・・。
夏彦とか絶対決まってるよな〜、

「決まらん!」

「即答・・・、ちゃんと探したの?」

「探しましたけど・・・「どうせ、分からなかったんでしょ?」はい」

クララの一言一言が痛い!!泣きたいよ〜。
借りるか・・・、確か図書館のカードはポケットに入れて来た筈。
ありました・・・。

「あれ?帰るの?」

「うん、子猫が今風邪だし早く帰らないと行けないから。これ、借りよっと」

「またね〜」

「おう」

俺は辞書を借り終ると、図書館を出た。
うわ・・・雨になりそうな曇り、早く帰ろう。
俺は早足で、お日さま園に向かう。

〜お日さま園〜

「ただいま〜」

「お帰りって何処に行ってたんだよ?」

帰ると、晴矢のお出迎え。
何処に行っていたのかと聞かれると、俺は図書館と一言そう言った。

「皐月が図書館!?珍しいな」

「お前・・・はっ倒すぞ?」

「わりぃ、冗談。そういや、皐月ってチーム所属するのかよ?」

「しないよ、夏彦は晴矢の所でしょ?」

「当たり、さすが親友だな」

夏彦はチビの頃から晴矢の事になると、目の前が分からなくなりますからね。
部屋に入ると、元気よく跳び付いて来たのは子猫のデビルだ、もうデビルって名前にしたぜ。
デビルを見れば、母親の血を受け継いでるのか目の色が綺麗だった、まるで吸い込まれそうだな〜。

「ただいま、デビル。飯?」

「にゃ〜」

「フフ、そう言えば・・・姉さんも皆月も居ないな」

俺は雨になってしまった空を見ながら、皆月の姿と姉さんの姿がない事に気づいた。
晴矢なら知ってるかな?俺はそう思い、晴矢の部屋に行く。
晴矢の部屋に着き、ノックをしようとすると、話し声が聞こえた。

『晴矢・・・結局皆月の事話さなかったの?』

『出来る訳ねぇだろ、皆月が姉さんと出て行ったなんて・・・』

出て行った・・・?どういう意味だ?俺が不思議に思いながら、部屋のノブに手を掛けようとした時、ドアが開いて現れたのは杏だった。

「皐月!?」

「あ・・・えっと・・・よう」

気まずい・・・。
偶然聞いてしまったとは言え、盗み聞きみたいな事をしてしまったのだ。

続く

31:暁◆s2:2016/09/20(火) 13:17 ID:4hI

番外編3黒猫少女(名前編)〜皐月視点〜

「あ・・・その・・・話してる最中だった?」

「え!まあ・・・うん」

気まずい〜〜、俺自身も目を逸らしているもんね。
晴矢を見れば冷や汗が滝のように流れ出ている、聞くしか・・・ないよな。

「あのさ、晴矢」

「お・・・おう」

「皆月が姉さんと出て行ったってどういう事?」

「・・・それが」

晴矢は気まずそうに俺の顔を見ながら、全部話してくれた。
俺が来る前に姉さんと皆月にエイリア学園の話をしていたのだと言う、だが、姉さんも皆月もそれには反対でその二人に父さんはならば出て行けと言ったそうだ。
俺にさっき話そうとしたが、泣き出すのではないかと思ったらしく話せなかったのだと言う。

「わりぃ・・・本当は早く話そうとは思ってたんだ」

「いいよ、晴矢が悪い訳じゃない。俺も気づけなかったのが悪いしね」

悪いのは俺でもある、晴矢一人のせいではない。
その後、色々と分かってところで俺は自分の部屋に戻る。
つまり、デビルの妹である白猫も早くも離れ離れって訳か・・・。
俺はデビルを抱きながら、誰もいない部屋でこう話した。

「聞こえる?」

『聞こえるよ、どうしたの?』

「今回のエイリア学園の話・・・お前に任せる」

『え?いいの?』

「俺だと・・・多分、姉さん達と敵になる覚悟がない。だから・・・」

『分かった!じゃあ、名前は決めてね」

「はいはい」

俺は裏の俺である子に頼まれ、返事をした。
さて、名前を考えないとな・・・。
こいつが中心になるなら・・・名前は、中心である名前を付けよう。

「コア・・・物の中心部・・・これだ!」

こいつにぴったりの名前だ、俺は急いで名前を書く欄にコアと言う字を入れた。
後・・・デビルも入れてあげよう、こいつを一人にしとくのは可哀想だ。
俺はチーム表にデビルと入れて、父さんが居る広間に向かう。

〜広間〜

「父さん」

「皐月ですか・・・どうしました?」

「これ・・・」

俺は紙を父さんに手渡すと、父さんは紙を一通り見て俺の方を向いてこう言った。

「このデビルとは誰ですか?」

「子猫の事です、あいつ一人じゃ可哀想だなって思えて」

「そうですか、分かりました。エイリア学園に入れば、皐月・・・貴方の名前はコアです。いいですね?」

「はい!」

終わり

32:暁◆s2:2016/09/20(火) 22:12 ID:4hI

第23話狂気を集める眼帯〜皐月視点〜

次の日、漫遊寺中つまり京都を離れる日が来た。
漫遊寺中のサッカー部と監督に見送られている・・・ただ、小暮は居ない。
小暮からユニフォームを返して貰っていないから、そのまま仲間になるのかと俺はずっと思っていた。
ただ俺が気になるのは、昨日父さんから褒美として貰ったあの不気味な眼帯だ。
ヒロトは着けたい時に着ければいいって言っていたから、俺は頃合いを見て着けようと思う。

「色々御世話になってすいません」

「いえ」

「お嬢さん方」

お嬢さん方それは春奈と俺に向けられた言葉だったと言うかこの監督、俺の事を女だってよく分かったな、ヒロト達にも男だって勘違いされたのに・・・。

「貴女方の小暮への心遣いは本当に感謝をしております、小暮の心にも御二人の言葉がきっと届いているでしょう」

「はい・・・!」

本当に・・・そうだといいな。
そして、最後に俺がキャラバンに入ろうとした時またあの監督に引き留められた。

「何でしょうか?」

「お嬢さんに一つ忠告をしておきましょう、いや何・・・信じるも信じないも貴方の心一つで決めてください。」

「はあ・・・」

「貴方の心は今まさに揺れている、大切な人に尽くすか今の仲間に付いて行くかそう心が揺れている。」

うわ・・・当たっている様な当たっていない様な・・・。

「そんな貴方に闇が忍び寄っている、貴方が一番恐れている狂気に・・・」

狂気と聞いて、俺の肩がピクッと動く。
闇が忍び寄る・・・狂気・・・あまり関連性がない為、ピンと来ない。
俺は一応その忠告を聞き入れ、漫遊寺中の監督にお礼を言って、キャラバンの中に入った。
漫遊寺中に別れを告げ、キャラバンは一旦雷門中がある稲妻町へ向かって走っていた。

「チームに入れなくて良かったのか?」

「彼を入れなくて正解ですよ!彼を入れたら、宇宙人に勝てるものも勝てなくなります」

「でも・・・いつもベンチで見てる目金よりはいい戦力になるんじゃない?やった所で途中で逃げ出しそうだし」

「さすが恋姫・・・毒舌も凄い」

吹雪に言われ、俺はいつもの癖が出てしまっていたことに気が付いた。
後ろに居る目金を見れば、ショックなのかシクシクと泣いていた。
悪い事しちまったかも・・・。

「ごめん・・・目金。つい本音がポロって出ちゃった」

「それも・・・逆効果ですよ。」

「にゃ〜・・・」

本当にゴメン・・・。

「でも、恋姫ちゃんって会った時より凄いみんなと仲良くしてるわね」

「え?」

「そうね、最初こそ冷たくてあんまり皆と話さなかったのに・・・」

夏未に言われ、俺はエイリア学園側の奴であり本当の目的を思い出した。
そうだ、いつまでもこんな楽しい時間も壊れるんだよな・・・。

「?」

「どうしたんですか?恋姫先輩」

「あ、いや」

何だったんだろう?さっき・・・ゾクッとした感覚があった様な・・・。
気のせいか!俺はそう思い、いつもの様に窓に目を向けて変わる変わるの景色を楽しんでいた。
けど・・・漫遊寺中の監督の忠告をあの時聞き入れていればと後悔する日は、そう遠くはなかった。

〜エイリア学園では(作者視点)〜

「グラン・・・、君は自分がやった事は分かっているのか?」

青のスポットライトに照らし出されたガゼルは、白のスポットライトに照らし出されているグランに低い声を出しながらそう言った。

「・・・・」

「あんたが渡した物は、周りの人間の悲しみや憎しみを体内に貯める狂気を集める眼帯。んなもんをコアに渡したって事は、コアだって自分自身じゃ抑えられない程の狂気の力を持つって事だぞ!!」

赤のスポットライトに照らし出されたバーンは顔を険しくさせながらグランを見た。
グランは未だに黙っていて、二人の苛立ちも募り募っている。

「グラン・・・」

「分かってるさ・・・、あの眼帯を渡しちゃいけない事ぐらい。でも、二人だって父さんの命令だったら仕方なく渡してただろ?」

グランの弱々しい声に二人は俯くしか出来なかった。

(((ごめん・・・皐月・・・)))

そして、ただ謝るしか出来なかった・・・。

続く

33:暁◆s2:2016/09/20(火) 23:09 ID:4hI

第24話影山の正体〜皐月視点〜

「相変わらずだな・・・小暮も」

小暮がキャラバンに忍び込んでいた、最初こそは俺も驚いたけどそれは本人の意思で此処に居るそれが分かるととやかく言うのもバカらしく思える。
その小暮と言えば、目金の大切な物であるフィギュアの顔に大量の落書きをしていて、栗松の雑誌にも落書きをしてしまい二人に怒られているが、効き目何て0だ。

「小暮君!皆にちゃんと謝りなさい!じゃないと、漫遊寺中に帰って貰うわよ?」

「・・・ごめんよ」

すっげー・・・。
俺は春奈と小暮を交互に見ながら、そう感心した。
そう言えば、小さい頃の俺が悪戯したら皆月がよく怒ってたっけ?ヒロト達に妹に怒られるなんてって呆れられもした。
円堂守が未だに怒っている栗松と目金を宥められている、二人はキャプテンが言うならと言い小暮を睨むと、小暮はすぐさまの俺の所に来た。

「皆、許してあげなよ。小暮だって、反省してるんだから」

俺がそう言うと、小暮は横からそうだ!そうだ!と目金達に訴えていた。
そして、やっとの事ながら姉さんが帰って来てキャラバンを走らせる。
小暮は壁山の横に大人しく座っている、俺はと言うとムーンと皆月と姉さんの様子を監視している。

(ふぅ〜、この眼帯・・・どうしようかな?)

俺はポケットから眼帯を取り出し、その眼帯をジッと見た。
そう言えば、渡された時より黄緑色の宝石の光が強くなってる様な・・・俺の気のせい?それとも目が悪くなったとか・・・此処ん所、忙しかったから目の疲れが取れてないのかも。
俺がそう思った時、姉さんのケータイと俺のケータイの着信音が同時に鳴った。

「響さんからだわ」

(父さんからだ)

俺はケータイを開くと、メールの相手は剣崎だ。
はあ〜、剣崎のメールを受け取ると俺のケータイが汚されていくのは気のせいかな?いや、絶対気のせいじゃない!うん、断言しよう。
メールの内容は・・・影山が真・帝国学園を設立した事そして影山が負けた際には一応報告する事、あぁめんどくさい、一応ってどういう意味さ!一応ならやらなくてもいいじゃん。

「恋姫、どうしたんだ?」

「あ、ううん。遠い所にいる友達からメール」

エイリア学園だなんて口が裂けても言えない。

「!影山が愛媛で真・帝国学園を設立した」

「影山が!?」

「でも、影山は捕まっていた筈じゃ・・・」

「逃げ出したらしいわね」

俺達の手でね、父さんも影山を使って来るなんて・・・焦ってんのかな?まあ、ジェミニストームを倒したチームだもんね。
雷門の皆と言っても影山の事をよく知らない皆月や小暮、吹雪や塔子は頭の上に?マークが踊っている。
いつも冷静な鬼道もこれ程取り乱した所は初めて見た、それ程までに影山は何を仕出かしたのか全部父さんから聞いている。

「影山ってサッカー協会の副会長だろ?」

「あぁ、そして・・・帝国学園の総帥・・・俺達のチームの・・・」

「どうしてそんな奴を?」

皆月がそう聞くと、鬼頭は落ち着きを取り戻そうとしているが全然無理だ。

「影山は勝利を掴む為なら、何だってしない。言わば、どんな手段も使っても勝利を手にする・・・自分の手じゃなく他人の手でね。」

俺がそう説明すると、鬼道からよく知っているならと言われた。
それは父さんに教えて貰いましたからと言えず、噂で聞いたと言っておいた。

「それに、影山FF決勝戦では世宇子に神のアクアを与えたけど・・・結局それが逮捕に繋がったけどね、まあ卑怯を服に着たって奴かな?」

「そんな悪い奴が・・・」

「ふにゃ〜〜〜!!」

うわ、ムーンがキレた。

「どうしたんだ?ムーンの奴」

「あぁ、影山の話を聞いてキレてますね」

染岡の質問に皆月はタジタジになりながら答えた。染岡はムーンを抱き上げ、一緒に倒そうぜ!と言っている。
何だろうな?この気持ち・・・胸が痛い・・・。

続く

34:暁◆s2:2016/09/21(水) 23:59 ID:4hI

第25話不動明王〜皐月視点〜

俺は路地裏で一息ついている、これからの事を考えないといけない。
エイリア学園を裏切るか、雷門を裏切るか・・・今の俺にはエイリア学園に居たいと言う気持ちが半分あり、雷門にも居たいと言う気持ちが半分あった。
でも・・・今更、俺がエイリア学園の者でしたと言えば皆怒るだろうな・・・。
それなら、エイリア学園側の人間でありたい。

「はあ〜「君が悩むなんて、珍しいね」ガゼル」

声のした方を見れば、ガゼルが俺の隣で壁に凭れながらこちらを見ていた。

「何の用?此処に居て、エイリア学園の話なんかすれば、俺がばれちゃう」

「あぁ、それは父さんの命令を邪魔している様なものだ。後、コンビニにはバーンが居る」

あぁ、つまりバーンの付添みたいな物か。
俺の頭の中にはバーンが雷門の横で何かを買い物をしているのが浮かぶ。

「で、それだけで此処に来る訳ないでしょ?」

「さすがだね、父さんからの伝言を本来ならばグランが伝えるんだが・・・」

「居なくなったの・・・?」

「あぁ、その代わりと思ってくれてもいい。で、父さんの伝言だが・・・『愛媛に着いた時には、真・帝国学園の生徒が待っている』と言う事と『今日の夜、ダイヤモンドダストと試合をして欲しい』と言う事だ」

ガゼルとか・・・。
ガゼル達は守備的攻撃とか相手の心理を使った攻撃が得意だから、コアの苦手対象でもある。
ガゼルとの話が終わると同時にアイスが入った袋を持っているバーンが帰って来た。

「よお、どうだ?雷門の潜入は」

「別に・・・」

「君の事だから、感情に流されてるか心配だ」

グサッと俺の心に突き刺さる。

「どうした?」

「いや・・・別に・・・」

「そうか、今日の夜迎えに行くよ。デビルがうるさい程鳴いてるからね」

ガゼルはそう言うと、バーンとエイリア学園に帰って行った。
はあ〜、結局ガゼルや鈍感なバーンにもバレるのが時間の問題になる・・・いや、グランもか。
この三人は妙に勘が良いから俺の気持ちを見破られるのが怖い、この事は考えてなかった事にしとこうかな。
俺は路地裏から出ると、ちょうど雷門の皆と見知らぬ男の子が睨み合いながら居た。

「どうしたの?」

「恋姫か・・・、それが真・帝国学園の奴が」

風丸に聞くと、風丸は俺から目の前に居る少年に目を向けた。
あぁ、ガゼルが言った真・帝国学園の生徒ってこの子か・・・。
俺がその子を見ていると、その子は俺に詰め寄って来たかと思うと観察物みたいにジロジロと俺を見る。
俺は風丸の後ろに一歩下がり、その子を睨む。

「そう睨むなよ、倭国恋姫」

「お前、どうして恋姫の名前を!」

「こっちも色々と調べてるんでね、あぁ、あんたには紹介遅れたな。俺の名前は不動明王って言うんだ、よろしくな」

俺は軽く礼だけをして、今まで何があったのかを事細かく染岡が話してくれた。
そして、雷門は真・帝国学園に行く為にキャラバンを不動と一緒に乗る事になった。
こいつ・・・俺の存在の事は知ってるよな?倭国恋姫って言う偽名も調べたって言ってたし・・・。
俺は不動の様子を監視しながら、雷門の様子を見る。
うわ・・・顔が怒ってる、鬼道有人なんか物凄い怖い。

「そっち曲がって・・・」

不動も偉そうに古株さんに指示を送っている、ムーンを見れば・・・引っ掻くのがもう準備万端状態です。
不動はそんな物知らないとでも言いたげに、指示を未だに送っている。
そして、やっと真・帝国学園の場所に着いたと思ったら・・・港。
周りは海で学園らしき物は見えない・・・、バカにされたのか?それには、雷門の奴らも納得出来ず不動に文句を言っている。

「短気な奴らだなぁ・・・真・帝国学園だったら、ほら」

不動の指差した場所に皆は目を向ける、何もない。
だけど、その場所だけどんどん膨らんだかと思えば、ドッパーン!と言う音と一緒に現れたのは潜水艦だった、それには周りの皆も呆然だ。

「帝国の旗・・・」

俺が呟いた事で、此処が真・帝国学園だと皆理解した。

続く

35:暁◆s2:2016/09/22(木) 09:46 ID:4hI

第26話騙し合いとエイリアの姫君〜皐月視点〜

俺達が潜水艦を見ていると、潜水艦の入り口は開いて行き、現れたのは影山零治その人だ。
鬼道を見やれば、目は憎しみへと変貌していた。
そりゃ雷門との地区予選で鉄骨を落としたりしてたもんね、その試合は父さんの命令で俺は見に行ってたから分かるけどね。
影山と言えば、この計画は俺達に理解は出来ないと言っている、そんな計画理解も俺はしたくない。
俺がそう思った時、影山の不敵な笑顔が更に醜い笑顔へと変わった。

「だが、お前達の中でもう騙し合いは始まっている。エイリアの姫君、お前達の中に居るのだからな!」

あの野郎・・・!俺は誰にも見えない様顔を歪ませながら、影山を見る。
そして影山と言うバカは父さんの事も話しながら、俺と鬼道を真・帝国学園に入るよう言った。
俺は影山に文句の一つや二つ言わないと気が済まない為、迷わず真・帝国学園に入ろうとした時、不動に腕を掴まれた。

「あんたは・・・こっちからじゃないぜ。」

「は?」

俺が問おうとした時、不動は文句など言わせないと言わんばかりに鬼道とは違う方向に行った。

〜影山の部屋〜

「総帥、連れて来たぜ」

「ご苦労、久しぶりですね・・・エイリアの姫君であり最強少女のコア様。」

仰々しいその一言が影山にお似合いだ、俺は瞬時にコアと代わる。

〜コア視点〜

「仰々しい挨拶はコアは嫌い、影山!一体どういう事、コアの素性はバラさないで!」

コアがそう言うと、影山はワザとらしく怒らないでくれと言った。
人の正体バラそうとした癖に・・・!コアは怒りが治まらず、影山を睨みつけてると、影山はニヤッと不敵な笑みを浮かべ、コアにこう言う。

「さすが・・・エイリアの姫君だ、それで一体エイリア学園の奴らを見殺しに出来るか・・・」

「どういう意味?」

コアが聞こうとした時、そろそろ試合だと不動が言って来た。
まあいいや、試合が終われば聞けばいいし・・・。

〜皐月視点〜

『さすが・・・エイリアの姫君だ、それで一体エイリア学園の奴らを見殺しに出来るか・・・』

影山の意味深な言葉が頭の中を駆け巡る、見殺し・・・?一体どういう意味?俺がいつ皆を見殺しにした?そう考えた時にふとレーゼ達の事が頭に過る、まさか・・・な。
俺は必死に違うと自分に言い聞かせ、今から始まる試合を見守った。
どうやら影山が言っていた仲間とは、佐久間次郎と源田幸次郎の事らしい。

「どうしたの、恋姫さん。顔色が悪いわよ」

「え!ううん、気のせいだよ」

夏未に言われ、姉さんの話を聞いていた雷門も一斉にこっちを見る。
俺は何もないように振り舞い、姿が変わっている佐久間次郎と源田幸次郎を見る。
気が満ちてる・・・エイリア石の気が・・・。

「・・・鬼道君、佐久間君と源田君は貴方の仲間だったんでしょう?」

「だった・・・違います!あいつらは今でも俺の仲間です!」

仲間・・・。

「そう・・・今日の試合、貴方に任せるわ。」

姉さんはそう言うと、鬼道はありがとうございますと軽く礼をしてお礼を言った。
俺はと言うと、影山が言っていた言葉が頭の中でループして居ていた。
見殺し・・・か・・・。

続く

36:暁◆s2:2016/09/22(木) 10:42 ID:4hI

第27話禁断の技“皇帝ペンギン1号”〜皐月視点〜

そして、試合が始まる。
そう言えば、此処に来る前不動が言ってたっけ?俺達には秘策があるって・・・秘策って?俺が不思議に思っていると、俺の秘策の技が思い浮かぶ。
“エンド・フューチャー”あれは俺の禁断の技、1度打てば体の全身に激痛が走り歩く事さえままならない体になる、2度打てば二度とサッカーのできない体になる可能性が高い。
その技は、父さんに出すなとキツく言われてるからコアと俺が本当に勝ちたいと思った時に出そうと決めた。

(まさか・・・俺と同じ禁断の技を誰かが持ってるって事?)

俺はボールを持って雷門のピッチに上がって行く佐久間と不動を見る、佐久間の顔から察するに佐久間に秘策がある、いや、後一人いる筈だ。
そして、佐久間にボールが渡ったと思えば、急に立ち止まった。

「はああああああああ!」

「!やめろ、佐久間ぁ!!」

鬼道の悲痛な叫びが真・帝国学園のグラウンドに響き渡る。

〜皆月視点〜

佐久間先輩を止める鬼道先輩の顔は、焦りが出ていた。
佐久間先輩はそんな制しを聞かず、指笛を拭く。
そこから出て来たのは、皇帝ペンギン2号の黒いペンギンではない赤いペンギンだった。

「それは・・・“禁断の技”だぁぁぁ!!」

「え?!」

「皇帝ペンギン・・・1号!」

「やめろぉぉぉぉ!!」

鬼道先輩の声も聞かずに佐久間先輩はその禁断の技を円堂先輩の居るゴールに打つ。
円堂先輩はゴッドハンドで受け止めるも破られ、点を決められてしまう。
佐久間先輩を見れば、地面に手をつき蹲っていた。

「円堂先輩!大丈夫ですか?」

「あぁ・・・でも、体中が痛い・・・こんなシュートは初めてだ」

まさか・・・鬼道先輩が言った禁断の技って!私がそう思ったのもつかの間、鬼道先輩の声が響く。

「二度とその技を打つな!!あれは・・・禁断の技なんだぞ!!」

「「「!!!」」」

〜皐月視点〜

「二度とその技を打つな!あれは・・・禁断の技なんだぞ!!」

鬼道の言葉に俺は体が硬直した。
今の佐久間の状態・・・俺の頭の中からエイリア学園に来て間もない頃のバーン達とガゼル達、デザーム達とレーゼ達が苦しむ姿が浮かんできた、そうだ、あの時もエイリア石の力が強大過ぎて皆がこうやって苦しんでた。

(あの時も・・・救えなかった)

俺の胸が痛くなった、あの時も誰も救えなかった、いや・・・怖かったから救えなかった。

「!恋姫ちゃん、どうしたの!」

「え?」
秋に言われ、俺は目元を拭くと涙がぽろぽろと零れ落ちていた。
俺は目にゴミが入ったとだけ伝えて、試合の行方を見つめた。

〜皆月視点〜

「敗北には価値がない・・・勝利の為なら、俺は何度だって打つ!」

佐久間先輩はそう言って、鬼道先輩を通り過ぎて行った。
敗北に・・・価値はない・・・それはあの人と同じ考えだ、あの人も今もそんな考えを持ってるんだろうな。

「鬼道、どういう事なんだ?二度と打つなって・・・それと禁断の技って」

「・・・皇帝ペンギン1号は影山が考案したシュート・・・。恐ろしい威力を持つ反面筋肉は悲鳴を上げ激痛が走る、体に掛かる負担があまりにも大きい為、二度と使用しない“禁断の技”として封印された。1試合2回が“限界”だ・・・、三回打てば・・・ッ!」

鬼道先輩の顔が悔しそうに歪んで行った・・・。

続く

37:暁◆s2:2016/09/22(木) 11:30 ID:4hI

第28話笑って欲しい〜皆月視点〜

鬼道先輩の表情で皆は三回打てばどうなるか分かった、二度とサッカーのできない体になると・・・分かったのだ、そんな光景を私は見たくないよ・・・誰かが苦しむ姿をもう私は見たくないんだ。

「そんな!くッ!」

「円堂先輩!」

「円堂!お前ももう一度あのシュートをまともに受けたら、立っていられなくなる!」

鬼道先輩の言葉に皆目を見開く、私もその一人だ。

「この試合での作戦が決まった!佐久間にボールを渡すな!!」

「はい!」

「目の前でそんな光景を見たくないもんね」

「僕もディフェンスに戻るよ」

雷門の皆も同じ気持ちだった、目の前でサッカーで苦しむ姿を見るのは嫌だ。
そして、試合は開始。
私はボールを受け取ると、佐久間先輩が来てもかわして鬼道先輩にパスを出す。
佐久間先輩・・・目を覚まして!鬼道先輩の為にも!私はそう願いながら、佐久間先輩を見る。

「見ろ!これが本当の・・・皇帝ペンギンだ!!」

鬼道先輩がそう言うと、染岡先輩と一之瀬先輩がシュート態勢に入る。
鬼道先輩が指笛を拭くと黒いペンギンが現れた。

「皇帝ペンギン!」

「「2号!!」」

あれが・・・皇帝ペンギン2号・・・。
初めて生で見た・・・って!そんな事言ってる場合じゃないよ!皇帝ペンギン2号はそのまま源田先輩の居るゴールへと向かう、だけど、源田先輩は不敵な笑みを浮かべる。

「ビーストファング!」

「ッ!」

「う!あぁあああああああああああ!!」

皇帝ペンギン2号を止めた源田先輩は不敵な笑みを浮かべていたが、すぐに苦痛の叫び声を上げながら佐久間先輩みたいにその場に蹲った。
まさか・・・これも!?私は鬼道先輩を見ると、鬼道先輩の顔は悔しそうにまた顔が歪まれていた。

「まさか・・・ビーストファングまで・・・!」

「鬼道、ひょっとして・・・今の技も!」

染岡先輩の言葉に鬼道先輩は重々しく頷き、この技も体を破壊する技だと説明した。

「源田にあの技を出せるな!」

出させるなって言われも・・・シュートをしなきゃ、1点も取れない。
皆の顔は悔しさで歪んで行っている、それもそうだ、目の前で2人も体を破壊しそうなのに・・・。

「あ・・・あいつら、サッカーでそこまで命かけるなんて・・・!」

小暮君の言葉に私も賛成だ。
たった一回で・・・源田先輩も佐久間先輩も凄い体力を消耗している。
これ以上この二人を悲しませたくない、鬼道先輩の為にも!そして・・・あの二人の為にも!!笑って欲しい、鬼道先輩と佐久間先輩と源田先輩が笑っていてほしい。
私とお姉ちゃんみたいに・・・3人にはなって欲しくない。
そして、試合は再開。
不動さんがボールを持って上がり、佐久間先輩にパスを出す。
させない!私はその一心で、パスをカットする。

「一之瀬先輩!」

「染岡!」

一之瀬先輩は染岡先輩にパスを渡し、染岡先輩はドリブルで選手をかわして行く。
そして、染岡先輩は私にパスを渡して来た。
けど・・・そのパスはカットされる。
そのまま不動さんにパスが渡り、ノーマルシュートを打つ。
円堂先輩を見れば、弾き返すのがやっとだ。
だけど、そのこぼれ球を土門先輩がフィールドの外に出してくれた。

「円堂先輩・・・まだ、ダメージが」

「あぁ、全然抜けない・・・」

「円堂先輩・・・」

続く

38:暁◆s2:2016/09/22(木) 12:19 ID:4hI

第29話甘い考え〜皆月視点〜

「目を覚ませ!自分の体を犠牲にした勝利に、何の価値がある!?佐久間、源田!!」

「分かってないのは、鬼道・・・お前だよ!」

「勝利こそ価値がある、俺達は勝つ!!どんな犠牲を払ってでもなぁ!!」

勝利こそ・・・私の頭の中からお姉ちゃんが見下した目をしている場面が蘇る。
エイリア学園と同じ考えだ・・・そう思えた。
不動さんは説得をしても無駄だと鬼道先輩に言って、シュートをしてみろと言っている。
そんな事・・・出来る訳がない!!それを知ってなのか不動さんは、ボールを鬼道先輩に渡す。

「くッ!はあぁぁぁ!!」

「おっと・・・」

この人・・・凄いテクニックの持ち主だ。
私と比べれば、あの人のテクニックの方が上手い、私とは雲泥の差だ。
不動さんはそのボールを持ちながら、再び上がって行くが、鬼道先輩に阻止される。

「何故だ!?何故、あいつらを引き込んだ!!」

「俺は負ける訳には行かねぇんだよ!!」

鬼道先輩と不動さんが衝突した時、不動さんの首からキラッと紫色に光る物が出て来た。
あれって・・・!!私が驚いた時ボールは空中高く上がり、そこで前半戦は終了。
点は1−0となった。

〜皐月視点〜

真・帝国学園のベンチを見れば、佐久間と源田は息を荒くしていた。
俺は何もできないかよ・・・!あの時みたいに、誰も救えないのか?俺は一人悔やんでいると、後半戦を棄権しないかと言う提案出ていた、だが、それは姉さんは認めない。

「でも・・・そんな事したら、佐久間先輩と源田先輩の体が!!」

「意見は聞いてないわ、私の目的はエイリア学園を倒す事!この試合負ける訳には行かない!!」

姉さん・・・不動の首にあったエイリア石を見て、やけに焦っている。

「試合を続けよう、確かにこのまま試合を中止すれば、佐久間達の体は守れる。」

「鬼道の言う通りだ、皆この試合の意味忘れてんじゃないの?試合を中止?そんなの甘い考えに過ぎない、もし此処で試合を中止にしてみなよ、あいつらは目を覚まさない。禁断の技なんかいらない、それ教える試合でしょ?今ここで、試合をやめてみな。佐久間達は影山の奴の思い通りになる・・・、監督」

仕方ない・・・コア、ごめん。

「何かしら?」

「俺を試合に出してください」

俺が姉さんにそう頼むと、雷門の皆は目を見開いて驚いていた。
そりゃそうだよね、ずっとマネージャーとしてやってる奴がいきなり試合に出せなんて言う筈がない。
でも、此処でずっと見てるのは嫌だ。
監督は分かったわと言うと、俺は皆月と交代した。

「お願いします!」

「任せな」

〜後半戦〜

「皐月・・・お前、サッカー経験はあるのか?」

「あぁ、なんなら小暮と吹雪に聞けばいい。二人は俺と一回サッカーバトルやってるからね」

俺が二人を見ると、二人は力強く頷いた。
そして、俺は皆月が居たMFのポジションに就く、佐久間と源田・・・あの二人から禁断の技を打たないようにするには・・・この方法が良い。
グランの考えを借りるか。

「鬼道」

「何だ?」

「あの二人から、禁断の技を出さない方法がある」

続く

39:暁◆s2:2016/09/22(木) 13:24 ID:4hI

第30話許されない行為〜皐月視点〜

俺は皆を集めて、俺と言うより昔グランが考えてくれた作戦を皆に伝える。
俺が伝えた事は、佐久間からボールを渡さないようにする事。
これは変わらないが、問題はGKである源田だ。
源田にはビーストファングを出す前に、誰かがシュートを決める。
でも・・・吹雪がFWになった事で、佐久間にボールが渡り易くなった。

(そこは・・・俺が何とかしよう。マスターランクのいや・・・コアの名に懸けて!)

〜離れた場所〜

「どうすんだ?完全にコアは雷門の空気に飲まれてんぞ」

「このままでは・・・」

「分かってるさ、コアを雷門に置くのが間違いだったね」

〜真・帝国学園スタジアム〜

最初は俺がシュート打つと決まっていたが、アツヤがシュートを決めると言う事で決まった。
まあ、アツヤなら俺も信頼出来る・・・大丈夫だ。
そして、試合は始まった。
試合が開始すると、アツヤは前線に上がって行く。

「よし!ここまで大丈夫」

不動の激しいスライディングもアツヤは難なくかわす。
こぼれ球となってしまったボールを染岡が拾い、ゴール前へと行く。
真・帝国学園のディフェンス二人が居るが、不動の指示で二人は退く。
あの野郎・・・!俺は怒りに任せになりそうだった。
シュートは源田が止めるってか?染岡を見れば、染岡はシュートを躊躇っている。

(染岡のシュートはビーストファングを出しちゃう・・・)

俺が動こうとした時、染岡の取った行動は・・・。

「ワイバーンクラッシュ!」

あのバカ!!俺が怒鳴ろうとした時、ボールはシュートコースを変えた。
そこに居たのは吹雪!そういう事か・・・バカだって思ってたけど、結構頭いいじゃん。

「ビースト・・・」

「おせぇよ!エターナルブリザード!!うおりゃああああ!!」

エターナルブリザードはビーストファングを出させる前に決まった、さすが吹雪だな!信じてたよ。
それにしても意外にあの二人っていいコンビかな?いつも仲悪そうに見えるけど・・・。
だけど・・・不動明王、あいつがどういう行動をとるか・・・。
そして、試合は再開。

「もう一丁いくぜ!」

染岡が上がった時だ、不動がスライディングをしてきた。
だけど・・・そのスライディングは完全に染岡の足を狙っていた、止めないと!だけど、俺の足は震えて動かなかった。
そして、染岡の悲痛な叫びで我が返った。
染岡・・・俺の目の前には足を抱え込んでいて、苦しそうな表情をしている染岡が横たわっていた。

「染岡!!」

俺はすぐに染岡の方に駆け寄り、染岡の足の状態を見る。
ひどい・・・これ以上続ければ染岡の足は・・・今の佐久間達みたいになる。
俺は不動を睨み、吹雪が不動に手をあげようとした時、染岡の静止声が響いた。
殴ったら、退場になる!染岡の声に俺と吹雪は手をグッと握り締めながら殴る事をやめた。

「秋・・・どうだ?」

「駄目、これ以上は・・・」

交代と言えば、目金と皆月。
皆月は染岡の代わりになる、俺は皆月を呼ぼうとした時だ。
染岡は交代を拒んだ、皆が説得するが染岡は首を縦には振らなかった。

「役に立たねェかもしれねぇが、影山には負けたくねぇんだ!」

染岡の熱意には誰も一緒だ、だからこそ交代して欲しい。

「いいんじゃねぇの?用は俺がこいつの分までプレーをすればいいんだろ?恋姫!」

「何?」

「協力しろよ、約束したろ?此処で決めようじゃねぇか」

あぁ、あれか。

「いいよ!染岡、本気で無理になったら嫌でも交代して貰うからな」

「おう!」

俺と染岡と吹雪はお互い笑みを見せて、頷き合った。
見てろよ・・・影山!

続く

40:暁◆s2:2016/09/22(木) 15:18 ID:4hI

皐月と皆月の追加設定と皆月の技

死神屋 皐月(しにがみや さつき)女・中学2年生/コア

黒猫を連れた自由気ままな少女でエイリア学園のマスターランク。
エイリアの姫君と最強の少女として知られている。
他人の怒りに触れる言い方をするが、本当は優しく誰にでも好かれる。
過去の傷が背中にあり、いつも背中には包帯が巻かれている。
俺系少女でよく男の子と間違われる。
妹の皆月が雷門に居る。

容姿・特徴
・緑色のロングヘアに毛先が金髪、目はネコ目で瞳の色は金。
・ユニフォーム代わりに黒猫のデビルと同じ色の黒色の猫耳付きフードをしている、肩に黒猫のデビルを乗せている。
・棒付きキャンディーを舐めていて、怒った時には噛み砕く。
・チームは何処にも所属していない。
・お日さま園に住んでいて、訳アリ。
・黒猫の舞姫と言う異名を持っているが、グラン達は知らない。
・裏の人格と表の人格があり、コアの時は裏の人格を使っている。
・一人称は「コア」

死神屋 皆月(しにがみや みなづき)女・中学1年生

エイリア学園の考えに反対している白猫を連れた正義感強い女の子。
エイリア学園の考えが間違っていると教える為、瞳子に付いて行く。
何事も瞬時に周りの状況を見極めゲームメイクをする、鬼道のゲームメイクとはほぼ互角。
やんわりとしていて優しい雰囲気を持っているが、キレると皐月も怖がる程本当に怖い。
白猫のムーンを連れており、大切にしている。

容姿・特徴
・金髪のセミロングで毛先が緑色、目はネコ目で瞳の色は金。
・雷門のジャージ代わりに白猫のムーンと同じ色の白色の猫耳付きフードを着ており、肩にムーンを乗せている。
・ポジションはMFかFW。
・白猫の舞姫と言う異名を持つが、グラン達や円堂達は知らない。
・年上の人には先輩付けで呼ぶ。
・一人称「私」

皆月の技
・スイートドリーム(シュート技)
・ホワイトキャット(シュート技)
・ロリポップヒップホップ(ドリブル技)
・雷神の怒り(ドリブル技)

41:暁◆s2:2016/09/22(木) 16:37 ID:4hI

第31話傷つけないで・・・〜皐月視点〜

試合は両チーム共すごい事になっていた。
小暮に激しいタックルが来るけど、小暮は間一髪に回避さすが小暮!だけど、小暮からボールを奪う不動に土門と一之瀬が立ち塞がった。

「佐久間にボールは渡さない!」

「いい子ちゃんは引っ込んでな!!」

不動はそう叫ぶと、一之瀬の腹部にサッカーボールを投げつける。
不動を追いかけたい・・・けど、足は一向に俺の意思とは違い、動かなかった。
動け!動けってば!!俺は自分に言い聞かせながら、足を動かそうとするも足は自分でも驚く程動いてくれなかった、傷ついて行く人が増えていく・・・頭では分かってるのに。

「皇帝ペンギン・・・」

「!佐久間・・・!!」

佐久間の声に俺は我に返って止めるも佐久間は皇帝ペンギン1号を打つ体制に入って居る。

「やめろぉぉぉぉ!」

「1号ぉぉ!!」

皇帝ペンギン1号を打たれ、俺の足は即にもう動いていた。
もう・・・遅いよ・・・俺は一人自分を恨みながら、シュートの威力を少しでも減らそうと俺の足は動いていた。

「くッ!」

「やめろ恋姫!!お前の足が・・・!!」

鬼道に言われるが、俺はやめる訳には行かなかった。
染岡の為にも!染岡が怪我してしまったのは紛れもないあの提案をした俺の責任でもある。
だから、止めないと!コアの静止の声も聞こえるけど、今回ばかりは聞けない。
何とかボールを止めるけど、ボールを止めていた足はズキズキと痛みが走る。

「大丈夫か!何故あんな無理を・・・!」

「俺が染岡を怪我させちまった様なもんだから、こんな無理しないとさ・・・。鬼道、止めよう!これ以上皇帝ペンギン1号を打てば、佐久間の体も・・・」

「あぁ!」

俺は鬼道の手を取り、立ち上がる。
そうだ・・・怖いかもしれないけど、佐久間達を助けたい。
エイリア学園の一人じゃない・・・今は、今だけは雷門中の一人として戦いたいんだ!佐久間を見れば、先程のシュートで痛みに耐えている佐久間が見えた、殺気のは紛れもない俺のせいだ。
鬼道を見れば佐久間を説得させるが、佐久間は鬼道には自分の気持ちが分からないとそう言って、グラウンドに戻って行った。
試合を再開させるが、不動がこれまた厄介で皆も苦戦していた。

「俺にパスお願い!」

「あぁ!」

パスを貰おうとした時、そのパスは不動にカットされる。
やばい!俺がそう思ったのもつかの間、不動はすぐに佐久間にボールをパスする。

「これで決める!」

俺と鬼道の声が重なるが、不動とディフェンスの一人に俺と鬼道は佐久間の元へ行けない。
俺がやっとの事でディフェンスを掻い潜った時、目の前に入ったのは皇帝ペンギン1号を打ってしまった佐久間の姿だった。
俺があの時、すぐにでも不動からボールを奪っていればと後悔の波が押し寄せてくる、俺は涙がポロッと零れ落ちた、その時だ。

「うりゃぁ!」

「染岡!」

染岡が体を張り、皇帝ペンギン1号を止めた。
俺は急いで染岡に駆け寄り、大丈夫か聞くと、染岡は無理矢理笑顔を作り大丈夫だと言った。
染岡は残しといてよかっただろと言うと、ぐったりと気を失った。
俺の中から何かが込み上げてくる、これが怒りだと気が付いた。
感情なんてとっくに捨てた自分でもそう思えた、でも・・・こんなに怒ったのは初めてだ。

「佐久間!もう一度!」

不動の言葉に俺は佐久間を見ると、佐久間と言えばそのボールを受けとらずその場に倒れてしまった。

続く

42:暁◆s2:2016/09/22(木) 17:02 ID:4hI

第32話怒り心頭〜皐月視点〜

「佐久間・・・?」

鬼道は震えた声で佐久間の名前を呼ぶ、佐久間は何の反応も示さない。
それもそうだ、さっきので3回目・・・体の筋肉の限界だったのだ。
そして、試合は1-1と言う引き分けで終わった、源田もすぐに佐久間の名前を呼ぶが、佐久間は反応を示さない。
姉さんの声や皆月の声、色んな声が聞こえるが・・・俺はそんな声なんて今ではどうでもいいとさえ感じた。
バカだ、俺も禁断の技の持ち主なのに・・・!禁断の技を出さない対策や作戦が立てれた筈なのに!!俺はグラウンドの地面に自分の拳を叩き付けた。

「「影山ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

俺は染岡を皆に任せ、影山の部屋に向かう。
足の痛みも今なんてどうでもいい、今は自分の無力さに自分を憎みたい恨みたい!俺は涙でぼやけていた。

〜外では(皆月視点)〜

あれ?恋姫さんと鬼道先輩が居ない。
春奈ちゃんも二人がいない事に気づき、円堂先輩に伝えていた。

「まさか・・・!」

円堂先輩の顔が真っ青になって行く、その顔で今の二人の居場所が分かった。
あの二人・・・影山の所に!私が追い掛けようとした時、吹雪先輩に手を掴まれる。

「駄目だよ、皆月ちゃん!」

「でも・・・!」

「信じよう、あの二人の事!!」

吹雪先輩にそう言われ、私は走ろうとしていた足を止め、瞳子姉さんと一緒に逃げた。
無事でいて!

〜影山の元(皐月視点)〜

「見つけた!!」

俺がそう叫ぶと、俺の後に鬼道が影山の元へ着いた。

「佐久間達にあんな目に遭わせて満足か!!?」

「ふん、満足?出来る訳なかろう!!常に勝利するチームを見つけるまではなぁ!!」

こいつ・・・ふざけんな!!あんなにも・・・染岡や佐久間、源田にあんな事しておいて満足じゃない?ふざけんなよ・・・!俺は拳をまた強く握ると影山を睨む。

「これまで私が作って来た中で最高の作品は鬼道・・・お前だ!そして・・・倭国恋姫、やはりお前は“仲間想い”だ!だが・・・お前のその想いが見殺しに繋がらないと良いな?この私みたいに!!」

「「影山ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

俺と鬼道はヘリコプターに乗って来た刑事によって、避難された。
そして、影山は真・帝国学園と共に海の底へと沈んで行った。
俺は刑事さんから助けられた後、誰とも会いたくない為、ユニフォームを夏未に渡した後誰も居ない倉庫の所にやって来た。

「・・・・この!」

俺は近くにあった物を一発蹴り上げた、怒りが治まらなかった。
情けない・・・、俺は涙が零れ落ちて来た。
本当に泣きたいのは鬼道の筈だ、大切な仲間が目の前で倒れたのだ・・・俺が泣いても意味がない。
俺は怒りのままに近くの物に八つ当たりした後、コアと話した。

『皐月・・・大丈夫?』

「そう見えるか・・・?」

『ごめん・・・コアが、この試合に出てればあの子達は・・・』

「コアのせいじゃない!今回ばかりは俺の責任だ、コアのせいじゃない!」

俺は一旦落ち着いてから、雷門の元へと戻った。
そして、夜・・・。
俺は寝ているふりをしながら、ガゼルが来るのを待った。
数時間後、コンコンとノックの音が聞こえ、俺は席から立ち上がりキャラバンのドアを開ける。

「待たせたね」

「別に・・・」

「・・・随分と荒れてるね、影山と何かあったのかい?」

俺は別に・・・とだけ言い、ガゼルと共にエイリア学園へと向かった。

続く

43:暁◆s2:2016/09/22(木) 20:44 ID:4hI

第33話河川敷での出来事〜皐月視点〜

昨日の夜はしんどかったな・・・、怒り任せに自分の部屋にある物を片っ端から壊したからな〜。
ダイヤモンドダスト戦も身が入らなくて、何とか勝てたけど・・・ガゼルに君らしくないぞって言われる始末だったし、昨日は散々だったな・・・。
俺は一人稲妻町の鉄塔広間で身を休めていると、昨日の出来事が頭に思い浮かぶ。
思い出すと、イライラして来る・・・。

「最悪・・・」

俺がボソッと呟くと、微風が俺の頬を撫でる。
気持ちいい風・・・エイリア学園の屋上に行けば、こう言う風が吹く事もある。
そう言えば・・・今、円堂守達が居る場所って河川敷だったよね?河川敷まで行くのか・・・、河川敷と聞けば、嫌な思い出しかないな〜。

「行くか・・・」

ここ最近俺の様子もおかしい、昨日父さんからエイリア学園にはそろそろ戻って来いと言われたけど・・・コアも俺もすぐに「はい」とは言えなかった。
ただその時に感じた事は、雷門にもう少し居たいと言う気持ちだった。
あの時の俺はどうかしてたんじゃないかって感じている、俺は鉄塔広場から離れた所で見慣れた人物に出会った、と言うか・・・何故にチームを引き連れて?その人物と言うのが・・・。

「バーン・・・、ガゼル・・・」

「よぉ!」

「昨日ぶりだね」

そうですね・・・。
俺は苦笑いをしながら、バーン達とガゼル達の笑顔に少し癒された。
俺達は円堂守がいる河川敷から少し離れた所の河川敷で腰を掛けて座っていた。

「部屋は片付けといたけど・・・今度からあんな部屋見せんなよ?」

「あはは・・・ごめんごめん。昨日ムシャクシャしてたから」

「にしては、バーンから聞いたが酷い有様だったんだろう?今度から気を付けろ」

ガゼルに言われ、俺は素直に返事した。
この気持ち・・・話した方が良いのかな?昨日感じた雷門に居たいって言う気持ち・・・。

「あのさ・・・」

「何だ?」「何だい?」

「・・・やっぱ何もない」

俺は目の前でチーム対抗戦でやってんのか分からないサッカーをやってる茂人達と修児達を見た。
こう見たら、二チームとも仲良く見えるんだよな・・・。

「それじゃあ、俺・・・そろそろ雷門の潜入に戻るわ」

「・・・なあ、皐月。こんなこと聞くのっておかしいと思うけどよぉ」

バーンの声に俺は歩く足を止め、バーンとガゼルの方を振り向く。

「お前・・・雷門に居たいとか思ってねぇよな?」

「・・・急にどうしたのさ」

「君の様子が最近おかしいからね、真・帝国学園での試合も少しだけ見させてもらったよ。あの時、雷門の空気呑まれていたから・・・」

バーンとガゼルに気づかれていた、俺は初めて目の前に居る大切な家族に嘘を吐いた。

「そんな事、思ってる訳ないじゃん!気のせいだよ」

俺は精一杯の笑顔でそう言った、だけど・・・バーンとガゼルの顔は少しだけ暗かった。
怪しまれてないよね?俺はそう思いながら、二人に手を振った。

〜皐月が去った後の二チーム(バーン視点)〜

「・・・バーン様、コアは・・・」

サトスが俺に話し掛けて、皐月が歩いて行った道を見つめていた。
さっきの彼奴の笑顔・・・無理矢理にも見えた。

「思ってる訳がない・・・そう言っていたが、あの笑顔からして雷門に居たいと言う気持ちが見える」

ガゼルの冷静な声に一部の奴らは暗い顔をしながら俺とガゼルを見ていた。

「今後の様子見だな・・・、ガゼル」

「あぁ、そのようだ」

俺とガゼルはそう言って、エイリア学園に戻って行った。

続く

44:暁◆s2:2016/09/22(木) 21:36 ID:4hI

第34話染岡の脱退〜皐月視点〜

河川敷に着くと、染岡と吹雪の連携技“ワイバーンブリザード”が完成して、そのボールがゴールに入ったのが見えた。
出来たんだ俺は嬉しさと少しの複雑さがあった、俺は近くのベンチに座り染岡の様子を見た。
染岡は真・帝国学園の時に怪我をしてしまったのだ、俺のせいで・・・。
俺があの時動いていればと染岡の怪我を・・・今でも考えれば後悔の念が押し寄せてくる、染岡は気にするなって何回も言ってくれたけど、俺的には凄い気にしている。

(あれ・・・?染岡の奴・・・バテてない?あいつ、こんな早くバテたっけ?)

吹雪と言ってもアツヤだが、アツヤも染岡の様子に気づいてこんな物でバテてるのか?と染岡に言っていた。
染岡と言えば、苦しそうな表情を浮かべ、そんな訳ないと言っていた。
あいつ・・・まさか!俺が立ち上がって、円堂守に練習中止をお願いしようとした時、染岡がシュート態勢に入った。
その時だ、染岡は急に呻き声を上げたと思ったら、その場に倒れてしまった。

「染岡!!」

俺は急いで秋に救急箱を持ってくるように言って、染岡の傍に寄る。
染岡は皆に運ばれ、ベンチに座らせ、秋に処置して貰っている。

「染岡・・・お前・・・」

「何だよ、皆・・・大げさ「大げさもんだよ!このバカ岡」バ・・・!」

俺がそう言い、染顔の靴下を脱がすと露になったのは真・帝国学園で怪我したであろう足が真っ赤に腫れていた、こいつ・・・帰ってきた後、ケアしてなかったな。

「バカ岡、お前・・・ケアしてねぇだろ?」

「・・・・」

俺は溜息を吐き、出来るだけの手当てをした。
これは・・・酷い、チーム離脱の可能性が高いなこれ・・・。
染岡は大丈夫だと言うが、いつの間にか居たと言うか俺が気付いてなかったかもしれないけど古株さんが強がった所で得はないと染岡に言っていた。

「古株さんの言う通りだよ、バカ岡。」

「イプシロンの試合まで1週間・・・それまで怪我は・・・」

「無理!こんな怪我を1週間で治してみな、化け物だよ、化け物!」

俺が鬼道に向かってそう言うと、染岡は治してみせる!と俺に言って来た。
ワイバーンブリザードを完成させたのは染岡や吹雪だって、嬉しい事だ。
俺だって、見てる側だったけど嬉しい気持ちになった。
吹雪と言えば、自分のせいで・・・と落ち込んでいた、吹雪のせいではない。
怪我の様子をちゃんと見ていなかった俺のせいでもある、俺達が沈んでいると姉さんと皆月とムーンがやって来た、何処行ってたんだろ?

「染岡君・・・貴方には、チームを離れて貰うわ」

「そんな!監督・・・!」

姉さんの言い分が正しい、だけど、風丸はその言い分に反対する。
風丸の気持ちは姉さんもきっと分かってるだろう、風丸が言った“仲間”という言葉を・・・。
姉さんは仲間だからこそ離れて貰うと言った。

「けど・・・!」

風丸が未だに反発しようとした時、バンッ!と大きな音が聞こえた。
その音は染岡が、拳をベンチに叩き付けた音だった、悔しい筈なのだ染岡だって・・・。

「もう・・・いい、風丸。悔しいけど、監督の言う通りだ・・・!吹雪!雷門のストライカー任せたぜ!」

「あ・・・あぁ」

「恋姫」

「何?バカ岡」

「吹雪の事・・・支えてやってくれよ!最初はよ、俺の事はバカ岡って呼ぶからすっげー腹立ったけど、真・帝国学園で一緒に試合して、お前のサッカーへの気持ち伝わったぜ!」

染岡・・・。
俺が暗い顔をしていると、目の前に染岡の手があった。

「よろしく頼むぜ!」

「任しときな、バカ岡!」

「うるせぇよ!バカ姫!」

俺と染岡は握手して笑い合った。

続く

45:暁◆s2:2016/09/22(木) 22:32 ID:4hI

第35話小暮の必殺技完成!〜皐月視点〜

「またすぐ戻って来る!一時撤退って奴だ、だから皆!!そんな暗い顔すんなよ!」

染岡は場の空気を変えようとしているのか、無理矢理の笑顔だが元気そうにそう言った。
俺が小さくその場で微笑みながら、皆には聞こえない程の小さい声でコアに話し掛けた、コアだって染岡の事をストライカーと認めているのだから・・・。

「コア・・・染岡の事、どう思ってる?」

『な!別に、あの煩い奴が居なくなって、コアは清々してるし!』

「嘘ばっか・・・」

俺がそう言うと、グスッとコアが泣きそうな嗚咽を出した。
たっく、泣くなよ。
俺はそう思いながら、皆と話している染岡を見た。
俺だって、染岡の事は最初は嫌いだったよ?人のイラつく言葉しか言えない、頑固で、バカで・・・だけどさ雷門キャラバンに参加して、染岡とも行動する時間が増えて、そこで分かったんだ。
染岡のサッカーへの気持ち、仲間への気持ち・・・それは良い奴の証拠で本物気持ちだって事。

「バカ岡・・・待ってるよ、お前が戻ってくんの」

「おう!待ってろよ、バカ姫!」

「バカ姫って・・・俺、お前より賢いし」

「おま!!」

俺がそう言うと、染岡の文句が俺にやって来る。
ははは、痛くねぇ〜。
俺と染岡の口喧嘩に雷門の奴らは苦笑いして、喧嘩を止めているが先程より少し元気を取り戻していた。
すると、春奈がパン!と手を叩き、小暮に新しい技が出来たと伝えた。
へぇ〜。

「どんな技だよ?小暮」

「見てのお楽しみさ!」

こいつ〜・・・教えてくれてもいいじゃねぇか・・・。
俺はそう思いながら、技を見せてくれると言うので皆はグラウンドに目を向ける。
塔子がボールを蹴ると、小暮は逆立ちをして回転する、これってイプシロンの時に見せた奴とそっくりだ。
小暮はそのボールを受け止め鬼道へ、鬼道はそのボールを受け取り小暮に向かって蹴る。
そのボールも小暮は難なく受け止め、土門へ。

「さすが・・・悪戯好きの小暮だ」

俺は小暮の技を見ながら、そう呟いた。
これは・・・強力なディフェンスになりそう、これは父さんに報告しておく必要があるかも。
俺はそう思いながら、戻って来た小暮にハイタッチした。
目金と言えば、小暮の技名を受けてあげたが、本人の感想は・・・。

「ダサい!」

ははは、目金ドンマイ。

「じゃあ、技名何するんだ?」

「俺の技は・・・旋風陣だ!」

旋風陣・・・確かに目金が考えた技名より良い技名だ!何気に俺さっき酷い事言ったような・・・。
まぁ、いっか!俺は気を取り直して、染岡の方を向いた。
染岡と言えば、風丸に支えられながら小暮の技を誉めて、握手をしていた。
あ、もちろん俺と小暮が考えた悪戯付きでね♪え?悪戯って何のだって?玩具のカエルだよ。

「小暮ーーー!」

「ウッシッシッ!成功だぞ、恋姫!」

「いえーい!」

「お前らーー!!」

俺と小暮はハイタッチをし、染岡は俺達に怒鳴っていた。
でも、その表情は明るくて、皆も明るかった。

続く

46:暁◆s2:2016/09/23(金) 11:04 ID:4hI

第36話これ以上辛い思いは・・・〜作者目線〜

〜エイリア学園吉良の部屋〜

「と言う訳です・・・。コアの様子に関しましては、ガゼルとバーンから」

グランは隣に座っているバーンとガゼルを横目で見ながら、吉良を見た。

「俺から話すと、コアは雷門に残りたいと言う気持ちが強いって思われます」

バーンがそう言うと、その言葉にガゼルが継ぐ様に言う。

「私達も先程逢ってきましたが、コアの曖昧な返事とコアと雷門の仲の良さからそう見えてきました」

ガゼルがそう言い終わると、グランは以上だと言い、三人は吉良を見た。
吉良はそうですかと小さく言い、グランにこう言った。

「そろそろコアを此処に連れ戻しましょうか・・・。皐月には申し訳ないですが・・・」

“申し訳ないですが・・・”その言葉の先の意味を三人は瞬時に理解し、顔を暗くさせた。
その意味とは一体何なのか?剣崎だけが分からずじまいだった、三人は吉良に礼を一つして吉良の部屋を後にした。

「グラン、あの眼帯を渡したこと自体が・・・・間違っていたようだな」

ガゼルの低い声にグランは何も言わなかった。

「グラン・・・貴様がこれ以上コアに辛い思いをさせるならば、私達ダイヤモンドダスト全員は容赦しない。コアは冷たい態度を取っている理由は貴様たちも分かってる筈だ」

ガゼルはバーンとグランにそう吐き捨てる様に言うと、サッサと自分のチームへと戻って行った。
バーンはあいつもコアが好きだな〜と肩を竦めながら、グランを見やる。

「あんた・・・気にしてんなら、ガゼルの言う通りこれ以上辛い思いさせねぇ方がいいぞ?ガゼルのさっきの目は本気だったからな、忠告はしとくぞ」

バーンはそう言い、自分のチームへと戻って行った。
グランと言えば、二人の言葉を思い出しながら、そんな事分かってるよと小さく呟き小さかった頃の自分に話し掛けて来てくれた皐月を思い出した。
グランは暗い顔をしながら、自分のチームへと戻って行った。

〜吉良の部屋では〜

「旦那様・・・先程の話・・・」

「皐月の話ですか・・・彼女に渡したのは、狂気の力を集める眼帯。彼女の近くで悲しみや憎しみや挫折が居る者が居れば、眼帯は皐月が知らず知らずの内に力を集め、皐月が眼帯を身に付ければコアの人格が去勢的に出され、皐月の人格は無くなってしまう・・・。それがあの眼帯の効力です」

吉良の話を聞いた剣崎はゴクッと唾をのみ込み、あの時見た三人の暗い顔の意味を理解した。

「ですが・・・あの事件から心を閉ざしていた皐月を、信じれるようにした雷門・・・。これは少し厄介ですね。」

吉良はそう呟き、湯呑みに入って居るお茶を啜った。
コンと鹿威しが鳴り、二人の会話が終わる。

〜一方、コアが居るからキャラバンでは〜

「ZZZZZ・・・」

「恋姫先輩・・・寝てしまってますね」

春奈の言葉に円堂をはじめ皆吹雪の隣に居る皐月を見る。
吹雪は起こさないようにねと笑みを浮かべながら、隣で寝ている皐月を見た。

「ここ最近、恋姫さん眠ってませんでしたからね・・・」

「それにしても、いつも俺って言ってる恋姫の寝顔って本当の女の子だな」

風丸の言葉に夏未は失礼よと注意し、皐月に布団代わりに毛布を被せた。
小暮は心の中で暑苦しいと思いながら、皐月のズボンのポケットに入って居る眼帯を見つけた。

「何だこれ?」

「小暮君!勝手に触ったらダメじゃない!恋姫先輩に怒られるよ?」

春奈は小暮から眼帯を奪うと、すぐに皐月のポケットに眼帯を入れた。
眼帯に付いている黄緑色の石は誰にも分からない程妖しく艶やかに光っていた。

続く

47:暁◆s2:2016/09/23(金) 21:41 ID:4hI

第37話一之瀬がお婿さん!?〜皐月視点〜

此処はナニワランド、大阪にエイリア学園の拠点があるのではないかと理事長の考えで染岡と別れ、大阪に来ているのだ。
まあ、拠点は拠点だけど修練場なんですけどね。
俺は大きな欠伸をしながら、一人で修練場を探していたのだが、ふとグランに貰っていた眼帯が気になった。
最近やけにゾクッとするような感覚に襲われている日が多くなった、気のせいだろうとは思っているが・・・こんなずっと続くなら、父さんに相談した方が良いかもな〜。

「はあ〜、あれって・・・一之瀬?」

たまたま一之瀬の姿が見えた、後を追ってみると一之瀬が見知らぬ女の子に連れて行かれていた。
あいつ・・・どうしたんだ!?俺は一之瀬とその子の後を追う。
ナニワランド出たけど・・・一之瀬とあの子、何処に行くんだろう?俺はそう思いながら、変装して尾行しながら一之瀬の様子を探る。
うん、最初に分かった事・・・一之瀬を引きずってる女の子は超強引だ。

「此処って・・・お好み焼き屋?」

確か、一之瀬とあの子は此処に入って行った・・・。
俺はそのドアをガラガラと開けると・・・一之瀬を品定めしている超強引の子にそっくりな大人と一之瀬を逃がすまいと腕に絡みついているあの子が居た。
一之瀬は俺の存在に気が付くと、助けてくれと声を上げる。
あのバカ・・・!俺は笑顔を引き攣るのを必死に耐え、一之瀬の元へ行く。

「ちょい待ち、あんた・・・うちのダーリンに何の用なん?」

「は?ダーリン?一之瀬・・・お前「違う違う!」だよな」

あぁ、びっくりした。
一之瀬の彼女ってこんな超強引な子なんだって思った・・・。

「で、あんた誰なん?」

「(はあ〜、めんどくさいけど・・・一之瀬ごめん!)一之瀬の彼女です」

「「は!?」」

俺がそう言うと、一之瀬とその子は驚きの声を上げ、俺を見ていた。

「ちょ!恋姫!!」

「どういう事や!ダーリン!」

あ、これ・・・とんだ修羅場になった。
俺はメンドクサイと思いながら、一之瀬を俺の方に寄せる。
一之瀬は俺に文句を言おうとするが、俺は一之瀬の耳元でこう呟いた。

「演技だよ、演技!また捕まりたいの?」

俺がそう言うと、一之瀬は分かったと納得し、俺が彼女であると言う偽の情報をその子にあげた。
すると、その子は一之瀬の話を聞き終えるとほお〜と黒い笑みを浮かべながら、こっちに来る。

「あんた・・・」

「はい」

「うちと勝負しひん?うちが勝ったら、ダーリンは諦めて別れて貰うで!」

「は?」

「まあ、今やるのはお腹空いてるダーリンに悪いからまずはあんたもお好み焼き食べ!」

俺はポカーンとしながら、一之瀬の足を蹴った。
この野郎・・・めんどくさい奴に捕まりやがって!!俺はそう思いながら、女の子が座った場所に俺も座る事にした。

続く

48:暁◆s2:2016/09/24(土) 19:39 ID:4hI

特別編コアが女らしい格好するってよ

「だ・か・ら!そのヒラヒラ服は着ないって」

「え〜!」

此処は娯楽会議室、コアの人格ではない皐月は大声でワンピースを持っているレアンこと杏、ボニトナこと穂香、バーラこと華に追いかけられている。
それを遠目で平和だと見つめているのはプロミネンスの子達、そしてダイヤモンドダストの子達だ。

「何があったんだ?私達の来る前に・・・」

「それがなぁ・・・」

バーンこと晴矢は、ガゼルこと風介が来る前の出来事を話した。
最初に居たのは皐月らしく娯楽会議室にあるソファーで寝ていたら自分達が来て、杏達が寝顔を見てしまい大騒ぎになった皐月、女の子らしい服を着たら寝顔の件は忘れると言っているのだが・・・現在に至っている。

「そう言えば、皐月は女の子が着てる様な服は苦手だったな。」

「だけどよぉ、寝顔見た時一発殴られたけどな・・・。ネッパーが」

バーンは後ろを振り返り、未だに気絶しているネッパーこと夏彦を見た。

「何があった・・・!彼は!!」

「それが、皐月が起きた時に真っ先に顎を殴られて気絶だ。で、それを踏まえての女子の服を着ろって杏達が言ってんだけど・・・さっきからあの状態だぜ」

「平和じゃないと思ったのは私達だけか?」

「まあ、皐月が杏達からどこまで逃げきれるかだな」

「でも・・・、そんな見られて嫌な物だったの?」

アイシーこと愛がそう晴矢に尋ねると、晴矢は別にそれ程でもないと言った。

「それじゃあ・・・何で・・・」

「その寝顔の写真なら、葉隠が撮ってたよ」

ヒートこと茂人がそう言って、バクレーこと葉隠からその寝顔の写真が入って居るであろうカメラを風介に渡した。
風介達はその写真を覗こうとすると、バッ!とカメラは消え、目の前に居る人物を見れば顔を真っ赤にしている皐月が居た。

「何人の寝顔を風介達に見せようとしてんだよ!!てか、幸太郎!この写真消せよ!!」

「あ、ごめん!パソコンにも入っちゃったよ〜!」

「この野郎・・・!」

怒りで体が震えている皐月を見て、風介達は巻き添えを喰らわない様に数歩後ろに下がる。

「さ〜つ〜き!」

「あ”・・・」

「捕まえたから着てくれるよね?」

「・・・分かりましたよ!着ればいいんだろ!着れば!!」

((ヤケクソだ/だな))

皐月はヤケクソにそう言うと、会議室を後にした。
数分後、驚いた顔をしながら入って来たウルビダこと玲名、キーブこと布美子、クィールことルルが皐月が女物の服を着ていたと晴矢と風介に訴えていた。
二人は本当に着たんだと驚きながら、何故着る羽目になってしまったのかを三人に話した。

「あらら・・・皐月も災難ね・・・」

「でも、可愛かったっぽ!」

「で、その皐月は何処行ったんだ?」

「それなら・・・」

晴矢の問いに玲名は出入り口のドアを指差した。
近くに居たベルガこと一角がドアを開けようとすると、物凄い力で開けない様にされている。

「あいつ・・・何処にこんな力あるんだ?」

「あぁ、皐月は恥ずかしがると女子じゃない程の力出しますからね」

「お!お帰り、夏彦!じゃあ、呼んで来てくれよ。」

「多分・・・また俺気絶しますよ?あいつ・・・俺だけ容赦ございませんから」

((一体過去に何をやったんだお前は!?))

夏彦の発言に驚くプロミネンスとダイヤモンドダスト、ガイアの女子は心の中で夏彦にそう聞いていた。

続く

49:フェイ◆3Q:2016/09/25(日) 21:57 ID:4hI

特別編コアが女らしい格好するってよ

「はあ・・・」

晴矢達は自分達の目を疑っていた、何故かって?目の前に女の子らしい皐月が居るのだから。
その皐月と言えば大きな溜息を吐きながら椅子に突っ伏していた、それを慰めている夏彦。
それを小声だが可愛いと言っている女子軍に苦笑いしている男子軍。

「なあ、杏〜。これも脱いでいいか?」

「え〜!もうちょっとだけ!!」

このやり取りも何回聞いただろうか?晴矢達には分からなかった。
皐月と言えば、げんなりした顔をしながら足をぶらつかせていた。

「でも、本当に可愛いわよ。いつも男気溢れてる皐月もいいけど」

「布美〜、あんまからかうなよ。下がスースーする」

「まあ、いつも着ているズボンではないからな。どうだ?女の子の気分は?」

「玲名・・・俺は元々女の子だよ。まあ、男気って言われると女って見られてないんだろうけど」

それは当然だと晴矢達は今までの言動を思い出しながら当然だと言いきれた。

「でも、皐月も黙っていれば女の子だよね」

「もう何言われても返す気ない。はあ〜、そろそろイプシロンと試合だから、戻るわ。服着替えるからね!」

皐月はそう言うと、デビルを連れ娯楽会議室を後にした。
その後、皐月が女の子らしい格好をしていたと言う噂はすぐにエイリア学園中に広まったと言う。

終わり

50:暁◆s2:2016/09/27(火) 00:10 ID:4hI

恋花1輪目俺が親友を好きになるなんてあり得ない!〜皐月視点〜

最悪・・・、俺は一人娯楽会議室で溜息を吐いていた。

「あ!皐月〜!」

「ん?杏・・・」

「あら?元気ないわね・・・まさか、また夏彦と喧嘩したの?」

穂香に言われ、俺は返す言葉がない。
え?何で夏彦如きで俺が落ち込んでいるかって?よくぞ聞いてくれた。
それは・・・。

「好きな人なのにね〜」

華の言う通り、何故か・・・俺はネッパーこと夏彦が好きになっている。
最初はただの普通の好敵手だと思っていたが、知らない内に目が離せない存在となった。
最初こそは親友としての心配なのかもしれなかったが、杏をはじめ夏彦が女の子と喋っているとイラッて来てこの上ない。

「で、今日は何の喧嘩?」

「それが・・・ネッパーがさ、急に俺にさ・・・」

只今説明中・・・。

「あらら、今回ばかりはネッパーが悪いわね」

「でしょ!「でも、ついカッとなって“絶交だ!”なんて言う皐月も悪い」う”・・・それは否定できない」

「なら、素直に謝ればいいじゃない。あんたたち仲が良いんだから」

「今回はそう言う軽いもんじゃ・・・ないもん」

はあ〜、何であの時絶交だ!なんて言っちまったんだよ、俺〜〜!一人暗く沈んでいると、ガチャとドアが開く音がした、音のした方を向ければ今一番会いたくない人物が居た。

「あ〜〜!俺、用事思い出した!」

「え?今日用事何てなかったんじゃ・・・」

「いや、急な用事!じゃあ!」

はあ〜、夏彦にどう会えばいいんだろう?俺は一人フードを被りながら、棒付きキャンディーを口に運ぶ。
・・・まずっ、いつもみたいに甘い苺味もただのまずいキャンディーでしかなかった。
早く帰ろう・・・俺はそう思って、自分の部屋に向かう途中ヒートに会った。

「よお、ヒート!」

「あ!皐月。ネッパー知らない?」

「え?ネッパーなら・・・娯楽会議室に居たけど・・・」

「そう!ありがとう、さっきバーンが無茶苦茶不機嫌な顔しながらネッパー呼んで来い!って言ったから探してたんだ。じゃあ!」

あいつ・・・バーンを不機嫌にさせるほど何かやらかしたのか?俺は呆れながら今から怒られるであろう夏彦に同情した。
はあ〜、俺ももうちょっと素直で居ればな〜。

「今さら悔やんだって仕方ないっか・・・。」

俺は立ち止まっていた足をまた動かし、自分の部屋へと戻って行った。

続く
ストーリーのネタが・・・^p^←作者の心境

51:暁◆s2:2016/09/27(火) 10:20 ID:4hI

恋花1輪目俺が親友を好きになるなんてあり得ない!〜皐月視点〜

「今何時・・・?」

コアの姿をしながら俺は自分の部屋にある時計を見やる、もう夕方の17時か・・・。
眠い・・・、体がダルイ・・・、食欲がない・・・。
医務室に行くか・・・俺はそう思い、ダルイ体を起こしながら医務室に向かう。
視界もグワングワンしてる、目眩か?足を動かせば、頭痛もしてくる。

「はあ〜・・・本気でしんどい・・・」

そういや此処最近忙しかったから、充分に休めていなかった。
グランからあれ程健康管理はしろって言われたのにな〜。

「はあ〜・・・」

「コア・・・」

「あ、ネッパー」

うわ・・・今一番会いにくい奴が目の前に現れた〜〜〜!!俺は笑顔を引き攣らない様ネッパーの顔を見た。
やべぇ〜、喧嘩してるから顔をまともに見れない・・・。

「何処行くんだよ?」

「医務室・・・」

「気分・・・悪いのかよ?」

「まあ・・・ね・・・。」

気まずい・・・。
俺が俯いた時、急に腕を引かれた。

「ちょ!何してんの!」

「医務室まで連れて行く」

「自分で行けるし!!」

「気分悪い奴が何言ってんだよ、ほら、行くぞ」

言い返す言葉が見つかりません。
そして、分かった事だがさり気なく手を握られていた。
手・・・大きい、前は小さかったのに・・・。

「でかくなったな・・・」

「それ遠回しにバカにしてんのか?」

「してないし、率直に感想を述べただけ」

やば・・・ドキドキしてきた。
やばい!俺は静まる様に頼むけど、俺の意思とは反対にドキドキと更に大きくなって行く。
ちょ!伝わるから!!俺は一人焦りながら、平静を装っている。

「着いたぞ」

「うぇ!あ・・・ありがとうって!何でお前も医務室に入ってんだ!?」

「別にいいだろ?ほら、座れよ」

妙に夏彦が優しい・・・。

「う・・・うん、ゴホ」

ありゃ・・・とうとう咳まで出ちゃったよ。

「ほら、体温計」

「ありがとう・・・、あのさ・・・今日はゴメン。言い過ぎた」

「・・・俺も悪かったよ。はい、冷えピた」

俺は夏彦から冷えピたを受け取り、体温計を覗く。
うわ、37度を超えやがった。
そして、ピピッと体温計が終了の合図を出すと、俺は脇から体温計を取り出した。

「はい・・・」

「37.6って!お前はヒートかよ!」

「知らないよ・・・、ちょっと横になる」

「そうか」

俺は医務室のベッドで横になり、医務室で何かカチャカチャと何か触っている夏彦を見ながらゆっくりと瞼を閉じた。

52:暁◆s2:2016/09/27(火) 11:49 ID:4hI

恋花1輪目俺が親友を好きになるなんてあり得ない!〜皐月視点〜

「ん・・・」

よく寝た気がする・・・。
俺は起き上がり、周りを確認するとちょんと指先が何かに当たった。
指先に当たった所を見ると、見る見る内に俺の顔が赤くなって行く。
何とそこに居たのは俺の横で寝ている夏彦だった。

「は!?え?!ちょ・・・!」

やばいやばい!俺の頭の中、混乱してるって!俺の頭パンクしそうだよ・・・。
いやいや異性で一緒に寝るとか今の中学生である俺達にとってビックリ仰天光景だよ!じゃなくて、え?一体俺が寝ている時に何があったんだ!俺一人ギャーギャーと騒ぎながら考えを巡らせていると、後ろから急に抱き着かれた。

「ふぇ!」

「うるさい・・・」

「おま!いつ起きた!」

「さっき・・・」

「さっきじゃない!いつ俺の横で寝てたんだよ!?」

「・・・皐月が寝てすぐ」

俺が怒鳴ろうとした時、ドアが開いた音が聞こえた。

「そう言えば、ネッパーとコア何処に行ったのかしら?」

この声・・・杏!?あ、俺と夏彦と言えば一番奥のベッドに隠れている。
近いって〜〜〜!!やばい、胸がドキドキしてきた!!夏彦にまで聞こえちゃうって・・・。

「近い・・・」

「しょうがねぇだろ、レアンと・・・後一人誰だ?」

「ちょ!」

抱くな〜〜!俺はドキドキしながら夏彦に抱かれていた。

「そうね〜、あの二人も早く告白しちゃえばいいのに。」

「出来ないから私達も困ってるのよ」

ん?この声・・・杏と愛!?あの二人っていつも仲悪いからあんまり喋らないかと思った。
それよりも誰の事話してるんだろう?俺はそんな疑問を持ちながら、二人の話に耳を澄ました。

「これ以上コアかネッパーが告白しないなら、私達が背中を押した方が良いわよね」

俺達の話だった〜〜!と言うか、皆さんの迷惑になっていたんですね。
だけど、杏と愛は俺と夏彦が聞いてるとも知らずに色々と喋っている・・・そう、色々と・・・。

「俺らの話だな」

「そうだな・・・、あのさ」

「何?ん!」

「俺さ・・・お前の事、好きなんだけど・・・」

「俺も好きだよ・・・夏彦の事。」

でも、急にキスして来るとは思わなかったけどね。
俺はそう言うと、夏彦は苦笑しながらまたキスを落として来た。

〜その翌日〜

「だから!ネッパーが悪いんでしょ!」

「俺じゃねぇって何回言えばお前も分かるんだよ!」

すぐに付き合ってるとエイリア学園中に広まったのだが・・・未だに喧嘩ばかりしていた。

「本当に付き合ってるのかしら?」

キーブの一言に喧嘩を眺めている傍観者達は頷いていた。

「世に言うケンカップルじゃない?」

「「「「あぁ」」」」

アイシーの言葉にまた頷いたのだった。
ネッパーとコアと言えば、そっぽを向きながら横目で自分の恋人を見ていたのだ。

((本当は好きだってんの))

二人はお互いそう思っている様です。

終わり

53:暁◆s2:2016/09/27(火) 21:50 ID:4hI

第38話CCC対皐月!?一之瀬を賭けた試合〜皐月視点〜

(最悪・・・、何でこう言うやつを俺は敵に回したんだろう?)

俺は目の前に居るCCCとか言うチームをうんざりしながら見た、そのキャプテンが一之瀬を勝手にダーリンと呼んでいる浦辺リカ、はあ〜、何で俺が・・・俺は染岡が居たFWのポジションに就く。

「あんたには絶対負けへんで!」

「リカの為や!皆行くでー!!」

「恋姫・・・変なことになってるね」

「吹雪・・・聞かないでくれよ。それじゃあ、一之瀬の為にしゃあなし頑張るよ」

俺は頭を掻きながら吹雪にボールを渡す、めんどい・・・早く終わらせよう。
俺は吹雪からのパスを受け取った時、女の子がこちらに来た。

「プリマドンナ!」

「え!・・・不覚」

恥ずい!あんな格好を俺がさせられるなんて・・・。

「恋姫さん何やってるんですか!」

「なんか・・・悪い・・・」

目金に何故か叱られ、俺は謝っておいた。
あぁ、思い出しただけで鳥肌が凄いよ・・・。
こんなのヒロト達に見せられたら、一番恥掻くのはコアだ・・・。
絶対、コアがからかわれる・・・。
そして、浦辺のド真ん中シュートは円堂守がガッチリと止め、試合は再開。

「皆月!」

「はい!「ディフェンスばぁぁん!」え!?」

「って、ディフェンスはうちやったわ」

皆月からボールを取るなんて・・・案外こいつらやるじゃん。
それにしても、あのスピードと言い、ジャンプ力と言い、何かデザーム達みたい。
あの鬼道さえもボールを奪えたり、栗松は知らないけど栗松からもボールを奪っている。
そして、可哀想な事に風丸もプリマドンナの餌食となった・・・。
風丸がやると似合うよな・・・、うん。

「風丸!似合ってけど、早く立って!」

「何処かだ!」

やば、つい・・・口が滑った。

「小暮!」

「任せとけって!旋風陣!」

俺が指示すると、小暮はすぐに完成技となっている旋風陣でボールを奪うも、決めポーズで奪われる。
おい・・・決めポーズは後にしような、今度から。
そして、恐れていた事態が発生!浦辺にボールが渡ってしまった。

「「バタフライドリーム!!」」

「爆裂パンチ!・・・え?」

円堂守の爆裂パンチでボールを止めようとすると、ボールはまるで蝶の様にかわしゴールへと入った。
おいおい・・・こいつら案外やるじゃん。
誰だよ、こいつらでサッカー挑んだの!?俺は怒りを覚えながら、その提案した目金を横目で見た。
そして・・・前半戦は終了となった。

「凄いですね、あの人達・・・」

「あぁ(まるで修練所を終えたあの時のヒロト達みたい・・・)」

俺の脳裏から修練場で鍛え上げられたヒロト達の姿が流れる。
今は試合に集中だ、これ以上点を取られればコアのプライドも地位も危ないし、何よりあの三人にコアがバカにされる!それだけは避けなければ。
そして、皆が円陣を組んで後半戦の事を話した。
出来るだけペースには呑まれるなって事か・・・。

「相手が誰であろうと関係ない!俺達は俺達のサッカーをするだけだ!」

「「「おう!!!」」」

続く

54:暁◆s2:2016/09/28(水) 14:07 ID:4hI

皆月と皐月の異名の由来

皐月の異名の由来
黒猫の舞姫の由来は、黒猫を用いたシュート技やデビルを肩に乗せながらサッカーをしている事からその名が付いた、サッカー界では誰もが知っている異名でもある。

皆月の異名の由来
白猫の舞姫の由来は、白猫を用いたシュート技やムーンをを肩に乗せながらサッカーをしている事からその名が付いた、サッカー界では誰もが知っている異名でもある。

二人曰く「その異名が嫌」な為、二人が本気にならないとムーンやデビルとサッカーをしない。
その異名の由来を知っているのは鬼道とヒロトだけと言っても二人も皆月と皐月がその異名の主とは知らない。

55:暁◆s2:2016/09/28(水) 15:35 ID:4hI

第39話後半戦コア視点〜

全く、皐月ったらコアに恥掻かせる気?後半はコアが出る事になった。
裏に人格として試合の事は見ていたけど、もう二度とあのプリマドンナの餌食になりたくない!まだレアンのプリマドンナの餌食になった方がコアのプライドも許せる、だけど、こんな地元チームのプリマドンナの餌食はコアのプライドが嫌な程傷つく!絶対勝つ!それだけが今のコアの目標だ。

「アツヤ・・・」

「何だ?恋姫」

「笛が鳴ったら、恋姫にボール渡して」

「あぁ(あれ?恋姫って自分の事恋姫って言って無かったよね?アツヤ)」

アツヤからボールは貰う事は大丈夫!絶対勝つ!そして、後半開始の笛が鳴り響く。
アツヤからボールを奪うと、本気の半分の力でコートを駆け上がる。

『ちょ!宇宙人ってバレるって!』

「今そんな事言えないよ!」

そうだ、そんな事言える暇があるなら勝つしかない。
そう思った時だ、目の前からCCCのディフェンスがやって来る、コアを舐めないでよ!こう見えて空中戦もあんた達より得意なんだから!一応言うと、バーンよりも得意だ。
コアはボールを空中に投げ、コアもボールに向かって跳ぶ。
そして、空中でのバク転。

「決めてあげる!『ナイトメア』!」

「はな・・・!きゃあああ!」

うっしゃ!ナイトメア使ったってバレたな、皐月。
今は裏の人格なのに皐月の冷めた視線が後ろから感じるよ〜!コアはこれで清々したから皐月に交代しようっと!そう思って、コアは勝手に入れ替わる。

〜皐月視点〜

たっく、コアったら・・・いくらあんな恥ずかしい格好させられたからってナイトメア打つかな?普通。
まあ、レアンのプリマドンナとCCCのプリマドンナ喰らうならレアンのプリマドンナの方がマシだな。
これ、レアンの前で言ったら俺殺されるな・・・。

「皐月・・・すげぇな!あんな技、見た事なかったぜ!」

「え?あ・・・あぁ、ありがとう」

円堂守に言われ、俺は戸惑いながらもお礼を言っておいた。
コアめ・・・俺は笑顔を引き攣りながら、裏の人格となって苦笑しているであろうコアが目に浮かぶ。
そして、此処からが本気とでもいいた様にCCCも攻防を繰り返していた。
アツヤのエターナルブリザードも決まり、2−1となった。
皆月のホワイトキャットも決まり、3−1。
凄い速さで決まって行く、うひゃ〜、前半戦の奴なんだったんだろう?そう俺は思えた。

「後・・・1点決めればいいかな?」

俺がそう呟いた時、そうはさせへんで!と目の前に浦辺が現れた。
俺・・・この子苦手だわ、風丸や染岡以上に・・・。
そう考えていると、スライディングでボールを奪われる。
ちっ!俺は舌打ちをしながら、浦辺を見た時、浦辺は誰も手を出しにくい空中に居た。
此処からの距離で跳んで、ボールを奪えば・・・浦辺が怪我する可能性が高い。

「オチは最後までとっておくもんやで!『ローズスプラッシュ』!」

「マジン・ザ・ハンド!」

あれが・・・浦辺の切り札って所かな?俺はそう考えた時、ボールが俺に飛んでくる。
俺にパスって訳か・・・、良い判断だよ・・・。
さて、シュートはこの問題を起こした一之瀬にやって貰いましょうかね?え?根に持ってるのかって?持ってるに決まってるじゃないか・・・、あんな目に遭わせられたのに・・・。

「一之瀬!決めてやれ!」

俺は一之瀬にボールを渡すと、さすがフィールドの魔術師と言えばいいのかCCCのディフェンスを簡単に突破して行った、さすがだね。

「スパイラルショット!」

一之瀬の必殺技が決まる、そして決めポーズ。
小暮かよ・・・お前は・・・。
俺はそう思いながら、残り少ない時間の中俺ノーマルシュートがゴールに決まる。
そして、試合は終了した・・・。

続く

56:暁◆s2:2016/09/28(水) 21:47 ID:4hI

第40話皐月の苦しみと吹雪の異変〜皐月視点〜

俺はナニワラドの地下の修練場に居る、此処は元々俺達エイリア学園の敷地で今はもう誰も使っていない。
だからって無断で使ったって分かると、心底イラッと来たのは内緒ね。
どうりで浦辺達がデザーム達みたいな動きすると思ったら、此処を使って特訓してたんだな。
あ、スピードがデザーム達並に速いとかじゃないよ!雷門のペースを乱すところね。

「あれ?恋姫先輩・・・何処行くんですか?」

「ん?少し用事、すぐ戻るよ」

さて、父さんに報告しよう。
何かそう考えると、胸痛いのは気のせいと感じて居たい、だって・・・コアと俺の心は一つで半分。
だけど、コアも最近ながら雷門の仲間の方が良いんじゃないかと俺に言ってくるようになってきた。
どうしたんだろう?コアも俺も姉さんや皆月と敵対する決めたのに・・・。

〜エイリア学園(コア視点)〜

「雷門はコア達が使っていた修練場で特訓をするようです。目は光らせといていいでしょうか?」

「そうですね・・・、瞳子と皆月の監視を続けなさい。あそこはもう、必要ありませんからね」

父さんの言葉にコアは軽く頭を下げて、監視を続けるように言われた。
父さんの部屋を出ると、にゃ〜と聞き覚えのある鳴き声がした。

「久しぶり、デビル」

「にゃ〜」

「そうか、デビルも嬉しいか!」

コアはわしゃわしゃとデビルの頭を撫でると、デビルはにゃ〜と喜んでいた。
さて、父さんの部屋から退かないとまたうるさく剣崎の小言を聞かされそうだな・・・。
コアは父さんの部屋の前を後にすると、廊下へと歩く。

「デビルの頭を撫でるのは久しぶりだね〜、でも・・・すぐに雷門を戻らないといけないから・・・」

「にゃ〜・・・」

「悲しまなくていいよ、すぐ戻って来るからね!」

「にゃ〜!にゃ〜!」

「フフっ、そろそろ戻らないと・・・。あ!デザーム!」

コアがデザームを呼ぶと、デザームは此方に気づいて何か用かと聞いてきた。

「デビルの事・・・よろしくね」

「分かりました、お気をつけて」

「うん!すぐ戻って来るね!」

コアはそう言うと、いつもの皐月の姿に戻って、黒いボールで雷門の居る大阪に戻った。

〜修練場(皐月視点)〜

「ただいま〜」

「あ、お帰りなさい。どうだった?」

あ、そう言えばブラブラして来るって言ってたの忘れてた。
俺は楽しい所ばかりだったと秋達に伝えて、特訓に励んでいる雷門中を見た。
昔の俺やコアなら、くだらないだと特訓をしても意味がないって言うけど・・・レーゼ、緑川達を倒した相手に今じゃ俺も少しばかり焦っている。

「皆・・・頑張ってるね」

「それはそうよ、何たってもうすぐイプシロンとの試合。彼らも気合が入るわ」

「そうですよ!そう言えば・・・恋姫先輩も練習しないんですか?」

「え?」

「だって・・・恋姫ちゃん、真・帝国学園や今日の試合でもサッカーしていたから・・・」

秋の言葉に俺はあれはまぐれだと言っておいた、エイリア学園の選手ですからと口が裂けても絶対に言えないよ、うん。

「それより・・・吹雪は?」

「吹雪君なら・・・」

続く

57:暁◆s2:2016/09/30(金) 11:20 ID:4hI

第41話宇宙人として・・・〜皐月視点〜

「吹雪!あ、今は違うか」

此処はシュートを鍛える修練、俺もよく此処でシュートを鍛えた。
慣れた頃にはロボットを何個破壊したかも今じゃあ数え切れない程怖いしたかもしれない、アツヤも俺と同じようにロボットを壊している。
エイリア学園は豪炎寺修也がもし、エイリア学園に入らなかったら豪炎寺夕香に危害を加える。
だけど・・・警察もそれで黙ってるとは思えない、もし、豪炎寺夕香が奪還された時は・・・吹雪を仲間に加えるだろうな。

「恋姫か・・・、どうしたんだ?」

「いや、皆の所にアツヤが居なかったからマネージャー達に聞いたら、此処だって」

「そうかよ・・・」

「あんまり無理するなよ、お前は黒く染まっちゃいけない。俺みたいにな・・・」

「?」

俺はそれだけを言い残して、特訓部屋から出た。
そう、あいつは俺みたいにどす黒く染まっちゃいけない・・・。
俺はマネージャー達が居る場所に戻って来ると、秋に吹雪の様子はどうだったかと聞かれた。
アツヤも邪魔されたくないだろうし・・・俺は特訓に励んでいたとだけ言っておいた。
それにしても・・・目金もチームの一人なんだよな?俺はジトッとした目で隣に居ると言ってもCCCの中でも小さい女の子が居るので、隣の隣と言えばいいのかな?浦辺は目金の隣に居て、からかっている。

「それにしても・・・頑張るね」

「それはそうよ、何たってもうすぐイプシロンとの試合。気合も入るわ」

あ、そういやデザームが1週間後に試合とか言っていたな。
またコアの名前出さないと良いんだけど・・・。
俺は修練場を見て回ってくると言って、色んなところを見た。
ゴールキーパーの修練では、円堂守が居た。
そういや、一角も大蔵も此処ですっげー頑張ってたな〜。
よく特訓をサボっては此処で二人と一緒に喋っていた、まあ、君之と治兄さんにバレたら即刻俺は逃げたな。

「フフ、久しぶりだな〜」

MFにとっては良い修練では、喧嘩が多くて全員の休憩場所になっていた。
そういや・・・此処でパンドラ、希望に占いして貰って・・・その占い当たったな〜。
回って行く内に色んな思い出が蘇る、はあ〜昔の様に皆が戻って来てくれるかな?この計画が終わった時には皆・・・戻って来るかな?俺はそう考えながら、マネージャー達が居る場所へ戻って行った。

「ただいま〜って特訓終わったの?」

「えぇ、皆今は差し入れに夢中ね」

大阪名物ばかりじゃねぇか・・・。
壁山が全部食べないか心配・・・、そういやムーンの飯はどうするんだろう?俺が考えた時、ちょうど皆月が戻って来た。
何していたのかと聞くと、ムーンに餌をやりにキャラバンに戻っていたと言った。
そして、特訓は再開され夜になると皆夜ご飯を食べ、キャラバンで眠った。
だけど・・・俺だけ起きていた。

「・・・・「恋姫?」あ!円堂」

「どうしたんだ?」

「ううん!何もないよ」

「そうか?困った事があったら、俺や皆に相談しろよ!と言っても、俺が役に立つかどうか分からねぇけどな」

「あぁ」

円堂守に言えないよ・・・俺がエイリア学園の一人だって・・・。
宇宙人・・・か・・・、宇宙人らしく破壊活動でもすればいいかな?もしバレたら・・・。
俺はそう考えながら、ゆっくりと瞼を閉じた。

〜翌朝〜

「ん・・・」

俺は目を開けると、キャラバンには誰も居なかった。
あ、もう修練場に行ったの?早くない?あ、俺が遅いだけか・・・。

「あ、恋姫ちゃん!おはよう」

「秋、おはよう」

「皆はもう修練場に居るよ、私達も行こう」

「うん」

俺はキャラバンを降りて、秋の後を追う。

続く

58:暁◆s2:2016/09/30(金) 14:36 ID:4hI

第42話心〜皐月視点〜

もうレベル最大か・・・、凄いかも雷門イレブンって・・・。
エイリア学園にとって雷門なんて、あり一匹に見えていたけど・・・これは本当にやばいかも。
特に円堂守が居る限り雷門はサッカーなんて諦めもしないだろうな・・・。
俺がそう考えていると、円堂守がこっちにやって来た。

「おつかー、円堂」

「おう!」

「皆楽しそうね」

夏未に言われ、俺は特訓を受けている雷門イレブンを見る。
確かに皆苦しい特訓の筈なのに笑顔でやっていた、小さな事でも皆嬉しそうに特訓に励んでいた。
最初は俺達もそうだった・・・どんな小さな事でも成功したら、嬉しかったな〜。
俺が一人そんな事を思っていると、隣に居る秋が浮かない顔をして特訓を受けている雷門イレブンを見ていた。

「秋?どうしたの」

「サッカーって楽しいのよね・・・」

目が悲しそうだった。
秋の言葉を聞いていたマネージャー達や円堂守達は、首を傾げた。

「エイリア学園の事、ジェミニストームやイプシロンそれに多分私達の中に居るスパイの子もどんな思いでサッカーやってるのかなって・・・。やっぱり、地球征服の手段でしかないのかな?だから・・・皆、辛いだけに・・・」

秋・・・。
俺は何とも言えなかった、俺達はいつも父さんが言ったからと自分達に言い聞かせて破壊活動を行っている。

「俺・・・あいつらの試合、辛いだけじゃないと思うぜ!」

(え・・・!)

「今までと同じくらい楽しんでる!そりゃ・・・シュートを受け止める時、めっちゃ痛い時もあるけど、それもひっくるめて、楽しんだ!だって、俺・・・サッカー好きだから!」

『俺、サッカー大好きだから!』

小さい頃の俺の声と円堂守の声が同時に聞こえた、おかしいの・・・昔の感情も気持ちもエイリア学園に入った時に捨てたのに・・・。

「それに俺・・・思うんだ。最初にエイリア学園で戦ったコアもあいつらも本当はサッカーが好きで楽しいって思ってるんじゃないかって!どんな悪い奴も・・・サッカーが好きじゃなきゃ安奈凄いサッカーは出来ねぇよ!」

円堂・・・。
嬉しかった、エイリア学園なんて全世界から見ればただの敵でしかない、ただ倒す奴としか思われてない。
けど・・・円堂は、俺達がサッカーが好きな事、楽しいからサッカーをやってた事を分かってくれた。
俺達がエイリア学園で世界征服をしようと思ったのは、父さんの息子に影響されたから。
この子とは別の時に話そうかな?父さんの息子さんはもうこの世に存在しない、俺は写真でしか見た事がないけど、サッカーが本当に好きそうなそんな子だった。

(その人がこの世に居たら・・・父さんだって変わらなかったのかな?)

俺がボーっとしていると吹雪の怒鳴り声で我に返った、はあ〜、アツヤったら俺は大きな溜息を吐き、アツヤの所に向かう。
無理しないと良いけど・・・。
その時だった、一瞬だけだったけど・・・あの姿はと思い、俺は散歩してくると言い皆の元を離れ、修練場を出ると、見た事ある人物が居た。

「はあ〜、何で毎回毎回お前らが来てんの?」

「別にいいだろ?一応、俺はコアの監視なんだから」

「監視にしては派手に俺が見つかる場所でやってるね。コアも気づいてたと思うよ?」

「・・・なら、そろそろ話してくれないかな?皐月がどうして“二重人格”なのか」

「!」

「今日の夜、全ランクと言ってもレーゼ達とは会えないけど、皆娯楽会議室に居るから。もちろん、喋るのはコアで頼むよ」

グランはそう言うと、エイリアボールで帰って行った。

続く

59:暁◆s2:2016/10/02(日) 13:09 ID:4hI

第43話そろそろ消える〜コア視点〜

話さないといけないのかな?コアはエイリア学園に戻って、自室に居ながらそう考えた。
まあ、グラン達も娯楽会議室で待ってるなら行ってあげないとコアはそう思い、自室を出て娯楽会議室に向かう、行った事がない筈なのに体は覚えてる様に娯楽会議室に向かう。
そりゃ・・・皐月があんなに娯楽会議室に通ってたんなら、体も覚えてしまう。
デビルは先に娯楽会議室に居るらしいけど・・・コアが生まれた事実をグラン達が受け止めてくれるかどうかだよね〜。

「着いちゃった・・・」

入るのに躊躇ってしまうのは、皐月が傷つかないか心配だから。
でも、事実を話さなければグラン達はますます怪しむかもしれない。
なら、今話した方が良いかも。
コアはグッとドアのノブに力を込めてドアを開く。

「やあ、遅かったね」

「ちょっと考え事・・・」

はあ〜、やっぱ皆の目が怖いよ。
デビルはと言うと、コアを見つけるとデザームの腕から抜け出しコアに跳び付く。

「で、グラン達が知りたいのは皐月の二重人格でしょ?まあ、別にいつ話しても良かったんだけどね」

「じゃあ、どうして今まで話さなかったんだ?」

「ん〜、簡単な話。皐月とコアが話したくなかっただけだよ。ねえ?デビル」

「にゃ〜〜」

コアがそう言うと、キィーン・・・と頭の中に金属音に似た音が響く。
最近よく金属音に似た音が起こっている、一体何の影響なのだろう?皐月はそんな音は聞こえないと言っていたから、コアだけ?コアがそんな事を考えていると、ウルビダの声で我に返る。

「どうした?」

「・・・ううん、何でもないよ!まあ、詳しくは教えられないけど・・・コアは負の感情から生まれちゃった皐月の裏の人格だって事。分かった?」

「あ・・・あぁ」

「じゃあ、コアはそろそろ帰るね〜。あ、後デザーム・・・皐月から忠告」

「何でしょうか?」

「『雷門を甘く見るな』だって。それじゃあ、デビルお願いね〜」

デビルをマキュアに預けてコアはエイリア学園を後にした。
それにしても・・・そろそろ消えるかもな〜、コアも。
その時のコアはまだ知らなかった、コアが感じていた金属音に似た音、それは・・・皐月の人格を閉じ込めてしまう破滅への1歩なのだと・・・。

〜皐月視点〜

翌朝、デザーム達イプシロンとの試合の日がやって来た。
あぁ〜、ヤバイ眠いよ。
俺は大きな欠伸をしながら、イプシロンが来るのを待った。
今回は俺は試合に出ない、つまりマネージャー仕事をやると言う事だ。

「どうしたの?恋姫さん」

「眠いんだよ、昨日あんまり疲れが取れなかったから。それより・・・来た様だよ」

俺の一言に雷門の空気は一瞬にして変わった。
俺達の目の前にイプシロンが現れる。

「時が来た、10日もやったのだ。どれだけ強くなったか・・・見せて貰うぞ!」

2度目のイプシロン戦・・・この試合の結果はどうなるんだろう?そうして、俺達が連れて来られたのは修練場の地下にあるグラウンドだ、ここでは特訓で鍛え上げられた子達が試合で使っていたりとしていた。

「やっぱりここは・・・エイリア学園の・・・」

拠点ですよ、夏未さん。
俺は心の中でそう言い、今日は珍しくベンチで観戦しようと思う。
そんな話をしている間にデザーム達イプシロンはテレビ中継を始めた、人間共にエイリア学園の力を見せつける時が来たとそう言って・・・。
何故だか・・・それはやってはいけないと心の奥底から思えてしまった。
俺・・・変わってんじゃないの?雷門に入って・・・、雷門が正しいと思えてしまう。

「恋姫先輩、顔色悪いですよ。気分でも悪いんですか?」

「え!そう・・・見えてた?」

「はい、すっごい気分悪そうですよ。キャラバンで休んでおきますか?」

「大丈夫だよ。皆の試合を見ないで休むのは嫌なんだ」

本当は嘘だ、デザーム・・・治兄さん達の様子が見たいだけ。
そう言えば・・・デザーム達が来る時はデビルどうしてるんだろう?ヒロト達にでも預けてるのかな?俺はそう考えを過らせながら、浦辺も入った試合が始まった。

続く

60:暁◆s2:2016/10/02(日) 19:54 ID:4hI

第44話パワーアップ〜皐月視点〜

本当に凄い、円堂守達はこの1週間という短い期間でめまぐるしい成長を遂げている。
ゼルのガニメデプロトンを前は3人がかりでしか止められなかったのに、今じゃあ円堂守のマジン・ザ・ハンド1人がかりで止められている。
その様子を見ていたデザームを除いたイプシロンの皆は目を丸くし、驚いていた。
いや、一番驚いていたのはガニメデプロトンを打ったゼルであろう。
そして、円堂守が止めたボールは浦辺へ。

「聞いたで、あんたら・・・悪い奴らなんやってな。うちがお仕置きしたる!『ローズスプラッシュ』!」

浦辺のシュート態勢かと思っていたら、浦辺はニヤッと不敵な笑みを浮かべた。

「な〜んてな!ダーリン!」

へえ〜、浦辺って案外やるじゃん。
そして、一之瀬は次々とイプシロンの子達を抜かしていく。

「鬼道!」

「「ツインブースト!!」」

一之瀬と鬼道の連携技、デザームはそれを難なく受け止めた。
イプシロンの子達はニヤッと不敵な笑みを浮かべるが、デザームは少し足元を退け見ると、フィールドに少々踏ん張った足跡があった、それに不敵な笑みを浮かべていたイプシロンの子達はまたもや目を見開いていた。
デザームがどうして“10日の猶予”を与えたのかを一番理解していなかったゼルもイプシロンの子達と同様その意味を理解していた。

「イプシロンを率いる貴方が何故ッ!」

「最高だ・・・」

デザームの小さな呟きを俺は聞き逃さなかった、この試合で・・・いや、デザームは初めて雷門と試合を挑んだ日、雷門の皆に興味を持ったのかもしれない。
そして、試合と言えば激戦を目の前で繰り広げられていた。
イプシロンがシュートを打てば円堂守が止め、雷門がシュートを打てばデザームが止める。

「そうだ!この血が沸き立つような感覚こそが私が求めていたものだ!!」

デザームがあんな生き生きと輝いている見るのは久しぶりだった。
コアの時はそんなに楽しいとは感じなかった、でも・・・いざ雷門に入って一緒にサッカーをやったら楽しくて自分がエイリア学園側の者だって忘れてしまうぐらい楽しい物なのだ。
最初こそは何だろうなこの気持ちとしか思っていなかった、けど・・・試合に出る度に分かった。

(この気持ちは・・・“あの時”と同じ気持ちなんだって!)

ペースが雷門へと流れ始めたその時だ。

「いつまで守ってんだよ!!」

吹雪がアツヤへと変わった。
鬼道の声も聞こえない程、アツヤは前回自分の技を止めたデザームの事で我を忘れている。
たっく、吹雪の静止声も聞こえなかったのかな?アツヤは・・・。

「完璧じゃきゃ、俺は居る意味がねぇ!!」

完璧・・・。
アツヤの前にイプシロンのディフェンス陣が止めに入るが、デザームがディフェンス陣を退かせた。
まるでアツヤは自分の獲物の様に・・・。

「ふざけるな!喰らえ!『エターナルブリザード』!」

アツヤのエターナルブリザードがデザームの居るゴールに向かう。

「待っていたぞ!このシュート・・・あれだけの遠距離から打って、あれだけのパワーこれぐらいからだったらどれだけ強烈か!!『ワームホール』」

デザームがついに必殺技を放った。
エターナルブリザードはワームホールに吸い込まれ、デザームに止められた。
雷門ではあの距離からエターナルブリザードを止めた事が衝撃で開いた口が閉まっていなかった。
アツヤも目を見開き驚いている、これで2度もエターナルブリザードが止められたんだ、仕方ないよな。

「もっとだ!もっと・・・もっと私を楽しませるのだ!」

デザームの目が一瞬だけだったサッカーを楽しんでいたあの時の治兄さんに見えた。

続く

61:暁◆s2:2016/10/03(月) 19:26 ID:4hI

恋花2輪目私が恋焦がれてしまったのは黒猫の少女〜ガゼル視点〜

私は今、エイリア学園を少し離れてある町でアイスの買い物を済ませ終わった所だが・・・雨が降っていた。
そう言えば、エイリア学園に出る前にアイキューが雨が降りそうだから傘を持って行った方が良いと言っていたな、ちゃんと聞いておけば良かった。
今更悔やんでも後の祭りだ、私はさっき入ったコンビニに戻り、金の無駄だが濡れるのは嫌なので安いビニール傘を買って、雨の降る町を歩いていた。

(はあ〜、雨も少しずつだが強くなってきてるな)

私がそう思って人の居ない路地裏に入ると、路地裏の壁に凭れて座っている子を見つけた。
その子は私に気が付くと、ガゼル?と首を傾げて聞いてきた。
この声・・・間違いなくコアだ、コアと言うのは私と同じエイリア学園の一人でありマスターランクの一人である。
まあ、私の苦手対象の一人だが飼い猫である黒猫のデビルに見せる年相応の幼い表情を見せる。
あまり憎まれ口を叩かなければ、可愛らしい女の子だ。

「コアじゃないか、何してるんだ?」

「別に・・・ただ、バーンと喧嘩しただけ」

「またか・・・。まあ、いつもの事だろ。ッ!」

「何?」

「べ・・・別に!帰るぞ!」

此奴は女だと言う自覚はないのか!私が何故驚いたのかと言うと、今、コアの服はびしょ濡れでいつも着ている猫耳のフードはデビルに被せていて、白いシャツが透けてしまっているのだ。
つまり・・・下着が見えるのだ。
エイリア学園に帰って来ると、とても明るくコアを見れば一層下着が見えてしまう。

「一度私の部屋に来い、服は・・・ジャージを貸してやる」

「・・・ありがとう」

いつもお礼も言わないコアがお礼を言うなんて珍しい。
後言っておくが、私やコアは宇宙人のフリをしている。
いや、エイリア学園に通う全ての者が宇宙人のフリをしている、もちろんガゼルやコアと言う名前もエイリアネームだ。
コアの本名は死神屋皐月で、私の本名は涼野風介だ。

「ほら、シャワー室も貸してやるから入ってきなよ」

「うん・・・」

「(随分しをらしいな)ジャージは近くの置いておくぞ」

「分かった・・・」

本当にバーンと何の喧嘩をしたんだ、こいつは・・・。
私はそう思いながら、ジャージを置いて行くついでにデビルの体も拭こうとタオルも持って行く。
私がタオルを持ってデビルの体を拭こうとするが、私に威嚇をして来て今はデビルと攻防戦だ。

「全く・・・「ガゼル、どうしたの?」あぁ、コアか。デビルの体も濡れているから拭こうと思ったんだが、威嚇をしてくるんだ」

ちょうどシャワー室から出て来たコアに言うと、コアはデビルを抱いて濡れて毛並みを撫でていた。

「今なら拭けるよ、拭いて見て」

「あ・・・あぁ」

コアに言われて大人しくしているデビルを拭いてみると、先程とは打って変わって大人しくしているではないか、こいつは誰に似たんだか・・・まあ、飼い主のコアだろう。

「もう大丈夫だよ。ありがとう」

「いや、私の気まぐれだ。それより・・・」

「何?」

「君の髪の毛も乾かしてあげるよ、そのまま帰ったら風邪を引くぞ」

コアは別に風邪は引かないと言うけれど、それで風邪を引けば私に罪悪感が押し寄せてくる。
私は半ば強制的にコアを座らせ、コアが持っていたタオルで髪の毛を拭く。
時々見るコアの毛先の金髪とグラデーションの様になっている緑色のロングヘアの髪の毛が綺麗に見えた。

「ねえ、ガゼル」

「何だ?」

「いつも冷たいのにどうして今日は優しいの?」

「は?いや・・・ただの気まぐれだ」

さっきの一瞬の間は何だったのだろう?私はそう思えた。

「そう・・・」

そして、コアの儚い笑顔に私の心は痛く締め付けられた。

続く

62:暁◆s2:2016/10/04(火) 21:42 ID:4hI

恋花2輪目私が恋焦がれてしまったのは黒猫の少女〜皐月視点〜

俺は只今、コアの人格ではなく皐月の人格で廊下を歩いていた。
今日は特別にコアが人格を出していいとくれたから嬉しいのだ、それにしても・・・エイリア学園ってこうなってるんだ!エイリア学園内部の構造は初めて見たから、ドキドキするよ!俺は興味本位でキョロキョロと辺りを見回していると、見覚えのある人物が見えた。

「あ!ゼル」

「ん?あ!コア様」

ゼルの本名は瀬方隆一郎でお日さま園の時は何かとよく勝負をしては瀬方が全敗していた。
まあ、エイリア学園の瀬方を見るのは初めてだけど・・・変わったな、うん。
それとコアにならないと!俺はそう思って、コアがいつも振る舞っているようにする。

「どうしたの?元気ないね」

「あぁ・・・それがさっき・・・練習でミスしてしまって、デザーム様に怒られてしまったんです」

「そうなんだ、でも、ゼルなら練習でミスした所もすぐ直せるよ!コアはそう思うよ」

俺がそう言うと瀬方はそうですかねと少し考え込むような顔をしながらも、コア様が言ったならそうかもしれませんねと笑顔で言い、何故かお礼を言って足早と去って行った。

「コアの真似・・・大変だよ」

そう言えば、コアの服変わってない。
デビルがさっきから肩に乗らないと思ったら、服が違うからかと思ったが理由はそこではなくてダイヤモンドダストのジャージを着ていたから、そういやコアってばバーンと喧嘩して飛び出したら雨が降って、路地裏に居たらガゼルと会ったんだ。

「ガゼルが貸してくれたのかな?」

俺が見ていると、あーーー!!と大きな声が聞こえ振り向くと運悪くアイシーつまり凍地愛に見つかった。

「何でコアがダイヤモンドダストのジャージ着てるのよ!」

いや〜、俺に聞かれても困りますし・・・そう思っているとデビルがにゃ〜〜!!と威嚇の声を上げ、愛を見ていた。
愛にとってはそれは効果なしですよ、デビル。
そう俺が思っていると、何故か愛はビビりながら何の用よ!とデビルに怒っていた。
俺が困り果てていると何の騒ぎだと聞いた事ある声が聞こえた。

「ガゼル様!」

「何の騒ぎだ、アイシー」

うわ、完全に目が怖い。

「あ、えっと〜「それがデビルと喧嘩してたんだよ。コアが注意してなかったから」

「そうなのか、分かった」

ん?それより何でガゼル顔真っ赤にしたんだ?俺は不思議に思いながら、ガゼルの後姿を見た。
愛と言えば、どうして自分を庇ったのかと聞いてきたが、俺はコア風にただの気まぐれだよと言って自分の部屋に向かった。

〜自室〜

どうしよう・・・服をガゼルの部屋に忘れて来ちゃった・・・。
さっき居た時気が付けばよかったよ〜〜〜!俺は一人後悔していると、コンコンとノックの音が聞こえた。
誰だろうと思い、ドアを開けるとそこにはガゼルが居た、片手を見やると濡れている俺の服とブラを忘れていた、恥ずい・・・。

「どうしたの?ガゼル」

「私の部屋に君の服と・・・「ブラだよね。ごめん」あ、いや、私もさっき気が付いたんだ」

うわ・・・気まずい。

「ありがとう、ガゼル」

「あぁ、今度は気を付けろ。それと、バーンとは仲直りはしておけ」

「うん」

と言うか、本当にガゼルなんで顔が真っ赤なんだろう?俺はガゼルと別れ、部屋の電気をつけ服を乾かしに洗い場の方へ向かった。
ふと洗い場の鏡を見れば、俺の顔は真っ赤だった・・・。
妙にガゼルの笑った顔を思い出すのは何故なのかな?胸がドキドキするのは何故だろう?俺はただそんな不思議な思いを持ちながら、服を乾かした。

続く

63:暁◆s2:2016/10/05(水) 22:38 ID:4hI

恋花2輪目私が恋焦がれてしまったのは黒猫の少女〜バーン視点〜

やべ〜、昨日の喧嘩の事は俺から謝った方が良いのか?でも、コアも悪いよな?と言うか、コアがあんな事言わなきゃ喧嘩にならず済んだ筈だ。
俺は昨日の喧嘩の事を思い出しながらプロミネンスの会議室に向かう、そりゃデビルを投げ渡した事は悪かったって思えるけど、コアが俺のチームメイトを傷つける言い方をしたのも原因だ、俺ならまだそんな傷つける言い方も言い返せるけど、あいつらにとっちゃコアは上司みたいなものだ。

「はあ〜」

コアと喧嘩するのは毎度の事だが、こんな長い喧嘩は初めてだ。
いつもなら、俺から謝るが今回の喧嘩ばかりはコアが謝るまで俺も謝れない。

「あ、おはようバーン。皆もう集まってるよ」

幼馴染のヒートに昨日こってりコアと一緒に説教された、まあ、説教終わった後コアはエイリア学園を飛び出したらしいけど・・・。
そういや、昨日の夕飯の時も顔出してなかったよな。

「おう、はあ〜」

「その様子だとまだ仲直り出来てないの?あ、そう言えばコア様が俺たち全員に用があるから会議室に居るよ。・・・その露骨に会いたくないって顔は本人目の前でやらない方が・・・」

そりゃ昨日喧嘩した後、昨日顔なんか一つも会わせなかった奴が急に居るとなるとそんな顔もするわ。
憂鬱だな・・・、俺はヒートに続いて会議室に入ると入り口のドアの横で壁に凭れているコアが居た。
顔からして『いつまで待たしてんだ、お前本当にキャプテンか?』と言われている様な気がする、いや、絶対言われてる。

「よぉ」

「おはよう」

長い沈黙にオロオロし出し始めた俺のチームメイト。
俺が何しに来たのか言おうとした時、コアの口から驚いた言葉が飛び出た。

「昨日は言い過ぎた、ごめん」

「「「は???」」」

全員の間抜けな声が会議室に響き渡る。

「今・・・なんて・・・」

「聞こえなかった?ごめんってコアは言ったの」

相変わらずの憎まれ口に上から目線で謝った事を述べるコアに一体どうしたのかと思ってしまう。
昨日悪いもんでも食ったのかと考えたが、コアはそれを察したのか何も悪い物は食べてないと不機嫌な様子でそう言い放った、何か悪い・・・。

「それじゃあ、用はそれだけ。じゃあね」

「あ、おい!・・・行っちまった」

「どうしたのかな?いつもバーンが謝りに行くのに・・・、何かあったの?バーン」

「俺に聞かれても・・・」

世の中不思議な事もあるんだな、本当。
俺はそう納得しながら会議をやった。
会議が終わって、俺は廊下を歩いていると、グランがやって来た。

「あ、バーン。コア見てないかな?」

「コアなら見てねぇぞ。どうしたんだ?」

「それが急にガイアと試合する事になったんだけど・・・コアが見つからなくて」

「ふ〜ん、そういや今日のコアどっか様子が変だったぜ?俺に謝って来たし」

俺がそう言うと、グランは呆れ返った様な顔でまた喧嘩したんだねとクソムカつく様に言った。
悪かったな!よく喧嘩して!俺は心の中で毒吐きながら、嫌々グランとコアを探す事になった。

「あ、コア居た!コア〜」

「ん?バーンとグランじゃない?コアに何の用」

相変わらずの上から目線で聞くな、おい。
グランは急に試合が決まった事を話しており、俺は部屋に戻ろうとした時にコアの肩にいつも居る筈のデビルが居ないではないか。

「おい、デビルは?」

「え?・・・ガゼルの所に行った」

ガゼル?何で?俺の頭の上で?マークが踊る。
だって、デビルってコア以外懐かねぇしコアに近づく奴は容赦なく引っ掻くしグランやガゼルや俺を見つけるなり理由もなく引っ掻くと言うこれまたコアに似た猫だ。
でも・・・何でガゼルの所に居るんだ?本当、世の中不思議だわ。

続く

64:暁◆s2:2016/10/05(水) 23:34 ID:4hI

恋花2輪目私が恋焦がれてしまったのは黒猫の少女〜グラン視点〜

コアとの試合がやっと終わり、やはりコアが勝った。
コアは当たり前の様な素振りでガイアのグラウンドを後にしていた、それにしてもデビルが居ない事には驚いたな〜、いつもコアの傍から離れないデビルがガゼルの所に居るなんて・・・俺達にも懐いて欲しいよ。
ウルビダ達と別れて自室に戻ろうとした時、試合の観戦場が出来る部屋からガゼルが出て来るのが見えた。
足元に目をやれば、デビルが歩いている。

「やあ、ガゼル」

「何だ、君か・・・」

相変わらず冷めた態度を取るな〜。
デビルも俺に気が付くとツンッとした態度で俺を見ていた、それも欠伸して。

「別に声を掛けただけよ。珍しいね、デビルがガゼルと居るなんて」

「今日の朝・・・私の部屋の前に居ただけだ。こいつの気まぐれで私の傍にいるだけだろう」

本当、ガゼルもコアも嘘が上手だよ。
俺は知ってるんだけどな〜。

「それ・・・嘘だろ?今日の朝にコアがガゼルと話してるの見たから」

「ッ!」

「あ、図星?」

それにガゼルもコアとあんな楽しく話すわけないからな〜、いつも淡々と話したらすぐに自分の部屋で作戦を立ててる事も多いから・・・。
ガゼルは俺に図星を衝かれると、すぐに顔を真っ赤にして俺を睨む。
顔を赤くなせながら睨まれても・・・気迫とか全然感じないよ。

「まあ、俺もとやかく言わないけど・・・恋する事だけはやめといた方が良いよ?俺達、今は“敵”なんだからさ」

「ッ!貴様に言われなくても、分かっている!!」

あらら、俺も少しやり過ぎちゃったかな?俺は怒りながら何処かへ行くガゼルを見ながら、自室へと向かった。
それにしても・・・一応コアにも忠告しておいた方がいいかな?・・・別にいっか、ガゼルから言ってくれれば俺も少しは手間が省けるしね。

「あんたも趣味ワリィな」

「あはは、バーン程じゃないよ。バーンもさっきコアに忠告して来たんだろ?ガゼルに任せればいいのに」

「そのおかげでまた喧嘩しちまったじゃねぇか。どうしてくれんだよ」

「え?俺が悪いの?」

俺達はそんな会話をしながら廊下の奥へと消えて行った。
え?いつバーンがコアに忠告したのかって?それはね、俺達と試合を始める前さ。
コアったら、物凄い怒鳴り声出してたよ。
あれは俺も驚いちゃったな、本当大人ぶってる二人は嘘も誤魔化しも下手なんだか上手なんだか・・・。

続く

65:暁◆s2:2016/10/06(木) 09:50 ID:4hI

恋花2輪目私が恋焦がれてしまったのは黒猫の少女〜ガゼル視点〜

「チッ!」

これで何回目の舌打ちだろう?グランと別れてからずっとしている様な気がする、デビルもこちらが不機嫌なのを分かってか私の隣でただ歩いていた。
別にコアに恋愛感情を持った覚えは・・・ない筈だ、こう言う時の答えが曖昧なのが自分でもイラッて来る。

「はあ〜、部屋に戻るか。君は、コアの部屋に返しに行くか」

私がデビルを抱くとデビルは驚きなのか放してくれと言う様にジタバタと暴れ出した。
そう言えば、デビルは急に担がれたり抱かれたりすると驚いて暴れ出すとか最も酷いのは引っ掻くらしい。
さっきのは私が悪かったな。
私がデビルを降ろすとデビルは何かを感じ取ったと言うより何かの気配を感じたのかダッとその感じた場所に走る。
私も後を追っていくと、見覚えのある人物が居た。
デビルはその人物に飛びついた、その人物は驚いたがやったのがデビルだと分かると、花のような笑みでデビルの頭を撫でていた。

「コア・・・」

「ガゼル・・・」

沈黙が続く。
グランに会って、あんな事言われた私にとっては今は気まずい状況だ。
コアも何もない素振りを見せているが、目が完全に私と合わせていない。
コアもグランに何か言われたのだろうか?コアの様子から見て私はそう思った、それよりこの状況はどっちかが喋らないと帰れない状況なのか・・・。

「「・・・・・・」」

「にゃ〜〜」

空気を読む事は出来ないのか・・・この猫は・・・。

「あ、えっと・・・」

コアが喋ろうとするが会話が見つからないのか歯切れが悪い。
私も多分喋ろうとしてもコアみたいに歯切れの悪い言い方しかできない。

「また会議でね」

「あ・・・あぁ」

気まずい状況の中そんな会話だけを交わして自室に戻って行った。
私は部屋に入るなり何故か知らないが体がものすごく疲れ、ベッドで横になる。
何もしてないのにこの疲れは何なんだ?まだ試合をしていたコアやガイアなら分かる、何故私はこんなに疲れているんだ?私が瞼を閉じると思い浮かぶのはあの時コアが見せた儚げな笑顔だった。
それに胸が痛くまた締め付けられた。

「変な奴・・・」

一体誰に向かって言っているのか?私が呟いた言葉は虚しくも誰も受け止めてくれない。
と言っても、部屋には私一人だけだ。
本当変な奴だ・・・私はそう思いながら、また瞼を閉じた。

続く

66:暁◆s2:2016/10/06(木) 12:16 ID:4hI

恋花2輪目私が恋焦がれてしまったのは黒猫の少女〜ガゼル視点〜

私が目を覚ました時には、もう夕方になっていた。
今日はダイヤモンドダストの試合予定や練習予定が無くて安心した、もう少し寝てたい気持ちがあるがこれ以上寝たら夜の時に眠れなくなる、私は一つ背伸びをして部屋を出る。
すると、ドアの前に居たのはコアの飼い猫のデビルだ。

「どうしたんだ?」

「にゃ〜」

・・・・分からない。
コアはどうやってデビルの言葉を分かっているのだろうか?部屋の外でバカやってしまった。
私はそんなバカな事で落ち込んでいると、デビルの首輪に紙が挟まってあった。
コアからだ、コアは自分から手紙などを持って行くのは絶対にない。
だから、手紙を持って行く係がデビルだ、何故かデビルがパシリに見せるのは気のせいとしておこう。
紙を取り広げると、顔色が悪かったが大丈夫なのか?と言う心配した様子を見せた手紙だった。
コアが心配するなんて珍しいな・・・。

「私は大丈夫だ、コアにそう言っておいてくれないか?」

「にゃ〜」

デビルは承知したのかすぐに廊下の奥へと消えてしまった。
私はもうすぐ夕食の為、食堂に向かう。
食堂に行けば、プロミネンスと私のチームであるダイヤモンドダストが喧嘩をしていた。
何か・・・良い眠気覚ましになったな。
プロミネンスの近くを見れば、バーンは机に突っ伏して・・・寝ている。
叩き起こそうかと思ったが、叩き起こして文句を言われたらますますめんどくさい状況になるだろう。

(どうしたものか・・・)

大きな溜息を吐きながら私はいつもの場所へ座り、いつまで続くかも分からない喧嘩を眺めた。
それにしても・・・いつも喧嘩を止めようとしているヒートとアイキューの苦労が分かる様な気が・・・いや、まあ、私とバーンの喧嘩が元凶なのだがな、あの二人が苦労したのは・・・。
そう考えていると、うるさいと声が聞こえ、振り返ればコアが眠そうな顔で立っている。

「何今度は?廊下の奥からでも怒鳴り声が聞こえた」

コアはそう言うといつもの場所に座り、コテンと寝てしまった。
可愛いな・・・。
そして、全員が集まるのと同時に夕食の時間になった。
未だに寝ているコアを起こそうと奮闘しているデビル、何故だろうか?エイリア学園に入る前の皐月と皆月みたいだ、皆月と言うのはコア・・・皐月の妹だ。

「ふぅ〜、世話のかかる飼い主だな」

「いつもの事だろ?あぁ、ねみぃ〜」

バーンは私が叩き起こしておいた。
と言うか、そろそろ本当に起こさないと被害が私達にまで及びそうなのだが・・・。

「ガゼル起こして来たら?」

「何故私だ、貴様が起こしに行けばいいだろ」

「だってよぉ〜・・・」

バーンがご飯を食べながら、隣の席を指差す。
デビルがずっと私を見ているではないか、これ・・・私が被害に及ぶのではないか!コアを起こすと、大抵殴られる奴らが続出する、何故かデビルの時だけ殴らないのだ。
その為、誰もがコアを起こすのを嫌がる。

「私が起こすのか?」

「それしかないよ、俺達は殴られたくないもん」

それは私だけなら殴られても構わないと言っているのか?アイキューか誰かに助けを求めようとするが、此処でチームを巻き込みたくないので仕方なく起こす事に。

「おい、コア」

「ZZZZZ・・・・」

「おい!コア!!」

「ふえ!!あ、ガゼルか」

あ、ガゼルかじゃない!何で私が叫ぶと起きるんだ!コアと言えば、まだ寝たいと呟きながらデビルの夕食であろうか煮干しと水をあげ、コアは食事をとりに行った。
はあ〜、今日は疲れるな、うん。

続く

67:暁◆s2:2016/10/06(木) 20:33 ID:4hI

恋花2輪目私が恋焦がれてしまったのは黒猫の少女〜ガゼル視点〜

夕食もなんやかんやで終わり、入浴やら自主練習やら自分達の好きな事をやっている。
私と言えば先程自主練を終えて、部屋に戻る最中だ。

「ふぅ〜、部屋に帰ったら風呂にでも入りに行くか。ん?」

私は先程見えた毛先の金髪を目で追った、確かあの先は・・・関係者以外立ち入り禁止の屋上に繋がる階段だった筈だ。
私達マスターランクもあまり出入りできない場所だが・・・、さっきのは間違いなくコアだが他に金髪の奴と言えばボンバしか思いつかないが、ボンバはさっき浴場の方へ行ったのは私は憶えている。
じゃあ・・・やっぱりコアか?コーマの可能性もあるが、コーマは立ち入り禁止と書かれた場所には絶対に行かない、お日さま園の頃から見てきた私なら言える事だ。

「まさか・・・な・・・」

自分で納得しようとした時、にゃ〜と猫の鳴き声と言っても猫を飼ってるのはコアだけなのでデビルなのだがデビルの顔からして『退け』と言われた気がした。
私は一歩退くと、デビルは私が見ていた階段を登って行った。

「デビルが行ったと言う事はやっぱり・・・」

さっきのはやっぱりコアか・・・、だが何か用事でもあるのか?そう考えていると、私の名前を呼ばれた。
振り向けば何処に行っていたのか分からないがグランが居た。
今日で何度目だ?こいつに会ったのは・・・。

「どうしたの?此処って来ちゃ行けない場所だろ?」

「それが・・・デビルがこの階段を登って行ったんだよ。まさかと思うが、コアが登って行ったんじゃないかと思うんだが・・・」

「あぁ、ガゼル知らないの?コアってよく屋上を出入りしてるんだよ。何しに行ったのか聞けば、関係ないでしょ?って言ってばかりだし、ウルビダも呆れて今は聞いてないよ」

「ふ〜ん」

ウルビダも呆れる程か・・・。
私はグランの話を聞きながら、横目で階段の方を見やる。

「ガゼル・・・聞いてる?」

「あ、悪い。何だ?」

「酷いな〜!まあ、気になるのも無理ないけど・・・今回は俺が目を瞑ってあげる。父さんに聞かれたら俺が何とか誤魔化すし、バーンにも協力はして貰うよ」

私は少し驚いたが今回ばかりはお礼を言っておいた、それより・・・何でバーンが出たんだ?私が疑問を持っていると、ザッと靴の音が聞こえ、私の後ろを振り返った。
そこには盗み聞きをしてたであろうバーンが居る。
こいつ・・・、私は大きな溜息を吐きながら、バーンを見る。

「バーンってば、盗み聞きは良くないよ?」

「う・・・うるせぇな!あんたもしてた癖に!」

バーンの文句を聞き流していると、屋上から微かに草笛の音が聞こえた。
それにはグランもバーンも静かになり、誰も口を開かずただ音を聞いていた。

「ガゼル、早く見て来てよ」

「そうだぜ」

二人に背中を押され、半ば強制的に階段を登らされる。
それにしても・・・登って行くと段々暗くなって行く。
猫は夜行性だから、この時ばかりだけデビルが羨ましく思えた。
やっと屋上のドアに着き、私はドアノブに手を掛けドアを開けるとそこには大勢の鳥とその鳥の目の前で草笛を吹くコアとその音色を安らかに聞いているデビルが居た。
まるで森のコンサートそのものだった。

「〜♪・・・。あれ?ガゼル」

「すまないね、途中から聞いていたよ」

久しぶりにフードを取ったコア・・・皐月を見た。
その姿を見ると、トクンと胸が脈打った。

続く
作者の心境
も・・・もうすぐだ

68:暁◆s2:2016/10/06(木) 20:54 ID:4hI

恋花2輪目私が恋焦がれてしまったのは黒猫の少女〜ガゼル視点〜

鳥たちは私の存在に気が付くとバサバサッと一斉に逃げて行った。
デビルも私の存在に気が付くと、何故か気を遣ってコアの隣を開けてくれた。
私はそこに行くと、デビルはご機嫌な様子で私の足元で頬をスリスリさせた、なんて言うかくすぐったいな。

「ガゼル、何でこんな所来てるの?此処、関係者以外立ち入り禁止だよ?」

「それを言うならコアもだろう」

私が言うと、コアは自分は父さんに許可を貰って此処に来ているのだと言う。
どうやらデビルが此処によく通っているらしく気が付いた時には、コア自身もよく通っていたのだと言う。
私がコアを見ていると、フワッと風がやって来た、それもとても優しい風が・・・。
涼しいと私が思っていると、コアは今日も吹いたと嬉しそうに言った。

「今日も?」

「此処の風は気まぐれでね、俺も気に入ってる風なんだよ」

「やっと話せた様な気がする、皐月と・・・」

私が言うと、コア・・・皐月は『あ!』と呟き苦笑いを零した。
本人にとってはコアは演技みたいな物なのだ。

「あのさ・・・皐月になった事は・・・」

「知ってる、内緒にしておくんだろ?・・・君に相談していいかな?」

「何を?」

「君って恋愛感情とかあるのかい?」

私がそう聞くと、皐月は顔を真っ赤にして口を金魚みたいにパクパクさせた。

「してるに決まってるだろ!それで何だよ・・・」

「いや、私も最近好きになった子が居るんだよ。少しお転婆だが」

「へえ〜、俺も最近好きになった奴なら居るぜ?その子はさ、いつも冷たい癖にすっごい優しくてサッカーが大好きな奴!」

皐月は私を見てそう言うと、ニコッと満面な笑みを浮かべた。
私かも分からない人物の事なのに私は顔を真っ赤にした。
でも・・・皐月は私の好きな人の事、分かってくれたかな?その相手が目の前に居るのに・・・。
私と皐月はお互い顔を見合わせてクスッと笑うと夜空に浮かぶ満月を見上げた、そして・・・私と皐月が付き合う事になるのはもうちょっと先の未来の話・・・。

終わり
作者の心境
やっと終わった・・・。←ネタで力尽きた

69:暁◆s2:2016/10/07(金) 12:00 ID:4hI

第45話人格問題〜皐月視点〜

0−0のまま前半戦は終了し、俺は円堂守達にドリンクやタオルを配った。
イプシロンの特徴は確かに相手のFWの動きを封じるがタイミングの正確さ、戦術の正確さ、どれをとっても彼らの得意分野であり、俺もその強さを認めている。
スピードや攻撃や守備はマスターランクには及ばないけど・・・彼らは彼ららしい強さを持っている。
それより俺が心配なのはデザームに何回もエターナルブリザードを出した吹雪なんだけどな・・・。

「吹雪・・・」

「恋姫・・・」

「大丈夫?体力の消耗が激しいよ、アツヤもあんまり挑発に乗っちゃいけないよ」

「大丈夫だよ、きっとアツヤ悔しいんだと思う。エターナルブリザードはこの試合で必要だし・・・」

「・・・・ある人は言いました」

俺の急な物語口調に隣に居た吹雪は不思議な様子で俺を見ていた。

「『同じ人物であれ二重の人格を持った者の力、それは破滅を迎えるかそれとも成長を迎えるか』俺の大切な人が昔教えてくれた。この言葉を受け止めるのは吹雪しだいだよ、このまま破滅を迎えるか成長を迎えるかなんて・・・」

「うん、ありがとう・・・」

吹雪が見せた儚い笑顔・・・それはまるで鏡を見ていた時の自分の笑顔にそっくりだった。すると、吹雪の名前を呼ぶ姉さんがこちらにやって来た。
どうやら攻撃に気を取られ過ぎているからディフェンスに集中しろと言う事らしい。
姉さんってアツヤの事知らないのかな?まあ、でも、アツヤの気持ちを考えたらな〜。

「監督、吹雪先輩をFWにあげた方が良いと思います・・・」

皆月がおずおずと姉さんにそう言う。
まあ、悔しい気持ちが成長にもつながるからね、皆月の言い分も何故か分かる。
鬼道も皆月の意見に賛成で、今は攻撃力が不足していると言った。

「ちょ、うちじゃあかんの?」

「違いますよ、浦辺先輩もちゃんとした攻撃力ですよ。前半の攻撃で判断しました、デザームのワームホールを打ち破るには、吹雪先輩の力が必要だと思います!」

「皆月の言う通りです、今の吹雪は守りに入ってます。ここはリカと吹雪と皆月の3TOPで行かせた方が良いと思います」

「それは分かっているわ、でもこの試合は1点勝負よ。絶対に失点できない」

皆月と鬼道も今回ばかりは自分の意見を折る気は無い様だ。
でも・・・イプシロンを倒したとしても、俺やバーンやガゼルやグランも居る。

「監督、マネージャーである俺が言うのも何だけど・・・どうして吹雪はダメなんですか?」

「吹雪君はDFでも瞬時に攻撃に移れる、イプシロンの攻撃を防いだ時こそチャンスよ。カウンター攻撃を繰り返せば、必ず得点の機会がある」

それじゃあ、吹雪の負担が大きい。
その作戦を聞いた鬼道と皆月は反対の意義を出そうとした時、吹雪が大丈夫だよと笑顔で言うけど何処となく儚く悲しい笑顔でそう言った。
姉さんは本当に知らないの?吹雪の人格の問題を・・・。
結局皆月と鬼道の作戦は受け入れて貰えず、後半戦は開始となった。
開始早々にイプシロンの子達は雷門のフィールドに入って来る。

「吹雪!ブレスをかけろ!」

鬼道の指示にDFになっている吹雪はクリプトにブレスをかけに行く。

「ダメだ・・・此処は僕に任せろッ!『アイスグラウンド』!」

何とかなった・・・。
アツヤを出すのを何とか食い止めた吹雪はクリプトから奪ったボールをすぐに風丸にパスを回す。

「『疾風ダッシュ』!!あッ・・・しまった・・・!」

風丸の必殺技でかわすもボールをイプシロンに奪われた。
だけど、吹雪はすかさずボールを取り戻そうにかかるが、マキュアにパスが回った時だ。

「お前は・・・引っ込んでろ!!」

やっぱり・・・無理だったか。
俺が溜息を吐いた時、またゾクッとした感覚に襲われた、何なんだよ?俺はキョロキョロと辺りを見回すが誰も俺を見てる様子はなかった。
やっぱり・・・気のせいだよな・・・。

続く

70:暁◆s2:2016/10/07(金) 22:43 ID:4hI

第46話円堂守と言う人間〜皐月視点〜

たっく、アツヤも荒れたプレーするな〜。
まるで諸刃の剣、自分を痛めつけてると同じなのに・・・・。
俺達エイリア学園もそうだから、でも、皆・・・そんな物もうないから今の吹雪の状態もアツヤの状態も今じゃ俺しか分からないだろうな。
そのアツヤと言えばエターナルブリザードを放つが、デザームのワームホールによって止められた。

「いいぞ・・・もっと打て!我が闘志をもっと滾らせろ!!」

(治兄さん・・・)

治兄さんがあんな生き生きした姿は本当に久しぶりに見た、でも、アツヤは悔しそうにデザームを睨んでいた。
試合を再開するもイプシロンはすぐに雷門のフィールドに攻め上がってくる、吹雪もすぐにDFに戻るが、アツヤが出そうなのかマフラーを必死に押さえている、吹雪はアツヤで精一杯って所か。
そして、デザームがこう告げた。

「“ガイアブレイク”だ!戦術時間は2.7秒!」

「「「はっ!!!」」」

マキュア、ゼル、メトロンが返事をするとシュート態勢が入る。
ガイアブレイク・・・イプシロンの連携技だ、このシュートはある程度の特訓と練習をやらないと止められない連携シュート。
デザームが出して来たって事は、イプシロンは実力を半分出したって言っても過言ではない。
まあ、デザームは半分ほど本気だけど・・・。

「「「ガイアブレイク!!!」」」

ガイアブレイクは円堂守の居るゴールへ向かう。
だが、小暮がガイアブレイクを止めようと旋風陣でガイアブレイクを止めるが威力で負けて小暮諸共円堂守もゴールに入った。
結構痛いだろうな・・・小暮・・・。
小暮の方を見れば、多分だが自分のせいでと責任を感じている事だろう。
まあ、俺はしょうがないって思えるけどね。

「さぁ!此処で気持ちを切り替えていくぞ!!」

「「「「おう!!!!」」」」

円堂守の一言で雷門の士気はますます上がる。
俺は少し思った事がある、試合をしたり見たりして円堂守を観察し続けた、結果から言おう。
不思議な奴でサッカーバカで仲間を大事にする人だ、それなら皆月が信用して円堂に付いて行くのが分かる。
あいつは“絶望”を知らないのかな?それはきっと・・・父さんも感じてくれるような気がする。
我に返ればマキュアが『メテオシャワー』にを打っていた、メテオが塔子と壁山に当たってマキュアは抜いて行く。

「今度こそ止めてやる!!『旋風陣』!」

「チッ!」

良かったな・・・小暮・・・。
マキュアからボールを奪え返した小暮は嬉しそうだった、そして、すぐにパスを出す。
これが・・・仲間の力って訳か・・・。
俺が皆月の様子を見ていると、皆月に違和感を感じた。

「監督・・・気づいてるんじゃないですか?死神屋皆月の足が怪我してる事・・・」

「「「!!!」」」

「えぇ、入ってくれるわね?」

「しゃあない、今回はやりたくなかったんっすけど分かりましたよ」

俺がそう言うと、姉さんは選手交代と大きく言った。

「死神屋皆月に代わり倭国恋姫!」

「どうして・・・ッ!」

鬼道がそう聞くと、俺は皆月を無理矢理座らせ足の怪我を見せた。

「皆月・・・お前、そのまま」

「すいません、恋姫さんお願いします!」

俺は了解とだけ言っておいた。
イプシロンの皆を見れば、驚いて言葉に出来なかった。
少しから体が鈍っちゃいけないもんね。

続く

71:暁◆s2:2016/10/08(土) 13:44 ID:4hI

第47話黄緑色と金色の目〜皐月視点〜

試合は再開されたけど、イプシロンの子達の目が凄いこっちに集まって来るんだけど・・・。
まあ、いいや!少しだけ本気になれば良いよね、俺はそう思ってボールを持っているクリプトの所に行く。
もちろんクリプトも目を見開いてコアの名前を呼ぼうとしたけど、俺は少し睨む。

「マジカルフローラ!」

俺がそう言うと、クリプトの周りからニョキニョキと大きな花と木が生えてくる。
マジカルフローラは俺のディフェンス技だ、コアの時はブラッディレインだけどね・・・。
俺はクリプトからボールを奪うと、吹雪にパスを回す。
吹雪と言えば、マフラーを握り締めて出て来るなとアツヤに言っているが、アツヤは吹雪の静止も聞かずアツヤの人格が出て来た。

「エターナルブリザード!!」

打てば打つ程威力が上がるエターナルブリザード・・・これでゴールに入ればいいけどね・・・。
だけど、そんな期待もあっさりと裏切られ、デザームによって止められてしまう。

「ハハハハッ!いいぞ・・・もっと打って来い!」

「畜生ーーーーーーッ!!!!」

デザームの満足げな声とアツヤの悔しそうな叫びがグラウンドに響き渡る。
そして、一之瀬とリカが上がって行き、バタフライドリームをやろうと言う事になったがその間に入って行ったのは悔しくてたまらないであろうアツヤだ、アツヤは強引にボールを奪って行くとイプシロンの選手を次々と1人で抜いて行く。
見ているこちら側としたら、何とも危ない荒々しいプレー。

「デザーム、今度こそ吹っ飛ばす!!(アツヤ、よく狙うんだ!)余計な事はするなぁぁぁぁぁ!!」

皮肉なもの・・・人格の問題で技の威力が上がるなんてね。

「『ワームホール』はぁぁぁぁぁ!」

デザームのワームホールが・・・・押されてる!!やっと実を結んだって所かな?俺がそう思った時、ピーッと笛の音が鳴り響く。
1−1の同点・・・もし、この様子をグランが見ていたら俺もちょっとやばいかも・・・。
ここに居る雷門の皆の顔やマネージャー達の顔や交代した皆月の顔も喜んでいて、これじゃあ複雑な気分だよね?俺がそう思っていると、俺の名前が呼ばれた。

「どうした?アツヤ」

「ありがとうな」

差し出された手に俺は握り返した。
アツヤの笑みは本当に嬉しそうでデザームの切り札の技も言えない。
そして、まさかのガイアブレイクも円堂のマジン・ザ・ハンドにより止められた。
凄いと心から思えた、それは俺だけじゃないイプシロンも感じ取っていた。

「止めただと・・・!?そうか、これが燃えると言う感覚か・・・!」

「お前達・・・必ずぶっ潰す!」

マキュアやメトロン、それにゼルも楽しそうだった。
やっぱり・・・円堂守はすごい、グラン達もこうなってくれたら・・・あの日みたいに・・・。
残った時間をどうしようか・・・だが、ボールは俺の方に回ってくる。
たっく、結局シュート決めないといけないのかよ!!俺は一人ブツブツ文句を零していると、隣からおい!と声が聞こえた。

「何?」

「俺に渡せ!」

「・・・点を決められる?」

「やってみせる!」

アツヤの熱い気持ちに負けた俺はアツヤにパスを渡す。
それにしても・・・吹雪のテクニックも凄いけど、アツヤのテクニックも凄い。
けど・・・吹雪達が壊れてしまうのかそれとも二重人格のまま成長するのか、今のままでも何故だか分かってしまうのもまた皮肉、全く儚い花と同じだ。

「これで最後だ!うぉぉぉぉぉぉぉ『エターナルブリザード』!」

また威力が上がったエターナルブリザード。

「来るか・・・ならば、私も応えよう!『ドリルスマッシャー』!」

来た・・・デザームの切り札である技が・・・。
その技を見て、俺を除いた雷門は大きく口を開けていた。
フルパワーのエターナルブリザードは俺の頬を掠って、何処かへ飛んで行った。

「あんな凄い技を持っていたのか・・・!」

円堂も驚いていたが、一番驚いているのはアツヤだろうな。

続く

72:暁◆s2:2016/10/08(土) 16:55 ID:4hI

第48話金属音に似た音〜皐月視点〜

俺はグラウンドを後にし、吹雪を探している。
吹雪の後姿を見たら何故だか昔の俺を見ている様な気がしたから、だから、少しでも相談に乗ってあげようと思い吹雪の姿を探している。
まあ、アツヤがあんなに怒るのも無理はない。
そんな時だった、ガンッと物凄い大きな音が聞こえた、その場所に向かえば男子トイレ。

(行きたくても行けない・・・)

そう思い、少し待つことにした。
凄い叫び声に悲痛な叫び声が聞こえた、そして、やっと吹雪が戻って来た。

「恋姫・・・」

「大丈夫?アツヤも・・・」

「うん、心配してくれてありがとう。僕もアツヤも大丈夫だよ、さあ、早くキャプテン達の所行こうよ」

「あ・・・あぁ」

吹雪の悲しそうな笑顔に俺はどう声を掛ければいいか分からなかった。
俺も吹雪の後を追うとした時だ、耳からキィーン・・・と金属音に似た音が耳の中に響いた。
そして、それと同時にデザームの言った真の実力のと言う言葉が蘇った。
真の実力・・・それはエイリア石の力を100%使うと言う事、いや、それ以上かもしれない。
そんな不安とある“予兆”を持ちながら一夜を過ごした。
翌日、雷門と言えばイプシロン戦が終わったと言うのに特訓をしていた。

(最大レベルまで行ったのに・・・)

俺達の場合は、最大レベルに到達したらそのまま試合って形だった。

「よお!円堂」

「ん?おはよう、恋姫」

俺は円堂の元に行く、円堂と言えば凄い汗を出した。

「ほら、タオル」

「おう!サンキュー!そう言えばさ、恋姫のマジ・・マジ・・・「マジカルフローラ?」おう、それ!凄いな!」

「まあね、昔さ妹が俺の為に考えてくれたんだよ」

俺がそう言うと、円堂はそうなんだな!と言った。
イメージを聞けばいつも植物を大切にしているからという理由らしい、聞いた時はすごく嬉しかった。
俺と円堂が喋っていると、ムーンに引っ掻かれたであろう古株さんがやって来た。
顔が痛々しいよ・・・。

「古株さん・・・その顔・・・」

「ん?あぁ、さっきムーンの奴にやられてな。それより、瞳子監督を知らないか?」

「え?知りませんよ、恋姫は?」

「俺も知りませんね。どうしたんですか?」

「理事長からの伝言があるんだ。」

「「伝言??」」

俺と円堂が声をそろえると、古株さんは円堂を指差して円堂に関係があると言った。

「福岡の陽花戸中学と言う所で円堂大介さんのノートと思われる者が発見されたそうだ」

「「!!」」

ノート・・・つまり必殺技ってとこか。
これは報告しておいた方が良いのかな?俺はそう考えながら、ポッケに手を入れ眼帯を握り締めた。

続く

73:暁◆s2:2016/10/08(土) 23:26 ID:4hI

第49話皐月の体の異変〜皐月視点〜

〜エイリア学園〜

「雷門は只今、福岡へ向かっております。どうやら、陽花戸中で円堂守の祖父である円堂大介のノートが発見されたとの事。コアはこのまま福岡に付いて行き、ノートの内容を確認してたらまた父さんに報告いたす所存です」

慣れない敬語に俺は冷や汗が出る、父さんは有難うございますと一言そう言うと何か言いたそうな顔をしていたが、俺をすぐにキャプテンしか入れない対談室に行くよう言われた、俺的には早く雷門に帰って監視を続けたいけど、父さんの命令じゃ仕方ないかもしれない。
でも、俺の頭の中からまた金属音に似た音が響く。

「早く・・・行こう・・・」

俺はそう小さく呟き対談室へ向かう。

〜対談室〜

対談室に着くと、辺りは真っ暗だったが水色のスポットライトが急に点く。
水色のスポットライトと言えば、ガゼルだ。
俺は咄嗟に誰も居ない場所に隠れる。

「デザーム・・・無様だね。」

「分かっております」

ガゼルの目線の先を見やれば、跪いているデザームが居た。
そう言えば・・・俺達と試合して、引き分けで帰って来ちゃったんだよね。
それにしても、ガゼルの声が凄い低い・・・。
そう思った時だ、ガゼルの隣から赤色のスポットライトが点いた、赤色のスポットライトと言えばバーンだ。

「雷門イレブンと互角の試合だったそうだな?」

「はい、申し訳ありません。我らエイリア学園は、同点は敗北と同じ」

二人の威圧感に俺の額から冷や汗が一筋流れた。

「楽しかったかい?円堂達との試合・・・いや、コアと久しぶりの試合も」

「「!!」」

「コアもどうだった?デザーム達とは久しぶりの試合だっただろ?」

俺は後ろに振り向こうとした時、急に誰かに背中を押され、デザームの隣に行く。
後ろを振り向けば、今度は白いスポットライトが点く、この色は・・・グランだ・・・。
デザームを見れば、声を詰まらせていて俺を少しチラッと見ていた。
それはそうだ、俺達はエイリア学園で楽しむ事でサッカーをしている訳ではなく、世界征服の為にやっているのだから。

「グラン、あんたは黙っててくれ」

「そうだよ、いくら君でも・・・」

二人の低い声に俺の肩はまたビクッと震えた。
俺に言われている訳ではない、頭では分かっていても体が無意識に反応する。

「気に障ったらな許して欲しい」

あれ?俺の目の前がグワングワンする、どうして?そう思った時には、俺の体は完全に傾いていた。
最後に聞こえたのはデザームが俺の名前を呼んだ時だった。
再度俺が目を覚ました時は、雷門のキャラバンだった。

「あれ?俺・・・」

「大丈夫ですか?恋姫先輩、やっぱり気分が悪かったんですよ」

体を起こせば、春奈をはじめ皆が心配そうに俺の顔を見ていた。
俺はどうしてここに居るか聞くと、ある男の子が道端で俺が倒れていた所を運んで来たのだと言う、その子の特徴を聞けば赤毛でオレンジ色のジャンパーを着ていると言った。
グラン・・・ヒロトだ・・・。

「恋姫ちゃん、あんまり無茶しちゃ駄目よ。福岡に着くまで休んでおいて」

「うん、ごめんね。心配かけて」

「いいよ、気分が悪かった事に気が付かなかった俺達も悪いし・・・」

一之瀬の言葉に皆はそれぞれゴメンと謝って来た、いや、俺も倒れたのが悪いしそれに・・・ヒロトにもお礼を言わなきゃ・・・。

「恋姫さんは起きたかしら?」

「はい、監督。出発しましょう」

「そうね」

そして、俺達は目的地である福岡の陽花戸中学校に向かう。

続く

74:暁◆s2:2016/10/09(日) 09:58 ID:4hI

第50話福岡到着!〜皐月視点〜

頭がまだ痛い・・・、具合なんて好調なのにどうして?それに妙に息苦しい。

「はぁ・・・はぁ・・・」

「どうしたの、恋姫?」

「はぁ・・・ちょっと、息苦しいだけ・・・」

「大丈夫?!背中さすってあげようか?」

吹雪が心配そうに言ってくれるが、俺は気持ちだけ受け取っておくと言って大きく息を吸っておいた。
それに吹雪の事を出来るだけさ支えよう、約束したんだ!染岡と・・・。
俺がいつかエイリア学園の奴だってバレる時まで支えてやるんだ!俺は心の中でそう誓った。
それにしても・・・俺の体、どうしたんだろう?俺は自分の手の平をみながら、何故倒れてしまったのかも考えた。
そして、ようやく陽花戸中に着き、皆は次々とキャラバンから降りていく。

「吹雪、ちょっと手・・・借りて貰ってもいい?」

「え?いいけど、やっぱり具合が良くないんだよ。キャラバンで休んでおいた方が・・・」

「ううん、充分休めたよ。心配してくれてありがとうな」

俺は吹雪の手を借りながら俺はキャラバンを降りると、陽花戸中の校長が円堂と話していた。
隣には夏未も居るって事は・・・夏未の知り合いか?夏未・・・どれだけ顔が広いんだか・・・。
そういや、円堂大介ってイナズマイレブンの監督もやってたんだよな・・・。
俺のサッカーを始めたきっかけは父さんの息子さんの影響でもあり、円堂大介さんの影響でもある。
イナズマイレブンの話を父さんに聞かせて貰った時に俺はサッカーを始めた。
結果、黒猫の舞姫って言う異名も付いてしまったが・・・。

(今じゃあ俺はサッカーを汚してる奴だな・・・)

円堂大介さんや父さんの息子さんは今のサッカーの状況を見たら、泣くかな?いや、サッカー自体が泣いてるか。
取り敢えずの所、円堂と夏未と姉さんは校長先生と話す為、陽花戸中に入って行った。
俺も少しその場を離れ、父さんに報告と言うより剣崎に報告する。
剣崎か・・・うん、嫌だな!俺はそう思いながら、ケータイで剣崎に報告する。

「コアです、雷門は無事福岡に」

『分かりました、旦那様には私から報告します。また、ノートの内容が分かり次第お願いします』

「はい」

俺は通話を切ると皆の所に戻って行った。

〜エイリア学園では(作者視点)〜

「まさか、こんなにも早く狂気の力が働くとはな」

水色のスポットライトがガゼルを照らす、その照らされたガゼルの顔は不機嫌そのものと言えばいい。

「あぁ、倒れた時はビビったぜ」

赤色のスポットライトがバーンを照らす、その照らされたバーンの顔は心配そうな顔そのものだった。

「それ程までに雷門の誰かから狂気の力の根源になる物があった、そろそろ本当に回収しないとコアの体にも異変が出始めてる」

「「!!」」

白色のスポットライトがグランを照らす、グランの言葉にバーンとガゼルは一層に顔を険しくさせた。

「倒れたのも異変の一つさ。多分、これ以上狂気の力を集めるとコアの人格どころじゃない。皐月の人格と一緒に無くなっちゃうよ」

「くそッ!俺達に何か出来ねぇのかよ!!」

「出来たとしてもコアに教えてしまえば、エイリア学園を裏切るだろう」

ガゼルの言葉にバーンは舌打ちをした。
グランは二人に見えない様に何かを企んでる様子で目を細めた。

続く

75:暁◆s2:2016/10/10(月) 10:37 ID:4hI

第51話心配〜皐月視点〜

(ん〜〜、やっぱり皆に迷惑掛けちゃったか)

俺はキャラバンで横になりながら、溜息を吐く。
何で俺がキャラバンに居るかというと先程俺は倒れそうになり、夏未からキャラバンで休んでおけと言われ、気分が良くなるまでキャラバンの座席を使い横になっている。
最近体の調子もおかしいな・・・何故かコアが強制的に出されるそんな感じがするのはどうしてなんだ?まあ今は体をゆっくり休める事を優先しようかな。

「皆そう言えば合同練習してるんだよな」

夏未に聞いたが、陽花戸中に円堂と同じゴッドハンドを使う子が居るって、どんな子だろう?やっぱり、円堂みたいなサッカーバカなのかな?それはそれで笑えちゃうかも。

「暇だから・・・少しだけ歌ってもいいよね?」

まあ、熱唱はしないだろうけど・・・。
俺は誰も居ない事を確認すると、小さく歌い出した。
小さい頃姉さんが歌ってくれたこの曲は大好きだった、寂しくても悲しくてもこの歌があったら元気になれたのだ。
はあ〜、昔の様に戻りたい・・・。
でも、今更思ってしまっても意味なんて全然ないよね。

「〜♪・・・。ん?あ、秋」

「ごめんなさい、素敵な歌だったから」

「あ、いや、いいよ。どうしたの?」

「もう気分は?」

「大丈夫だよ、迷惑掛けたね。ほったらかしてたマネージャー仕事も専念できそうなくらいにね」

「しょうがないよ、恋姫ちゃんって選手も出来るんだから」

そりゃそうっすよ、エイリア学園では選手として鍛え上げられてきましたから。
とは言えず、俺はもうちょっと休んでから行くと言う事にして秋が去ったキャラバンで俺はケータイを弄る。
電話の主は剣崎である、剣崎に電話するのは嫌だが仕方ない。

「もしもし、コアです」

『どうしました?』

「そこにバーンかガゼルかグラン居ませんか?」

『三人ともいますが・・・』

「代わって貰えませんか?誰でもいいので」

俺が言うと、剣崎の声が三人を呼んでいた。
いや、誰でもいいから早くしてくれ。
俺が少しばかりイライラしていた時にやっと誰かと交代したのか、もしもしと剣崎とは別の声が聞こえた。
あ、グランだな。

「グラン?ごめんだけど、部屋に薬なかった?」

『薬?何で?』

「昨日大阪で買って父さんに報告するとき部屋に置いてたの忘れてた。持って来てくれない?」

『もう、分かったよ。・・・体大丈夫?』

「え?」

急にグランに尋ねられ、俺は少しばかり驚いた。

「どうしたの?急に」

『ううん、何もないよ。バーンやガゼルにも代わるね』

「そう『大丈夫か!?コア!!』あ・・・うん」

びっくりした〜〜!!まあ、あの強気で短気なバーンでも心配かけた事をしてしまったのだ、申し訳ない。
バーンって昔からこうだった、誰かが倒れてしまったらいつものバーンではなくなってしまう程心配する。
それは敵であれ味方であれそれは同じ事なのだ、ガゼルやグランでもそれは同じ。

「うん、うん、分かってる。バーンも心配し過ぎだよ、今はそんなに悪くないから」

『そうか?なら、いいけど・・・。あ、わりぃ、ガゼルにも代わるわ』

「うん(これ、全員聞くパターンだったか)」

そう言うと、電話越しでも喧嘩をしている二人の声が聞こえた。
そして、グランの声も聞こえてくる。

『すまん』

「あ、いや、別に。ガゼルにも迷惑掛けたね」


『いや、私は気にしてない。・・・・なあ、皐月』

「何?」

『少しグランとバーンと離れる』

「あぁ、うん」

どうしたんだろう?ガゼル・・・。

続く

76:暁◆s2:2016/10/10(月) 11:29 ID:4hI

第52話一人にしないで〜皐月視点〜

『すまんな、あの二人には少し聞かれたくなかったんだ』

「そうだったんだ」

と言うか、剣崎のケータイを持って来てますよガゼルさん。
俺はそう言えず、ガゼルの次の言葉を待っていた。
すると、急に電話の向こうから嗚咽が聞こえて来た、え!?何!!俺が混乱していると、すまないと言う声が聞こえた、声が震えている。

「どうしたの?風介」

『なあ、皐月。私を一人にしないでくれ』

ガゼルの言葉に俺の頭の中から昔の事が蘇って来た、それは風介がまだ入って間もない頃の事だ。
風介はお日さま園に入って来たはいいが、これがまた誰とも話さずいつも玄関で座っていた。
それには誰も何も言わず、ただ風介を見守っていた。
だけど、俺がどうしてここに居るのか聞くと風介は涙目になりながら俺にこう問うてきた。
“私は捨てられたのか?”と話を聞けば、風介の両親や親戚、お爺ちゃんやお婆ちゃんからにも暴力を振るわれたのだと言う、俺はどう言えばいいのか迷っていると、自分でも分かっていたのだと言う。
だから、俺は風介の友達になって一生の約束をした。
それは・・・。

「風介、一生の約束したじゃん。俺はいつまでも風介の味方で風介を一人にしないって」

『皐月・・・』

「だから、泣かないで。俺も泣いちゃうから』

『あぁ・・・、ありがとう。皐月。ありがとう』

「ほら、もう泣かない。昔と全然変わってないよ!どんな事あっても絶対風介もお日さま園の皆も絶対見捨てない!だって・・・“家族”だもん」

『そうだな、ありがとう。疑ってすまなかったな』

「いいよ、ほら早く剣崎にケータイ返してきなよ」

俺がそう言うと、風介はそうだなと言った。
その後、俺は剣崎と少しだけ話ケータイを切った、俺はケータイをポケットにしまうと雷門の皆の所へ向かう。
俺を見つけた円堂は気分はもういいのか?と尋ねられ、俺は気分は好調だよ!といつものように振る舞った。

「で、円堂の持ってるゴッドハンド使える子って誰?」

「あいつさ!立向居〜!」

円堂が呼ぶと、俺の前には円堂と同じキーパーの子が居た。
おう、可愛いな。

「俺の名前は倭国恋姫、まあサッカーは出来るけどマネージャーだ。よろしくな!」

「お・・・俺、立向居勇気って言います!」

敬語?って事は・・・この子小暮と同じ1年生!?そういやアイシー・・・愛も中学1年生だけど、全然違うな、うん。

「で、練習はどうなんだ?って、円堂・・・どうした?」

「なぁ、皐月。パッと開かずグッと握って、ダンッ、ギュンッ、ドカーン!!ってどういう意味だと思う?」

まず俺に擬音語をぶつけるな!俺はそうツッコむを入れようと考えていると、鬼道が究極奥義の一つ・正義の鉄拳を練習しているのだと言う。
ちょっと待て!何で擬音語!?俺はノートを貸してと言ったら、風丸達の顔がマジかと言う顔になってる。
まあ、いいや!俺はノートを開くと、数秒で閉じた。

「何だこの地獄級レベルの字の汚さは・・・、これじゃあ何が何だか分かりやしないよ。でも、まあ、やれるんじゃない?円堂なら・・・」

「そうか?・・・恋姫がそう言うなら、そうかもな!よぉーし、皆練習に戻るぞ!」

俺は楽しんでる雷門を目にした時、一人苦しんでいる吹雪を見た。
俺はすぐに吹雪の傍まで駆け寄った。

「吹雪、大丈夫?アツヤを抑えるの辛い?」

「大丈夫だよ・・・心配しないで・・・ハァ、ハァ」

俺と吹雪が話していると風丸がやって来て、この前の試合の事を言っていた。
もちろん、風丸はアツヤの存在何て微塵も知らないから吹雪も苦笑いしか出来ない。
俺は風丸に後半戦始まるよと言うと、風丸はハッとしてすぐに円堂達の元へ行った。

「吹雪・・・休んでおく?」

「ううん、大丈夫だよ。心配してくれて、ありがとうね」

吹雪はそう言って辛そうにグラウンドへ向かって行った。
アツヤも・・・吹雪の気持ちを分かってる筈だ、俺はそう信じていたいよ・・・アツヤ。
皆も気が付いてあげて・・・俺から言えた吹雪もこんな辛い思いをしなくていいのに・・・。

続く

77:暁◆s2:2016/10/10(月) 12:41 ID:4hI

第53話期待と思い〜皐月視点〜

合同練習も終わり、俺は吹雪の姿を探していた。
吹雪の姿が練習が終わった時に居なくなってしまったのだ、俺は嫌な予感がして校舎の中やら色んな場所を探していた、そしてやっと見つけた場所は手洗い場だった。
手洗い場を覗くと、まるで狂ったように吹雪は鏡の中に居る自分に語り掛けていた。

「ごめんね・・・、吹雪」

俺はそうぽつりと呟いた、俺がエイリア学園の人間じゃなかったら吹雪を助けてやれたのに・・・。
そして、雷門に戻って来た時の吹雪の姿を見て俺は一瞬だけ死神の鎌が吹雪の首筋に当たっていた、俺は厳格だと自分に言い聞かせながら吹雪の傍に寄った、少しでもいいから吹雪の辛さを和らげたいから。
そして、夜になり今日は立向居も入れて夜ご飯を食べることになった。

「どうしたの?恋姫さん。顔が暗いわよ」

「夏未・・・、相談に乗ってくれるか?」

「?えぇ」

俺と夏未は秋と春奈に仕事を少し任せ、誰も居ない場所で相談に乗って貰う事にした。

「で、どうしたの?いつも元気なあなたが」

「なあ、夏未・・・。もし、もしだぞ!もし、俺がエイリア学園の奴だって言ったら、お前はさどう思う?」

「・・・そうね。許せないって言うのが残るかしら?」

やっぱり・・・。

「でも、もし貴方がエイリア学園の子だって言うならそれは信じられない。だって、恋姫さん。貴方は“優しい人”なんだから」

「え?」

「私が何も知らないとでも思った?貴方はいつも吹雪君の事を気に掛けていたり、時には厳しい言葉を言って皆を助けてる。私は貴方がエイリア学園の子だって言うならきっと信じられないでしょうね。でも、急にどうしたの?」

「ううん、ほら!レーゼ達が言ってたから」

俺は必死に言い訳をして、早く仕事をしようと夏未に言った。
ごめん、夏未・・・。
俺さお前の期待も思いも全部を裏切るかもしれない、本当にゴメン。
俺は心の中で言えない気持ちを夏未に謝った。
そして、皆が眠っている時間。
俺だけは起きていた、そろそろ正体を明かそうかそれだけを考えて・・・。

「怖い・・・」

『皐月?』

「コア・・・俺、道を間違えちゃったのかな?」

『分からない、でもコアは・・・皐月の思いに従うよ』

そう会話をしている時、正義の鉄拳の練習をしていた円堂の話し声が聞こえた。
キャラバンの下から見やると、そこにはグランと円堂が何やら話していた。
俺は反対側からキャラバンの天井から降り、グランが円堂と離れた所を見計らってグランの元へ行く。

「グラン・・・!」

「あ、コア。はい、薬」

「ありがとう、円堂守と何話してたの?」

「別に、でも明日になったら分かるよ」

え?俺が尋ねようとした時にはグランはもうエイリア学園に帰っていた。
どういう事?明日になったら分かるって?でも、俺は分からなかった。
グランが何を企んでいるのかを・・・。

〜そして、翌日〜

円堂から昨夜の出来事を皆に話していた、ヒロトから試合を申し込まれたのだと言う。
“俺の友達”か・・・、ヒロトの正体を知ったら円堂はどう思うだろうか?今回ばかりは絶望するかな?皆を見れば、エイリア学園の人間と言う疑いをやらずそのまま受け入れてそれぞれの準備に取り掛かっていた。
ただ一言言えば姉さんと皆月だけが顔を強張っていた。

「円堂先輩・・・」

「何だ?」

「その人・・・本当に“ヒロト”って言ったんですか?」

皆月がオズオズとそう聞くと、円堂は不思議な顔をしながらもそうだぞと言った。
そして、12時ちょうどになったその時だ。
辺り一面に黒い霧と言う霧が漂う、そして雷門の皆の顔が変わって行く。
それはそうだ、嫌と言うほど君達は見て来た、これはエイリア学園の証みたいになってるんだから・・・。

「やあ、円堂君」

続く

78:暁◆s2:2016/10/10(月) 16:54 ID:4hI

第54話君自身〜コア視点〜

コアがは今、目の前に居るグランに顔をしかめっ面させている。
理由はグランにある、それは・・・決まってもいない『ザ・ジェネシス』の称号を名乗った事。
コアはそれが許せなくグランがコアに試合を出ろと言わなかったら、コアから監督に頼み込んでいた。
ベンチは皆月でコアと吹雪と浦辺の3TOPのFWとなった。
でも、吹雪はこのまま出したらいいのだろうか?コアは不安でいっぱいだった、何でだろう?昔のコアなら仲間なんて大嫌いでこんな心配しなかった筈なのに・・・。

「見せたあげる・・・コアの悪夢を・・・」

コアは誰にも聞こえない程にそう小さく呟いた、コアが見せる悪夢を誰にも救えない狂気を・・・。
ネロは悪くないんだけどね、キックオフは雷門側から。
でも、今の雷門にはガイアになんて勝てない。

「リカ!」

「任せたで!恋姫!!」

コアはボールを受け取ろうとした時、目の前にアークとクィールがやって来る。
この二人だけには取らされたら終わりだコアの頭の中から忠告が流れ出す、だけど、反応が遅れてしまってアークに取られ、アークはコーマに、コーマはウルビダに、ウルビダはグランに。
そして、グランのノーマルシュートが円堂守の居るゴールに向かう。
止めないと!コアは全力で走ろうとすると、ウィーズとウルビダが不敵な笑みを浮かべながら立ち塞がった。

「此処から先は行かせないぞ、コア」

「その名で今は呼ぶな!!」

コアがそう叫んだと同時にピッピーと点が決まった笛が鳴り響く。

「!入っちゃった・・・」

そんなの決まってるでしょ!そう言いたいけど、誰かに口を塞がれてる様に声が出ない。
どうして!?コアは只混乱する事しか出来なかった、その後も次々と点が決まって行く。

『コア!吹雪は!?』

皐月に聞かれ、吹雪を見るとアツヤを抑えることが精一杯だった。
コアが何とか点を入れないと、じゃないと・・・!コアの頭の中からはボロボロになっている雷門が浮かぶ。
そして、キックオフ開始時なんとしても負担を減らそうとコア一人で突っ走って行く。

「恋姫!パスするんだ!」

「此処は任せて!」

次々やって来るガイアの選手をコアは抜いて行き、ネロの居るゴールまでやって来る。
その時だ、グランとウルビダがコアの目の前にやって来る。

「コアがまさか本気を出すなんてね・・・」

「うるさい!!『ナイトメア』!!」

ナイトメアを出すもグランとウルビダの二人がかりとネロに止められてしまう、嘘・・・。
コアのナイトメアが・・・止められた!?コアが驚愕していると、ウルビダがこう言い放った。

「コアが居ない間私達が何もしていないと思うな!」

「それに・・・コア、君自身も分かってる筈だよ。君のナイトメアが如何して止められたのか、どうしてネロや俺達に止められたのか。」

グランの言葉にコアは後ろを振り返る、それはコア自身も分かってる!でも、雷門の温もりを触れてしまったコアにとっては・・・もう・・・。
だけど、コアが雷門を守れるならコアは大きく深呼吸をして、ボロボロになっている雷門の皆の分も戦った。
でも、シュートを打てばネロに止められてしまう。
やばい・・・皐月の体は今人間になってるから体力が・・・!そして、グランにボールが渡った時だ。

「行かせない!」

「!ウルビダ・・!」

グランが出した方向は右斜め上、コアが呆然としているとグランにまたパスが回った。

「好きだよ、円堂君・・・君のその目!『流星ブレード』!」

グランの必殺シュートが放たれる、そのシュートを見た時コアの頭の中には最悪の結末が思い浮かんだ。
コアが止めに行こうと走った時、DFの吹雪ががむしゃらにグランのシュートを止めようとしていた。
違う!あれは・・・目がアツヤと吹雪になってる!!吹雪の今の現状も考えれば、それ以上の最悪の結末が待ってる。
そして・・・その最悪の結末は変わる事無く決まってしまった。

続く

79:暁◆s2:2016/10/10(月) 17:19 ID:4hI

第55話ふざけるな!!〜コア視点〜

〜エイリア学園〜

「グラン!!!!!!」

コアはグランの胸倉を掴み、思いっきり睨む。
それをあたふたと見ているバーンとガゼル、そしてデザーム。
グランと言えば、自分が何したかを分かっていない様な顔で何?と聞いてきた。

「ふざけるのも大概にしろ!!コアの怒りをどれだけ買えばあんたは・・・あんたは・・・!!」

「落ち着け、コア。イプシロンも見ているんだぞ」

「でも・・・!!」

バーンとガゼルに止められ、コアはグランを突き飛ばすような形で胸倉を掴むのをやめた。
あの後、吹雪は病院に搬送されてしまった。
ジェネシスを名乗った事は此処では言えない、バーンやガゼル、プロミネンスやダイヤモンドダストが居るのだから。

「グラン、貴様・・・前に言ったはずだぞ」

「勘違いしないでほしいな、俺はただ円堂君と試合をしたかっただけさ」

「“だけ”?あれが!?ふざけるのも本当に大概にして!!!!」

殴り掛ろうとするのを今度はデザームに止められる、コアは近くにあったサッカーボールを本気モードでグランに目掛けて蹴る。
だけど、そのボールは容易くグランに止められてしまった。
それにはバーンやガゼルやデザーム、いや、この場に居た全員が驚いただろう。
なんたって、グランはコアの本気モードのボールを一度も止めた事がないんだから。

「コア、どうして俺が止められたか知ってる?・・・それは、君が完全に雷門の空気に馴染んでしまってるからさ」

「!!」

「そんな事はないって顔してるけど、本当だよ?現に君のナイトメアを止めた。そろそろエイリア学園に帰って来た方が良いじゃない?」

グランはそう言い残すと何処かへ行ってしまった。
コアは悔しくて何も言い返せなかった、全てが本当だったから・・・全てが嘘ではない事実だから・・・。
その後、エイリア学園を後にして吹雪の居る病院に向かった。

〜病院(皐月視点)〜

「吹雪!!」

俺が病室に入ると、そこには円堂達が居た。
姉さんは何処行ったのか聞くと、土門は怒りが混じった声で何処かへ行ってしまったと言った。

「恋姫、お前は吹雪の過去を知っていたのか?」

「・・・あぁ」

俺がそう言うと、秋はどうして試合をやめろと言わなかったのかと言われた。

「俺だって吹雪をこれ以上辛い思いさせたくなかった!だけど・・・だけど・・・!!」

涙は溢れて来て、俺はすぐに病室を出た。
こんな顔見せれる訳がなかった、吹雪や皆を傷つけた俺が皆の前で笑える資格なんて何一つないんだからさ・・・。

〜皐月が居なくなった病室(皆月視点)〜

「恋姫先輩、泣いてましたね」

春奈ちゃんの言葉にその場が重くなる、その時だった。
夏未先輩が気まずそうに口を開く。

「吹雪君の様子も変だったけど、恋姫さんの様子もおかしくなかったかしら?」

「え?」

「恋姫さん、何かとジェネシスにマークされていたわ。恋姫さんと何か喋ってる様子だったし・・・」

夏未先輩の言葉に当たりがザワザワと騒ぎ出す、土門先輩が冗談紛れにまさかエイリア学園か?と言うが夏未先輩はそれは分からないと言う。
確かにあの時、ベンチで見ていた私には恋姫さんの様子がおかしい事は分かっていた。
だけど、そこまで見ていなかったから、夏未先輩の観察力はすごいと思ってしまう。
すると、鬼道先輩がやはりかと小さく呟いた。

「やはりってどういう事だ?」

「俺は恋姫にある疑いを持っている」

「ある疑い?」

続く

80:暁◆s2:2016/10/10(月) 18:08 ID:4hI

第56話疑いと風丸の離脱〜皆月視点〜

「あぁ、皆思い出して欲しい。恋姫と初めて会った時の事を」

そう言われ、私は初めて恋姫さんと会った時の事を思い出した。
確かあの時は奈良でレーゼ・・・緑川と皆に捕まってしまい、人質状態とされて出会った、だけどこれの何処がおかしいんだろう?それは後から入った人には分からないが、その時まで居た人たちは首を傾げていた。

「レーゼ達に人質にされていたんだろう?それの何処がおかしいんだよ?」

「“人質にされていた”・・・そこに目を付けてくれ」

「・・・まさか!あれは演技だった・・・」

「あぁ、皆月の言う通り。もし、恋姫がエイリア学園だと思うならそう言う可能性も高い。これは俺の推測だが、恋姫は元々エイリア学園でレーゼ達より上の者だと考えれば、レーゼ達も仕方なくその演技を買って出ただろう」

それが出来るのは多分、イプシロンかお姉ちゃんか後は・・・ヒロト・・・。
まさか・・・お姉ちゃんなの?そんな訳ないと思うけど、この可能性もあり得る。
あの時見せたマジカルフローラは私がお姉ちゃんの為に考えた技だ、だから、誰かが持っているって事は絶対にありえない。

「でも、真・帝国学園じゃあ恋姫のあの作戦が無かったら・・・」

「そうでやんす!それに俺達の為に厳しい言葉も言ってくれたでやんす!」

「俺も疑いたくはないが監督なら何か知っている筈だ。後で俺は聞こうと思う」

鬼道先輩がそう言うと同時に小暮君はこう言った。

「俺さ、恋姫が宇宙人でも俺は信じたくない!」

「小暮君?」

「俺、恋姫のおかげなんだよ・・・俺に人を信じろって言ってくれたのは!それに・・・俺と同じ環境の人だから・・・」

その言葉を聞いた時、春奈ちゃんと鬼道先輩の眉がピクッと動く。
その時、風丸先輩が静かに病室を出て行った、風丸先輩を私は追いかけようとするが私を横切って追いかけて行ったのは円堂先輩だった。

〜皐月視点〜

はあ〜、かっこ悪い。
後で秋には謝っておこう、俺はそう考えている時円堂の声が聞こえた。
俺は声のした方を見れば、風丸と円堂がそこに居た、俺はこのまま行けばいいのか行かない方がいいのか分からなかった、そんな時だったこんな会話の内容が耳に入った。

「すまない、円堂・・・。俺は、お前や恋姫みたいに強くないんだ・・・」

その言葉を聞いて俺は分かった、グランだけじゃない風丸に闇を与えてしまったのは俺だったのだと。
俺は風丸のを追うと風丸が入って行ったのは、キャラバンだった。

「風丸!!」

「恋姫・・・」

「どうして!どうして・・・風丸が降りるの?」

俺がそう聞くと、風丸は消え入りそうな声でこう言った。

「俺はお前が羨ましかった・・・、いつも強くて円堂みたいで・・・けど、お前はあの時の試合でジェネシスと同等に戦えていた。俺は、お前に追いつこうと必死だった・・・。けど、思ったんだ。俺には“無理”だったんだって・・・」

風丸のその言葉に俺は何も言えなかった、そんな俺に風丸は小さくゴメンと呟き、俺を横切った。

「うわぁああああああああ」

俺の泣き声が虚しくもキャラバンに響いた・・・、そして翌日。
風丸が昨日キャラバンを降りて行ってしまった事を姉さんは皆に伝えた、俺はと言うと一人離れた所でその話を聞いていた。

続く

81:暁◆s2:2016/10/10(月) 19:20 ID:4hI

第57話キャプテンの試練〜皐月視点〜

俺は一人キャラバンの中に居る、円堂はサッカーをしないと言った。
それは敵である俺は本当ならば喜ぶべきなのだ、だけど、喜べなかった・・・。
昨日の風丸の顔や言葉を思い出すと、罪悪感とどうして今まで気が付けなかったのかと言う後悔の念が押し寄せて来る、俺は一人キャラバンの座席で横になっていると、恋姫ちゃんと俺の名前が呼ばれた。

「秋・・・」

「大丈夫?・・・昨日はごめんね、私、恋姫ちゃんの気持ちも考えずにあんな事言っちゃって・・・」

「ううん、俺も昨日はごめん。秋の言う通りだったよな、監督に反対されても吹雪を試合に出さなかった方が良かったんだよ。そう言えば、円堂は?」

俺が聞くと、円堂は屋上に居ると秋が教えてくれた。
俺は雨の中、一人屋上に向かっていた、途中で鬼道達に会ったが俺は気にも留めず円堂の居る屋上に向かう。
屋上に着くと、雨に打たれている円堂が居た。
その雨はまるで今の円堂の気持ちを表しているかのように見えた。

「恋姫・・・」

「鬼道・・・」

「少し、話そう」

そう言われ、俺と鬼道は誰も居ない場所で一緒に喋る事になった。
雨に濡れない為校舎で話す事にした。

「どうしたの?」

「昨日の試合を気にしているのか?」

「まあね、俺があんな勝手な行動しなきゃ風丸は・・・キャラバンを降りなかったのに・・・」

「自分を責めるな、これはチームの問題だ。俺も吹雪の事を早く気が付けばよかった」

「鬼道・・・お前は優しいんだな。チームの事を誰よりも考えてる」

「いや、チームの事を考えているのは・・・」

鬼道は言葉を詰まらせると天井を見上げた、俺も同じように天井を見上げる、多分だけど鬼道が言いたいのは自分より円堂の方がチームの事を考えていると言いたいのだろう。
この雨は・・・円堂の涙なのかもしれない、俺はそう思えた。

〜翌日〜

青空が晴れ渡る今日は俺は陽花戸中のグラウンドを一人歩いていると、立向居が何かの練習をしていた。

「練習頑張るね、立向居」

「あ、おはようございます!恋姫さん。俺、円堂さんみたいになりたくて今『マジン・ザ・ハンド』の練習してるんです!」

「そうか・・・」

この言葉を円堂が聞いたら喜ぶだろうな、でも、今の円堂はサッカーの事に触れて欲しくないだろうな。

「そう言えば、円堂さん知りませんか?」

「・・・それは・・・」

俺は何も言えないのが分かったのか立向居は伝言をお願いして貰ってもいいかと聞いた。
俺は分かったと言うと立向居は伝言を残して去って行った、俺は今でも屋上で落ち込んでいる円堂を見ながら悲しい気持ちでいっぱいになった。
その後、俺は皆の練習を見たがいまいち皆の練習を見ても何も思わなかった。
無意識の内に俺は円堂がいつも居たゴールを見る、そこにはいつも目が合ったら笑ってくれる円堂は居なかった、最初はなんだこいつって思ってたのに・・・。

「屋上でも行くか・・・」

俺はそう言い、春奈に此処を任せて屋上へ向かう。
屋上に着く前に夏未が泣き出しそうな顔をしながら俺とすれ違った、その後も、泣き出しそうな秋も俺とすれ違った。
屋上に着くと、そこには目に光が宿っていない円堂が居た。

「円堂・・・」

俺が名前を呼ぶもいつもなら元気で対応してくれるも今はそんな対応すらしてくれない。
俺はただ円堂の隣に座って円堂を見る事しか出来なかった、それでも円堂は俺に話し掛けて来なかった。
その日、俺は鬼道と一之瀬が呼びに来るまで俺は円堂の傍に居た。
だけど、現実は残酷にこんな円堂にまた更なる試練を与えた・・・。

続く

82:暁◆s2:2016/10/11(火) 20:58 ID:4hI

第58話決めた〜皐月視点〜

円堂が練習を参加しなくなった4日が経とうとした時だ、俺は明朝に誰かがキャラバンを降りて行くのを見た、俺は急いでその降りて行った人物を探した。
そして、俺はキャラバンから少し離れた所でその降りて行った人物・栗松を見つけた。
俺は栗松を呼び止めると、栗松は歩みを止め俺の方に振り返った。

「栗松!」

「恋姫さん・・・」

「お前・・・まさか、降りるのか?」

俺がそう訊ねると、栗松は自分はもう限界だと呟いてキャラバンを降りて行った。
俺は何も励ます事も出来なかった、風丸の時の様に俺はエイリア学園の人間で誰かに闇を与えてしまったのだ、そう“二人も”・・・。
俺はただ自分に対しての怒りしかなかった、グラン・・・ヒロト達に会いたかった。
でも、そんな願いを俺が願っちゃいけないだと自分に言い聞かせて、涙を拭いた。
今は誰にも会いたくなかった、そして、俺は決めた。
“エイリア学園の者だと明かそう”と・・・でも今は、円堂を立ち直らせるのが先だ。

「皆の所に戻ろう」

コアとして次の旅で皆に明かそう、俺は陽花戸中へ向かいそう自分で決めた。
そして、陽花戸中に着けば姉さんが円堂を仲間から外すと言っていた。

「監督・・・」

「何かしら?」

「俺からもお願いします、風丸や栗松が降りて行った原因は俺にもあります。確かに今の円堂じゃあ監督にとっては役には立たないと思います!けど・・・、明日まで待っていただけませんか?お願いします!!!」

「「「「恋姫/先輩/ちゃん/さん」」」」

「・・・明日、此処を立ちます。誰も付いて来ないなら、新しいメンバーを連れて行きます」

姉さんはそう言って、何処かへ行ってしまった。
素直じゃない俺はそう思えたが、それは俺もだ、俺は円堂の居る屋上を見上げる。
円堂・・・君にはまた残酷な現実を与えそうだね、君とのサッカー楽しかったよ。
そう最後は言えたらいいけど、言えない・・・。

「あ、皆さん」

「ちょうどいいや」

ちょうどと言うかタイミング良く立向居がこちらにやって来た。
俺は秋達に此処を任せ、俺は円堂の元へ行く。
教えてあげようかな?と言うか思い出してくれ、円堂・・・。
君が大好きなサッカーを・・・君が愛したサッカーを・・・。
俺は屋上へ着くと、そこにはやはりサッカーを見るのが辛いのかフェンスの下で行おうとしている立向居の特訓に目を向けていない、それに未だに目に光が灯っていない。

「円堂、見てよ。あれ・・・立向居の姿を・・・」

「ぇ・・・」

やっと反応を示した、円堂は少しだけグラウンドに目を向けて、始まった特訓に目を向けた。

「『マジン・ザ・ハンド』!」

「マジン・・・!!」

ガシャンとフェンスを掴む円堂に俺はこう言ってやった。
立向居が出した青い魔人は鬼道が蹴ったボールをガッチリと止めた、それに俺は小さな笑みが零れた。

「円堂、立向居を見たでしょ?立向居はあんたに憧れて、あの技を挑戦した。あんただって、お爺さんに憧れてあの技を完成させたんじゃない?世宇子では、その技を完成させて世宇子の技を止めた」

「・・・・」

「それに、あんたも立向居もどうしてあの技を完成させたのか分かるかい?それは・・・」

「「諦めなかったから・・・」」

俺と円堂の声がハモる、俺は円堂と目を合わせる様にしゃがみ円堂の肩に手を置く。

「円堂・・・諦めるな!!」

「ッ!・・・そうだな、恋姫の言う通りだ!俺、エイリア学園を倒すまで諦めない!いつか、風丸と栗松が戻って来るのを信じて!!」

ようやく円堂が戻って来た、そして・・・また絶望の底へ誘うかもしれない。
そんな複雑な思いを持ちながら俺は円堂と一緒に屋上へ下りた、グラウンドに円堂の姿を見つけた鬼道達は嬉しそうに円堂と話していた。
夕方、円堂は監督と皆に前でもう迷わない事を話した。
皆は当たり前の様な顔でキャプテンは円堂しか居ないと言った、まあ、円堂の他に誰が居るのか俺も想像出来ない。

「でもね・・・、円堂・・・。俺達舐めないでね?プロミネンスとダイヤモンドダストそしてガイアを・・・」

続く

83:暁◆s2:2016/10/11(火) 21:39 ID:4hI

第59話沖縄へ!そして・・・裏切りの一歩〜皐月視点〜

そして、立向居も新たに雷門イレブンの一人として加えられた。
翌日は青空が晴れ渡っていた、次の旅で俺はエイリア学園の奴だと皆に明かそうと昨日の夜決めた。
剣崎達には報告はしていない、したらしたで多分グランを連れて来るから・・・只今、コアはグランの事で不機嫌で俺の話も最近聞いてくれない。

「恋姫さん、気分は大丈夫?」

「あぁ、心配してくれてありがとうな、夏未!それより・・・吹雪来るかな?」

「さあね・・・」

俺と夏未が吹雪の事で喋っていると、ただいまと聞き覚えのある声が聞こえた。
振り返ると、元気?そうになった吹雪が姉さんと一緒に居た。
皆は練習や自分達の作業を一旦中止し、吹雪の周りへ集まる、俺もすぐに吹雪の所に行くが吹雪の様子に俺はどこか違和感を持った。

「もう・・・大丈夫なのか?」

「うん、大丈夫さ。迷惑掛けたね」

「そっか・・・!んじゃ、これからも頑張ろうな!」

「うん・・・」

そうか、分かった。
俺は一瞬だけだったけど、見えた。
吹雪の目が『オレンジ色』に変わる所を・・・まさか!俺は2年前の起きたエイリア学園での事件を思い出した、あれは俺とコアの時の様だった。
その時だ、ケータイの着信音が聞こえて来て、俺は誰にも見えない様にチラッとケータイを見るが俺じゃなさそうだった。

「響さん・・・?はい。!そうですか、分かりました」

姉さんは自分のケータイで響さんと話していたが、驚いたような表情で話を聞き電話を切った。
皆は首を傾げながら姉さんに何の用件だったのかを聞いていた、そして、姉さんが発した言葉は俺にとって最後の旅になる場所だった。

「沖縄に“炎のストライカー”と呼ばれる人が居るそうよ」

「“炎のストライカー”・・・豪炎寺!」

その言葉を聞いた円堂達は嬉しそうに騒いでいた、ただ・・・俺を除いて・・・。
これが最後の旅になる、沖縄に着いたら俺は・・・エイリア学園の者だと言わなければならない。
でも、せめて皆と少しでも居たい・・・。
わがままだな・・・俺・・・。

「行こう!」

そして、沖縄に行く事になった。
俺達は陽花戸中の皆と別れ、沖縄に行く為に船に乗っている。
うえ・・・吐きそう・・・。

「うぅ・・・」

「大丈夫か?まさか、恋姫が船に弱いとはな」

「船から降ろして〜早く〜」

土門に背中を撫でられながら、俺は悠々と動く船に訴えかける。
うえ・・・本当に吐きそう、俺が口元を押さえた直後違う所からバシャンと海に何か落ちる音がした。
俺は音のした方へ走って行くとまさかの目金が海に落ちていた、あんた・・・何したの?俺はパーカーを秋に預けようとした時、誰かが沈んだ目金を抱えながら上がって来た。
そして、バシャバシャと何処かへ行ってしまった。

〜船は無事到着〜

「お前・・・バカか?興味本位で海を覗くなって誰かに教わらなかった?」

俺は目金を正座させながら怒っていた、目金はもう涙目ですが俺は許す気なんて全然ありません。
まあ、鬼道と春奈にそこまでにしとけって言われたから大目に見るけど・・・。
円堂と言えば目金を助けた男の子にお礼を言っていたが、溺れかけた目金はと言うとお礼じゃなく・・・。

「そうですよ、僕だって泳げるんですから」

この野郎・・・!俺は一発拳骨をお見舞いさせた。

「「バカ野郎!海を甘く見るんじゃねぇ!!」」

え?俺は隣を見ると目金を助けた男の子も一緒に怒鳴っていた、父さんから昔教わった事がある。
海は命をくれるものだって、だから俺は海で命を落とすなんて事して欲しくない、それはこの男の子も同じらしく凄い剣幕で目金に怒った。
目金は充分に反省したのかシュンと縮こまりながら、すいませんと謝った。

「まっ、とにかくさぁ無事で何よりだ!じゃあな!」

嵐みたいに現れて嵐みたいに去って行った。
俺はそう思いながら、男の子の去って行った方を見た、そういやさっきあの子サーフィンボード持ってた。
近くでサーファーしてるのかな?俺はそう不思議に思ったが、考えるのをやめにした。

続く

84:暁◆s2:2016/10/12(水) 22:38 ID:4hI

第60話問題と脅威〜皐月視点〜

「はい、分かりました。近々、エイリア学園の者だと雷門に明かすつもりです」

俺は練習する雷門の皆と離れた所で電話をしていた、今回は剣崎ではなく父さんに報告だ。
父さんはその報告を聞くと満足そうな声で分かりましたと言い、電話を切った、それにしてもこんな炎天下の中よく練習するとか言ったよな、円堂も・・・。
男の子が去った後で分かった事だが、此処では船が1日1便なのだと言う。
ふざけんな!!って俺は思ったが、心のどこかでホッとした。

「はあ〜、『上手くやれるだろう?』か・・・。そういや、小さい頃に聞いた歌でそんな歌詞があったな・・・」

上手く演じて見ようかな?仲間のフリを・・・。
俺はそう思いながら、皆の所に行くとそこにはあの時目金を助けた男の子が居た。
そう言えば、塔子とリカがバタフライドリームを習得している最中だったんじゃ・・・。
俺は秋の隣に行くと、秋は電話は終わったのかと聞いて来たので俺は笑顔で終わったよ!と言った。

「バタフライドリームはどうなんだ?」

「ダメみたいね、それより恋姫さんは誰に連絡を?」

「え”!あ、えっと、お父さん!と言っても、血は繋がらないけどね」

俺がそう言うと、春奈を除いた夏未と秋は目を見開いて驚いた、何故か夏未は俺に謝って来るが俺は別に気にしている物ではないから俺は許した、まあ、父さんの事バカにした瞬間許してませんよ。

〜エイリア学園(作者視点)〜

「面白かったか?グラン」

赤色スポットライトに照らし出されたバーンは、白いスポットライトに照らし出されているグランを見ながら楽しそうに言う。

「何の事だい?」

「とぼけちゃってよ〜」

「雷門とやりあったみたいだね、『ザ・ジェネシス』の名のもとに・・・。コアがブチ切れるのも分かったよ」

水色のスポットライトに照らし出されたガゼルは大きな溜息を零し、グランを睨む。
三人の顔はまるで唸る獣である、目は眼光を鋭く自分達のライバルを見ていた。

「あれはただのお遊びさ、まあ、コアがブチ切れるのは想定外だったけど・・・」

「ほう・・・」

「気にならないかい?2年前の事件で心を閉ざしていたコアを再び心を開いた雷門イレブン・・・円堂守、彼は面白いよ」

グランの言葉にバーンは軽く捻り潰した奴が?とグランに問うた。

「君も戦えばわかるさ」

「確かに今は君達「ガイア」が栄光ある『ザ・ジェネシス』の座に就いているが油断はしない方がいい。それにコアも・・・ね・・・」

「忠告として聞いておくよ」

「ハッ!すぐに俺達『プロミネンス』がその座を奪ってやるぜ、コアも俺達のチームに入れる」

「それはどうかな?我々『ダイヤモンドダスト』も引き下がるつもりはない、コアは私達のチームに入れる」

二人がそう言い争ってる中グランだけは静かに何かを考えていた。

(二人には負けるつもりはないけど・・・ちょっとやばいかな・・・。コアにはもう仲間意識を持ってる、雷門に入って本当に変わったよ。皐月の姿で何度エイリア学園で出入りしているか・・・、これ以上コアを雷門で好き勝手にはさせられないね・・・)

グランを余所にガゼルとの言い合いは終わったのかバーンもまた怪しい光を帯びた目で誰にも聞こえないくらいの小さな声でこう言った。

「コア・・・待ってろよ・・・」

〜再び戻って沖縄(皐月視点)〜

「やっぱりそう簡単には出来ないな・・・」

俺はリカと塔子の特訓に付き合いながらそう言った、リカはそりゃそうや!と俺に詰め寄りながら怒鳴った。
何で俺怒鳴らなきゃ行かないんだ?俺は頭の上で?マークを踊りながらそう思った、そして、またもう一発ボールを蹴るが、塔子がまた焦ってしまったのかボールはまた海の方へ。
今日はやけに海に行くなって俺が思っていると、さっきのサーファー少年がボールを蹴り返して来た。
そのボールは俺の頬を掠め立向居の所に行く。

「あ〜・・・びっくりしたぜ」

こいつ・・・サッカー経験あり?俺はそう思ったが、円堂がそのサーファー少年にサッカーはやった事があるのか?と聞くとサーファー少年はやってない!と断言した。
やってなくてあの威力・・・!?普通ならド素人がやればあんな威力は出ない、こいつ・・・色んな意味で雷門に入れば脅威になるかも・・・。

続く

85:暁◆s2:2016/10/13(木) 14:11 ID:4hI

第61話本当の気持ちと嘘の気持ち〜皐月視点〜

サーファー少年こと綱海条介とサッカーをしていた、いや〜、あいつやっぱり才能あるんじゃない?まあ、パスやドリブルはまだまだだけどね・・・。
でも、まあ、考え方として良かった。
え?何の考え方だって?それはね、綱海はドリブルがめんどくさいが為にシュートを打ったのだ。
それも俺が見たかった才能でね・・・、技は『ツナミブースト』で超ロングシュートだ。

「凄いじゃん、綱海!」

「そうか?やっぱ簡単だな、いや〜俺って天才!」

自分で言うか!俺は誰にも聞こえ無い様な小さな声でツッコんだ。
すると、またゾクッとした感覚に俺は襲われ後ろを振り返るが誰も隠れて見ているような気配はない。

「???」

「どうしたんっすか?恋姫先輩」

「あ、いや、何にもないよ」

壁山に聞かれ、俺は何もないと言っておいた。
その後、しばらく綱海と皆でサッカーをした。
そして、近くの小屋で俺達は泊まる事になった、皆はおしゃべりしたりトランプしたりとしているが俺は一人外に出て銀色に光るペンダントを見た、ペンダントの中身を見れば不気味な色をした紫色の光を放った石があった。

(エイリア石なんかなければ、円堂達とは違う出会い方をしてただろうな・・・。それだけじゃない、ヒロト達も父さんも変わらなかった・・・)

悔しい・・・自分の無力さに自分のちっぽけさに・・・。
そう思っていると、誰かに肩を叩かれ振り返れば・・・カジキ、カジキですか〜ってはあ!?カジキって歩かないよね!?え?俺が混乱していると、よぉ!と聞き覚えのある声がした。

「綱海・・・」

「お前か!えっと〜、確か〜恋姫だっけ?」

「あ、うん」

「いや〜、良かったぜ。あいつらに会う前にお前に聞きたい事があったんだよ」

「聞きたい事?」

俺がそう首を傾げると、綱海は急に真面目な顔でこう問うた。

「あんた、自分の気持ちに嘘ついてねぇか?」

「!」

「今日、ずっとお前の事見てたけど・・・サッカーで笑っている顔や驚いた顔も全部何ってんだ?ん〜〜、嘘に見えんだよ?何か、円堂達と一緒にまだ居たいって笑顔だったぜ」

見破かれている、この島で初めて会った子に・・・。
俺が何も言えなくなっていると、綱海は頭をガシガシと掻きながら俺の肩に手を置いてこう優しく言った。

「まあ、恋姫の好きに生きろよ。お前の人生はお前の物なんだから」

「あぁ・・・」

俺の人生は俺の物か・・・。
俺はその意味を考えたが、俺の人生は今は父さんに支配されていると自分なりの納得をし、その考えをやめた。
だけど・・・ほんの少しでも願いが許されるなら、このチームと一緒に旅をしたいかな・・・。
少し遅れて小屋に入れば、円堂達が多分だけど綱海が持ってきたカジキを刺身にして食べていた。

「あ、恋姫!お前も食えよ!」

「うん!」

ムーンを見やれば、これは食べられる物なのかと確認していた。
そういやデビルはムーンと違って刺身が大好きだったな、俺はその反対で刺身はあんまり食わないけどね。
俺は刺身を一口食べると、今までの刺身とは違いこの刺身はとてもおいしかった。
いや〜、鮮度が全然違うね。

「小暮君!」

ありゃ、また悪戯かな?俺がそう思っていると、小暮は俺の後ろに隠れた。
春奈は1年生で俺は2年生の為、俺の所に行けば怒られないと踏んだのだろう。
現に春奈は怒りたいけど怒れないと言う顔だ。

「小暮、後で壁山に謝っとけよ」

「は〜い」

俺が軽く叱ると小暮は悪戯の笑みで返事をして自分の席へ戻って行った。

「先輩!小暮君を甘やかしちゃいけませんよ!」

「あはは・・・つい、そう言えば綱海って歳いくつ?」

「俺?15だ!」

へえ〜、15か・・・え!?俺は口に運ぼうとした刺身を落としそうになりながら、もう一度綱海を見た。
そりゃなんか大人じみてるなって思ってたは思ってたけど・・・まさか、俺より1つ上何て!!そうなれば綱海は中学3年生だ、先輩・・・。
それは全員分かったのか円堂達はバッと立ち上がった、おぉ、凄い息が合ったぞ。

続く

86:暁◆s2:2016/10/13(木) 15:46 ID:4hI

第62話南雲晴矢〜皐月視点〜

「あ、えっと・・・すいません!知らなかった・・・もの、ですから・・・年上だったとは、綱海・・・さん!」

うわ、敬語と日本語が固いよ・・・まるでロボットだな、おい。
綱海と言えばそんな堅苦しいのはいい!とめちゃノリで言って来た、いやいや、一応あんたは先輩だから円堂達もかしこまったんだって、それを言う暇もなく円堂も戸惑いながら綱海と握手していた。

「改めてよろしくな、綱海!」

「おう!」

その夜、俺は皆と離れた所で寝ている。
明日・・・明かそう、豪炎寺が見つかり次第絶対に明かそう俺はそう決めた、これ以上コアをマスターランクの恥にさせたくないから、これ以上俺やコアの心が許す前に・・・。
そして、翌日。
俺達は沖縄に着き、俺にとっては最後の場所となる沖縄。

「恋姫・・・」

「どうしたの?吹雪」

「なんか顔が暗いよ?どうしたの?」

「気のせいだよ、豪炎寺が見つかるといいね!」

「うん、僕は初めて会うから楽しみだよ」

吹雪は嬉しそうにそう話した、けど、吹雪とはもう居られない・・・染岡との約束も守れない。
キャラバンはある場所に止まり、皆はぞろぞろとキャラバンを降りていく。
俺も皆の最後にキャラバンを降りると、俺は微かに匂った事のある匂いがした。
誰だろう?そう思ったが、まずは豪炎寺を探す事を優先した。
円堂に俺は手分けして探そうと提案しようと円堂を見れば、円堂は何処かへ行ってしまっていた。
早〜・・・。

「それぞれ手分けして炎のストライカーを探そう!」

「「「「おう!!!!」」」」

と言う事で俺と吹雪と土門は海側の方を探す事になった、暑い〜。
俺は暑い為、いつも着ているパーカーを腰に巻いて探している。

「吹雪、暑くないの?マフラー外したくないのも分かるけど」

「暑いって言えば暑いかな、でも大丈夫だよ」

あんたの周りだけ涼しい風が吹いてると思ったのは俺だけかな?そんな茶番?もやりながら豪炎寺探し。
吹雪と土門が喋っていると、何処からか口笛が聞こえて来た、俺はそんな口笛も気にも留めず豪炎寺を探すがある声によって俺の動きはピタッと止まった。

「そのジャージ、雷門中だろ?」

(この声・・・!!)

「そうだけど・・・」

俺は勢いよく体を起こし、その声の主を見た。
やっぱり・・・何で居るんだよ・・・、今日に限って何で来てるんだよ、晴矢・・・。
その後、まあ、晴矢ことバーンがめっちゃ手加減しながらサッカープレーを吹雪と土門と一応俺にも見せていた。
そして、円堂達に紹介だ!って事になって俺は吹雪と土門の後ろに居る晴矢の所に行く。
勿論、どうしてここに居るか聞くためだ。

「バーン、何で居るんだよ」

「うお、そんな睨むなよ。まあ、用は二つでこっちに来てんだよ」

小声で喋っているとやっと円堂達の所に着いたが、一つツッコミを入れていいかな?割烹着来た男誰だ!?そして何故割烹着ながらこっちに居る!?色んなツッコミをしていたが、俺は晴矢がエイリア学園の奴だってバラさないか心配だ、と言うか・・・こいつプロミネンスの皆に言ってこっちに来てんのか!?それはない、うん、絶対ないって信じよう。

「俺は南雲晴矢、まあ、俺の隣に居る倭国恋姫の従妹だ」

「「「「従妹!????」」」」

そりゃそうっすよね、俺も驚いていますよ。
俺は誰にも見えない様晴矢を殴ってやろうかと考えたが、まあ、やめておいた。

「恋姫ちゃんの従妹なの!?」

「あ・・・あぁ、まあね・・・。後、こいつが炎のストライカーだって」

俺がそう言うと、皆は少しだけショックを受けていた。
皆さんご安心ください、こいつはエイリア学園の奴です、俺と同じ。
そして分かった事、このバカは自分から売り込んできたのだと言う、本当にバカじゃねェのか?お前、エイリア学園裏切る気かよ。

「恋姫ちゃん?怖い顔してるけど、南雲君がどうかしたの?」

「え”!何でもないよ〜。小暮、どうしたんだ?顔を険しくしちゃって」

「あいつ・・・嫌な奴の匂いがする」

正解だよ、小暮・・・。
でもね、俺もその嫌な奴なんだよ・・・。

続く

87:暁◆s2:2016/10/13(木) 16:49 ID:4hI

第63話バーンとグランとそしてコア〜皐月視点〜

「で、いきなりテストっておかしくない?」

「しょうがないわ、彼が言ったんだもの」

俺の言葉に夏未も不服そうな顔をしながら、晴矢を指差して言った。
あいつったら、必殺技を見せないといいけど・・・いや、無理か・・・。
俺は大きな溜息を吐くと、急に晴矢が来たと思ったら急に立たせられた。

「こいつも入れてくれよ、最近一緒にやってねぇんだよ」

(この野郎〜〜〜!)

と言う事で、俺は嫌々晴矢の言うテストに参加した、ゴールキーパーは立向居がやる予定だったが晴矢が円堂の実力=雷門イレブンの実力が見たい為、今回は立向居はベンチへ。
俺も手加減でやるか。

「準備は出来てるか?」

「んなもん最初から出来てるよ!円堂、覚悟しな!それに・・・恋姫、お前もだぜ!」

「へいへい」

俺は適当に返事を返し、晴矢を見据えた。
晴矢は空中戦が得意でボールを空中に投げられたら最後、もう敵なしと言えばいいだろう。
まあ、俺も晴矢と同じように空中戦も得意だ。
そして、笛の音が鳴ると同時に晴矢はすぐにボールを空中に投げる。

「へぇ〜、やるじゃん」

「お前よりはな!」

俺と晴矢が跳んでいる事に驚く雷門の皆、仕方ないよね、うん。
相手が晴矢って分かれば何か手加減したいけど、出来ない。
まあ、ちっとは手加減するけど・・・。

「さっきの言葉訂正させてあげるよ、晴矢。と言っても、俺もこれ以上派手には出来ないけど・・・」

「そうかよ、なら、行かせてもらうぜ!」

たっく、俺が加減した途端調子に乗る所も変わってないな、あいつ・・・。
俺はグラウンドに戻って来ると、すぐに晴矢を追いかけた、これはエイリア学園の実力で言うならば10分の1だ、多分・・・バーンもそれぐらい手加減はしている。
そして、あっという間にバーンはディフェンスも破り、またもや空中に居る。

「紅蓮の炎で焼き尽くしてやるぜ!『アトミックフレア』!!」

やっぱり見せました・・・。
円堂はマジン・ザ・ハンドで対抗するもアトミックフレアは止められず、ゴールに入った。
晴矢は俺の方を向いて、どんなもんだと言う顔をしていた、パワーもスピードも以前に試合した時より上がってる、さすがだな。
俺?俺はと言うと端っこでポツーンと立っている、いや、まあ、バーンが此処でさ俺の正体バラさないか心配なんだよ。

「どうだ?」

「すっげー!さすがだな、南雲!」

「当たり前よ、俺が居れば宇宙人なんていちころだぜ!」

ガゼルに聞かせたらお前・・・一発でノーザンインパクトだぞ。
円堂はバーンをチームに入れる気満々で姉さんにバーンをチームに入れていいかと尋ねていた。

「大きな戦力になる事は認めましょう。でも、この子と恋姫さんに質問よ」

「いいぜ、恋姫もいいだろ?」

「えぇ、監督が言うなら」

「これから戦っていく以上、私には貴方達の身柄を預かって行く責任があります。貴方達は“どこの学校”なの?ッ!」

姉さんの質問に俺とバーンは姉さんを睨みつけた、一番されたくなかった質問をされた。
その重い沈黙を破ったのは、バーンと俺と同じランクであり福岡で試合をした人物だった。

「エイリア学園だよ!」

「ヒロト!」

本当・・・最悪な一日だったな〜、円堂達と過ごす最後の日にこれってさ・・・。
電灯に居るヒロトをバーンは睨みつける、俺はただ大きな溜息を吐いた。

「待て!円堂・・・。どういう事だ、恋姫!お前は・・・エイリア学園なのか!!」

鬼道の言葉と同時にヒロトの肩からヒョコとデビルが現れた、俺は小さな笑みを浮かべデビルに降りるよう指示をすると、デビルは嬉しそうにこちらへ飛んできた。
俺はしっかりキャッチし、デビルをいつもの様に肩を乗せた。

「その猫・・・思い出した!コアが持っていた・・・」

「正解、俺の名前は倭国恋姫じゃない。エイリア学園マスターランク・・・コアだよ」

突然の砂煙に円堂達は顔を隠した、そして、砂煙が晴れると俺はコアになっていた。

続く

88:暁◆s2:2016/10/13(木) 20:58 ID:4hI

第64話コアは悪魔?それとも・・・堕天使?〜皐月視点〜

「まあ、コアは良いとしようかな。それで・・・バーン、雷門イレブンに入って何をしようとしてたんだい?コアなら任務で入って居るのは君も知っているだろう」

グランの声が少し低くなる、うん、ちょっと怒っている証拠だ。
バーンはそれを知ってか知らずか不敵な笑みを浮かべている。

「俺はあんたのお気に入りがどんなのか見に来ただけだし、コアを連れ帰る予定だったんだよ」

「ふ〜ん、まあ俺もその用事で来ただけなんだけど・・・」

グランはそう言うと、持って来ていたエイリアボールをバーンに目掛けて蹴った。
本当二人の喧嘩はあんまり見た事ないけど・・・これはこれで危ない。
だけど、バーンはグランが蹴ったボールを余裕綽々とした態度を取っていた、だけど、すかさず円堂がグランのボールを止めようとするが、それ程俺達も甘くはない。

「ぇ・・・!」

円堂の上を飛び越えたバーンは、ボールを腹で受け止めると砂嵐が巻き起こる。
そこから現れたのは南雲晴矢ではない、プロミネンスのキャプテンであるバーンだ。

「あれは・・・!」

「エイリア学園・・・!!」

「言ったでしょ?南雲晴矢・・・バーンもコアと同じエイリア学園の者、まあ、実力は君達より上だから」

俺はコアのフリをしながら、バーンとグランの蹴り合いを見続ける。
俺が退屈しそうな時にやっとの事で蹴り合いが終わり、バーンは地面にボールを叩き付け俺の方に来た。

「南雲・・・お前・・・」

「俺か?これが本当の俺、バーンってんだ。覚えておきな」

「バーン・・・」

「コアと同じマスターランクでエイリア学園『プロミネンス』のキャプテンだ」

バーンの紹介が終わると、姉さんと皆月の顔が歪む。
いや〜、猫耳付きのフードを着るのは何ヶ月ぶりだ?俺はデビルを撫でながら、円堂達を見る。
皆の顔からチームは一体いくつあるのかと言う顔、まあ、俺を合わせて後4チームぐらいはある。
ダイヤモンドダスト、ガイア、プロミネンス、そしてチームに所属していない俺。
バーンとグランの会話が聞こえるが、俺は聞こえないフリをする。
その時だ、グランが凄い勢いで着地してきた。

「それは得策じゃない、ねえ?コア」

「強い奴を仲間するって奴?まあ、コアは今回バーンの意見に賛成。強い奴なら潰す、コアもそう言う考えだもん」

「じゃあ、今から俺が雷門を潰すって言ったら・・・コア、前みたいにブチ切れるでしょ?」

その言葉を聞いた円堂達はあり得ないと言う顔で俺を見る、めんどくさい事最後にさせないでよ・・・。
余計に雷門から離れたくなくなるじゃん・・・。

「・・・あんた、本気でいい加減にしろよ?これ以上、コアを傷つけりゃガゼル同様俺も許さねぇからな」

「分かってるよ」

「そうだ、お前らに一つ教えといてやるよ。豪炎寺って野郎もな「おしゃべりが過ぎるぞ!」あんたに言われたかねぇな!」

喧嘩になりそうな所を俺は自分のエイリアボールで二人を強制的に帰す、これ以上喧嘩させられたらこっちがたまんないよ。

「ふぅ〜「恋姫・・・」

俺は雷門の方に向き直る。

「うちの連中が失礼したね、それじゃあ」

「ちょっと待てよ!」

塔子に言われ、俺は動こうとした足を止め、また雷門の方を見る。
そんな顔で・・・そんな悲しい顔で見るなよ・・・。

「嘘だろ?恋姫がエイリア学園だなんて・・・」

「嘘じゃないさ、財前塔子。これが俺の本当の姿、今度会う時は敵同士だよ」

早く帰ろう・・・俺はその場を早く立ち去り為、エイリアボールでエイリア学園に帰って行った。
ある言葉を聞きながら・・・。

「貴方は悪魔?それとも・・・堕天使?」

皆月・・・俺は悪魔だよ。

続く

89:暁◆s2:2016/10/13(木) 21:41 ID:4hI

第65話皐月の笑顔は?〜皆月視点〜

やっぱり・・・恋姫さんは、私のお姉ちゃんだった。
霧がやっと晴れると、そこにはお姉ちゃんの姿が無かった。

「まさか、まだチームがあったなんて・・・」

「でも、まさか恋姫がエイリア学園だったなんて・・・」

一之瀬先輩の言葉に周りの皆も暗く沈んだ、それもそうだ、お姉ちゃんは雷門の中じゃあ皆に厳しい事を言って成長させてきた、誰にでも優しくて誰にでも厳しいそんなお姉ちゃんが雷門で見れたから・・・。

「染岡が知ったら・・・」

「あの二人、なんだかんだ言っても仲良かったからね」

でも、あの時去り際に見たお姉ちゃんの顔は悲しそうな顔をしていた、ううんそれだけじゃなかった!お姉ちゃんまだ雷門に居たいって顔もしてた。
本当は・・・お姉ちゃんだって分かってる筈だ、これがいけない事だって、雷門を見て分かった筈だ。
すると、小暮君が口を開く。

「皆は・・・恋姫が悪い奴に見える?」

「当たり前よ!恋姫さんはどんな時でも私達とピンチを一緒にしてきたわ!」

「裏切られたのに?」

「それは・・・」

夏未先輩は言葉を詰まらせる。

「俺さ、バーンって奴の嫌な奴の匂いはしたけど・・・恋姫は違うかった。優しい匂いだった、俺は恋姫なら信じられるって思えるんだ!それに恋姫・・・何か一人で抱え込んでる様に見えたんだ」

〜その頃のエイリア学園(コア視点)〜

やっと帰って来れたけど・・・、コアは今キャプテンしか入れない会議室に居る。
それにしても、この席に座るのは久しぶりだな〜・・・最後いつ座った?と言う記憶もない程久しぶりだ。
まあ、コアにとっちゃこのフードの方が久しぶりだけどね〜。

「で、何でここに集められたの?コア眠いんだけど・・・」

「あはは、コアは相変わらずだね。まあ、そうだね・・・コア、父さんに報告は?」

「まだ、それが?」

「別に、この後プロミネンスとダイヤモンドダストの試合だから一緒に見ない?」

グランから誘うなんて珍しいから鳥肌が立った、まあ、久しぶりにバーンとガゼルの試合が見れるんだから別にいっか。

「いいよ〜、じゃあコアは父さんに報告して来るよ。あ、そう言えば、バーン」

「何だ?」

「あの時何て言おうとしたの?」

「あの時?」

「豪炎寺の野郎がなって所」

コアが言うと、バーンは戸惑いながらすぐに分かるとそう言った。
まあ、いいかコアはそう思って対談室を出る。

〜コアが居なくなった対談室では(作者視点)〜

「それにしても、コアも変わったな」

ガゼルの声にグランとバーンは肩をビクッと動かした、ガゼルはその様子を見て大きな溜息を吐く。

「見て来たんだな、コアの様子を・・・」

「あぁ、雷門じゃあコア・・・皐月は笑ってた。エイリア学園じゃなくて雷門でな」

「あれはさすがに傷ついたかな、まさかエイリア学園の姫君が・・・」

二人はそう言うと、ガゼルは二人には見えない様に顔を背けこう思った。

(コア・・・皐月の心を動かした雷門か・・・。面白い)

続く

90:暁◆s2:2016/10/15(土) 13:32 ID:4hI

第66話殺伐空気〜コア視点〜

「間に合った〜、って!グラン居ないじゃん」

全くグランから誘っておいて居ないってどういう事!?まあ、いいや。
コアは大きな溜息を吐きながらプロミネンスとダイヤモンドダストの試合を眺めた、目の前の光景ではバーンもガゼルもそれぞれ指示を送って、攻めていた。
さすが、キャプテンだとこの時は本当に思うのよね〜。

「あ、プロミネンス1点取った」

これでプロミネンスが先制点取った、ガゼルを見れば凄い悔しそうな顔をしながらチームメイトに声を掛けていた、うわ・・・此処から荒れるんだよな〜この二人の試合って・・・。
そして、案の定前半戦だって言うのに二チームとも凄い殺伐とした雰囲気で試合をしている。
後半戦もこりゃ殺伐戦だね、コアがそう思った時に前半終了の笛が鳴り響く。
得点は3−3、うん、殺伐戦だなこれは。

「お疲れ〜」

「あ、コア様。帰ってたんですね」

「うん、バーンもガゼルもお疲れ〜」

「おう!ってお前いつ居たんだ?」

「ん〜〜〜、二人が殺伐とした雰囲気出す前から」

「言い方が気になるが前半戦は見てたんだな」

そりゃもちろん。

「そういや、ヒート。お前、前半戦の途中から様子おかしかったぞ」

「え”!」

ヒートは驚いたと同時に左足をチラッと見た、そういや皆月も試合の時こうして・・・まさか・・・。

「ヒート、ベンチに座って」

「え!?」

「早く!!」

「はい!」

ベンチに座らせ、ヒートには少し悪いが左足の靴下を取って足を見れば腫れていた。
怪我だね、多分・・・ゴッカからフローズンスティール喰らわされた時か・・・。

「ヒート・・・怪我してるなら、バーンに言えばよかったのに・・・」

「迷惑になると思って」

「言わない方が迷惑になるよ、ヒートは後半このままやりゃ2,3日は真面に動けないね」

バーンにコアはそう言った、ヒートはバーンの指示で後半はベンチで休む事になったが、此処で問題発生。
プロミネンスは後半ヒートが抜ける為10人でやる事になる、それは点をあげてしまうじゃないかと言う話になってプロミネンスはどうするか話していた。
コアはヒートの足の怪我の治療中・・・。

「すいません、なんか騒がせてしまって・・・」

「そう思うなら今後はちゃんと言う事、それにそろそろ後半も始まるし・・・」

ダイヤモンドダストも気を遣っているのか何も言って来ない、多分だけどガゼルが黙らせていると思う。
いつもなら迷惑だとか絶対文句を言っている、さすがガゼルだ。

「おい、コア」

「何?」

「お前って暇だろ?」

暇って言えば暇だ、コアはそう言うとバーンはこう提案した。

「ヒートの代わりにお前出てくれねぇか?」

「は?いやいや、それガゼルやダイヤモンドダストの許可も貰わなきゃいけないじゃん」

「私は構わないが」

早っ!と言う事で、コアはヒートの代わりとしてプロミネンスのMFをする事に・・・。
バーンにはお願いしてフードはこのままにさせて貰った、これって本気でやればいいのかな?コアはそう思いバーンをチラッと見るとバーンもコアの視線に気が付いたのかこう言った。

「加減はいらねぇぞ」

じゃあ思いっきりさせて貰うね!キックオフはプロミネンスから、と言うかその場のノリでデビルも一緒にさせちゃった!そう気づいた時にはコアにパスが回っていた。
しょうがない!このままやろう。

「コア!上がれ!!」

「分かってるって!」

バーンの指示にコアは上がって行く、誰かの指示に従うのは嫌いだけど・・・仕方ないか。

「デビル、ちょっと高く跳ぶよ!」

「にゃ〜!」

続く

91:暁◆s2:2016/10/15(土) 14:15 ID:4hI

第67話久しぶりの感覚〜コア視点〜

「さすが、エイリアの姫君って言われるだけあるな。ディフェンス!」

ガゼルの指示でダイヤモンドダストのディフェンスは動く、コアは着地すると取り囲まれたようになってしまった。

「これで上手くいくとは思って無いよね?『マジックイリュージョン』!」

コアがそう言うと、ボールは三つに増えると偽物の二つはまるで風船みたいにパァンと割れてしまい中から光が溢れる、それに目を覆い隠すディフェンスをコアは抜かし、上がっていたバーンにパスを回す。

「決めてやるぜ!『アトミックフレア』!」

「アイスブロック!くっ・・・うわぁ!!」

ベルガのアイスブロックを破り、ボールはゴールネットに突き刺さった。

「前に見た時より上がってない?」

「まあ、コアの見てねぇ所で練習してんだよ!おっし!もう1点取るぞ!」

バーンの言葉にコアを除いたプロミネンスの子達は返事をした、何だかその様子を見ていたら何故か小さな笑みをが零れる、するとコアが一歩足を踏み出した時グラッと目の前が揺れた。
目眩?そう思ったが、その現象もすぐに無くなりいつも通りの視界に戻った。

「コア、試合が始まらん」

「!ごめん・・・」

そして、試合は再開。
此処からは攻防となり何故だか楽しいとそう思えた、負の感情であるコアはそんな感情絶対に持たないってずっと思っていた感情を・・・。
そして、気づいた時には後半戦は終わった。
終わると同時にふにゃと体の力が抜け、コアはその場に座り込んでしまった。

「はぁ・・・はぁ・・・」

妙に疲れる・・・何で?コアはそう思った時、今度は視界が真っ赤に染まった。
え?そう思ったが頭から血なんて流れていないし・・・コアは目を数回瞬きすると、司会はいつも通りの色を取り戻した。

「コア様、そこに座り込んでどうしたんですか?」

「え?あ、なんでもな・・・っ!」

ボニトナに言われ、コアは立とうとした時足に力が入らなくなってその場に倒れてしまった。

「コア様!」

「あはは・・・ごめん、ちょっと足に力が入らなくなって・・・」

「そうですか?お手・・・貸しましょうか?」

「ありがとう、ボニトナ」

コアはボニトナの手を借りてベンチに戻る、ベンチに戻って来るなりバーンがコアの今の有様を見て驚いていた、まあ、驚き過ぎて煩かったから1発殴ったけど。

「コア、大丈夫かよ?疲れてんのか?」

「別に・・・。それにしても、今日は楽しかったよ。たっく、それにしてもグランは最後まで来なかったじゃない!」

「また何かの用事だろう、いつもの事だ」

まあそうだけど・・・。
そして、何分かコアはプロミネンスの子達やダイヤモンドダストの子達と話して自室に戻った。
そう言えば・・・アイシーこんな事言ってたっけ・・・。

『コアって変わったね、何だか優しい感じがする』

やっぱり雷門に行ってコアの考えもやり方も性格もすべて変わってしまった、そう思った時チャリとコアのズボンのポケットから聞こえた、その音のした物を取り出すと眼帯。
そう言えば、いつ着けようか迷ってたや・・・。
コアは眼帯を握り締め、自室にある洗い場に向かう、洗い場に着くとコアは手首にあるゴムで髪の毛を右に寄せながら括り、鏡の中に居る自分を見る。

「おかしいの・・・」

コアはそう呟いて眼帯を左目に着ける、不思議とコアには似合っていた。

「デビル、似合うかな?」

「にゃ〜」

「そう・・・嬉しいな!」

決めようかな?コアは雷門に惑わされないって・・・。

続く

92:暁◆s2:2016/10/16(日) 11:06 ID:4hI

第68話4人で試合〜コア視点〜

翌日、コアは髪の毛を括ったり眼帯を着けたりと朝から忙しくなってしまった。
昨日今日で慣れたらコアは本当に天才だと思っちゃうよ、髪の毛を括り終わり眼帯も着け終わるとデビルを連れて部屋を出る。

「あ、おはようございます。コア様」

「おはよう、クリプト。って、どうしたの?目を丸くしちゃって・・・」

「いえ、コア様が髪の毛を括るなんて思わなくて・・・」

「あぁ、眼帯つけるのにちょっと邪魔だったから」

「そうですか、では私は練習に・・・」

クリプトと別れコアはやる事が無くグラウンドに向かう。
本当雷門に居た時はうるさい程で暇さえなかったのに、雷門を離れると暇で暇で仕方がない。
暇で仕方ない為、デビルとグラウンドで遊ぶ事にした、まあグラン達に見つかったらま〜た文句言われそうだけどね。
グラウンドに着くと即に先客がいた。

「あ、コア。おはよう、髪型変えたんだね」

グランに何故か驚いているバーンとガゼル。

「何で朝っぱらからグラン達が居る訳?」

「居て悪いかな?」

「別に、それより今日何であんた達が本当にいる訳?」

「ほら、昔みたいに“4人”でサッカーしたいな〜って」

“4人”と言う所を強調するグランにコアとバーンとガゼルは言った本人であるグランを睨む。
コアはそれに参加するのは却下だ、皐月に交代しようと考えたが・・・出来ない!?コアの頭の上に?マークが出て来る、皐月と会話もできないし何でだろう?そう思って、グランに聞こうと思ったがやめておいた。

「で、チームどうするの?」

「コアも入ってくれるんだ!」

「暇だからね、それにレベルが上がってるあんた達のスペックを確認する事も出来るし」

「コアの口からそんな事が聞けるとはな〜、しゃあね!やるか」

「本当に珍しい事だな、あのコアの口からそんな事が言えるなんて・・・。私もやろう」

この二人が敵チームになったら、本当にサッカーでぶっ潰してやろうかな?コアはそう考えた。
そして、何とも小さい頃にやりそうなじゃんけんでチームを決めることに・・・。
決まったはいいけど、グランとチームなんて納得できないよ。

「何でグランなの?」

「えぇ〜、酷いな。コアと組めて俺は嬉しいよ」

まあ、宣言通りガゼルとバーンをぶっ潰せるならそれもいいかも。

「貴様とやるのか・・・チッ!」

「俺だってあんたとやるなんて負けたみたいなもんじゃねぇか!」

もうこれチームじゃないぞ、この二人は即に喧嘩腰になりながらお互いを睨んでいた。
デビルは・・・クララに渡しとこう、コアはクララにデビルを任せFWのポジションに就く。

「これ、本気でやるの?」

「ん〜〜、コアにとってはスペック確認なら本気は出さないでいいと思うよ。それじゃあ、試合開始」

グランの一言でコアはグランにボールを渡して試合はスタート。

「たっく、負けた試合かよ」

「貴様と組んだ時点でそうなるだろうな、まあ、私は勝つつもりだ」

「んなの俺もだよ!(これ以上・・・コアの泣いてる姿なんて・・・)」

〜ベンチでは〜

「あの4人の試合久しぶりに見た・・・」

クララの声に見ていたプロミネンスとダイヤモンドダストも口喧嘩をしながらも攻防を繰り返している自分達のキャプテンとコアとグランを見た。

「それに・・・コア、皐月があんなに笑ってる姿ってそれさえも久しぶりよ」

「でも、あの眼帯を着けているって事は・・・」

ヒートはその先の事を言わなかった、それは誰もが知っている結末を迎えてしまうからだ。
だが、グラウンドではまるで今自分達は敵ではない昔の頃の仲が良かったあの4人の楽しそうな表情でボールを蹴り合っていた。

続く

93:暁◆s2:2016/10/16(日) 21:32 ID:4hI

第69話久しぶり〜コア視点〜

「おかしいな、すぐに試合が終わると思ったのに・・・」

コアがそう言うと、ガゼルが無言でコアの頬を抓って来た。
痛い!!痛いですって!!コアはバシバシとガゼルを叩くと、ガゼルはやっとのこさ頬を抓るのをやめた。
グランとバーンを見れば、何とか笑うを耐えているのだろう、顔が引き攣っていた。
この野郎・・・。

「笑いたきゃ笑えば?二人にそんな度胸があるなら・・・」

「ご・・・ごめんって、二人のそのやり取り久しぶりに見たから・・・」

「そうそう・・・」

コアはイラッとしたので、近くに居たバーンの頬を抓った。
この野郎・・・バーンからギブアップの声が聞こえるが、コアはさらに強くする。

「痛い痛いって!!悪かったから!!」

「たっく・・・」

「まあまあ、それよりコア知ってる?」

「何が?」

「イプシロンが雷門に挑むんだって」

いや、何故コアに尋ねるんでしょうか?おかしいでしょ。

「あれ?反応が薄いね」

「それはそうでしょ?雷門に正体明かしてるんだし、何より此処に帰って来てる時点で敵だから」

「さすがコア」

褒められてるのかな?コアは首を傾げながら、もしイプシロンが負けた時の事を考えて見る。
もし、イプシロンが負ければ残るはマスターランクであるコア達だ、まあコアは負ける気なんて全然ない。
コアはそっと眼帯に触る、何でだろう?最初は不気味で愛おしいとさえ思わなかったのに・・・今では愛おしくて仕方がない物になってしまった。

「コア?」

「え?何?」

「あ、いや、ボケッとなんか眼帯触ってから」

「ごめんね、そう言えばイプシロンっていつ試合があるの?」

「え?ん〜〜、明日・・・だったかな」

「そう・・・(見に行ってみようかな)」

雷門が勝つかイプシロンが負けるかそれだけを見にだ、まあ、豪炎寺が戻って来なきゃイプシロンの勝ちだけどね・・・。
そして、マスターランクのキャプテンによる試合は引き分けとして終わり、コアは自分の部屋に戻ってベッドに寝転がった、明日・・・行ってみよう。
翌日、コアは雷門に居た頃と同じ服装をしながらエイリアボールで沖縄に向かう。
沖縄に着くと、コアはデビルを肩に乗せながら雷門の居場所聞こうと思った時だった。

『今から大海原中で宇宙人と雷門とのサッカーの試合が始まるぞ〜〜!!』

大海原中・・・此処からそう遠くないわね。
まあ、イプシロンの皆のとこに行った方が早いよね、これ。
コアはそう考えて、誰も来ない路地裏に入りまたエイリアボールでイプシロンの居る大海原中へ向かう。

〜大海原中グラウンド(皆月視点)〜

私達がイプシロンことイプシロン改に試合をしないと言ったその時だ。
上空からイプシロンとは違う真っ黒なエイリアボールがグラウンドに落ちて来た、砂埃に私達は顔を覆い隠した、砂埃が無くなり顔を上げるとそこには見た事ある人物が居た。

「「恋姫!/コア様!」」

「もう〜、デザーム達も酷いな〜。こんな楽しい事、どうしてコアに教えてくれなかったの?それに・・・円堂守率いる雷門イレブン・・・久しぶり!」

お姉ちゃん・・・。
目の前でニコニコと人良さげな笑みを浮かべているお姉ちゃんに私は数歩後ろに下がってしまう。
何故だろう?正体を明かした時のお姉ちゃんと全然雰囲気が違う、なんて言うか・・・怖い。

「あれが恋姫か?」

「正確に言えば、エイリア学園マスターランクのコアだそうだ。流石と言うべきか前と会った時より強さが滲み出ている」

ベンチで綱海先輩と鬼道先輩の話し声が聞こえた。

「なんて言うか・・・怖いですね。一緒に過ごしてきた恋姫先輩の時と全然違います」

「あぁ、でも!この試合で恋姫にサッカーの事を教えてやろうぜ!」

「「「おう!!!」」」

続く

94:暁◆s2:2016/10/16(日) 22:38 ID:4hI

第70話究極奥義〜コア視点〜

「ん〜〜、やっぱりベンチで見るのは最高だね。それにしても・・・負けた姿を晒すなんて・・・」

頭がおかしいのではないか?そう思ったが何も言わない事にした。
雷門の方を見れば、吹雪がFWからのスタートではなかった。
アツヤの事だろうな・・・、でも、コアはもう雷門に惑わされないって決めたんだ。
イプシロンからのキックオフからのスタート、さすがエイリア石の力をフルパワーで使ってるイプシロンだ。
浦辺をあっという間に抜き去って行く。

「前よりスピードも上がっていますよ!」

「メテオシャワー!」

必殺技の威力も・・・コアは大きな溜息を吐いた時、エージェントの姿が目に入った。
エージェント達の目の先には土方と・・・オレンジ色のフードを被った奴・・・。
まあ、それはそれでエージェントの仕事だしコアは気にしないでおこう。
コアがまたグラウンドに目を向けた時には、パワーが上がっているガイアブレイクが打たれていた。

「今です!円堂さん!」

(今・・・?)

「行くぜ、じいちゃん!究極奥義!!」

究極奥義!?完成したのか・・・確か、擬音語ばっかりで思い出せないや。

「正義の鉄拳!!」

円堂の右手と同時に黄色の大きな拳がボールを止めに入る、ガイアブレイクは究極奥義の正義の鉄拳によって点は入らなかった。
ふ〜ん、コアが見てない所で成長はしてるんだ・・・。
隣のベンチを見ると円堂の究極奥義を見て絶賛している、姉さんの顔は小さな笑みが浮かべられていた。
グラウンドではただ一人を除いて、皆の表情もやわらかい。
ただ一人・・・立向居勇気を除いて・・・。

「円堂先輩に負けてられませんね!」

「あぁ」

雷門の皆の勢いも増した、それからの雷門と言えばイプシロンの攻撃を封じた。
でも、デザームにとっての楽しみは・・・吹雪だ、いや正確に言えば吹雪の中に居る吹雪アツヤ。
だって、浦辺のシュートも興味がなさそうにして吹雪に興味を示している。

「気にするな、吹雪。お前は、お前らしいプレーをしろ」

鬼道の言葉に弱々しそうな顔をしている吹雪はお礼を言っていた、結構気に掛けてんだ。
だけど・・・ボールを持って上がると、吹雪の様子は一変した。

「初めからそのつもりさ!!」

コアはこの時に直感的に思った、『吹雪士郎と吹雪アツヤは壊れる』と・・・。
残念だな・・・吹雪と一度試合をしてみたかったのに・・・。

「何だ・・・今のは・・・?」

デザームの顔が変わった、何かを感じ取ったそんな顔・・・。
デザームだけでもいい、吹雪の事を誰か感じ取ってあげて・・・何故そう思ったのかコアには理解不能になってしまった、だけど、助けたいそう思えた。
そして、何回も何回もエターナルブリザードを打つ吹雪の技もデザームはドリルスマッシャーも出さなくなった。

「デザーム・・・、どうしたの?」

「いえ、少し感じたのです。何の感じだったのかは分かりませんが・・・」

コアはデザームの所に行き、そう訊ねた。
あ、審判には一時試合中断にして貰ってだ。

「そう・・・なら、聞くわ。その感じって言うのは覚悟?それともプレッシャー?」

「・・・どちらかと言えば少し難しいですね」

「分かったわ、エイリア学園のコアとして命じます!この試合、吹雪士郎を出さない様にしなさい!」

「「「「はっ!!!!」」」」

コアはイプシロン全員を集めてそう言った、イプシロンの子達は少しばかり驚いたがコアの意図が分かってか跪きそう言った。
吹雪・・・貴方には悪いけど、貴方には此処でゲームセットにさせて貰うね?

続く

95:ルナ◆Oo:2016/10/18(火) 14:06 ID:4hI

第71話崩れてしまった人格〜コア視点〜

コアがベンチに戻ると、試合は再開された。
雷門にボールが渡れば、イプシロンはすぐにボールを奪い、雷門のフィールドに上がって行く。
だけど、シュートをさせまいと雷門も全力で止めに入ってパスを回している。
一人を除いて・・・その一人が・・・アツヤ。

「エターナルブリザード!!」

「ワームホール」

それにデザームもドリルスマッシャーを出さず、アツヤが一度破ったワームホールを出してエターナルブリザードを止めた。
そして、またもやアツヤはイプシロンからボールを奪うとまたエターナルブリザードを打つ体制に入る。

「俺は、完璧にならなきゃいけないんだぁぁぁぁぁぁ!!」

完璧・・・ね・・・、完璧になっても得られない物もあるんだよ?士郎・・・アツヤ・・・。
何度目かのエターナルブリザード、そのエターナルブリザードはデザームがとうとう技を出さずに片手で止めて、氷は砕かれる。

「そんな・・・バカな・・・っ!?」

「楽しみにしていたのに、この程度だったとはな」

デザームはボールを外にだし、吹雪に背中を向け氷のように冷たい目でこう言い放った。

「お前はもう・・・必要ない」

デザームの一言に吹雪の顔がドンドン青ざめていく。

『必要ない?・・・士郎としても』

『アツヤとしても・・・必要ない』

『『じゃあ、俺は/僕は・・・!俺は/僕は・・・・!!なんなんだぁぁぁぁぁぁ!!!』』

ドサッという力の無い音が聞こえた、その音は吹雪が力の無く倒れ込むように落ちて行った音。
吹雪の周りに雷門の皆が集まってくる、デザームの方を見るとデザームはコクッと頷く。
これで吹雪はゲームセットになった、コアはもう一度イプシロンを集めこう言い放った。

「吹雪が居なくなった今がチャンスだ、エイリア学園は敗北は許されない!いいな!!」

「「「「はっ!!!!」」」」

吹雪を見れば、力の無くなった目をして言葉も発せなくなっていた。
まるで人形だ・・・。
姉さんは顔を歪ませながら、吹雪に代わって目金を入れて来た。
終わったね、この試合・・・。
吹雪が居ない雷門イレブンなんてあの時の雷門イレブンと一緒だ、まあ、豪炎寺が戻って来なきゃの話なんだけどね・・・。

「吹雪、お前は此処で見ていてくれ。俺達皆で、お前の分まで戦い抜く!」

円堂がそう言うと、コアと目が合った。
面白い・・・、でも、デザームを楽しませてくれる人って居るのかな?デザームって楽しませる人が居ないと潰しにかかるからね〜。
雷門イレブンを見れば吹雪の事情を知ってか弱音を吐かず勝つ事を目指していた。
それで・・・何人チームを離れたか・・・。
試合は再開され、雷門は吹雪の分まで攻撃をし尚且つ守っていた。

「ガニメデプロトン!」

「正義の鉄拳!!」

円堂が弾き飛ばしたボールはゼル達が拾い、ガイアブレイクを打つ。
それでも円堂は諦めずに止めていた、でも、トラップミスも目立って来ている。
それもそうだ、攻撃よりも守備を優先しているのは何よりも疲労が重なる。
それにこの試合では前線でボールをキープする人物が必要だけど、吹雪はこの通り何も発さない人形のようになっている。

「姉さん、この状況・・・貴方はどう対応する?」

全く・・・何処まで成長できたか見に来たけど、やっぱ吹雪が居ないと何もできないのね。
グラウンドに目を向けるが、全てのシュートはデザームによってすべて止められてしまう。
このまま見ていてもつまらないから・・・久しぶりにデザームを動かしてあげますか。

「デザーム、ポジションチェンジよ」

「分かりました」

「ポジションチェンジだと!」

コアの発言に鬼道の驚いた声が聞こえた。

「審判、デザームとFWになっているゼルをポジションチェンジさせるわ」

此処からが・・・イプシロンの本気だ、見せてあげなよ?君達の強さを・・・。

続く

96:暁◆s2:2016/10/18(火) 22:28 ID:4hI

第72話イプシロンのエースストライカー〜コア視点〜

「試合が止まっている時、審判に交代を告げ尚且つユニフォームの交代をすれば、ルール上は問題じゃない。これ宇宙人のコア達でも分かる事だから。まあ、これは滅多にない事らしいけど・・・」

デザームがFWのユニフォームに着替え終ると、コアの隣に来てゴールに居る円堂を指差して言い放った。

「あの男が居ない今、興味があるのはお前だ」

「俺・・・?」

「宣言する、お前の正義の鉄拳を破るのは・・・この私だ!」

デザームの宣言に円堂は目を見開いた、コアは適当に暴れていいとデザームに言ってベンチに座り、隣のベンチに座っている吹雪を見る、精神は崩れていてまともに話しかけても反応さえ示さないだろう。
あの時の・・・円堂みたいに・・・。
そして、デザームがFWでゼルがGKで試合再開となった。
鬼道がボールを受け取りキープするけどデザームが背後からボールを奪う。
さすが、イプシロンの“エースストライカー”・・・。

「なんてパワーですか!!」

実況さんはこれがゴールキーパーだとは信じられない!って言ってるけど・・・。

「あれ?コアがいつデザームはイプシロンの正ゴールキーパーって言ったっけ?」

そうコアもデザームもイプシロンの皆もそんな事一言も発してもいない。
そして、デザームはあっという間にゴール前。
本当さすがだよ・・・デザーム。

「覚悟はいいか?」

デザームはそう言うと、シュート態勢に入る。

「グングニル!」

「『正義の鉄拳』!ッ!なんてパワーだ・・・!(でも、じいちゃんの究極奥義が負ける訳がない!)」

「ふんっ」

「何!?」

さすがデザームのシュート技、宣言通りデザームは1回で正義の鉄拳を破って見せた。
雷門の顔は信じがたい光景を見て口が半開きだ。

「どう?イプシロンの“エースストライカー”の力」

「エース・・・ストライカー・・・?」

「あれ?コア・・・言ってなかったっけ?デザームの本当のポジションはFWで“エースストライカー”だって・・・」

コアの発言にまたもや雷門は驚きの表情を見せて、デザームを見る。
鉄壁は崩壊した、そこで前半戦終了となった。

「コア様・・・ガゼル様達には此処に来ることは・・・」

「言ってないよ、ただ興味本位で今回は見に来ただけだし・・・。それに面白い事が起きそうな予感がするからね」

「面白い事・・・?マキュア、分かりません」

「それは当然だよ、コアだって分からないもん。まあ、後半は皆の好きなように動きなよ。コアは命令とか出さないからさ」

コアはそう言うと、後半が始まろうとしていた。
デザーム達はすぐにグラウンドに行き、コアは一人エージェントを見ていた。
一体何を企んでいるのか?どうして土方とあのオレンジ色のフードを被った子を見ているのか気になった。

「まあ、後で聞けばいい話か。コアはこの試合を見ておこうかな」

今後マスターランクの敵になるなら・・・尚更ね。
そして、またデザームのシュートがゴールに入り2点目を取った。

「恋姫先輩!こんな事もうやめてください!!」

春奈がコアに向かってそう言う。

「そうだ!こんなサッカーに何の意味がある!!恋姫!!」

鬼道の声も・・・、あぁ、もうやめてよ・・・。
雷門の声がコアの耳の中に入っては頭の中でループして来る、コアは小さく舌打ちをして雷門を見る。

「恋姫?コアはマスターランク、恋姫なんて偽名に決まってるじゃん。デザーム、雷門を片っ端から潰していきなさい!!」

「承知しました」

〜皆月視点〜

「恋姫?コアはマスターランク、恋姫なんて偽名に決まってるじゃん。デザーム、雷門を片っ端から潰していきなさい!!」

お姉ちゃんの声がグラウンドに響く、どうして?お姉ちゃんならこんな事言わない筈なのに・・・。

「恋姫・・・」

「恋姫先輩・・・」

それにどうしてそんな悲しそうな顔でそんな事を言うの・・・?私には、お姉ちゃんが何考えているのか分からないよ・・・。

続く

97:暁◆s2:2016/10/21(金) 09:26 ID:4hI

第73話復活の爆炎・豪炎寺修也〜皐月視点〜

俺が目が覚めた時には周りは暗くて誰も居ない孤独の世界を表している黒い世界だった、あぁ、そうだった。
円堂達に正体を明かしてコアと交代しちゃったんだ、俺が一人ぼんやりとする頭で納得していると何処からか声が聞こえた、その声は悲鳴にも歓声にも近かった。

「何だ?」

俺が呟いた時、光の場所へ行ってみるとその中に映っていたのはボロボロにされていく雷門イレブンの皆に逆にイプシロンは勝ち誇った様な笑みを浮かべていて、FWを見れば治兄さん!!ベンチに目をやれば、吹雪が
力なくそして目に光がなかった。
俺が居ない間に何があったのかは分からない、けど、治兄さん達が居るって事は試合をしているのだ。
吹雪のとこに行ってやりたい、行ってやらなきゃ!そう思ったけど、俺に何ができる?裏切り者と分かった俺に・・・。

『そう、貴方は何もできない』

「誰!?」

『私だよ、私・・・』

「・・・俺?」

その声は聞き飽きてしまった自分の声で自分に言われたと思うと、ただ俺は何もできない奴だと分かった。
そうか・・・だから、誰も守れやしない・・・。
父さんも、ヒロト達も、晴矢達も、風介達も、治兄さん達も、リュウジ達も、姉さん達も、そして雷門の皆も誰も救えないんだ・・・。
それなら一層・・・俺なんて“イラナイ”。

『やっと絶望に堕ちてくれたね、皐月』

「俺は・・・イラナイ、なら、全部、全部壊す・・・」

〜一方グラウンドでは(コア視点)〜

何?心が苦しい・・・!コアは誰にも見えない様に呼吸を整える。
呼吸を整え終わった後、ケータイから連絡が入る。

「はい」

『コア姫様、申し訳ございません!豪炎寺修也を仲間に入れることが失敗しました』

「そう、なら・・・コア達が潰すまでよ」

コアは剣崎にそう言い電話を切る、剣崎が何か言っていたがコアは何も聞かなかった。
それにしても、よくやるよ・・・。
自分達の体を犠牲にしてまで点を入れさせないなんて、まるでジェミニストームと戦った時みたい。
そんな事を続けたせいで雷門はとうとう立ち上がれなくなってしまった、頑張った結果がコレ・・・。
弾いたボールはデザームの元へ転がって行く、これでもう雷門は勝てる確率を失った。
その時だった、コアの耳からこんな声が届いた“円堂!”と・・・。

「(究極奥義は未完成)ライオン・・・子供・・・、そうか!」

円堂は何かヒントを得たのかさっきとおんなじ体制を取る、けど、さっきとは違う気配を感じた。

「(そういう事だったのか、爺ちゃん!究極奥義が未完成って言うのは、完成してないって事じゃない!ライオンの子供が大きくなるように、急遽億奥義も常に進化し続けるって事だ!)うりゃぁぁ!『正義の鉄拳』!」

やっぱり・・・人は進化するのね、技と共に人は成長する。
それが円堂守・・・。
潰し甲斐あるじゃん・・・。
すると、フィールドの外に出たボールをオレンジ色のフードを被った子に行く。
そして、その子はフィールドに入ってきた、まさか・・・此処で来るとは予想だにしなかったよ。

「豪炎寺・・・修也・・・」

表情や顔を確認するのに時間なんていらない、それには雷門も同じでフードを取った瞬間皆分かったのだ。
彼が・・・彼こそが自分達が探していた豪炎寺修也なのだと。

続く

98:暁◆s2:2016/10/21(金) 09:54 ID:4hI

第74話ガゼル登場〜コア視点〜

「今更戻ってくるなんて、コアびっくり」

コアは目金と交代してフィールドに行こうとする豪炎寺にそう言った、豪炎寺は歩めていた足を止め、コアの方を見る、この目は嫌いだ。
何でもかんでも見破られそうで・・・。

「お前は雷門に何も感じなかったのか?」

「は?どういう意味?」

「お前は・・・本当にエイリア学園が正しいと思っているのか?」

豪炎寺はそう言うと、フィールドに入って行った。
そうなんの間違ってるなんて昔から分かっていた、だからって、どうなるの?逆らえって言うの?コアにはそんな事出来ないよ・・・。
皐月を守るならエイリア学園に入るしかなかったんだから・・・。
それに、豪炎寺修也が来た事でこの試合の勝敗は見えてしまった。
この試合は、イプシロンが負けるのだとそうコアは悟った、でもデザームは勝つ様子だった。

「また離れちゃうのね・・・レーゼ達みたいに・・・」

〜ベンチ(作者視点)〜

「夏未さん、秋さん、見てください!恋姫先輩」

「何が・・・ッ!」

夏未と秋は言葉に詰まった、なんとコアは一筋の涙を流していたのだ。
3人は何も言葉を発する事なくコアの涙の意味を理解した、コアはイプシロンが居なくなる事を悟ってしまったのだと・・・。

〜コア視点〜

そして、ゼルのワームホールを豪炎寺修也のパワーアップしたファイヤートルネードによって破られた。
デザームが次に興味を示したのは豪炎寺だった、デザームはGKに戻ると審判に言い、豪園児を指差してこう言った。

「そして、お前を止める!」

ねえ、デザーム・・・ううん治さん。
皐月の事を理解してくれてありがとう、コアは小さく呟いた。

「爆熱ストーム!!」

でも・・・皐月にはもう会えないよ・・・。
だって・・・。

「止める!必ず止める!『ドリルスマッシャー』!!」

この眼帯がコアと皐月を狂気を貰う事なんて最初から分かってたんだもん・・・。
コアがそう思った時、試合終了の笛が鳴り響いた。
姉さん・・・凄いよ、まさか貴方が豪炎寺を救うなんてさ・・・。

「デザーム・・・」

「コア様!申し訳ありません!!」

「いいの、貴方達の試合良かった。それに今まで皐月の事を理解してくれてありがとうね、“治さん”」

「「「「!!!!」」」」

コアがそう言うと、デザームは驚いたような顔をしてコアを見ていた。
すると、円堂がこちらに近寄って来た。

「地球では、試合が終われば敵も味方も関係ない。お前らがやった事は許せないけど、俺はサッカーの楽しさをお前達に分かって欲しいんだ」

円堂・・・。
デザームは少し躊躇ったが円堂の笑顔でデザームもつられて笑顔になり、次は必ず勝つとそう言い握手を交わそうとした時だ。
空からその握手を邪魔させようと降り立った奴が来た、見なくても分かるよ、この光でさ・・・。

「ガゼル・・・」

「ガゼル様!」

そこから現れたのは冷気を纏いながら現れたダイヤモンドダストのキャプテンのガゼルだ。

続く

99:暁◆s2:2016/10/22(土) 00:06 ID:4hI

第75話ダイヤモンドダスト〜コア視点〜

「私はマスターランクチーム『ダイヤモンドダスト』率いるガゼル。君が円堂か・・・、新しい練習相手が見つかった。今回の件で、イプシロンは完全に用済みとなった。それに・・・コア、君もいつまで雷門に未練があるんだい?」

「別に未練なんてないわ、今日はたまたま興味があってこの試合を見てただけ」

コアがそう言うと、ガゼルは目でこっちに来いと訴えて来た。
あ、これガゼルに怒られるパターンだ。
こうなるなら誰かに言って試合を見に行けばよかったよ、コアは一人後悔しながらガゼルの隣に行く。
ガゼルは右手を上げ、イプシロンを見定めると右手を下げた。
水色のボールはイプシロンに向かって飛んでいき、水色の光を発しながらイプシロンはエイリア学園へと瞬間移動をした、コアとガゼルもそれに紛れてエイリア学園に帰って行く。
ガゼルはこう言い残して・・・。

「円堂守、君と戦える日を楽しみにしてるよ」

〜エイリア学園〜

只今、グラン、バーン、ガゼルの三人の文句と説教を同時に聞いている。
わぁ〜やだやだ、コアは半ば聞いてるふりをしながらデビルの背中を撫でていた。

「まあ、いいや。コア、今度から誰かに行って何処かへ行ってよ?」

「は〜い」

グランに言われ、コアは適当に返事を返した。
でも、ジェネシスの称号を得られるチームは1チームだけ。
コアか、グラン率いるガイアか、バーン率いるプロミネンスか、ガゼル率いるダイヤモンドダストかこの中から選ばれる。
だから、これ以上・・・仲間ごっこはしちゃいけない。

〜その頃の雷門では(皆月視点)〜

「恋姫・・・」

「ガゼルはマスターランクと言っていた、つまりコアとは同等のランクだな」

「これで残るチームはジェネシス、プロミネンス、ダイヤモンドダスト。そして・・・」

秋先輩の言葉で雰囲気は暗くなって行く、つまり、コア・・・お姉ちゃんも入って居るのだ。
ヒロト、晴矢、風介、お姉ちゃんの誰かと試合をしなくていけない。
だけど、エイリア学園では敗北は許されないそれを目の前で知らしめられた、治兄ちゃんも・・・緑川と同じように追放されたのだから。

「もし、恋姫と戦う事になった時は・・・」

「その時はお互い敵同士なんだよな・・・」

「でも、ちょい待ち」

「どうしたんですか?浦辺先輩」

「恋姫の顔・・・ごっつい寂しそうな顔してたんや。なんか、誰かに助けてを求める様な顔やったわ」

誰かに助けを求める・・・。
そんな言葉をずっと考えながら、今は夜。
そう言えば親に捨てられた時もお姉ちゃんとこうやって星を眺めては、星座の事や月の事をいっぱい話していた、だから誰よりもお姉ちゃんは星が好きなのだと分かった。
それはサッカーだって同じだった、お姉ちゃんは私よりサッカーはすごく上手くてよく父さんにも褒められていた。

「ロリポップヒップホップ・・・」

この技はお姉ちゃんが私のイメージに合わせて作ってくれたドリブル技だ、だから、お姉ちゃんと試合をする日になったら使うとそう決めた。
私は1人深呼吸をして寝ようとした時だった。

「強さと引き換えに何かを失った気がする・・・」

「そうか・・・」

何か・・・か・・・。

〜エイリア学園(コア視点)〜

「ガゼルってさ〜、円堂と戦うつもりなの?」

会議の途中ふとコアはガゼルに向かってそう言うと、グランとバーンとガゼルの目つきが変わる。
ありゃ・・・これ、言っちゃいけなかったかな?コアは3人を見ながらそう思った。

「あぁ、それがどうしたんだ?」

「別に♪ただ・・・、忠告がてらにさ言っておくけど・・・ガゼル達の試合嫌な予感するよ。先に帰るね〜」

コアはガゼルに向かってそう言い、自室へと帰って行った。

続く

100:暁◆s2:2016/10/22(土) 17:05 ID:4hI

季節編HAPPY HALLOWEEN!〜コア視点〜

「何この服?」

「何って、仮装用の服」

そりゃ見ればわかるって、コアは目の前に押し付けられた服を見る。
うわ・・・この服、露出高くない?肩も見えるし・・・足も見えるよ・・・。
そして、何故コアの部屋が女子の更衣室みたいになってるのかな?コアが大きな溜息を吐いていると、キーブがこっちにやって来た、キーブの服を見れば魔女・・・似合ってる・・・。
元々スタイル良いもんね・・・。

「何・・・ですか・・・?」

「何って、コアも着なきゃ!」

「え?いや?コアは部屋で「ウルビダ〜」う”!」

「何だ?」

「コアの着る服手伝って」

誰も参加するとは言ってないとキーブに言おうとするが、目の前にウルビダが現れて言うにも言えない。
そして、コアは無理矢理仮装を着せられ絶叫しそうなくらい恥ずかしいです・・・今・・・。
ウルビダの仮装?ウルビダの仮装はね・・・ドラキュラ、すっげー似合ってるんだけど。
コアの仮装何て・・・コアの仮装何て・・・。

「終わった〜?」

「えぇ、ちょうど終わったわよ」

「ほら、行くぞ。コア」

もう何も言いません。

〜食堂〜

最悪最悪最悪・・・コアは1人皆と離れた所でそう思っている。
え?コアの仮装?それはね・・・露出度高めのアリスの格好、何か服は黒いけど・・・。
それを見たバーンは何か爆笑されたし・・・、あ、爆笑したバーンはこの後きっちりボニトナ、バーラ、レアンと言う女の子達を敵に回して怒られていた。

「何この服?まあ、デビルも楽しんでるからいいけど・・・」

コアは皆と離れた所でジュースを飲んだ、バーンとガゼルが狼男って言う線はなかったな〜、うん。
グランはウルビダと同じドラキュラ、似合い過ぎでしょ?コアなんて・・・はずかs区手今ここで死んでも構わないんだけどな〜。

「はあ〜「どうしたの?コア様?」ヒート・・・」

「バーンが笑った事なら俺から謝りますよ」

「いいのいいの、元々コアってボーイッシュな服ばっかだったし、バーンが笑うのも無理ないって」

「似合ってますよ?レアンから聞きましたけど、そのイメージってアリスみたいですよ」

だろうね、でも・・・何で服の色は黒なんだ?コアの好きな色だって事はレアン知ってたのかな?いや、黒猫に黒い服着てたら分かるか。

「ヒートは・・・猫?」

「はい、似合ってますか?」

「うん、似合ってるよ。なんて言うか・・・チェシャ猫みたい」

「アリスに出て来きますもんね、それならアリスも一緒に参加しませんか?」

ヒートはそう礼をして、コアに手を差し伸べた。
コアはびっくりしたけど、たまにはこんなパーティーもいいかなと少し思いヒートの手を取る。

「やっとコアも参加する気になったんだっぽね」

「別に!ただまあ・・・こう言うのもいいなって思っただけだし!」

「意地は良くないわ」

雪女の仮装をしているクララに言われて、コアは意地を張ってないと言っておいた。
だいたい誰なのかな?この露出度高い服にしたのは・・・!コアはそう思いながら、皆を見る。
まさか・・・皐月がまた余計な事でも言ったのか!まあ、別にいっか・・・。
コアはそう思い、レアンに渡されたカップケーキを見て一口だけ口に運ぶ。

(あ・・・美味しい・・・)

負の感情のコアがこんな楽しい思いなんてしていいのかな?

続く

101:暁◆s2:2016/10/22(土) 18:30 ID:4hI

季節編HAPPY HALLOWEEN!〜コア視点〜

「トリック・オア・トリート」

急に狼男の仮装をしているガゼルがそんな事を言って来た、?マークが出る。
いやいや急に何だ、そして、なんだその手は・・・。
コアは疑心しながらガゼルと差し出されているガゼルの手を見る。

「何?急に・・・」

「お菓子」

「は?」

「君の耳は悪いのか?お菓子をくれと言ったんだ」

其処は聞き取れてます、コアが知りたいのは何故お菓子をくれと言っているのかだ。

「ごめん、今持ってない」

「そうか・・・なら、悪戯だな」

「悪戯って何するの?」

コアがそう言うと、ガゼルは急に抱き着いてきた。
急な事でコアの思考回路は追いついていない、此処が廊下で本当に良かった、食堂とか皆が居る場所でやったら1ヶ月は絶対ネタにされる。

「悪戯・・・」

「悪戯にしては軽くない?」

「皐月に戻ったな」

「あ、バレた?」

〜皐月視点〜

「と言うか、急に抱き着くな!びっくりするわ!」

俺はアリスみたいな服を着ながらくっ付いてる風介を見る、風介はお菓子をくれるまで離れないと断言した。
あのクララ達を敵に回すのでやめてくれないか?本当に・・・。

「お菓子欲しいの?」

「あぁ・・・、君が作った奴」

「何で知ってんだよ!」

「毎晩毎晩お菓子を作って居ればバレるに決まってるだろう」

風介はそう言うと、俺の服を掴みながらトコトコと歩く。
そう言えば、小さい頃から風介は俺にくっ付いていたっけ?理由を聞けば、離れたくないからと言う理由らしい。

「可愛いな、その仮装」

「バーンと同じなのが気に食わないが」

「いいじゃん、風介も気に入ってんでしょ?」

「うん・・・」

俺に寄りかかって来る風介の頭を撫でてやると、風介は嬉しそうな顔をしてさらに寄りかかって来た。
たっく・・・いつまで経っても風介は風介だな、風介は周りには冷静を装っているが本当は寂しがり屋で俺と居る時だけ甘えたりとしている。
これもその一つだ・・・、まあ、俺にしては別にいいんだけどね。
弟が出来たみたいで妹はいるけど・・・。

「可愛い弟みたい」

「私は君と同い年だ」

「あはは、ごめんって。拗ねんなって」

俺はポンポンと風介の頭を軽く叩く。
ムッとした風介は急に止まったかと思うと、俺の首に顔を埋めて来た。
その瞬間に何かチクッとした痛みがしたが、その痛みもすぐに消えた。
風介は俺から少し離れると急に絆創膏を出すは、俺の首筋に貼って来た。

「急にどうしたんだ?」

「絶対絆創膏を捲るな、いいな?」

「はいはい」

でも、これこそが風介のトリック・オア・トリートかもしれない。
だって・・・絆創膏を貼った理由は風介のキスマークがついているから、それを知るのは風介と俺だけ。

続く

102:暁◆s2:2016/10/27(木) 15:44 ID:4hI

季節編HAPPY HALLOWEEN!〜皐月視点〜

「ハロウィンも大詰めだな、そろそろ」

俺は部屋に籠りながらそう言った、膝を見れば膝の所で丸くなって眠っている魔女の帽子とマントで仮装しているデビルがぐっすりと眠っている。
ふぅ〜、体がクタクタだよ・・・。
俺はデビルを猫用のベッドに置いて、自分もベッドに寝ようとした時だ。

「皐月〜」

「んだよ、ネッパー」

「何やってんだよ?姿がないから探したぜ」

「俺寝る」

「早ッ!」

俺が布団を被ろうとした時、簡単に剥ぎ取られた。
この野郎・・・、俺はジトッとした目を親友である夏彦を見る。

「たっく、まあいいや。俺も疲れたし」

「って言うか何で俺の部屋で寝んだよ、意味分からん」

「減るもんじゃねぇだろ、あ、言い忘れてた」

「何を?」

「ほれ」

夏彦は無愛想な顔をしながら投げ渡して来たのは、板チョコ。
こいつ・・・何でチョコなんか持ってるんだよ?俺が不思議に思っていると、ハロウィンだからかと納得した、だって夏彦がこうやって誰かにあげるのって珍しいんだよな〜。

「あ、美味い」

「太「あ”ぁん?」悪い」

「なら、俺もあげるよ。ハッピーハロウィン」

「お前が言えば寒「何か?」何も」

俺は所々のネッパーの言葉を遮って、ポッキーをやる。
チョコ味ですけどね、本来なら悪戯も仕掛けたいですがねお菓子貰ったからさ。

「そうだ」

「何だよ、今度は」

「時期は早ぇけど、ポッキーゲームしないか?」

「ぶッ!!ふざけんなッ、んな恥ずかしいゲーム誰が!!」

「あ、棄権なら俺の命令に従って貰うからな」

「はあ!?」

ぜってーそれは嫌だ、と言う事で売り言葉に買い言葉で俺は夏彦と時期が早いポッキーゲームをする事に。
後、誰か来るのは嫌だからドアをロックしておく。

「本当にやんのか?」

「今更やめんのかよ「やめねぇよ!」そうこなくっちゃな」

お互い端をかじるとゲームはスタートなのだが、俺は一向に進めてない、いや進められない。
だってさ、あれだよ?夏彦の顔が目の前にあるんだよ?夏彦それを余所にサクサクと言う音共に進んでいる。
顔が目の前に来るとさすがの俺でもびっくりして、ポッキーを離す。

「はい、皐月の負けな」

「あ”!」

「んじゃ、悪戯って訳で・・・」

「な・・・!その服は絶対着ないからな!!」

「さっきポッキーゲームで負けたの誰だっけかな?」

痛い所を衝く夏彦に言い返せない、仕方なく俺は夏彦に手渡された服を見る。
うわ・・・何だこのミニスカートのメイド服、着てみたはいいが凄いスースーする。

「で・・・出来たぞ」

「案外似合ってんな」

「案外は余計!なあ、もう着替えていいか?なんか落ち着かない」

「ん〜、もうちょっと待て!」

「えぇ〜、もう無理ってうわぁ!」

俺の今の現状ですか?夏彦の膝に座っている状況、それもお互い顔が見える。
バンダナで瞳の奥は分からないけど・・・こいつも成長してるんだな〜。
恥ずかしさの余りに俺は夏彦の首に顔を埋める。

「どうしたんだよ?」

「恥ずいんだよ!お前の顔・・・、その・・・真っ直ぐ見てたら」

「ふ〜ん」

夏彦がそう言うと急にまた俺とまた向い合せみたいになってる、もう死にたいんだけど・・・俺。
俺がそう思っている時に、夏彦は俺の耳元で何かを呟き頬にキスを落とした。

『ハッピーハロウィン、皐月』

終わり

103:暁◆s2:2016/10/27(木) 21:34 ID:4hI

第76話忠実なるロボット(コア)〜皆月視点〜

沖縄を離れて稲妻町に向かうキャラバンの中では、お姉ちゃんの話題で沢山だった。

「恋姫先輩、何だか怖かったですね。まるで何もかも捨てたような目もしてました」

春奈ちゃんの言葉に、綱海先輩は確かにと小さく呟いた。
でも、私はそれだけじゃないかった、何だか泣いてる様にも見えた。
そして、やっと稲妻町に着くと円堂先輩は大声で帰って来たぞー!と伝えた。
だけど、此処で問題なのだが綱海先輩をはじめ遠くから来た人もいる。
私はキャラバンの中とかで寝れるけどね、だけど、此処が円堂先輩の良い所でもあるのか皆泊めてやると笑顔で言った。

「皆さん笑顔ですね、?吹雪先輩」

吹雪先輩に話していると、吹雪先輩は何かを感じ取る様に上空を見る。
私も上空を見ようとした時、上から降ってきたボールは水色の閃光を放った、その色は見た事がある。
風介だ・・・。

『雷門イレブンの諸君、我々ダイヤモンドダストはFFスタジアムで待っている。来なければ・・・黒いボールを無作為にこの東京に打ち込む』

(無作為・・・!?)

その言葉を聞いて私の頭の中には黒いボールで東京が滅茶苦茶の姿が浮かぶ。
そして、私達はFFスタジアムに向かった、風介・・・覚悟しててね。
FFスタジアムに着き、私達は姉さんの話を聞いていた。

「相手がどんなチームか、全くの謎よ。どのような攻撃をしてくるか分からない、豪炎寺君、早速だけどFWを任せるわ。死神屋さんはベンチよ」

「「はい!!」」

「豪炎寺君は間違いなくマークされるわ、彼にボールを回す事も大事だけどチャンスがあればどんどんゴールを狙いなさい!」

「「「「はい!!!!」」」」

私は最初ベンチか・・・、まあ、豪炎寺先輩が居れば大丈夫だろう。
私はそう信じる、すると、豪炎寺先輩と目が合いお互い頷き合った。
隣のベンチを見てみるが誰もやって来ない、それには壁山君と目金先輩も話していたが、目金先輩と来たら自分の力に恐れをなしたと胸を張っている、いやいや貴方には多分誰も恐れてませんって。
私が少し呆れていると、あの時と同じ水色の閃光が放たれる。

「フッ」

「「ひぃぃぃぃ!!」」

今更驚く壁山君と目金先輩。

「マスターランクチーム『ダイヤモンドダスト』だ」

冷気を発し、そしてチームの誰もが不敵な笑みを浮かべている。
正直に言えば怖い・・・。

「マスターランク・・・やっぱり、恋姫と同じ・・・」

「君達の言う恋姫はそろそろ居なくなる」

風介の発した言葉に私達は?マークを浮かべる、そろそろ居なくなる?どういう意味なんだろう?それには風介も呆れた様子で私達にこう言った。

「言い方が悪かったようだね、君達が言っている倭国恋姫の人格は無くなると言っている。無くなれば、エイリア学園に忠実になる、“人間の感情”に“人格”を捨てるんだからね」

「ッ!どうして・・・どうして、そんな事が出来るんだ!!恋姫はお前達の仲間じゃないのかよ!!」

「仲間?バカな事を言うな、彼女はジェネシスの称号を争う敵でしかない。まあ、それは良いとしよう。円堂守、君に凍てつく闇の冷たさを教えてあげるよ」

「熱いとか冷たいとかどうでもいい!サッカーで町や学校を壊そうとする奴らを俺は許さない!そして、お前達を倒して恋姫を取り戻す!!」

円堂先輩の言葉にダイヤモンドダストの子達はクスクスと笑う、浦辺先輩は何がおかしいのかと大声で言うとクララが口を開く。

「もし、私達が勝ってもコア様は貴方達の所には戻りませんよ。それはイプシロン戦で証明された筈ですがね・・・」

「そういう事だ、まあ、精々頑張る事だね」

風介達はそう言ってベンチに行ってしまう、だけど、風介は私を見るとキッと私を睨んで試合の準備をし始めた、絶対勝って見せる!私はお姉ちゃんを取り戻す!私は心にそう決めた。

続く

104:暁◆s2:2016/10/28(金) 09:41 ID:4hI

第77話現れた神と舞い降りた白猫の舞姫〜コア視点〜

「ふわぁ〜」

コアは観客席に座りながら大きな欠伸をする、バーンとグランからガゼル達ダイヤモンドダストが雷門と試合をすると聞いて、コアは見に来ている。
白猫の舞姫さんは今回はベンチか・・・、案の定吹雪もベンチだしね。
楽しくなさそうな試合だ・・・、まあ、豪炎寺が入ってるだけでもマシか・・・。

「あれ?コア、来てたんだね」

「コアが居て悪い?グラン」

「いや、デビルは寝てるんだね。最近よく寝るね〜、それにしてもガゼルってばさすがだね。」

「あぁ、早い指示に行動。さすがダイヤモンドダストのキャプテンね」

「けっ」

コアの言葉にグランの隣に居るバーンは機嫌を悪くした、あんたもあんたで良いキャプテンだと思うけどね。
ダイヤモンドダストのスピードや行動に惑わされないのは精々コアか白猫の舞姫となった皆月だけ。
皆月がその異名を隠すのには理由がある、まあ皐月もその異名を隠すにはちゃんとした理由がある。
それは『自分達が猫の力を借りないと何もできない』そう思われない為に、自分達が誰かに勝ちたいと思った時しか使わないと約束した。

「つまらん試合だ」

「バーンに同意」

バーンの言葉にコアも同意だ、だってさ、今の流れはダイヤモンドダスト。
つまらな過ぎて欠伸が出そうだ、出たけど・・・。

「どうかな?見ててよ、円堂の熱さが分かるから」

唯一楽しんでるのはグランだけ、円堂の熱さは雷門の潜入時によく見ていた。
だから、知っている。
だから、つまらないのだ。

「きゃあぁぁぁぁぁぁ!」

「!リカ!!」

悲鳴で我に返り、観客席から立つとゴッカのフローズンスティールで足を押さえているリカが目に入った。
リカの元に行きたいけど、行けない・・・。
自分はエイリア学園の者だと明かしたではないか、今更行ってどんな顔をして会えばいいのだろう。

「それが闇の冷たささ」

ガゼルの吐き捨てるような言い方に何故か無性に腹が立った、謝ればいいのにそう心が言っている。
だけど・・・もう遅いんだよ。
試合に目を向ければ、ガゼルのノーマルシュートを塔子と壁山が止めていたが、二人で止めるので精一杯。
コアと戦っていれば、塔子と壁山は大怪我は間違いない。
そして、ボールは観客席に・・・。

「ぇ・・・!」

だけど、ボールはグラウンドへ戻って行く。
同時に誰かが空から華麗に着地する、その人物にコアは見覚えがあった。
そう、FF決勝戦で雷門の対戦校だったキャプテンだ。

「アフロディ・・・」

雷門の皆は驚きで開いた口が塞がっていなかった、それはそうだ、相手は神のアクア使ってサッカーを汚したのだから。
でも、何だろう?初めて見た時より何故か悪い気配が全然ないし、その反対で誰かの助けになりたいと訴えているように見える。
とりあえず、会話を盗み聞きしますか。

「また会えたね、円堂君」

「・・・何し来たんだ?」

いつになく真剣な円堂、あんな円堂を見るのはコアは初めてだ。
それはそうか、試合は見たけど円堂にとっても見ていた人にとっても良い思いでなんて何一つない。

「戦う為に来たのさ、君達と・・・」

「ッ!!」

円堂はアフロディを睨む、だけど、アフロディの言葉から出たのは驚きの言葉だった。

「・・・君達と共に、奴らを倒す!」

「何っ!?」

まあ、びっくりだ。
コアがもしあの場に居たら理由を聞いてたね、うん。
そして、姉さんは足を負傷したリカを交代してFWにアフロディをそして土門に代わって皆月を入れて来た。
だけど、グラウンドに来た皆月の様子が違った。

「出たね、白猫の舞姫さん」

「何か言った?コア」

「べ〜つに!」

見せてよ、君が成長した実力を・・・。

続く

105:暁◆s2:2016/10/28(金) 10:19 ID:4hI

第78話新たな力〜皆月視点〜

私は覚悟を決めた、風介に私の覚悟を見せてやろう。
だから、ずっと嫌っていた異名を使おう、膝に座っているムーンを肩に乗せて姉さんを見る。

「監督・・・私を出させてください!」

「・・・分かりました」

姉さんは私が何をするか理解したのか頷き、土門先輩と代わった。

「頼むぜ、皆月!」

「はい!」

土門先輩と交代し、グラウンドに入る。
風介達を見れば、睨んでいて今にも文句を言われそうな状況だったけど、私は負けない様にニコッと笑い、自分のポジションに就く。

「皆月、ムーンを乗せて大丈夫なのか?」

「はい!大丈夫ですよ!アフロディ先輩、よろしくお願いします!」

「あぁ」

私はポジションに就き、風介を見る。
風介は前髪を弄りながら、アフロディ先輩に向かってこう言い放つ。

「世宇子中の敗北者か・・・、人間に敗れた神に何が出来る?そして、お前達が出るとはな・・・」

「・・・私達が出て、何か問題でも?」

「いや、君だけは私は許さない。皐月を傷つけた君だけはね・・・」

ガゼルはそう言った、見せてやる!コアはそう決めた。
お姉ちゃんを傷つけたのは確かに私だ、でも、本当にそうなの?私だけがお姉ちゃんを傷つけたの?風介、よく考えてよ。
そして、試合は再開。
上手い具合にパスをカットするけど、皆はパスをアフロディ先輩に渡さない。

「やっぱり・・・まだ・・・」

信じ切れていない・・・、私はムーンと顔を見合わせる。
そして、ダイヤモンドダストのカウンター攻撃で風介のノーマルシュートを円堂先輩はガッチリと止める。
さすが、円堂先輩!私も頑張らくちゃね。

「やるじゃないか。だが、チームはかみ合ってないようだ、崩すのは容易いな」

確かに・・・疑念と言う感情はアフロディ先輩に向いている、だからこそ、パスも回せない。

(お姉ちゃんならこの時どうするだろう・・・)

お姉ちゃんなら、どうしてただろう?そして、私はある事に気が付いた。
私は自分が困った立場になると絶対お姉ちゃんに力を貸して貰っていた、それじゃあダメなんだ。
自分で考えて行動しなくちゃ!私はいつもお姉ちゃんに頼ってた、だから、自分の思い通りのゲームメイクも出来なかった。
そして、遠いぞ!と綱海先輩の声で我に返る。

「やばい!」

私も走るが間に合わない、そして、風介の指示で綱海先輩は囲まれてしまった。
だけど、綱海先輩の行動に雷門の動きは変わる。

「へっ!ちょうどいいぜ、アフロディ!!」

「!・・・行くよ」

やっとパスがアフロディ先輩に回った、私も同時に上がる。

「お手並み・・・拝見だな」

ガゼルの言葉に徹と愛がアフロディ先輩を止めに入る、だけど、此処でアフロディ先輩の技が出る。

「ヘブンズタイム!」

アフロディ先輩のヘブンズタイムで動きが止まる、そして、愛と徹を抜き、また色を取りも出した。

「「キャア!/ウワァ!」」

「堕落したものだ、君を神の座から引きずり下ろした雷門に味方をするとは・・・」

風介が立ち塞がって、アフロディ先輩にそう言う。
アフロディ先輩は気にする様子もなくこう言った。

「引きずり下ろした?違う!彼らが、円堂君達が僕を悪夢から目覚めさせてくれた・・・新たな力をくれた!」

「君は神のアクアがなければ・・・何もできない!」

「そんな物・・・必要ない」

アフロディ先輩は私にパスを回す、そして、風介を抜いたアフロディ先輩に私はまたパスを回す。
そして、新たな力を打つ。

「ゴッドノウズ!」

続く

106:暁◆s2:2016/10/28(金) 11:29 ID:4hI

第79話絶対零度の闇と狂気の赤〜皆月視点〜

「ゴッドノウズ!」

パワーアップをしたゴッドノウズが一角が居るゴールに向かう、これが・・・円堂先輩によって出来た新たな力・・・凄い!私はそのシュートを見て興奮した。

「うわぁぁぁぁぁ!!」

ゴールが決まって、先制点は雷門が取った。
アフロディ先輩はこちらに来ると、ニコッと優しい笑みで微笑み、私も笑みを返す。

「昔は昔!今は今だって訳だ!」

「いいぞ!皆!!このユニフォームを着れば、気持ちは一つ!皆で同じゴールを目指すんだ!!」

「「「「おう!!!!!」」」」

「やるじゃないか、これが雷門と・・・円堂守と戦って得た力だと言うのか・・・。叩き潰してやるよ!」

完全にキレている風介に円堂先輩達は気づいていない、そして試合は再開。
立向居君が上がった時、風介の手が上がる。

「見せてやろう・・・・絶対零度の闇を!!」

「ッ!立向居君、こっちにパス!」

「え!は「フローズンスティール!」うわぁ!!」

パスを回そうとした立向居君に寒太郎がフローズンスティールでボールを奪う、そして超ロングパスで風介に渡る、これはヤバい!私はそう直感した。
風介の技はエイリア学園でどれ程強化されたか・・・私はこの目で瞳子姉さんと見た事がある。

「ノーザンインパクト!!」

「『正義の鉄拳』!くっ・・・うわぁぁぁ!!」

究極奥義が破られた、進化した正義の鉄拳を破ってボールがゴールに突き刺さる。
点は1−1、そこで笛が鳴った。

「この程度とは・・・がっかりだね」

そう吐き捨てる風介はダイヤモンドダストに戻って行った、そして前半は幕を下りる。

〜ベンチ(ガゼル視点)〜

ベンチに戻って来ると、デビルを肩に乗せるコアがニコニコと笑って立っていた。

「機嫌悪そうだね」

「君のせいでね、一体何の用だ?」

「バーンとグランが連れて来いって」

コアの笑顔でグランとバーンに何言われるか予想がついてしまう、私は軽く舌打ちをして案内するように言った、チームの皆は心配するがこれは私の問題だ。
私はコアの後に付いて行くと、壁に凭れているバーンとグランを見つけた。

「互角ってんのは恥ずかしんじゃねぇの?」

壁に凭れて私にそう言い放つバーンに言い返す言葉もない。

「勝てるよね?円堂君に・・・」

グランの言葉とバーンの言葉で私の押し殺していた怒りが湧く。

「私は負けない!あいつにも絶対に・・・!ダイヤモンドダストの名に懸けて!!」

「コアから何か言う事ないの?」

「・・・狂気」

「え?」

「あ、いや、何もないよ!」

コアの慌て様に私とグランとバーンは首を傾げた。
私はベンチに戻ろうとした時、ふとコアを見た時、コアの体に異変が起きたと分かった。
何故分かったかはコアの目は・・・あの金色の瞳じゃなく“赤色の瞳”になろうとしていた。

続く

107:暁◆s2:2016/10/28(金) 13:51 ID:4hI

第78話そう思っているのか?〜コア視点〜

その後、ガゼル達の流れは悪い方向へと流れていく。

「同点になったね」

「このまま終われば、あいつらはジェネシス候補から落ちちまうな」

冗談めいて言ったのかそれとも本気で言ったのか分からないが、バーンはそう言った。
グランもまたそうだねと笑顔で言った、この二人は何とも思ってないの?レーゼ達やデザーム達みたいにガゼル達も追放されると言うのに、それにそろそろレーゼ達の特訓も終わっても良い頃だと思うのに・・・。
コアが大きな溜息を吐いた時、また目の前が真っ赤になった。

(何なのよ、これ・・・!)

コアは何度も瞬きをしてやっと普通の景色が見れた、さっきもガゼル達が話している時に目の前が真っ赤に染まった。
一体なんなんだろう?この眼帯のせいかな?狂気を集めるって言うのはもう分かったけど・・・。

「ダメだ!ペナルティエリア外だぞ!!ハンドになる!!」

鬼道の声でコアはまた試合を見る、ゴールはがら空きだ。
これって・・・どうぞ、点を入れてくださいって言ってる様な気がするんだけどね〜。
ガゼルのノーザンインパクトが徐々に円堂に向かう、これで終わりかコアはそう思って本部に帰ろうとした時だった、目に入った。
何と、あろうことか円堂はヘッドでノーザンインパクトを止めようとしていた。
無理に決まっている・・・コアは今度こそ帰ろうとした時、グランとバーンの驚いた声が聞こえた。
もう一度グラウンドに目を移すと、今度こそコアも驚くような光景が目に入った。

「ガゼルのノーザンインパクトを・・・止めた!?」

コアがそう言ったと同時に笛が鳴り響く、そしてダイヤモンドダストは此処で用済みになる事が確定された。
同点・・・それも2−2のだ。

「グラン、何処行くの?」

「ガゼルの所さ、コアも行く?」

「・・・そうさせてもらうわ」

コアはグランの後に付いて行き、ガゼルの所に行く。

「そこまでだよ、ガゼル」

「ヒロト!それに・・・恋姫」

円堂の言葉に雷門全員もグランからコアに移る。

「恋姫・・・」

「何?前も言ったけど、コアは恋姫って名前じゃ「お前、本当にこのままでいいと思ってんのか?」!」

綱海の言葉に頭を掻いていた手を止める。

「あんたに何が分かる訳?」

「あぁ、分かるさ。あんたがこの方法が間違ってるって思ってる」

「バカ言わないで、そんな事否定しているならコアは自分自身を否定してる」

本心をバラしては終わる、コアの頭の警告音がそう鳴り響く。

「恋姫、あんたホンマに雷門に戻らへんの!?」

「ッ!」

「恋姫先輩!私、恋姫先輩が戻って来るって信じてますよ!小暮君だって!」

やめてよ・・・、コアはそう言おうとした時その場が凍りついた。
後ろを振り向けば、ガゼル、グラン、バーンそしてダイヤモンドダストの皆が雷門を氷より冷たい目で睨んでいた、それには言葉を出し掛けたコアも口を噤む。

「コアを仲間として思う気持ちがあるなら、コアをこれ以上傷つけないでくれるかな?」

「ふざけるなよ!お前らが恋姫を傷つけてるじゃねぇか!!」

土門の怒鳴り声が聞こえる、仲間と思っていてくれている本当は有難うって言ってエイリア学園に帰りたい。
でも、そんな言葉を言えばコアは皐月も救えずに捨てられる。

「それじゃあ、またね。円堂守」

「恋姫・・・!!」

コアは最後にそう言うと、水色のエイリアボールが光り出す。

「円堂守・・・!次こそは必ず、君達を倒す!!」

ガゼルは怒りと悔しさが混じった声でそう言うと、一気にエイリア学園へと帰って来た。

「コア「今は話しかけないで!」分かったよ」

グランの言葉をコアは声を荒あげてそう言った、自分の部屋に戻るけどまだ雷門の皆の声が頭に残る。
こんなコアや皐月を仲間と認めてくれる人が居るのだと何処か嬉しく思えた。
だけど、惑わされないそう決めたから・・・。
コアは気持ちと頭を落ち着かせる為、部屋を出て屋上に向かう。

続く

108:暁◆s2:2016/10/28(金) 14:19 ID:4hI

第79話パスワードと幼い合言葉〜コア視点〜

「ふぅ〜」

屋上に向かう途中だった、コアは大きな溜息をまた零して閉じていた眼を片目を開けた時、エージェントが沢山のご飯をワゴンで運んでる様子が目に入った。
あれ?もう研究者達は帰った筈なのに・・・、コアは不思議に思い気づかれぬようにエージェントの後ろを付いて行く。
やっと止まったかと思った時、何もない壁が開いた。

「嘘っ!いつも通ってるのに・・・」

カモフラージュする程隠したいものって何?エイリア石?いや違う。
それよりもっと隠したい事って何?コアはワゴンに目をやると、22人ぐらいのご飯がワゴンに置いてあったのだ、エイリア学園では11人チーム。
追放されたのはイプシロンにジェミニストームだけ・・・。
まさか・・・コアは嫌な予感がした、そして、やっとエージェントがその場を去るとコアは誰も居ないかを確認してさっきの場所へ行く。

「あった!って!!パスワード!?」

驚きのあまり大きな声が出てしまった、コアは両手で口を塞ぎまわりを確認した。
良かった・・・誰も居ない。

「えっと・・・パスワード・・・パスワード・・・」

色々と打つけど、全部間違った。
こうなったら、皐月の記憶も使ってみよう。
そして、ある記憶が蘇る。

〜お日さま園(皐月(コア)9歳)作者視点〜

「ヒロト〜!」

「あ、皐月!」

サッカーボールを抱える小さい頃の皐月と庭で集まっている小さい頃の緑川、治兄さん、ヒロト、晴矢、風介が居た。

「サッカーしようよ!」

「君、そう言いたいならスカートはやめなよ」

「俺は穿きたくて穿いてる訳じゃない!まあ、別に気にしないけど!」

皐月のあっけらかんとした言葉に5人は呆れた溜息を吐いて、じゃんけんをした。
チームが決まると6人は楽しそうにサッカーボールを奪ったり蹴ったりしていた、この6人のサッカーはお日さま園内でも有名で見ている子達も楽しい気持ちになるのだ。
やっと終わると、皐月は良い事考えた!と大きな声で言った。

「何々?」

「大きくなったら、皆でまたサッカー出来るかな?」

「出来るよ!サッカーが好きならね!」

「緑川の言う通りだな」

「だからね、皆で合言葉決めない?」

皐月の提案に5人は顔を見合わせた。

「合言葉って何するんだよ?」

「サッカーしようぜ!」

「早ッ!」

「早い方が良いよ、ね!どう?」

「ん〜、良いと思うよ!じゃあ、皆の約束!」

ヒロトの手に皆の手が重なった、そして6人は空に向かって叫ぶ。

「「「「「「サッカーしようぜ!!!!!!」」」」」」

そして、この数日後6人はエイリア学園の人間となった

〜回想終了(コア視点)〜

コアはその合言葉の通りパスワードを打つと、ドアは自動に開いた。

「行かなきゃ!」

コアの足はそのドアの向こうへと動く、もし、もしこの合言葉をレーゼかデザームが考えたとすれば二チームは絶対この先に居る。
コアはそう確信した。
そして、階段を降りていくと光はポツポツと点いてるだけだった。
何だろう・・・自室や廊下みたいに近未来的じゃない、此処は何と言うか西洋の牢屋みたいだ。

「大丈夫、確かめるだけだ!」

コアは一人そう納得して階段を降りて行った。

続く

109:暁◆s2:2016/10/28(金) 14:54 ID:4hI

第80話明かされた本当の事実〜コア視点〜

やっと階段の最後の段を降りた、廊下みたいに続く道を歩いていると泣き声らしき声が聞こえた。
コアは急いでその場所へ行くとある所で足を止めた、そのある場所は2つの“牢屋”にデザーム率いるイプシロンとレーゼ率いるジェミニストームが居た。
どうして?特訓部屋に行ったんじゃなかったの!?コアの頭の中が混乱する。

「コア様!!」

「ディアム!これ、どういう事?!」

「それは・・・」

ディアムの顔が曇る。

「そのままの意味さ、コア」

ディアムや牢屋に居るジェミニストームやイプシロンの誰でもない声が響く、声のした方を睨む。

「一体どういう事?!コアはこんなの知らないわ、グラン、バーン、ガゼル!!」

「とうとう見つかっちまったな」

とうとう?その言葉に違和感を持った、まさか・・・こいつら!!ずっと知っててコアに黙っていたの!?コアの考えていた事が分かったのかグランがこう言った。

「コアに教えたルールは嘘が混じってる」

「嘘?」

「そう、本当は負けた者は追放と言う形で閉じ込める。それも永遠にね、まあキャプテン責任って事でデザームとレーゼはそれぞれ特訓を行ったけど」

デザームとレーゼを見ると、二人の顔や足や手には痣が沢山あった。

「どうして・・・どうして、コアには!「父さんに口止めされていたんだ」え?」

「コアがもし此処の本当のルールを知ればエイリア学園を離れていく」

「そんなの決まってるじゃない!」

「だからさ、父さんはガイア、プロミネンス、ダイヤモンドダスト、イプシロン、ジェミニストーム全員に口止めされたんだよ」

グランの言葉がそれを事実だと語っていた、コアが早く気づいていれば・・・!コアに後悔の念が押し寄せて来る、だけどそれと同時にある事が浮かぶ。
もし、コアがジェネシスになればと言う考えが・・・。

「グラン、もし、もしコアがジェネシスになれば今まで追放された子達は解放されるの?」

「コアが望めばね」

グランの目が妖しく光る、このやり方しかない・・・。
コアは牢屋の前でしゃがみ、ディアムとゼルにレーゼとデザームにこう言ってくれと頼んだ。

「コアがジェネシスになるから少しの間待ってて」

コアと入れ違いにダイヤモンドダストの皆が横切った、その前にはガゼルも居た。
そして、分かった・・・。
ガゼルが居たのは此処に入れさせるためなのだと、コアは牢屋に入って行くダイヤモンドダストを見てごめんねと小さく言った、届いたかは分からない。
けど、届いて欲しかった・・・。

「ガゼル達の追放は知らない間に決まっていたの?」

「あぁ、さっき会議でね」

牢屋の部屋から出て壁に模したドアは自動に閉まって行く。

「そう・・・」

「まあ、次は誰が入るのかは父さんしか分からないさ」

淡々と語るグランの話を聞きながら、少し空を見る。
夜空が広がっていた・・・でも、その夜空は雲に覆われていた、まるでコアの今の心の中みたい。

〜ある部屋(作者視点)〜

その部屋では今、総理大臣、瞳子、理事長が居た。
話はどうやらエイリア学園の事だった。

『最近はエイリア学園による中学校の破壊もピタリと止んでいるよ。これも雷門イレブンのおかげだよ』

「ありがとうございます」

瞳子は軽く頭を下げてモニターを見る。

『一方ではこう言う考えも出て来ている。エイリア学園の狙いが、雷門イレブン潰しにあるのではないかと』

「なるほど、侵略の為にも最大の敵となった雷門イレブンを排除しようと動き出した。敵も相当焦っているのかもしれませんな」

『いや、楽観は出来ないぞ。それに・・・それに基山ヒロト、南雲晴矢そして倭国恋姫と言う少年少女の存在だ。』

「実力ある人間を宇宙人によって操られている可能性もありますね、瞳子監督はどう思いますか?」

理事長に聞かれた瞳子は何ともと小さく言った。
すると、財前総理はふとこんな事を言った。

『あの倭国恋姫、そして今雷門イレブンに入って居る死神屋皆月。何処かで見た事がある様な気がするんだが・・・』

続く

110:暁◆s2:2016/10/28(金) 15:54 ID:4hI

第81話ネオジェネシス計画〜作者視点〜

〜国会議事堂(財前総理の部屋)〜

(倭国恋姫・・・そして、死神屋皆月・・・)

財前総理は部屋でコアと皆月の事を調べていた、理事長と瞳子の会話を終わり昨夜からずっと部屋に籠ってその二人の事を調べていた。
机には倭国恋姫の姿をしたコア、そして皆月と肩に乗っているムーンの写真が置かれていた。

「何処か出会っているんだ、あの二人に・・・」

財前総理は机を叩きながら、写真に写っている二人を見た。
そして、写真を手に取り、眉間に皺を寄せた。

〜一方エイリア学園では(コア視点)〜

「これぐらいかな・・・今日の練習は・・・」

コアはサッカーボールを手に取り、今は使っていないダイヤモンドダストのグラウンドを後にする。
さっきガゼルに許可を貰って使っただけなのだが・・・。
自分の部屋を出た時、ふとマスターランクしか使えない会議室のドアが開いていた。
部屋を覗けば、バーンと本来ならば牢屋に居る筈のガゼルが居た。

「聞いたか?ガゼル」

「あぁ、まさかあのお方がジェネシスをガイアに選ぶとはな・・・」

嘘でしょ!?昨日ガゼル達が追放されたばかりなのに・・・!コアは驚いていると、ポンッとサッカーボールが落ちてしまった。

「「!!」」

ヤバイ・・・!!コアはそう思って、その場を離れようとボールを取ろうとした時、扉がまた開く。

「コア!」

逃げようとした時、ガゼルに手を掴まれ、会議室へと強制的に入らされた。

「コア、聞いていたのか?」

「ジェネシスがガイアに選ばれた所だけは」

「絶対認めねぇぇぇぇ!!」

バーンは黒いボールを柱に向かって蹴る、それにコアはビクッとなった。
そして、跳ね返って来たボールをバーンは今度は手で弾き返す。
まあ、バーンは認めたくないのも分かる。
バーンはまだ雷門とも試合した事がない、けど、ジェネシスに選ばれなかった原因は一つだけある。
沖縄の時に勝手に雷門に潜り込もうとした時だと思う、でも、何でコアも候補から落とされたんだろう?全然分からない。

「コア、ガゼル、どうだ?大暴れする気はないか?」

「私と組もうと言うのか?「そんなもんじゃねぇ」?」

「あのグランに思い知らせてやるんだよ、上には上が居るって事をな・・・」

「いい考えじゃない、まあ、コアも雷門と試合したいと思っていたのよ」

「利害が一致したな」

コアとバーンとガゼルは手を重ねてこう言う。

「グランを倒し、ジェネシスの称号を奪い取ってやる!」

「そして、ジェネシス計画に相応しいのは誰かあのお方に示すのだ!」

「雷門イレブンに絶望を・・・そして、ジェネシスの称号を!」

「「「ネオジェネシス計画を・・・此処に発動する!!!」」」

〜帝国学園(皆月視点)〜

私達は帝国学園に来ている、円堂先輩の技メガトン・ヘッドも完成して尚且つ鬼道先輩、土門先輩のデスゾーン2も完成させた。
凄い・・・!凄いよ・・・!私は湧き上がる興奮の熱が治まらなかった。
そして、どうしてデスゾーン2が完成できたかそれは帝国学園のチームカラーは全員の意思統一、雷門はそれぞれの個性のぶつかり合いなのだと言う、あ、これは佐久間先輩が言っていたの。

「凄いですね!アフロディ先輩!先輩?」

私がアフロディ先輩に話を振ると、アフロディ先輩は上空を見ていた。
私も上空を見ようとした時、赤と青の黒いボールがこちらに落ちて来た。
紫色の煙が巻き上がる。

「これは・・・エイリア学園!?」

円堂先輩がそう言った時二つの影が見えた、間違いない・・・晴矢と風介だった。

「バーン!ガゼル!」

「「我らはカオス!!」」

「猛き炎プロミネンス!」

「深淵なる冷気ダイヤモンドダスト!そして・・・」

風介と晴矢が真ん中を退くと、後ろに居たカオスのメンバーも不敵な笑みを浮かべ真ん中を退く。
そして、現れたのは黒い猫耳のフードを纏いそこから見える赤と青のユニフォームそして肩に黒猫を乗せ、口には棒付きのキャンディーを加えた見知った女の子が居た。

続く

111:暁◆s2:2016/10/28(金) 16:37 ID:4hI

第82話決別〜皆月視点〜

「「「「恋姫!/恋姫先輩!恋姫さん!/恋姫ちゃん!」」」」

「狂気を操るエイリアの姫君コアが融合した」

「「「最強のチーム」」」

三人がそう言った、そしてこの場に居る誰もが理解したのだお姉ちゃんと・・・恋姫さんと戦わなければいけないと理解してしまった、知りたくなかった事をお姉ちゃんは私達に教えた。

「我らカオスの挑戦を受けろ!」

「宇宙最強が誰なのか証明しよう!」

「ちょっと待て、コアは宇宙最強じゃないのか?」

鬼道先輩がそう聞くと、お姉ちゃんは数回瞬きをして大笑いし始めた。

「あははは、違うって!もし、コアが宇宙最強になってるなら君達なんて最初から叩き潰してるからね?ねえ?バーン、ガゼル」

「あぁ、全くだぜ」

「まあ、コアの実力を知ればそうはなるだろうけどね。で、どうするんだい?受けるのかい?」

風介の言葉に円堂先輩はお姉ちゃんを一度見たが、すぐに風介と晴矢に受ける!と言い放った。
そして、お姉ちゃんは場所と日時を教えると晴矢と風介そしてカオスのメンバーを率いて去って行った。
カオスが居なくなったが、沈黙が広がる。

「恋姫ってあの時戦ったあの女の子か?」

「あぁ、本当の正体はエイリア学園のマスターランクのコアだ」

「とうとうこの日が来てしまったっすね、俺・・・恋姫先輩と戦いたくないっす」

「それは皆同じや、だけど、受けてしもうたもんはしょうがないやん」

浦辺先輩の言う通りだ、受けてしまった物は仕方ない、この試合でカオスに勝つしかない。
すると、円堂先輩がぽつりと呟いた。

「恋姫がいつもの恋姫と違ってた」

「どういう意味だ、円堂」

「なんて言うか・・・難しいけど、ダイヤモンドダストで会った時のコアはまだ恋姫のままだったんだ。けど今日会った時、いつもの恋姫じゃなかった」

「何か・・・ありそうだな」

鬼道先輩の言葉にお姉ちゃんについて皆は疑問を持った、そろそろお姉ちゃんも本気を出す頃かな?黒猫の舞姫としての実力でこの試合に挑むなら、私は白猫の舞姫になって戦おう。

〜エイリア学園(作者視点)〜

「じゃあ、夜に練習ね。」

「あぁ、グラン達や父さんには言うなよ」

バーンの注意にコアは分かってるってと幼さを残す笑顔で言った、バーンはその笑顔が昔のコアの笑顔と重なり罪悪感が押し寄せた。

「バーンってば、バーン!」

「うわぁ!」

「どうしたの?ボーっとしちゃって」

「え?いや、わりぃ。練習メニュー考えてた!」

「もう、考え過ぎはよくないよ!チームの皆も心配してるんだから」

「おう!(悪い事しちまったのかな?俺達・・・)」

バーンは去って行ったコアの姿を見ながらそう思った、だがこの計画は隠れているウルビダに聞こえていたとはコアもそしてバーンもガゼルも知らなかった。
だけど、彼らは自分達の計画の為にそんな事を調べなかった・・・。

〜またその頃、財前総理は〜

「やはり・・・資料がない・・・」

財前総理は椅子に凭れながら、そう言った。
SPのスミスは少しは休んだ方が良いと勧めるが、財前総理はそれは出来ないと断った。
そして、また体勢を立て直した財前総理はあるニュースの記事を目にした。

「『白猫の舞姫、黒猫の舞姫が消息不明』。!この写真は・・・!?今すぐ死神屋皆月を呼んでくれ!」

スミスにそう言うと、スミスは急いで瞳子に連絡を取った。
そして、その数時間後に皆月がやって来た。

「スミス、席を外してくれ。この子と二人で話がしたい」

「はい!」

スミスは部屋を出ると、財前総理は皆月に目を向ける。
皆月は大きな溜息を吐き、財前総理の机にある記事を見てこう言った。

「知ったんですね、私と恋姫さんが白猫の舞姫で黒猫の舞姫だっていう事を・・・」

「あぁ、一体どういう事なんだ?」

「消息不明にさせたのは私達はその日に決別をしました。お互い赤の他人だと」

続く

112:暁◆s2:2016/10/28(金) 17:17 ID:4hI

第83話スイートドリーム〜皆月視点〜

『君達は一体何者なんだ?』

昨日の財前総理との会話を思い出す、財前総理とは小さい頃に会った事がある。
まあ、色々と容姿も変わっちゃったから相手は私がその時に会った小さい子だとは思っていなかった。
私とおねえちゃんが何者かなんて人間だ、けど、そんな事が言えず時が来たら分かると言った。
そして、今日。
明日にはカオスとの試合がある為、皆で練習をしていた。

「皆月ちゃん!」

「はい!『ホワイトキャット』!」

白い猫がグラウンドを駆け巡り、ゴールに入る。
ホワイトキャットの威力も上がっている、これならきっと蔵人のバーンアウトにも勝てるかもしれない。

「やったじゃん、恋姫!また威力が上がってるよ!」

「はい!」

「だが、相手も技の強化やスピードを上げているだろう。なんせ相手は俺達の技や癖を知り尽くした恋姫が居る」

そうだ、私の技も一度見られてしまっている。
だけど、まだ見られていないシュート技が一つそれが『スイートドリーム』。
意味は甘い夢、お姉ちゃんのナイトメアとは対なる技だ。

「あの、皆さん」

「何だ?」

「皆さんには黙っていたんですが、私、まだ恋姫さんに見られていない技があるんです!」

「それ、本当なんか?でも、なんでわざわざ「嫌いだったんです、自分の技」え?」

「でも、技を隠したまま試合をしたらきっと勝てません!だから、私ずっと隠してた技出そうって思うんです!」

私がそう言うと、豪炎寺先輩はその意気だと言った。
そして、時間は流れて夕方になって練習はやっと終わった、スイートドリームの威力も豪炎寺先輩達のおかげで短時間で上がった。
そして、私は一度行ってみたい場所へ足を進めた。
そこは稲妻町のシンボルである鉄塔の所へ行く、そこにはタイヤを蹴っている豪炎寺先輩と綱海先輩、そして何かを話し込んでいる鬼道先輩と円堂先輩が居た。

「ん?皆月か」

「先輩たち何してるんですか?」

「綱海と豪炎寺は見ての通りだ」

「そうですね、パワー勝負とさっき言ってましたから」

「なあ、皆月、円堂」

「「何ですか?/何だ?」」

「グランの事を・・・どう思う?」

グラン・・・その単語を聞いて、福岡の事を思い出した。
ヒロトは父さんに忠実だ、いや、父さんの実の息子さんに似ている。
だから、ヒロトは自分の居場所を失くさない様に父さんに従っている。

「グラン・・・ヒロトの事か?」

「あぁ」

「どうって・・・分からない」

「私も分かりません」

「そうか・・・「でも!!」ん?」

円堂先輩の方を鬼道先輩と私は見る、円堂先輩はやっぱり分からないとそう言った。
そして、綱海先輩に誘われ私達は日が暮れるまで鉄塔広場に居た。
翌日、カオスとの試合の日・・・。
帝国学園では帝国学園のサッカー部の人達、そして私達しか居ない。
皆はそれぞれウォーミングアップをしている、私もまたウォーミングアップをしていた。
ムーンもね、だって、ムーンも後半から出ることに私は決めているから。

「よしっ!」

「気合十分だね、皆月ちゃん」

「アフロディ先輩、それもそうですよ!今日は全力で行かないと相手はマスターランクですよ?」

「そうだね、それより彼・・・大丈夫かな?」

アフロディ先輩の目線の先には吹雪先輩が居た、私はきっと大丈夫だと信じている。

「大丈夫です!信じましょう、吹雪先輩を!」

「そうだね」

その時だった、上空から黒いボールが落ちて来て紫色の煙が巻き上げる。
煙が晴れるとそこに居たのは、カオスのユニフォームに身を包んでいるお姉ちゃんと晴矢と風介そして茂人達が居た。

続く

113:暁◆s2:2016/10/28(金) 21:48 ID:4hI

第84話短期間のパワーアップ〜皆月視点〜

「おめでたい奴らだ」

「負けると分かっていながらノコノコ現れるとは・・・」

「でも、それが円堂守率いる雷門イレブン。そこだけは褒めてあげるよ」

三人揃っての嫌味発動ですか、だけど、此処で引き下がるつもりなんて円堂先輩達はきっとない。
だからこそ私達は此処に居る、すると、お姉ちゃんは私を見つけるとクスッと笑う。
クスッと笑う時の仕草・・・忘れてなかった、口元に手を当ててそう笑う癖。

「何が・・・おかしいの?」

「いや、久しぶりに白猫の舞姫さんとも戦えるとなると黒猫の舞姫であるコアも嬉しいからね」

白猫の舞姫と黒猫の舞姫と聞いて、鬼道先輩は驚いたように私とおねえちゃんを見る。
黒と白、それは対なる形でそれと同じようにお姉ちゃんは攻撃を私は守備をといつも決めていた。

「白猫の舞姫が・・・皆月!?」

「まあ、そうなるかな。ガゼル達の時は、本気も出していなかった」

お姉ちゃんがそう言うと、ガゼルの顔が歪む。
正解だ・・・。

「これはコアの推測だけど、コアがいつか試合に出る時白猫の舞姫の状態で尚且つ本気モードで行くつもりだった。どうかな?」

「全部当たりですよ、さすがエイリアの姫君ですね」

「こっちも色々と調べてるんだよ、まあ、今回はお互い本気でやろうね。白猫の舞姫さん?」

そう言うお姉ちゃんの瞳は真っ赤に染まった、まるで血を連想させるように・・・。
私とお姉ちゃんの会話が終わると、ガゼルはキッと私を睨みながら円堂先輩も見る。

「円堂守!宇宙最強のチームに受けた事・・・後悔させてやる!!」

「負けるもんか!俺にはこの、地上最強の仲間がいるんだ!」

「皆月!てめぇも覚悟しとくんだな!!」

「受けて立つわ、あんた達こそ覚悟しとくのね!」

「勝負だ!!」

試合が始まる、ダイヤモンドダストとは一度戦った事あるけど・・・プロミネンスは晴矢しかない。
お姉ちゃんは・・・ベンチ!?それは私だけじゃない、円堂先輩達も驚いていた。
てっきりお姉ちゃんは入って居ると思っていたが、お姉ちゃんは真剣の様子でカオスを見ていた。
そこで分かった、お姉ちゃんは司令塔としてベンチに居るのだと。
でも、どうして?そう思ったけど、ふと帝国でのデスゾーン開発時の佐久間先輩の言葉が頭に過る。

『此処から見ていたらよく分かるんだ』

そういう事か・・・。
そして、私は白猫の舞姫の状態で出る。
試合は開始、晴矢と風介を見れば凄い気迫だ・・・。
それ程までに目指したいものって一体・・・。
雷門のキックオフ、私は土門先輩に代わって入って居るから前半戦はデスゾーン2が打てない。
豪炎寺先輩は一之瀬先輩に、一之瀬先輩は塔子先輩にと順番にパスを回していく。
徹が上がって来た、此処で誰もが思っただろう・・・抜けるとそう“抜ける”と。

「お前なんかに取られるかよ!」

「フっ」

お姉ちゃんがニヤッと笑った、そして、それと同時に徹は塔子先輩からボールを奪った。
前は・・・かわせたのに・・・。

「皆月!」

「はい!」

私が立ち塞がるが、徹はそれを難なくとかわした、そして目が合った時徹は不敵に笑って上がって行く。

(一体・・・この短期間で・・・スピードを!?)

壁山先輩が行くもそれをもかわす徹、そして、お姉ちゃんの崩れない不敵な笑み。
まさか・・・技も強化してるんじゃないの!?それじゃあ、今の立向居君には・・・!もし、これが当たっているなら先制点は間違いなくカオスだろう。

(絶対に勝つ!ジェネシスの称号を手に入れる為にも、そして、何よりコア様を・・・皐月を助け出すには!!)

「任せろ!」

徹に向かう綱海先輩、すると、徹はチラッと横を見た。
そこには風介、やっぱり私も止めに入るが相手も分かったのかすぐに風介にパスを回す。

「しまった!あいつ、いつの間に!」

「今度こそ教えてあげよう、凍てつく闇の冷たさを!『ノーザンインパクト』!!」

間に合わない!そして、立向居君のマジン・ザ・ハンドでノーザンインパクトを止めようとするが、やっぱり私の予想が正しかったのか技は強化されていて、ノーザンインパクトがゴールネットを突き刺さる。
こんな短期間で技もスピードも上がる物なのだろうか?お姉ちゃんを見ると、まるでこれは序の口だと言いたそうな顔をしてこっちを見ていた。

続く

114:暁◆s2:2016/10/29(土) 09:53 ID:4hI

第85話実力〜皆月視点〜

「立向居!」「立向居君!」

私と円堂先輩は急いで立向居君の所に駆け付ける、やっぱり・・・技も強化されてる。
多分・・・晴矢のもそして今居るカオスの皆の技も全部が強化されてる筈だ、もし、技の強化やスピードを短期間で出来るとしたらお姉ちゃんの練習に入れた可能性が高い。

「これが我らの力!」

「宇宙最強のチーム、カオスの実力だ!」

二人は私達にそう言い放った、確かに凄いし完璧だ。
だけど、まだ始まったばかりだ!絶対に勝たないと、ジェネシスには勝てない・・・。
そして、点を取りに行く事を私は集中して試合は再開。

「豪炎寺!」

「いけぇ!豪炎寺!」

豪炎寺先輩にボールが渡る、その時だ。

「フッ」

晴矢が不敵に笑った、それと同時にクララと寒太郎に囲まれてしまう。
凄いタイミングの良さ、誰も指示を出してないのに・・・。
豪炎寺先輩はすぐに後ろに居たアフロディ先輩にボールをパスする、アフロディ先輩はすぐに上がるが・・・。

「いかせねぇ!」

夏彦が居た、でも、ヘブンズタイムでならボールは取られない。

「『ヘブンズタイム』!付いて来れるかな・・・?」

そう、誰もが思っただろう・・・。
アフロディ先輩なら突破できたと・・・。

「フッ!」

「!?」

「なッ!!」

「ヘブンズタイムが・・・」

「破れられた!」

一度も破られた事のない言わばアフロディ先輩の唯一無二の技は、夏彦によって簡単に破られてしまった。
アフロディ先輩自身も一体何が起こったのか分からない様子だった。

「ネッパーか・・・、プロミネンスも中々やるじゃないか(いや、皐月の考え・・・と言えばいいか)」

〜ベンチ(コア視点)〜

「さすが、ネッパー。コアの目に狂いはなかったって事だね」

そう、ヘブンズタイムの破り方を教えたのは紛れもなくコアだ。
それは昨日の練習の後だった。

〜昨日の練習〜

「ネッパー!」

「ん?なんですか?」

そう、コアはネッパーの実力を見込んでヘブンズタイムを破る方法を教えようと思った。

「ネッパーって雷門に負けたくないよね?」

「それはそうでしょ、いきなりなんですか?」

「そんなネッパーに教えたい事があるんだけど・・・今日の練習終わったら少し残っててね」

「?はい」

〜回想終了〜

「にゃ〜」

「デビルも出たいの?それもそうか、ムーンが居るんだから・・・」

コアも負けない様にしないと・・・ね・・・。
多分今日でコアの人格は乗っ取られちゃうもん、誰にって?そんなの簡単じゃん。
『狂気』の自分に・・・だよ・・・。

続く

115:暁◆s2:2016/10/29(土) 10:52 ID:4hI

第86話伝わるなら〜皆月視点〜

昔、親に虐待されて挙句の果てには使い物にならないと判断されて捨てられた、だから私はお姉ちゃんしか信じられなかった、父さんやお日さま園の皆や瞳子姉さんに会うまでは・・・。
雷門イレブンに会った時も本当にエイリア学園を倒せるのだろうかと心の何処かで信じてはいなかった。
けど、今は・・・どうだろう?円堂先輩達は諦めず時には降りる人も居た、だけど諦めずにエイリア学園と戦って来て、今はお姉ちゃんと同じランクのマスターランクとさえ戦えている。

(ボールをパスされる時、皆の声が聞こえた。負けたくない!って言う言葉が・・・)

お姉ちゃんにも分かるよね・・・?その気持ち、教えてあげる。

「一之瀬先輩!」

「!皆月」

一之瀬先輩にボールを貰うと、ディフェンスがやって来る。

「ロリポップヒップホップ!」

ボールをリズムよく蹴ると蹴った場所から光の音符が現れてディフェンスに取り囲む。
ディフェンスはその音の煩さに耳を塞いでその場に蹲る。
私はその間にディフェンスを抜く。

「早い!」

激や華を抜いて蔵人が居るゴール前にやって来る。

「行け!皆月!」

「はい!(伝わって!私の思い!)『スイートドリーム』!」

白い蝶がボールを包み込みながらゴールへ向かう、届いて!その一心のシュートだった。

「『バーンアウト』!ぐッ・・・・なんてパワーだ・・・!」

バーンアウトが破れ、ゴールに入ろうとした時、ある人物がまた止めに入った。

「行かせるか!」

「絶対・・・止める!」

「晴矢!風介!」

二人の思い・・・そして、私の思い・・・きっと思う気持ちは絶対に違う。

「いけぇぇぇぇぇぇ!!」

「「ッ!うわあぁぁぁぁ」」

ボールがゴールネットに突き刺さる、私はその場で放心状態になった。
夢だろうか?私は頬を抓って見ると、夢ではない事が分かった。
入った・・・入ったんだ・・・!私は自然に笑顔になった。

「やった!1点取れた!」

「さすがだぜ、皆月!」

「はい!!」

伝わったかな?私の思い・・・。

〜バーン視点〜

「あれが・・・白猫の舞姫の力か・・・」

ガゼルの言葉に俺は皆月を見る、皆月は困った様に円堂守達と笑っていた。

「そのようだな、侮ってたぜ」

だけど、あの時技を止めた時何か聞こえた気がした。

(間違ってる・・・か・・・。んなの、最初から分かってるよ)

そう、エイリア学園が出来た時からずっと・・・分かっていた。
それはガゼルも同じだ、でも・・・もう逆らう勇気はないんだよ。

続く

116:暁◆s2:2016/10/29(土) 18:40 ID:4hI

第87話見える物〜皆月視点〜

「よぉし!皆月が取った1点だ!俺達もどんどん点を入れていくぞ!」

「「「「おう!!!!」」」」

私達は拳を高く突き上げる、何とか私の技で同点まで持ち越せた。
カオスをチラッと見れば信じられない様な顔をしていた、それもそうだ、私があんな怖い顔をしたのは生まれて初めてだと思う、カオス一人一人の瞳でそんな私の顔が分かった。
そして、試合は再開。
流れは雷門に少しずつ傾いている、何処まで傾けるだろか・・・。
そんな時だった。

「選手交代!死神屋皆月から土門飛鳥!」

監督からの交代、これも作戦の内だ。
瞳子姉さんは後半にはお姉ちゃんが出るそう考えて私を後半戦に向けての体力回復を狙っている。

「土門先輩!見せてくださいよ!」

「任しとけ!」

私は土門先輩に代わりベンチに座る、お姉ちゃんは点を決められた事そして私が交代した事には予想外だったのか少し冷や汗が出ていた。

「これが円堂の力・・・、グランをも惹きつけた円堂の力だと言うのか・・・!」

「だが、それも所詮悪足掻き」

その後もプロミネンスのディフェンスやダイヤモンドダストのディフェンスに悉く止められてしまう。
皆の目を見るけど、何も伝わってはなかった。
ただ伝わっていたのは・・・お姉ちゃんだけだった。
試合には出ていないお姉ちゃんだけが伝わった私の思い・・・。
でも、それで良かったのかもしれない・・・。

「それにしても、ボールがカットされますね」

「多分ですけど、円堂先輩がGKの時は超防御型でした。けど、リベロに上がれば・・・」

「GKの時は前線で攻撃したらゴール前がガラ空きだったわ。まさか!」

「それと同じような物です、円堂先輩がリベロとなれば超攻撃型になります。ですけど、それには欠点が一つだけあるんです。それが・・・」

「相手に点を許してしまう・・・」

そう、だから上がろうにも上がれない状況。
鬼道先輩も困ってる様子だった、良い方法が見つからない。
完璧と言う言葉はこの為にあるのか?でも、カオスにも何処か欠点がある筈!私は必死にカオスを見る。
得点差は9点だ、これ以上の失態をカオスは犯す筈がない。

「どうしたら・・・ッ!!」

その時だった、急に皆の声が聞こえた。

『どうして・・・どうして・・・ヒロトだけ!!』

『俺達だってあの人に尽くしたのに・・・!!』

『憎い・・・』『助けて・・・!』

聞こえた・・・カオスの皆の声!そう言えば、お姉ちゃんが昔こんな事を言っていた。

『人の声ってんのはどうにかしたい!そう思う時に俺は聞こえる』

そうか、昔は理解が出来なかった。
だけど・・・今なら出来る・・・。

「皆も苦しかったんだよね・・・」

私はムーンの背中を撫でる、伝わる毛並みの暖かさに私は後半戦誰が相手だろうと全力を叩きこむ事にした、それがカオスの皆の声が少しでも聴けるように・・・。
すると、ふと風介と晴矢とお姉ちゃんの言葉に違和感を持った。

『『『最強のチーム』』』

福岡の時、ヒロトは最強のチームだと私は密かに会って聞いた。
それなら本当におかしい、最強のチームが二つもある筈もない・・・。

「見えたな、この勝負」

「俺達こそが真のジェネシスだ」

真の・・・?まさか、お姉ちゃん達・・・!ヒロトからジェネシスを奪う気なの?じゃあ、あの時ヒロトはどうしてジェネシスと言ったのかな?そんな事を考えていると、カオス全員の足並みを見る。
そう言えば、沖縄で音村先輩が鬼道先輩と私に教えた事がある。

『そこに2ビートが入れば、8ビートになる・・・。面白考え方だ』

『だから、私達の動きも・・・!』

『そう、でもそこに16ビートを加えれば?』

『『右の守りが甘くなる・・・』』

『ビンゴ、簡単な事なのさ。この世はすべてリズムで出来ている』

そうか、簡単に考えれば分かる事じゃない。

続く

117:暁◆s2:2016/10/29(土) 19:27 ID:4hI

第88話仲間割れ〜皆月視点〜

リズムを取る、すると、一つだけ音のずれを見つけた。

「ネッパー!パスだ!」

「・・・ヒート!」

やっぱり、夏彦は昔から頑固だから今もその性格が変わってなかったらと思っていたけど、その性格は営利学園でも変わらなかったらしいね。
パスをお願いした徹も目を丸くしている、何だろうな・・・後半戦が荒れそうな気がする・・・。
そして、また夏彦にボールが回る。

「ネッパー!」

「・・・バーラ!」

これじゃあガゼルはいいとしてダイヤモンドダストの皆が早く気づきそうだ。
その後の夏彦の暴走は続く、プロミネンスの皆も夏彦の暴走に続かなきゃいいけど・・・。
仕舞いには夏彦は横で走っている徹に鼻で笑う始末、あぁ、もう〜これ敵を回してるようなもんじゃん。
いやいやカオスの味方はしないけど・・・これを見たお姉ちゃんの顔が想像出来てしまう。
そーっとお姉ちゃんを見てみれば、眉間に皺が寄っていた。

(後半戦・・・どうなるのかな?)

そして、夏彦が茂人にパスを回すが鬼道先輩がそれを阻止。
来る!デスゾーン2!!私は祈る様に上がる鬼道先輩と円堂先輩と土門先輩を見る。

「デスゾーン?」

「残念だけど、違う!帝国学園が意思統一ならデスゾーン2は個性のぶつかり合い!デスゾーンが足し算なら・・・あのデスゾーン2は・・・掛け算!」

「「「デスゾーン2!!!」」」

私が言ったと同時にデスゾーン2が打たれる。

「『バーンアウト』!ッ!おわぁぁぁぁ!!」

そして、2点目。
私は春奈ちゃんと手を取り合いながら喜んだ、出来た!出来たんだ!!一度味わった興奮が治まらない。
雷門の皆も喜びながら、茫然としているお姉ちゃんを見ていた。
お姉ちゃんは片手を顔に覆い隠すと、クスッと笑い出した。

「フン、たかが1点で雑魚共が調子に乗るなよ」

試合は再開、バーンが一人で上がって行く。
翻弄する動きで鬼道先輩をかわして、誰にも届かない様なジャンプをしてかわした。

「立向居!」

「アトミックフレア!!」

「(此処でゴールをやる訳には行かない・・・!雷門のゴールは・・・俺が、守る!!)『ムゲン・ザ・ハンド』!!」

え?その時に起こった光景に私は開いた口が塞がらなかったが、立向居君の手の中にあるボールで正真正銘のムゲン・ザ・ハンドが出来たのだと物語っていた。
そして、それと同時に前半終了の笛が鳴る。
皆は大喜びしながらこっちに来た、それもそうだ、練習に練習を重ねて来たムゲン・ザ・ハンドが出来たんだから!やってない私も嬉しいほどだ。

「休止符?」

作戦会議中、私と鬼道先輩は同じ考えをしていた。

「あぁ、音村風に言えばな」

「さすが鬼道先輩ですね!さて、皆さんまずあのミッドフィルだーを」

私が言うと、皆は靴紐を結び直している夏彦を見る。

「どんな完璧にも穴があると言う物だ、あのミッドフィルだーはダイヤモンドダストを完全に無視している。プロミネンスだけで勝てる所を見せたいんだろう」

「大量得点で欲が出て来たって事ね」

「はい、ですから簡単に言えばネッパーを中心にして攻めれば、カオスに逆転できる可能性が高いです」

「ただ俺達より早く気づいた奴もカオスにいる」

そう、お姉ちゃんだ。
お姉ちゃんは何かカオスの皆に話してる様子だった、会話の内容は聞き取れていなかったけど、晴矢の俺達が大丈夫じゃない!と少し涙声の怒声が響いた。
お姉ちゃんは笑顔で大丈夫だと言っているが、反面悲しそうな顔をしていたが、私達を見ると私達の前まで来て円堂先輩を指差してこう言った。

「後半戦、コア一人だけ出る!あんた達なんかに・・・絶対に負けない!“禁断の技”を使っても!!」

お姉ちゃんはそう言って踵を返してカオスの所へと戻って行った。

続く

118:暁◆s2:2016/10/30(日) 10:28 ID:4hI

第89話見てしまった物〜コア視点〜

「お疲れ様」

ベンチに戻って来たカオスの皆にコアはそう言う、まさかデスゾーン2やムゲン・ザ・ハンドそれにスイートドリームが来るとは予想が出来なかった。
考え直すか・・・。

「次の作戦はどうする?」

「そうね・・・、まずあの三つの技ね」

「デスゾーン2とムゲン・ザ・ハンドとスイートドリームか・・・。その二つは良いとしてムゲン・ザ・ハンドも警戒しなくちゃいけないのか?」

「えぇ、まずムゲン・ザ・ハンドが最初から出来ていたらガゼルのノーザンインパクトやノーマルシュートも最初に止められてた。だけど、何かヒントを得たのかバーンのアトミックフレアを止めた、警戒は充分にしないと・・・。?どうしたの」

ふと皆の顔を見れば、何故か全員が真っ青な顔になっている。
コア・・・何か悪い事言った?いやいや言って無い、今回は言って無い筈だ。
コアは?マークを出しながらさっきの言葉を思い返していると、やっと我に返ったバーンが何もないと言ったのだ。
真っ青な顔されて、何もないわけがない。
コアはそう思った。

「本当?」

「!」

「狂気の事なら、心配しないで。そもそもこの眼帯が狂気を集める物だって事も・・・」

そうだ。

「バーン、ガゼル、頼みがある」

「「??」」

後半戦・・・本気、見せちゃおうかな?コアはそう思いながらその頼みの内容を二人に話した。

「おま!それ本気なのか!!」

「じゃないと、言わないし。それに大丈夫だよ!」

「俺達が大丈夫じゃねぇんだよ!!」

コアは何度も大丈夫だと言うと、雷門の方に行ってこう言った。

「後半戦、コア一人だけ出る!あんた達なんかに・・・絶対に負けない!“禁断の技”を使っても!!」

そう禁断の技を使っても・・・雷門に勝たなきゃ、コアはレーゼやデザームやそれに・・・カオスの皆やダイヤモンドダストの皆、プロミネンスの皆を助けられない。
そして、後半戦が始まろうとしていた。

「デビル、おいで」

「にゃ〜」

コアはデビルを呼び、グラウンドへ向かう。
ふとバーン達の顔を見ると心配そうな顔をしていた、それもそうだよね。
あんな頼み・・・聞きたくなかったよね。

『禁断の技を使わせてほしい』

って・・・。

〜グラウンド(皆月視点)〜

「宣言通り、1人でやるつもりか」

「コアが嘘つきとでも?コアは自分で言った事は実行する。例え、体が壊れても・・・」

お姉ちゃんはそう言って、ニヤリと不敵に笑った。
さあ、波乱の後半戦が始まる。

続く


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