アイン・ソフ・オウル 〜Riging sun curiosity〜 リメイク版

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7:キュリオス:2017/04/20(木) 17:40

ヘリの座席に座りシートベルトを締めた私達にナージャは先程とは打って変って淡々とした口調で作戦の概要を告げる。
その様子を見て私は安心した、本来彼女は声を張り上げることなど滅多にないクールな性格の女性だ、と言っても私は彼女と長い付き合いというわけではないのだが。


「では今回の作戦についての説明を行います、我々クルースニクは能力者(ヴァンパイア)を廃工場に追い詰めましたが、ターゲットが第二段階 “ツヴァイト” に到達してしまったので貴女方に増援を要請した次第です」
ツヴァイト……ただの人間には荷が重すぎる相手、いくらクルースニクの強化兵士(ドーピングソルジャー)と言えど勝ち目は薄いだろう、だがついさっきツヴァイトに到達した素人能力者に敗れるほど私達は弱くない。
「廃工場内にはクルースニクの戦闘班が三名取り残されているので救出をお願いします。なお、ターゲットは出来る限り無傷のまま拘束してください」
なるべく無傷か、これはローラが適任だ。そして傍らの少女もその事をよく理解しているようだ。
「じゃ、あたしはターゲットの確保ね」


「私は戦闘班の救出に向かう。ナージャ、工場の見取り図なんかはある?」
「残念ながらありません、ですが三名は二階にいるようなので。ああ、もちろんターゲットも、ですが」


私達を乗せたヘリはしばらく飛行し、町外れ「では今回の作戦についての説明を行います、我々クルースニクは能力者(ヴァンパイア)を廃工場に追い詰めましたが、ターゲットが第二段階 “ツヴァイト” に到達してしまったので貴女方に増援を要請した次第です」
ツヴァイト……ただの人間には荷が重すぎる相手、いくらクルースニクの強化兵士(ドーピングソルジャー)と言えど勝ち目は薄いだろう、だがついさっきツヴァイトに到達した素人能力者に敗れるほど私達は弱くない。
「廃工場内にはクルースニクの戦闘班が三名取り残されているので救出をお願いします。なお、ターゲットは出来る限り無傷のまま拘束してください」
なるべく無傷か、これはローラが適任だ。そして傍らの少女もその事をよく理解しているようだ。
「じゃ、あたしはターゲットの確保ね」

「私は戦闘班の救出に向かう。ナージャ、工場の見取り図なんかはある?」
「残念ながらありません、ですが三名は二階にいるようなので。ああ、もちろんターゲットも、ですが」

私達を乗せたヘリコプターは街外れ——少なくとも私はそう感じた——を飛行していた、この辺りは街灯の明かりも少ない、夜になれば真っ暗だろう。
「目的地上空に到達、着陸します」
パイロットの一声で機内に緊張が走る、目的地上空と言っても廃工場の真上ではなく近くの空き地のようだ、周辺にはいくつかそれらしき建物がある。
「ではこれで本作戦についての説明を終わります、何か質問は」
「ありません」
「ないでーす」
ナージャが説明を終えるとヘリはゆっくりと降下していった。


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