白昼夢のアルカトラズ

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1:蛇腹:2021/04/22(木) 16:39


「Hello」

暗がりの中、少しだけ薄い彩度の灰色が落ちる。
埃がチラチラと舞う。その間に。

耳、首筋、腕、いたるところに続く龍のような「赤いバツ印」に、細い指を這わせた。

「ぼくの夢を覗いていくといい」

それは、それは……ぽつりと佇む椅子に、足首だけを拘束された蛇腹。

9:蛇腹:2021/04/23(金) 00:22


(己の声のみ……ではなかった。久しく交わされる禁忌の会話。それは一縷の救い。か細く、指をかければすぐに切れてしまいそうな、そんなもの。)

「誰も見ない、聞こえないふりをする。それがぼくだよ。ぼくは一生檻の中にいて、踊っていなければ消えてしまうんだよ。」

(蛇腹は淡々と告げた。黒黒と光る目は焦点を変えず。悲しみや諦念を通り越した、機械のような感情がそこにある。)

「戻れ」

(主は再度宣告した。交わした言葉の余韻が消えるより先に、赤いバツ印と黒瞳がひるがえり、暗闇へと潜り込む。)

(──)

10:◆.s:2021/04/23(金) 00:37



______容易く 切られようとしている僅かな糸

…異なる者は此所で言葉を諦めよう … 哀れな獣へ
しかし冷たい声と __鞭に怯み 厄介事から身を剃らす


___僅かな糸…くすんだ一縷の光り

_____切れかけた か細い糸を

________"暗闇の眼は掴み 離さない"


………あれだ 

_______"あれは 欲しい"_____

(見えない暗闇の奥へ潜む獣へ …"また暗闇に潜むかの者")

____しずかに しずかに  (舌を舐り 大きく笑んだ)



しゅる。

11:蛇腹:2021/04/23(金) 08:05


(相対する暗闇の奥に潜む欲の口 気づくことはなく、あるいは、気づかないふりをして。)

「……」

(きっと喉から吐き出したい言葉は山ほどあった。しかし、蛇腹は腹の底で重い蓋をする。三度振り返らずに暗闇の中へ堕ちていった。)

12:蛇腹:2021/04/23(金) 08:12

(舞台裏)

──ばりばり

(また、赤いバツ印に沿って皮膚を裂く。途端に傷口からこぼれだした紫の輝煙は、どんよりと下へ立ち込める。)

(息巻き、渦巻き、煙の尾が溶けては消えた。……やがて、綺羅星のようなそれは棒切れのごとく垂直な脚にまとわりつく。黒い髪、白い肌。似つかわしくないのは羊の角と赤い傷跡。)

「……」

──
────

(立ち込めた煙が晴れる。そこから現れたのは──)

(蛇のような、象のような、形が意味をなさない『獏』だった。)

13:◆.s:2021/04/23(金) 13:25


__また 聞いておくれよ… あたしゃァ "ふるい 蛇"
おまえの… 何か はたしかに、このふるい奴を呼んだ…

(底は見るに深く 潜るに浅く
___この言葉を あの獣へ思う)


暗闇の眼は確か と向かいに佇むまた
とろりとした暗闇へ強く視線を送る

( …寂しげな感触に阻まれながら )

____漂うあやかしのかほりに舌を舐る

14:蛇腹:2021/04/29(木) 20:52


「……」
「…………」

(蛇腹はすべてを【夢】に変える。そして、食む。故に『なにも覚えていない』)

(この監獄の正体も、なぜ閉じ込められているのかも。彼は何ひとつ覚えていない。ただ大罪人であったと、時々煙のように想い耽るだけ。)

「……明日も会えるだろうか?」

(たった一人の『観客』を瞼の裏に、古い夢を喰らい尽くしながら白昼夢に落ちていく。)


──とぷん

15:◆.s:2021/05/01(土) 01:21



__踵を返し …客席 闇に包まれた辺りを見渡す
 客の一人も 居やしない 静けさだけが空気に浮かぶ
 

( 今は …手を伸ばそうとも届くことはない )

____此所は 何なのか

__何を以て 何を為し 何を想うのか


( … )

…あの "眼" を思わざる事も 出来やしない

手に取る気の無かった … "奇階" の謎に手が触れる

( …____目の前にも 後にも先にも広がる… )

__人の溶液 …溶けて混ざり 深くある果てなき 闇


____

(__想う …寂しいとすら 最早己で分からぬような あの… )


…僅かな葛藤を尾のうねりに示し

____…這いずる音は闇の奥へと進み始める

16:蛇腹:2021/05/14(金) 21:45


「……」
「…………」

(それは夢の中だった。)

(或いは崩壊の2文字で覆い尽くされた廃墟、割れたリンゴとベリーパイ、星屑を集めて夜空に巻いたわたがし。浅瀬と深海の間で泳ぐ人面魚。決して消えない氷の国の緑炎。)

(それは瀕したことがあるようで、しかし身に覚えがなかった。)

「──」

(夢が、醒める。)

(闇の奥より這いずる『それ』には気づかない。)

17:◆.s:2021/05/16(日) 23:30


( __ 不意に気を呼ぶ息付き__

 歓喜 潜め__ 夜目を凝らせば____

 "怪夢"___ 夜中にくるまり___

 五月雨降らす____ 夢 喰 ら い___

      "夢想" 『獏』 )

(___…異様の、…ふるきへび でも見慣れぬ景色
 脳裏には奇怪に、しかし鮮明に"見され"
 応じて浮かぶ言葉の羅列は意味の
 あるようでないようで )

_________


(息を__沈める)

___獲物を追うように …しかし 威圧をも吐かぬべく。

("這いずり"に力を抜き)(眼に穿つ光を納め)

____息 へ  息 へ

( そろり そろりと___ )


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