私の小さな恋の物語。
「おはよ、ちぃちゃん」
「おはよう」
朝から可愛らしい笑顔で声を掛けてきたあおいちゃん。
「昨日は本当にありがとうね」
「ううん、全然だよ」
「西野くんとだいぶ仲良くなったみたいだけど…」
あおいちゃんがニヤニヤしながら聞いてくる。
「そ、そんなのじゃないよ!」
「うちは、西野くんとちぃちゃんお似合いだと思うけどな」
「だからそんなのじゃ!」
「何の話?」
「あ、陽向…」
あおいちゃんと颯の話をしていると陽向が割り込んできた。
「ちぃちゃんと西野くんの…」
「あわわわわわ!なにもないよ!」
私はいそいであおいちゃんの次の言葉をシャットアウトした。
「…なんか怪し」
「本当だよ、てか陽向に関係ないでしょ?」
「そっか」
そう言うと陽向は私の席から去っていった。
「葛山くん、変なの」
「うん…」
>>12 *アリス様*
ありがとうございます😊💕
昼休みのことだった。
ガラガラー
教室のドアが勢いよく開く。
「千紗都いる?」
…颯?!
「どしたの?」
「あ、千紗都ちょっといい?」
「え、うん?」
私は言われるがまま颯について行った。
「あのさ、土曜日バスケの試合なんだ」
「そうなんだ」
「…見に来てくんない?」
え、私が颯の試合を?
「いいけど…」
「けどなに?」
「私なんかが見に行ってもいいの?」
颯は一瞬間を置いて笑って言った。
「何言ってんの、お前がいいの!」
そして私のおデコをデコピンした。
なのこのドキドキは?!
なんで颯なんかにドキドキしてるの?
え、なにこれは!
「行く!」
「よっしゃ、俺頑張るから」
「うん、見てる」
おおーーーーーっ!千紗都と颯いいふいんき!もしかすると・・・( ☆∀☆)
17:chii.:2016/08/29(月) 22:17
試合当日。
「千沙都、まじ来てくれてありがとう」
「ううん頑張ってね」
そして試合は始まった。
颯はスリーポイントを何回も決めて相手からボールも確実に奪って…
こんなに上手だとは思ってなかった…
颯の背番号は 10 番。
そこまで身長があるわけじゃない。
なのに、自分より大きな相手と互角に戦う颯。
「颯ー、頑張って!」
試合の結果は 98-102 という結果で惜しくも負けてしまった。
でも相手の高校は有名な強豪校だからここまで互角に戦ううちの高校はすごいと思った。
試合のあと、颯に会いに行こうと思ったけど会う時間がなくて1人で帰っていた時だった。
ブーブー
ケータイの通知が鳴る。
«今日せっかく来てくれたのに勝てなくてごめん»
«なに言ってるのお疲れ様»
«今日はありがとう»
«かっこよかった!あんなに上手だと思ってなかったからびっくりしたよ、すごい活躍してたね!»
«そんなことないよ!けどありがとう»
私は颯の頑張る姿を見て、かっこいいな、好きだなって思った。
…って、あれ!
好き?
私が颯のこと好き?!
おお!面白くなってきた〜!
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