ガタンゴトンと大きな音をたて、鉄でできた獣が敷かれた道を走っていく。
『まもなく終点、終点に到着いたします』
鉄の獣はそう鳴くと、スピードを落としゆっくりと小屋へ入った。
たくさんの人々が獣から降りると飼い主が獣の中へ入り、まだ乗客が残っていないかを確かめる。
獣の中には一人だけ、すやすやと心地のよく眠っている小さな子供が取り残されていた。
飼い主は子供を小屋の外へと連れ出し、獣の体を大きなブラシでゴシゴシと乱暴に磨き始める。
乱暴に磨いてはいるものの、獣の体は見違えるほど綺麗になっていく。
まだ寝ぼけている少年は小屋の片隅に座り込み、再び眠ってしまう。
獣を磨き終えた飼い主は少年には目もくれず、どこかに行ってしまった。
『鉄の獣と少年兵』
ゆっくりと書いていきます。
文才はあまりありませんが頑張ります。
感想や指摘、アドバイスなど、なんでも受け付けております。
軽く登場人物紹介
ギルト・ダンテリア(少年兵)
男
容姿:見た目は普通の少年。わりと小柄に見える。
一人称 僕、オイラ
二人称:君、お前
エーラ=ルリリギア(鉄の獣)
雌
容姿:ほとんど鉄に近い固い皮膚で覆われている。大きな虎のようにもみえる。
一人称:私
二人称:君、貴様