夢の中のキミと

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1:みぃ◆8Q:2017/08/14(月) 15:44

初めまして!
みぃです。
デビュー作は『ここは明確スイーツ研究部!』(小説板でただいま10巻)

●メッセージ●

今回は『夢の中のキミと』です。
第2回目の恋愛小説に挑戦!
優しくて前向きなすぐ行動する琴ちゃんを見守ってください。

●他作●

『ここは明確スイーツ研究部!』
(小説板・創作板連載中)
『1%の叶わない恋』
(小説板連載中)
『*レインボーハッピー*』
(小説板連載中)
『マオの内緒アート日記』
(小説板連載中)
『類木川小学校児童会』
(創作板・短編小説板連載中)

2:みぃ◆8Q:2017/08/14(月) 16:12

人物紹介

鬼頭 琴
優しく、妹&弟想いの中学1年生。
5人兄弟の1番上。生まれつき体が弱く、倒れることも…。

灰塚 将太
琴のことを笑わせてくれて、助けてくれる。いつも笑顔な秀才。

紫村 陽太
学年1イケメンで、強引なところも。
琴のことが好き。

3:しほ:2017/08/14(月) 16:51

入ってもいいですか?
自己紹介だけで気に入っちゃいました

4:みぃ◆8Q:2017/08/14(月) 17:02

あらすじ

体が弱くて、5人兄弟の長女の中学1年生の琴は、妹や弟、お母さんとお父さんに心配をかけないようにとひとつの目標を立てる。
その目標に向かって走るけど、学年1イケメンの陽太に出会う。
自分の目標を第一に考えている琴が好きになった陽太はちょっとでも一緒にいたい。
だけど、家族・体・目標を考えている琴には上手く届かなくて…。

5:みぃ◆8Q:2017/08/14(月) 17:03

あ、どうぞどうぞ!
ありがとうございます!

6:みぃ◆8Q:2017/08/14(月) 17:29

1.初めてだらけ

桜がチラチラ散り始める頃。
新しい新品の制服を着た、同じ1年生の中。
お母さんとお父さんと並んで歩く。
すると、小学校の頃同じ学校だった子が受け付けをしていた。
わぁー、大人っぽい。
私も、あんな風になれるのかな。

「じゃあ、お母さん、お父さん、行ってくるね!」

私は、制服をなびかせ、スクールバッグを片手に受け付けに走った。

「名前教えてください」

3年生に言われて、ドキンとする。
大人っぽくて、憧れる制服を着こなす先輩たち。

「鬼頭琴です」

先輩がチェックを入れて、教室まで案内してくれる。
ドキドキ。
私の名前は鬼頭琴。
鬼の頭って書くけど、みんな全然恐くないって言うよ。
優しくていい子って言ってくれる。
人見知りがちょっとあって、困ってるんだけどね。

「ここです」

着いたところは、1年3組。
よーし、頑張るぞっ!
私の席に座ると、後ろの子が肩を叩いてきた。
この子は、小学校から同じの、香織ちゃん。

「みんな静かだね」

うん。
私、あんまりこういう空気苦手だから大変かも。
ちょっと静かすぎると、緊張しちゃうっていうか。

「みんな緊張しちゃってるのかな」

香織ちゃんとうなずきあっていると、斜め前の席の男の子がおしゃべりしてる。
ずいぶんにぎやかなクラスになる、予感がするのは…私だけっ?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『夢の中のキミとvol.1』

7:薫◆uI:2017/08/14(月) 17:31

みぃの新作?楽しみ!

いろいろ掛け持ちできてすごい!

わたしは1つをちゃんと完結させたい人だから………尊敬‼

8:みぃ◆8Q:2017/08/14(月) 17:50

ありがとう!
掛け持ちし過ぎてる気も…。
とりあえず、新しく新作を書くのはストップする予定だけど、ある漫画をちょっと参考にさせていただきます。
尊敬だなんて、ありがとう!

9:薫◆uI:2017/08/14(月) 17:53

>>8

うん。わたしも数日前にたてた新しい小説スレに新作かいたよ〜(宣伝)

頑張ってね!

10:みぃ◆8Q:2017/08/14(月) 17:56

ありがとう!
小説板に建てたの?
何て言うスレ?

11:薫◆uI:2017/08/14(月) 17:59

>>10

小説板だよ〜見たら分かると思う。

わじ小ラジオ部ON AIR!っていうの。

良ければ読んでね‼(下手だけど)

12:匿名:2017/08/14(月) 18:20

お前すげえよ
だから
読者を癒すように、楽苦しく執筆してください

13:みぃ◆8Q:2017/08/14(月) 18:49

2.先生は味方

入学式。
右となりは知らない子、左となりは香織ちゃん。
校長先生の話が終わり、いよいよ先生発表だった。

「1年1組…1年2組…1年3組、花村けいこ先生。1年4組…」

花村けいこ先生、かぁ。
全然知らないなぁ。
見たことも、聞いたこともない。
でも、優しそうな名前。
ここの学校、珠朱藻中学校は、資金がいっぱいで私立並みに規模がある。
道に迷っちゃいそうだよね〜。
そんなことを考えていると、あっという間に入学式が終わった。
教室に帰ると、花村先生が笑った。

「面白そうな子たちね〜」

あ、やっぱり思うよね?
私だけじゃないんだ。
今からは、ちょっと休憩と言うか、みんなとおしゃべりする時間。
みんなと慣れるためにね。

「ねえねえ、香織ちゃん!」

みんなが香織ちゃんのところに集まると、私の後ろがわっと盛り上がる。
特別、私と香織ちゃんが仲良しなわけじゃないから、香織ちゃんが仲良しの子と話していて。
私なんかは、存在感ない感じ。
あわてて席を立つと、花村先生に呼ばれた。

「みんなの中に入らないの?」

「あぁ、入ってみたい気もします、けど。大人数が苦手なので」

あ、入学早々目は着けないでください、お願いします〜!
すると、花村先生の表情が曇った。

「体が弱いのよね。辛くなったら、いつでも言ってください。鬼頭さんも元気でいてほしいから」

わ、私の名前覚えたんだ。
ペコリと花村先生にお辞儀して、席に着く。
お願いします、誰か話しかけて!

「あ、琴ちゃん!」

香織ちゃんが話しかけてくれて、みんながこっちを向く。
花村先生を見ると、強い眼差しでこっちを見ていた。

「は、はーい」

「琴ちゃんも一緒にしゃべろ!」

香織ちゃんが誘ってくれて、クラスのみんなの輪に入る。
キラキラしたカワイイ子ばかりだぁ。

14:みぃ◆8Q:2017/08/14(月) 18:51

>>11
分かったよ!
コメントしてあるからね。
でも、教えてくれてありがとう!

>>12
ありがとうございます!
これからも頑張ります!
(薫ちゃんに言ってたらすみません!)

15:ルナ◆3es:2017/08/14(月) 18:57

新作おめでとう!

16:みぃ◆8Q:2017/08/14(月) 19:03

ルナ、ありがとう!!
めっちゃ嬉しい。
これからも良ければ見てください!

17:みぃ◆8Q:2017/08/15(火) 23:05

3.恐怖の名字通り

ちょうど私が入ったところのとなりにいた子の名札は…海村さん。
すごいカワイイ子だな。

「どうしたの?鬼頭さん。あれ?鬼頭さんだよね?」

「鬼頭琴です」

すると、男の子たちがチラチラこちらを見ていた。
何よ。
気づけば、私を見ているようにも感じる。

「海村さん、あれ」

私が男の子を指差して海村さんを見たけど、香織ちゃんとの話に夢中すぎて聞いてなかった。
存在感、ずっと薄かったもんな。
男の子たちはコソコソ話してるし。
私のこと話してるの?

「ねえ、香織ちゃん!」

海村さんが身を乗り出して香織ちゃんの机に前のめりになると同時に、私は押されて、他の子の机と私の頭が激突しちゃった!

「わぁー、ごめんねー。大丈夫ー?」

「いいよいいよ、気にしないで」

海村さんに笑いかけると、みんな「大したことないんだ」とか、「なーんだ。心配して損した」なんてつぶやかれた。
本当は、気にしないでってほど痛くなくないのに。
すごく痛い。
だって、私の体は弱くて、すぐ倒れちゃうんだもん。
ちょっと打っただけでも、治るのが遅いし。
こんなに打ったけど、どうなるんだろ。まだ座り込んでいると、海村さんがしゃがみこんだ。

「あんた、何してんの?私が悪いってみんなに見せつけたいの?弱い子だねえ、鬼頭さんって。名字の通り、怖い怖い子だよ」

海村さんが立ち上がるとき、クスッっと笑った気がして、恐ろしい気持ちでいっぱいだった。

「ちょっ、鬼頭さん?」

花村先生の声が聞こえたかと思うと、私はパタリと倒れてしまっていた。

18:みぃ◆8Q:2017/08/16(水) 17:07

4.初日から!?

ここは、花畑!
綺麗〜素敵。
お花をたくさん摘んで、輪にしてネックレスにして掛ける。

「琴ちゃん」

誰?
後ろを振り向くと、知らない男の子…じゃないじゃん!
あ、人違いだ。
となりでお花を摘んでいる女の子のところに男の子は行く。
男の子のことも人違いだったし、呼んだ人も人違いだったし。

「どうしたの?ヨウタくん」

女の子が男の子と話していて、私はとなりにいちゃいけない気がして立ち上がった。
なのに、頭がクラクラ。
私は、お花の上にパサッっと倒れた。


蛍光灯が…眩しい。
目を開けると、お母さんが手を握っていた。

「花村先生、琴が起きました」

花村先生は走ってきて、顔や手を触る。ここは…ベッドが4つ。
人形がちょっと置いてある。
そして、優しい雰囲気の先生とカウンター。
ということは…。

「鬼頭さん大丈夫?ここは保健室よ。先生は、関田先生」

白衣の、保健室の先生、関田先生は、アンケート用紙を持ってきた。

「初めまして、鬼頭さん。関田です」

関田先生はアンケート用紙の書き方を説明してくださって、渋々書いた。
お母さんは、ずっと花村先生と話していて、入学初日から保健室って…。

「鬼頭さん、いい?あなたが倒れてしまう原因はよく分からない。だけど、倒れてしまうことは確か。先生と、いろいろな約束をして、なるべく健康に生きること。いいわね?」

「はい」

私は、いきなり先生と約束をしてしまったのだった。

19:みぃ◆8Q:2017/08/16(水) 18:26

5.ビスケット事件発生

さっき見たのは、夢?
花畑の。
きっとそうだよね。
お母さんに聞いたら、「夢でしょ」って言われたもん。
それより…。
どうしてこんなに倒れる回数が増えてるんだろう。
小学校の頃は、月に一度くらいだったのに。
今では多くて1週間に一度くらい。
家族を困らせてばっかり。
小5の弟、葵。
小1の妹、莉乃。
年中の弟、隆翔。
2歳の妹、莉桜。
こんなに小さな子ばかりなのに。

「お姉ー、おやつ」

葵がビスケットをお盆に乗せて私の部屋に入ってきた。
小5の反抗期くらいの時期の割りにはケンカも少ないし、優しい。
よくおやつ持ってきてくれたりね。
だけど…ドジ!

「ありがとう。葵」

「って、あっ!」

バサバサバサー!
葵が、私の勉強机の脚に足を引っかけて、私にビスケットをかける。
上から葵が倒れてきて、体重が少なくて痩せてる私に、小5の体格の葵。
私はうめく。
ビスケットはボロボロ。

「お母さーん!」

葵が立ち上がってビスケットをはらい落としながらお母さんを呼ぶ。
私の部屋、ビスケットで汚い。

「琴!?大丈夫?葵、言ったでしょ?ちゃんと琴には気を付けてって」

葵がうつむいて肩がちょっと震えてるし。
きっと、私がどうなっちゃうのかって怖くてたまらないんだよね。

「お母さん、葵は悪くないよ。私のために来てくれたんだから」

葵は、私の方を見てにっこり笑った。

「琴は優しすぎるのよ」

「うんん。私がこんなだからいけないだよ。もう大丈夫だから、ね」

私は無理に笑って布団の中に顔をうずめた。

20:みぃ◆8Q:2017/08/16(水) 20:54

6.可愛い妹

トントントントン。
誰かが階段を上ってくるだけなのに。
お腹を叩かれているような感覚。
痛い、痛い…。

「琴お姉ちゃん大丈夫?」

「もうご飯の時間だよお」

莉乃と莉桜が体をちょっと揺すった。
い、痛いっ!
だけど、心配そうな顔で、さすっているように感じたので、痛いなんて言えなかった。

「大丈夫だよ。ごめんね。さあ、行こう」

莉乃と莉桜の背中を軽く押しながら一階へ向かう。
お腹をつつかれたような感覚。
莉乃と莉桜が揺すったところが妙にすごく痛かった。

「あ、琴!大丈夫だった?」

「うん。全然大丈夫。気にしないで」

とは、言ったものの。
私、ご飯食べられなさそう。
箸を握った瞬間、お腹に激痛がほとばしる。

「キャアッ!」

私は箸を飛ばしてお腹を抱え込んだ。

「琴っ?」

「琴…!」

「お姉!?」

「琴ねー?」

「琴お姉ちゃん!?」

「琴お姉ちゃん…!」

私はこういう感覚を感じた場合、どうなっちゃうの…?


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