なんかやるかも(小説)

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1:MAKARON☆:2017/12/24(日) 22:06

不定期更新です。しかも、途中で投げ出して新しいものを書き、最終回にいかないかもしれないです。
それでも見てくださる方がいましたら、ゆっくりしていってください^_^
関係あることなら、書き込んでも大丈夫です。
荒らしはやめてください。

18:MAKARON☆:2018/01/23(火) 22:12

タイトル:ANGEL×DEVIL
第7話
霊「みんなさぁ、龍を操る女の人のことについて何か知っている人いる?」
私は直接聞いてみた。その人が動揺するから分かるだろうと思った。
琉「知ってます!なんか中高生っていうのはよく聞きますよね。」
鱗「その龍ってあれでしょ?神悪龍っていう怖い龍。」
美「あっ、龍って何体かいるんですよね?何体くらいだっけ…?」
愛「10体〜20体って聞いたけど。」
恵「えっ、10体ないって聞いたよ。」
芽「そうなの…?私は100体近くいるって…」
百「後は…本当の姿は人間じゃないって聞いた。」
麻「マジか…世の中を恨んでるからしてるって聞いたけど、何があったんだろう?」
瑞「私、見たことあるけど、すごい優しかった。」
霊「えっ、どういうこと?」
結「私の妹と瑞姫の妹は仲良しで、ある時、2人が通り魔に襲われそうになったところを助けたらしいです。」
霊「えっ、助けた?なんで?」
瑞「いや、私、結香里とお礼言いに行ったんですよ。でも…帰ってって言われて。話を聞いてくれなかったんです。私たちは、何度もお礼を受け取ってほしいって言ったんです。」

~過去の回想~
(龍の使い手…龍)
結「なんでですか?なんで関わってくれないのですか?」
龍「…巻き込まれていいの?一応私、指名手配されてるし、捕まったら死刑だし。それ相応のことをしたんだって分かってる?」
結「いや、でも…!」
瑞「結香里。仕方ないよ。」
結「…」
結・瑞「ありがとうございました!」
そう言って私たちは、お礼の品を置いて帰った。

そんなことが…私は驚いた。殺人者と言える人が、人を助けた。

そして、下校の時間。私の帰り道に、少女が座っていた。
霊「どうしたんですか?」
彼女は振り向いた。瞬間、私は驚いた。彼女は龍の使い手だった。
龍「…なんで関わるんですか。話しかけないでください。」
霊「ごめんなさい。ちょっと色々聞きたかったんだけど。」
龍「…手短にしてくださいね。」
霊「なんで、あなたと関わっちゃダメなの?」
龍「…関わってたら誤解されますよ。仲間なんじゃないかって。…以上です。」
そう言うと、彼女は黙って去って行った。結局、重大な証拠は掴めないままだった。

19:MAKARON☆:2018/01/25(木) 22:06

タイトル:ANGEL×DEVIL
第8話
結局分からない。本当に誰なのか…?
龍「…誰にやられたの?」
冷たい声で、真っ白な龍に話しかけていた。
龍「…返事しない。…そっか、口止めされてるんでしょ?まぁいいや。…想像はつくから。」
前と明らかに様子が違う。なんか…例えるなら復讐者のようだった。
龍「…怯えてる?大丈夫だって。…あ、電話だ。」
龍「はい。…次ですか?明日あたりに動き出そうと…。明日だって、今日は無理なんだよ!…どういうこと?ねぇ、いいんでしょう?私、暇じゃないので失礼します。」
そういうと、黙って電話を切った。
霊「どういうことなの?」
そう声をかけると、ハッとしたように振り向いた。
龍「いつからいたんですか?」
霊「電話する少し前から、かな。さっきの電話なんだったの?」
龍「なんでもないですよ。」
霊「明日。何するの?」
龍「だから!なんでもねェよ!」
この時、私は少し分かった。本当はこういうことをやってはいけないと分かってること。でも何か理由が…あるはず。
龍「なんか、ごめんなさい。」

20:MAKARON☆:2018/01/26(金) 21:20

タイトル:ANGEL×DEVIL
第9話
龍「なんか、ごめんなさい。」
霊「…ごめんね。色々聞きすぎて。」
龍「いや、…今回のは私が悪かったから。」
なんか、申し訳ないと思ってしまった。
龍「とりあえず、白(ハク)の手当てしないと…。まさか、あいつに勘づけられるとは…それだけ予想外だった。」
白「アイツらは…早く…滅ぼさないと…」
龍「今はいいよ!ったく、もう。なんでこんなことに…。そっか、そうだよね。」
そう言って電話をかけた。
龍「もしもし?今日空いてます?…あ、よかった!じゃあ、2時に万丸公園に来てくれますか?…はい、ではまた。」
電話を切った後、龍とどこかへ行ってしまった。しかし、すぐ戻ってきた。そして、誰かと待ち合わせしている万丸公園に向かった。何を話していたのか知りたかったけど、聞けるはずがなかった。話し声は明るかったから、悪いことではないと思うけど、やっぱり不安だった。
龍「ここ…だよね。フフッ、楽しみかも。」
?「待った?」
瞬間、銃声が響いた。弾は見事命中し、相手はその場に倒れこんだ。
龍「バレてないと思った?」
?「ごめん…なさい…許して…」
龍「あれ?お前なら知ってんじゃないの?私…犯行現場を見た人は、一人残らず消してるんだよ?お前だけ許す訳にもいかないからね?」
?「…でも」
彼女はその人の言うことも聞かず、殺してしまった。
どうしよう。犯行現場を見た人は、一人残らず消してるって…。私も消されるのか…。
龍「そこにいるんですよね?」
霊「あっ!えっと…」
龍「ついて来てましたよね?ずっと。」
霊「ごめんなさい…命だけは…」
龍「さっきのこと、間に受けてたんですか?」

21:MAKARON☆:2018/01/28(日) 22:23

タイトル:ANGEL×DEVIL
第10話
霊「ごめんなさい…本当に…。」
龍「あんまり見に来ない方がいいですよ。それに、監視人だと思われて捕まっても助けませんよ。」
霊「私は殺さないの…?」
龍「殺しませんよ?いちいち人殺してたら面倒だし。第一…人殺したって楽しくない。」
霊「じゃあ、なんで?」
龍「それは言えませんよ。」
はっきりと断言された。

龍「キャッ!」
その叫び声に私たちは驚いた。たち、と言ったのは、警察が来ていたからだ。
龍「なんですか、急に…。いきなり来たかと思えば、手錠をかけられて…。」
口調は怯えているようだったが、顔にはその色は出てなかった。冷酷な表情で、まっすぐ警察を見据えていた。
警「お前なら、何が言いたいか分かるだろう?」
龍「まぁ、分からないと言ったら嘘になりますね。ここで逮捕状見せて、同行するように言われて、拷問されるんですよね?」
警「一言余計だ。なぜこっちの指示に従わないんだ?」
龍「従ったとして、なにか利益があるんですか?ずっと取り調べして、拷問しての意味がない行動の繰り返し。なんでそれが正しいのか。」

彼女は銃で撃たれた。弾は見事に命中した。
龍「うぅっっ…!」
ものすごく苦しそうに倒れ、声を出している。警察は今のうちに署に連れて行こうとした。しかし、その考えはあまかった。龍の使い手である少女はゆっくりと立ち上がった。若干、笑いながら。警察は、ただ呆然とその姿を見ていた。
警「嘘…だろ」
それもそのはず。警察が持っていたのは、龍の使い手に撃つと、一発でやられると言われていたものだった。
龍「そんなもので殺せるとでも?動きを封じることすら出来てないのに、なに勘違いしてんの?見下してる?素直に倒れると思った?」
警「だって…上司は…これを使えば死ぬって…アイツは龍を操る以外は普通の人間だって…。」
龍「ふーん…間違ってはないけど。龍を操る能力があるだけで、本当は普通の人間…だから。でも、一個大きく勘違いしてる。上司が言ってるから正しいって訳じゃないからね?上司が部下を騙すことだってある訳だし。ね?」
警「えっ、それどういう意味ですか?」
龍「どういう意味って…。まぁ、ご想像におまかせします。…っっ!頭が…痛い」
そういうと龍の使い手はその場に倒れた。完全に意識はなく、警察病院まで運ばれた。

22:MAKARON☆:2018/01/30(火) 21:54

タイトル:ANGEL×DEVIL
第11話
龍の使い手は目を覚ました。銃で撃たれた右腕に深い傷痕がついていた。その腕を見て、本人は失望していた。
霊「そういえば…ずっと名前聞いてなかった。」
龍(以下:沙)「沙弥ってことにしといてください。」
霊「分かった。」
普通に話せるということは、大丈夫なのだろう。だけど…なんというか顔色が悪かった。
警「警察です。この後すぐに署に行きますよ。」
沙「は⁉ふざけんな!」
警「自分がどれだけ悪いことをしたのか分かってんのか⁉」
2人の口論はしばらく続いた後、彼女は逃げ出した。私は急いでその後を追った。警察もついて来た。追いつかれる寸前に龍を呼び出し、去っていった。警察はもの凄く悔しがっていた。

次の日。暗殺という目的で、見回りしていた。
沙「エルフ!しっかりして!クソッ!なんでこんなことに…。」
近くには銃を構えた浜口先生が立っていた。
浜「なんでこうなってるか分からない?自業自得でしょう?」
沙「なんで?目的も何にも分からないくせに、そんなこと…よく言えるよねww頭おかしすぎんだろ!」
狂気染みた笑顔で言っていたのを見て、さすがの浜口先生もびっくりしていた。
沙「ねー。分からないくせによく言えるよねー。どれが言おうとしてるのかなー?そういう奴は…奴隷にしないと!」
妙に明るい、作ったような声と笑顔でそう言った。
浜「なんか…ごめんなさい。」
沙「いやいやwwどっちにしろ、お前は殺されるからね?フフッ、アハハ!無様な姿見るの楽しみだなー♪」

23:MAKARON☆:2018/02/03(土) 09:19

タイトル:「幽愁暗恨」
第7話

街は燃えている。真っ赤に照らされた炎を私はうっとりしたように見つめていた。
「これから…か。」
私は呟いた。後悔はない。むしろ、楽しみとか興奮とか、そんな感じ。
「おい!何してるんだ⁉早く逃げなさい!」
警察と消防士が来ていた。もちろん、逃げる気は皆無である。

何を隠そう、火事を起こしたのは私だったからだ。

いくら消火しても消えないように仕組みは考えた。もちろん死者や行方不明者、ケガ人がたくさん出た。
そのため、学校は1週間臨時休校だった。

私はその1週間の間に、もっと恐ろしい復讐をしようと考えた。

24:MAKARON☆:2018/02/03(土) 09:45

タイトル:ANGEL×DEVIL
第12話
浜口先生は手足を縛られ、話せないようになっていた。
沙「エルフに襲われたんなら撃つのもまだ分かるよ。でも、ただ空を飛んでただけでしょう?なんで殺そうとする必要があったの?…仕方ない…」
エルフ(以下:エ)「まさか…そういうことですか?」
どういうこと?と思った。その時。

突然、目の前が真っ暗になった。何が起こってるのか、私には全く分からなかった。動けなくなっていただけでなく、喋れない、音も聞こえない。本当に何も感じなかった。怖い、とだけ思った。

そして、少しした時、視界が晴れて元に戻った。
目を開けると、倒れている人と、5歳くらいの女の子、返り血を浴びた沙弥が立っていた。
もちろん倒れていたのは浜口先生で、5歳くらいの女の子はエルフだろう。
倒れていた浜口先生は、完全に原形をとどめていなかった。
5歳くらいの女の子は怯えていた。つまり浜口先生をこんな姿にしたのは…沙弥しかあり得なかった。

霊「嘘…!」
沙「やっぱり、先生もいたんですね。」
霊「ちょっと待って…え⁉どういうこと⁉」
沙「…?殺しただけですよ?」
霊「いや、どうしたらこんな姿に…!」
沙「普通に?」

答えをためらうようだったが、私はどういうことか、なんとなく分かった。
一瞬でこんなボロボロにするのは、どう考えても出来なかった。

つまり…魔力…?

いや、厨二病じゃあるまいし、そんな訳ない。

25:MAKARON☆:2018/02/03(土) 10:12

タイトル:ANGEL×DEVIL
第13話
今日は学校だ。浜口先生が沙弥に殺されたっていうのに、通常通りだった。
校長(以下:長)「佐々木先生、おはようございます。…今日、浜口先生が休みみたいですね。珍しいなぁ。」
嘘…!彼女が殺したこと、知られてなかったなんて。顔がだんだん青ざめているのが分かる。言うべきだろうか。いや、今はやめよう。
長「大丈夫ですか?」
霊「はい、…昨日よく眠れなかったからだ。」
長「無理はしないでくださいね。…ところで、龍の使い手の件、どうなってますか?」
霊「分からないんです。正直、候補すらなくて。」
長「生徒に情報提供されたことは?」
霊「それが…全員からあるんです。」
長「とりあえず、今日の放課後。全員残してください。」
霊「分かりました。」

チャイムが鳴った。朝のホームルームがスタートする。
霊「みなさん、おはようございます。」
皆「おはようございます!」
霊「じゃ、朝の連絡をします。今日は特別日課なので、後ろの黒板の日課表を見て行動してください。あと、放課後。チャイムが鳴っても出ないで残ってて。」
鱗「なんでですか?」
霊「私はよく知らないけど、校長先生が用事あるみたい。」
皆「なんだろう…」
みんな、とても不安がってた。
ホームルームは終わったが、みんなのことが心配だった。

26:MAKARON☆:2018/02/04(日) 18:37

タイトル:ANGEL×DEVIL
第14話
教室はとても騒がしかった。
美「なんでこんなことになっているんだろう…。」
鱗「多分だけど、前に霊那先生が龍の使い手について話してたじゃん?」
芽「え⁉そのこと?」
琉「マジか…」
愛「早く帰りたいんだけど…。私あの校長好きじゃないんだよね。」
恵「そう?あの人面白くない?」
愛「なんか無理…」
麻「龍の使い手って怖くない?何人殺したんだろう?」
百「あの年齢で死刑じゃあ、100人は殺しているでしょうね。」
結「何度そう言われても、いいイメージは抜けないんだよなぁ。」
瑞「それだけ大変だったから、よく覚えてる。」

そして、みんな落ち着かないまま、放課後になった。

27:MAKARON☆:2018/02/04(日) 19:39

タイトル:ANGEL×DEVIL
第15話-1
みんなは、静かに待っていた。もちろん誰もこうなるとは思わなかっただろう。動揺が隠せなかった。
霊「みんないい?色々あると思うけど、嘘だけはついちゃダメだからね。何の話かは…分かってるよね?」
皆「はい…」
やっぱり誰一人として平常心を保ってる人はいなかった。

そして今、恐怖の取り調べがスタートする。

最初は美久だった。
美「失礼します。」
長「美久さん…ですね?」
美「はい。」
長「単刀直入に聞きます。龍の使い手又はそれに関わっていますか?」
美「本人でもないし、関わってもいません。」
長「嘘ですよね?」
美「本当です。なんでここまで疑うんですか?そんなに問い詰めるのが楽しいですか?」
長「ごめんごめん。もういいよ。」
そうすると、ダッシュでそこを出て行った。

〜以下途中省略〜

琉「本当です。あんなの、関わっても意味ないですよ。それに、なんで断定できたんですか?」

鱗「逆になんで嘘つかなきゃいけないんですか?怖い先生に言われたら誰だって守りますよ?」

芽「そんなこと…!私の性格知ってますよね?性格上殺人できません。」

恵「いや、殺人するの面倒ですよ。別に人間関係もうまくいってるし。こんなことする理由が分かりません。」

愛「証拠は?出てないですよね?出てるなら分かりますが、出てないならやめてください。迷惑です。」

麻「ふーん。気持ちは分からないわけじゃないけど、無理矢理納得させようとしても無駄ですよ。」

百「こんなことするとは…先生のこと信頼していたのに。なんで信じてくれないんですか?」

結「呆れた。証拠ないのに疑うなんて馬鹿げてる。」

瑞「やってないものはやってないし、事実は変わりません。」

犯人は誰…⁉

28:MAKARON☆:2018/02/05(月) 21:17

タイトル:ANGEL×DEVIL
第15話-2
龍の使い手とは…恐ろしいものである。未だに正体不明で、かなり強い。数多くの人をころし、死刑にもなっている。つまり、ころせたら英雄だ。
沙「そろそろ、先生は私の正体を知ると思いますよ。」
霊「…今は?」
沙「多分、校長先生には知られてます。知りたかったら、聞けばいいじゃないですか。」
霊「…いいの?正体知っちゃって。私、あなたのこところすかもしれないんだよ?」
沙「いいですよ、もうどうなっても。私が悪いことしたのは知ってるから。」

私は急いで校長先生のところに行った。到着すると、混乱していた校長先生がいた。そのことを聞いたら、こう返ってきた。
「龍の使い手は、あのクラスの人全員だ…と。」

私は理解出来なかった。
霊「どうして…」
長「詳しくは知らないけど、全員で証拠を隠しながらやったんでしょう。そこまでやる必要性を感じないけど。」
霊「で…どうするんですか?」
長「残念だけど、ころすしかない。」
霊「なんで…」
長「その人たちは、何人もの人をころした。証拠を隠した。そうなるのは、当たり前。」

あの子たちの過去とかは知らない。ここまで壮大にやったんだ。きっと、壮絶な過去があるのだろう。

霊「明日、あの子たちとちゃんと話をしよう。」

29:MAKARON☆:2018/02/05(月) 21:32

タイトル:「幽愁暗恨」
第8話
この前の火事で、多くの死者が出た。大きな被害が出て、嬉しかった。初めて自分がやったことが認められた気がした。でも、これだけじゃ物足りなかった。

まだ、幸をころしてない。1番の目的が死んでない。私は幸にメールを送った。『今日これから会ってくれませんか?』と。返事はOK。待ち合わせ場所である裏山に移動した。

幸「急に呼び出して、なんか用?早くしてほしいんだけど。」
私はこの前買った銃を取り出した。
幸「お前がそんなの使えるわけないだろう!ハハッ!ウケるww」
乾いた破裂音が響いた。弾は見事に命中した。幸はその場に倒れこんだ。
幸「嘘、どうして…いじめてごめんなさい。」
私は幸の言ってることも気にせず、どんどん撃ち続けた。

もちろん、幸は死んだ。

30:MAKARON☆:2018/02/06(火) 21:26

タイトル:ANGEL×DEVIL
第16話-1
今日は学校。私はみんなと向き合って話し合うことが必要だと思った。
霊「今日は、みんなに話さなければならないことがあります。このクラスの人全員、龍の使い手…なんだよね?」
みんなは黙り込んだ。
霊「校長先生がね、そう言ってたの。それで、殺害するよう命令されてるんだけど、やっぱり信じたくなくて…」
美「先生…私たちのこと、殺さなくていいんですか?」
霊「私は、殺したくない。それに、なんでこんなことをしたのか知りたい。」

そう言うと一瞬黙ったが、すぐに話し始めた。

美「私たちはみんな、なんらかの複雑な経験をして、世の中に恨みみたいなものを持っているんです。私は、両親が殺され、何もしてない兄が捕まって殺される。私は助けを求めました。でも、誰も何もしてくれなかった。冷たい視線を感じ、ビクビクしました。」
琉「私は…見知らぬ男にナイフで切りつけられ、大ケガをしました。その時は大量に出血しました。痛くて倒れ込んだのに、見て見ぬ振り。結局出血し過ぎて、一週間動けず、その場で過ごしました。」
鱗「私は、先生に体罰をされました。ちょっと気にくわないと、思いっきり殴られたり蹴られたり。体だけでなく、心も強い苦しみに襲われました。絶対に先生が私のことを裏切らないようにするために、日記帳を賛成しました。」
芽「私の家は10歳の時に親が家出して、その後自殺したらしいです。理由は私たちのことがどうでもよかったから。これを聞いた時、心ないなぁって。裏切り、の意味をこの時はっきりと知りました。」
恵「私の場合、親に虐待されて、できた痣を理由に学校でいじめられて。この世界は理不尽だと思いました。もちろん、助け合いとか協力とか絆とか、自己満にしか聞こえませんでした。」

31:MAKARON☆:2018/02/09(金) 21:14

タイトル:ANGEL×DEVIL
第16話-2
愛「私なんて…ずっと集団無視されて孤独に過ごしました。無視しないで、と言っても、無視して空気扱いされる。ほんと、うんざりです。」
麻「私の親はふざけてHして私を作ったんです。そのくせ、ろくに育ててくれず、給食がライフラインでした。」
百「私の親は詐欺師なんです。勇気を出して警察に通報しても、子供だからって相手にされず。呆れますよ。」
結「生まれてすぐに親をなくし、一人暮らしをしてきて、そのせいでいじめを受けてきて…最悪ですよ。」
瑞「私は、毎日のように客に殴られ、怒られ、家族は無視。最悪すぎて、言葉になりませんよ。」

そんな恨みを持っていたんだって思うと、悲しくなる。
霊「そんなこと…が…」

32:MAKARON☆:2018/02/23(金) 18:11

タイトル:ANGEL×DEVIL
第17話
長「で?問い詰めるの終わった?」
振り返ると校長が立っていた。狂気に満ちた眼差しで、生徒を睨みつけた。
霊「校長先生…!流石にころすのはやめましょうよ!」
長「逆らったらどうなるか。大人であるあなたなら分かるでしょう?」
霊「クッ…!」
美「先生、下がってください。気持ちはありがたいんですけど。そういうの、今はいりません。」
私は、下がるしかなかった。何が起こって、どうなるか。なんとなくだけど分かった。

この後、最大の修羅場が訪れてしまった。

33:MAKARON☆:2018/02/24(土) 09:50

タイトル:「幽愁暗恨」
最終話
幽愁暗恨とは…人知れぬ深い恨み。私は、幸をころすことを夢見て今まで生きてきた。先日、幸を殺し、今日遺体が発見された。私の目的は達成された…訳ではない。
たしかに、目的は幸をころすことだ。その目的は果たすことができた。ただ、もう一つの目的は達成してない。

それは、自殺をすること。私は、自分を罰するなど、そんな愚かな真似はしたくなかった。警察はもう、犯人を特定できたかもしれない。仮に今できてなかったとしても、いつかは捕まる。そしたら、そこで罪を償わなければならない。私は殺人者だ。ただ、罪人ではない。

この自殺は、罪を償うためではない。私は、罪を犯したなんて思ってない。罪を償うのが嫌だから。だからこそ、自殺をする。

気がつけば、私は駅のホームに立っていた。次の瞬間。列車が通過しようとしていた。
「さようなら」

34:MAKARON☆:2018/02/24(土) 10:09

タイトル:ANGEL×DEVIL
第18話−1
結「そういえば校長先生。そっちは一人でいいんですか?こっちは10人いますけど。」
長「そうだ。ちょっと待ってて。」
結「いいですよ。」
そして、校長先生は9人の人を呼び出した。

愛「で、形式は?一気に全員で行くか、一対一にするか。どっちにしろ、全員生きて返さないけど。」
長「一対一にして。そっちの方が勝てる可能性がある。」
百「分かった。組み合わせは?くじ引き?それともそっちが決める?」
長「くじ引きでいいよ。」

くじを引いた結果が貼られた。

35:MAKARON☆:2018/02/24(土) 10:30

第18話−2

〜対戦形式〜
1.百合vs椿
2.恵未vs実咲
3.鱗vsのん
4.琉花vs優華
5.芽衣vs舞
6.麻友vs歩実
7.結香里vs結由可
8.瑞姫vs姫奈
9.美久vs神名
10.愛vs校長

36:MAKARON☆:2018/02/25(日) 18:21

第19話-1
対戦形式も決まり、作戦会議をしていた。
【校長のチーム】
長「なんだかんだ言って、相手は強い。入念な作戦を立てないと…。」
椿「そういえば、初戦私か。弱い方だって聞いたから、少し安心。」
長「とりあえず、下手に攻めたらやられるのは確実。どうすれば?」
舞「目を離さないようにして、隙を狙うしかない。攻撃は、当たってもかすれるくらいにしないと。」
【クラスのチーム】
麻「琉花はそういうの得意でしょ?」
琉「えぇっ…いつも通りで良くない?」
鱗「そーだね。」

初戦。
百合は最初、椿にやられかけていた。
椿「もう終わりかしら?」
百「…」
トドメを刺された…と思ったら、攻撃をかわした。
椿「…避けられ…た?」
百「そっちも疲れたでしょ?さっさと終わらせるわ。
私は、素早さが平均より高い分、攻撃を受けた時のダメージは大きい。ただ幸いなことに、体力には自信がある。それを生かしてやっただけ。相手が攻撃で疲れたところを狙う…これが私個人の作戦。」
そして今、百合の勝利が決まった。

37:MAKARON☆:2018/03/23(金) 17:06

タイトル:ANGEL×DEVIL
第19話−2
2戦目。
恵未は最初から攻めに行っていた。攻撃は全て急所に命中。30回近く攻撃した末、実咲を殺害した。
実「嘘…どうして?」
恵「あなたの欠点を狙っただけよ。」
実「えっ…」
恵「あなたは、一回あたりの攻撃力は大きいけど、守備に関してはあまり強くない。私は、あなたと真逆だった。だから、何度も攻撃したの。」

3戦目。
鱗は、トドメを刺される寸前まで自分を守った。のんは、なかなかダメージを受けず、かなりの強敵だった。しかし、鱗は一瞬のチャンスを見逃さなかった。彼女の攻撃を避け、崩れたところを突いた。
の「…うっ!」
鱗「もう終わり?さっきまであんなに元気だったのに。」
の「…まだまだ!あっ…!」
鱗「そういうこと。攻撃に気づかないからさ、避けても気づかない。だからすぐに殺されるんだよ。」
ここも、鱗が勝利した。

4戦目。
琉花は弱っていた。優華は、そんな琉花を見て笑っていた。
優「ザッコ!wwもっと強いの相手したかったんだけどww」
その時だった。大きな破裂音が響き渡ったのは。優華の体は、跡形もなく消え去った。
琉「…それはこっちのセリフだわ、このバカ」

5戦目。
芽衣は想像以上に強く、舞をすぐに倒しそうだった。
芽「意外と強くないのね。」
舞は怒り攻めていったが、返ってくるのはいつも芽衣の攻撃だったため、すぐにやられた。

6戦目。
麻友はだんだんと弱ってきていた。
麻「なかなかやるわね。」
歩「そんなカッコつける必要ある?」
麻「こんなのまだ…序の口よ」
連続で麻友は攻撃し続けて、すぐにでも歩実を倒しそうだった。
麻「これで終わりよ」
そう言い放った頃、歩実の意識はなかった。

7戦目。
結香里は、結由可を言葉で問い詰めていた。
由「お願い、もう許して…」
結「許せるのかな?他人を傷つけて楽しんでる人を。この世の中を…」
由「ごめんなさい、私を殺さないで!だって…」
結「殺人者の方が許せないって…言おうとしたよね?それ聞いちゃったらもう終わりよ!自爆したwwwwwwwwww」
結由可は全身が引き千切られるような痛みに襲われて死んだ。

8戦目。
瑞姫は姫奈と互角に争っていた。しかし、体勢を崩した姫奈は瑞姫にやられそうだった。
姫「嫌!やめて!」
瑞「そんなことで聞くと思った?聞くわけないでしょ?無駄にエネルギー使っても疲れるだけだからね♪」
そう言って姫奈の口を塞いだ。
姫「んー!んー!」
瑞「…チッ、うっせぇな…!」
そう呟いた後、腹を蹴り、姫奈は頭から落下した。

9戦目。
美久は攻めるのが得意ではないので、守備で挽回を狙っていた。
神「ああ〜、攻撃しないんだ〜。じゃあ、お前をブチころす!」
相手が攻めの体勢に入ったところを狙って攻撃した。神名には大ダメージだったようだ。
美「油断してたでしょ?」
そう言うと、一気に攻撃をし続けて、神名はやられた。

38:MAKARON☆:2018/03/23(金) 17:32

タイトル:ANGEL×DEVIL
第19話−3
いよいよラスト、10戦目だ。
愛「校長先生。もうこんなこと終わりにしませんか?」
長「そんなことするか!もう、アイツらは助からないのに…」
愛「助けますよ。何だかんだ言って、これが本当の作戦なんです。9戦目まで勝ち続けて、最後に和解する。」
長「ごめん。和解はできない。かと言って、ころすこともできない。だから、警察に連絡する。」
愛「それが校長先生の決断…ですか?」
校長先生は黙ってうなずいた。
霊「それでいいの?全員死刑宣告されてるんだよ?」
美「もういいです。」
そう言って、10人の生徒はパトカーに乗って去っていった。

39:MAKARON☆:2018/03/23(金) 21:17

タイトル:ANGEL×DEVIL
第20話(最終話)
「もういいです。」
美久が冷たく、私に向かって放った言葉。彼女らは未成年であるが、死刑宣告されるほどの犯罪をたくさん犯した。そのため、テレビにも顔が映し出され、名前も隠されていなかった。でも私は、何も出来なかった。

誰しも、心の中には天使と悪魔がいる。時に天使の心を出し、時に悪魔の心を出す。そのタイミングが違うと、犯罪と呼ばれることもある。天使と悪魔…どちらの心も必要であるが、一歩間違えれば大きな問題が…

霊「脱走…?」
10人の生徒は脱走したらしい。まだまだ戦いは続くようだ。

40:MAKARON☆:2018/03/23(金) 21:56

タイトル:犯人を追え!
第1話の前のなにか
僕は明日、警察官として桜響警察署に配属されることになった。今日は、ゆっくり家で休める。
「プルルッ、プルルッ」
携帯の着信音が鳴った。誰からかと思って見てみた。警察庁長官からの電話だった。僕は慌てて出た。
僕(以下:翔)「はい、平田翔真と申します。」
長「いよいよ明日だな。どうだ?楽しみか?」
翔「楽しみというより緊張してます。どんな人がいるのかな、とか分からなくて…。」
長「緊張する必要はない。まあ、今日はゆっくり休みなさい。明日は5時出勤だから、遅れるなよ。」
翔「はい、分かりました。失礼します。」
今日はゆっくり過ごそう。明日は5時出勤…憂鬱にはなるが、それより緊張する。果たして大丈夫だろうか?

41:MAKARON☆:2018/03/24(土) 09:55

タイトル:犯人を追え!
第1話
僕は、署に到着した。時計を見る。針は4時45分を指していた。丁度いい、というところだろうか。長官室へ挨拶に行こうとしたその時だった。僕は誰かとぶつかった。ぶつかった相手は、見た目がとても可愛らしい女性だった。
女「あ…すみません。私の不注意で…」
翔「あ、いえ。そっちこそ、怪我とかしてませんか?」
女「私は大丈夫です。…あの、それって…」
彼女は、僕が持っていた物を指さした。それは、警察庁長官からもらった、長官室への地図がある手紙だった。警察とはいえ、早くも身バレするのは困る。僕が黙っていた。
女「長官室なら行き方分かるので、案内しましょうか?」
翔「あ、はい。お願いします。」

長官室に着くまで、彼女と話をした。彼女の名前は神崎未香さん。桜響警察署で働く警察官で役職は巡査部長、つまり僕の上司である。
翔「失礼ですけど、本当に警察官なんですか?」
女(以下:未)「えぇっ、平田さんもそう思いますか?よく疑われるんですけど。」
そう言って彼女は警察手帳を見せてくれた。どう見ても本物だったが、やっぱり彼女には似合わなかった。

2、3分で長官室に着いた。
翔「案内してくださってありがとうございました。」
未「いえ、こちらこそお話出来て楽しかったです。では、また署の方で。」
そして僕は、長官室に入った。

42:MAKARON☆:2018/03/24(土) 10:18

第2話
長官室での面談が終わり、桜響警察署に向かった。
翔「失礼します。」
僕が入ると、視線が集中した。
翔「今日からここに配属されることになった平田翔真です。」
そういうと、みんなも名前を教えてくれた。岡田課長、中島係長、川瀬さん、佐藤さん、神崎さん。僕含めて6人である。ちなみに、女性は岡田課長と神崎さんの2人だ。
中「じゃあ、早速決めるか。」
川「僕くじ作ったんで、これでやりましょう!」
翔「あの…これってなにを?」
未「バディですよ。2人で行動してもらうんです。その組み合わせを決めるためにくじ引きするんですよ。」
なるほど。ここではこうやって決めるのか。僕はくじを引いた。
翔「僕2番でした。」
未「あれ…私も2番でした。ってことは一緒ですね。よろしくお願いします。」
翔「こちらこそ、お願いします。」
残りは、課長と佐藤さん、係長と川瀬さんだった。僕は、嬉しい反面、ものすごくドキドキしていた。

43:MAKARON☆:2018/03/26(月) 11:04

第3話
早速、僕が関わる初めての事件があった。
岡「殺人よ。資料はパソコンに送っておいたから、現場周辺の聞き込みに行って。」
翔「はい!」
僕は急いで事件について調べた。隣町で、40代男性の遺体が見つかった。身元の確認はまだ出来ていないらしいが、逃げられる前に捕まえたいらしい。
未「調べられました?」
翔「はい、聞き込みに行きましょう。」
そう言って、僕たちは聞き込みに行った。しかし、何も重要な情報は得られなかった。
未「あの…先に1人で帰っててもらえませんか?ちょっと行きたいところがあって…すぐに戻りますから…。」
翔「分かりました。」
何がしたいのかは分からなかったが、すぐ戻ると本人が言っているから大丈夫だろう。そう思ってた。

しかし、彼女は3時間たっても帰ってこなかった。しばらくして、病院から署の電話にかかってきた。
翔「はい、桜響警察署です。」
病(以下:佐)「桜響警察病院の佐々木と申します。神崎さんが意識を失って倒れていたので運んだんですけど、なかなか目を覚まさなくて…ちょっと来ていただけませんか?」
翔「あ…はい、分かりました。失礼します。」
僕には何が起きたのか分からなかった。

病院に到着すると、佐々木さんと目を覚ましたばかりの神崎さんがいた。
翔「神崎さん!大丈夫ですか?」
未「はい…心配かけてすみません。」
佐「平田さん、ちょっといいですか?」
翔「はい。」
佐々木さんに呼び出された。僕は、佐々木さんの後について行った。

44:MAKARON☆:2018/03/26(月) 21:55

第4話
佐「仕事の時、彼女のこと、ちゃんと見ていてください。」
翔「え…⁉」
佐「詳しい事情は言えませんが、彼女から目を離すと、またこういうことになりますよ。」
翔「分かりました…」

ただ、やっぱり疑問だった。彼女がなんなのか。どうして色々隠してるのか。

未「…平田さん?」
翔「あ、はい。」
未「どうしたんですか?最近様子がおかしいですよ。」
翔「いえ…なんでもありません。」
未「もしかして…この前私が倒れたことですか?そういえば、佐々木さんに呼ばれてたみたいですけど。」
…なんで勘づかれてるんだろう?

45:MAKARON☆:2018/03/27(火) 21:36

第5話
なんで勘づかれてるんだろう?そのことだった。
翔「単刀直入に言います。神崎さんって何者なんですか?」
未「何者って…え…ww」
翔「だって…色々おかしくないですか?倒れたこととか、今日もなんで僕が考えてることが分かったんですか?」
未「それはたまたまですよ。」
翔「今日のことは仮にそうだとしても、倒れたときは、佐々木さんに目を離すとまた倒れるかもしれないって言われたんですよ⁉」
そういうと、彼女は黙り込んで何も言わなかった。少しすると、彼女は黙って出て行った。

僕は、どうしても知りたかったので、佐々木さんのところに行くことにした。
佐「平田さん、どうしたんですか?」
翔「神崎さんって何者なんですか?」
佐「何って…そんなこと聞かれても…」
翔「教えてください。神崎さんについて。」
佐「…分かりました。」

佐「彼女は、目がほとんど見えません。触れる前にどこに何があるかを確認して行動するんです。本人は困らないって言ってるけど…そんなはずはありません。あと、彼女は人の心を読むことができます。とりあえず、最低限のことは説明したので、今日は帰ってください。」
翔「あ、はい。ありがとうございました。」

46:MAKARON☆:2018/04/04(水) 21:51

第6話
帰る直前に、佐々木さんにこう言われた。
「くれぐれも、彼女を怒らせるようなことはしないでくださいよ。…詳しいことは言えませんが。」
どういう意味か、まだよく分からなかった。

突然、電話がかかってきた。神崎さんからだった。
翔「はい、平田です。」
未「あ、神崎です。あの…さっきはすみませんでした。」
翔「僕も、問い詰めすぎてすみませんでした。」
未「いえ…私が悪かったので…。話変わりますが、明日予定空いてますか?」
翔「はい、明日は大丈夫です。」
未「よかった…!9時に署の前で待ち合わせしましょう!」
翔「分かりました。失礼します。」
すごい唐突で驚いた。でも、明日が楽しみだ。

次の日。待ち合わせ場所へ行くと、神崎さんは既に来ていた。
翔「神崎さん…お待たせしました。」
未「大丈夫ですよ、こちらから声かけたので。早速ですけど、行きましょう!」
翔「えっ、どこへですか?」
未「着いてからのお楽しみです。」
どこに行くんだろう…とてもワクワクしていた。通る道は都会の割に狭すぎる道が多かったが、10分くらいで着いた。
翔「ここって…」
未「分かりました?」
翔「分かったも何も、殺人事件現場じゃないですか…」
事件からあまり日は経っていないため、まだ汚れた跡とかがあった。彼女はその周囲を歩き、観察しているようだった。次の瞬間。バタンという音が聞こえた。…神崎さんが倒れていた。

少し経って、彼女は目を覚ました。
未「私…」
翔「えっ」
未「目を使うと意識を失って倒れるんです。」
翔「目を使う…?」
未「普段はほとんど目が見えないんですけど、どうしても見たい時に目を使うと物が見えるんです。現在を見ることができないのが最大の欠点ですが、過去を見ることができるんです。」
翔「過去ってことは…」
未「事件の時を見ていました。何回か行けば、顔以外の特徴はほとんど理解できるんです。難事件が多い今、これは解決に役に立つと思って。」
翔「でも、倒れるって…大丈夫なんですか…?」
未「この事件くらいなら全然。酷い時は体が拒絶しますから…ww」
それって笑いごとなのか、と思った。

やっぱり、彼女は謎だらけだ。

47:MAKARON☆:2018/04/05(木) 18:37

第7話-1
事件の犯人が捕まったという連絡があった。僕は急いで署に行った。
岡「神崎さん、検察の到着が遅れるらしいので、取り調べをお願いします。」
未「分かりました。」
彼女は急いで準備して部屋に向かった。

48:MAKARON☆:2018/04/07(土) 18:47

第7話-2
取り調べ中だった。犯人は黙秘していた。
未「あの…せめて何か言ってほしいんですけど。」
犯「…あの」
未「?」
犯「僕がやったんです。これ…」
そう言って彼は何かを取り出した。ナイフだった。
未「あなた、本当に犯人なんですか?」
犯「どうして?」
未「素直に認めても、殺人に使った凶器はすぐには出しませんよ。あと、表情が顔に出すぎです。会社の後輩に脅されたんですよね?先輩なら分かるけど後輩って…wwさすがに優しすぎじゃないですかね?」
犯「どうしてそこまで…」
未「あっ…」
犯人は泣いていた。というか、神崎さん、気づくの遅!
未「ごめんなさい。とりあえず、さ…その人連れて来てくれませんか?」
犯「それだけは勘弁してください!」
未「…そうですか。じゃあ、自分で探してきます。次彼女と会う時…どうなってるでしょうね。フフッww」
犯「わ、分かりましたよ。ここに連れてくればいいんですよね?」
未「引き受けてくれるんですね!助かります♪じゃあ、お願いしますね!」
こっわ。佐々木さんが言ってたこと、嘘じゃなかったわ。何の罪もない人を脅して平気で利用する。でも、犯人が捕まるならありがたい。

でも、明日、こんなことが起こるなんて…

49:MAKARON☆:2018/04/15(日) 21:54

第8話-1
次の日。犯人?が後輩を連れて来た。
犯「あの、僕はどうすれば…?」
未「うーん…とりあえず、そこにいる平田さんとこの部屋で待っていてください。」
翔「1人で大丈夫ですか?」
未「大丈夫です。」
そう言って、取調室に入って行った。なんだろう。あんまりいい雰囲気ではなかった。あそこで止めておけば…!
犯「あの、平田さん…」
翔「は、はい…」
犯「あの人…大丈夫ですかね…?」
翔「神崎さん…。性格的にはいい人なんですけど、ちょっと…色々問題があって…。」
犯「問題ですか?」
翔「…詳しくは知らないし、口止めされてるんですけどね。」
未「キャーーー!」
犯「え…今のって…」
翔「神崎さん…ちょっとここで待っててください!」
何があったんだろう…!お願いだから、大丈夫であってほしい…

翔「嘘…」
犯人にせめられ、神崎さんは怖がっていた。
未「嫌だ…触らないで…やめて…」
必死に抵抗しても犯人は言うことを聞かない。
翔「おまえ!彼女から離れろ!」
頭にきて、つい怒鳴ってしまった。視線が集中しているのが分かる。その後、僕は犯人に胸ぐらを掴まれた。
犯人「今せっかく良いところだったのに邪魔すんなよ!ったく、どいつもこいつも!…殺してやる…!」
僕は思いっきり首を絞められた。苦しくて反抗できなかった。
未「いい加減にしてください!」
犯人「俺に逆らうのか?」
神崎さん…逆らわなくていいよ…。そう思ったけど、声を出すことができなかった。
未「逆らいますよ。…私、こう見えても結構強いんですよ?生きて帰れるとは限りませんからね。」
犯人「やんのか…?」
未「いくらなんでも、私は立場上先に手を出せませんから。やり返したってだけなら正当防衛だって言えばいいけど。」
犯人「傷害罪とか、殺したら殺人罪になるぞ?wwそう簡単に手は出さない方がいいんじゃないか?ww」
未「あなたも。下手したらそうなるけど。ただでさえ殺人してるのに。罪重くした方がいい?」
犯人「…先におまえを殺してやる!」
未「私?いくら何でも無茶しすぎでしょww頭おかしくなっちゃったのかな?」
犯人「チッ」
未「…今舌打ちしたでしょ。早く解放されたいんなら、さっさと認めてくれない?こっちもね、あなたみたいな暇人と関わってる暇なんてないんだよねー。」
だんだんと、彼女の声音が冷たくなっていることが分かった。そして…敬語がいつのまにかなくなっていた。
犯人「俺はやってない!」
そう言って僕を突き飛ばした。やっと解放される…!
翔「あの、神崎さん。とりあえず一旦やめませんか?認めてないから、検事さんにやってもらいましょう。」
未「…大丈夫…です…私が…やります…から…」

50:MAKARON☆:2018/04/16(月) 22:02

第8話-2
神崎さんは、私がやるって言った。でも…僕はやらせたくなかった。やらせて後悔した。
未「何?私を殺したかったんじゃないの?」
犯人「ごめんなさい、俺があいつに罪をなすりつけました。これをやったのは他でもない俺です。」
未「…最初から素直に認めればこんなことしなかったのにね。自業自得。元々証拠はあったんだから。…あと、私は絶対犯人じゃない人を捕まえないから。」
犯人は倒れ込んでいた。それに…大量に出血していた。失血死するレベルではないものの、かなり大量だと思う。
未「あと…これ貼るから動かないでてください。」
犯人はもう大人しかった。

検事さんに身柄を渡す直前だった。
未「あ、そうそう。もし今日のこと言ったら…どうなるか分かるよね?」
犯人は黙って首肯した。

検事さんに身柄を渡した後、僕は神崎さんと2人きりになった。
未「…平田さん?大丈夫でした?」
翔「あ、はい…。」
未「顔色悪そうに見えますけど…。まあ10分くらい首絞められてたから、無理はないですよ。…原因は別にもありそうですけど。」
全て見透かされてる。そりゃそうだ、彼女は心が読めるから。
未「色々あるみたいですけど、みんな誰しも怒ることはありますよ?」
翔「でも、、、」
未「平田さんって…ビビリだったんですか?ww正直あのくらいでビビるのはどうかと思いますよ?」
翔「そんなわけ…」
未「図星ww」

そんな話をしていると、課長が来た。
課「神崎さん!犯人に何したんですか!」
未「何も?あと、俺っ子って苦手なんですよね。」
課「何も?じゃないよ!」
未「…あの…私…怒らせると…容赦ないって…知ってますよね…?」
彼女の声は若干震えていた。すると彼女は刃物を取り出して、課長の喉に近づけた。
課「えっ…」
未「痛み…味わいたい…ですか…?」
課「味わいたい訳じゃない。でも、それはさすがに…やり過ぎかなって」
未「たしかに…そうかもしれませんね。…でも、悪いのは他でもない、あの犯人だって…。何度言えば分かんだよ…」

51:MAKARON☆:2018/04/20(金) 22:30

第8話-3
未「分かってます?あの犯人が何をやったか。」
課「…。」
未「あいつがしたことは、殺人だけじゃない。罪までなすりつけた挙句相手に怪我をさせた。」
課「でも、あなただって…!」
未「正当防衛です。私、あいつに何度か殴られたんですよ。事実、目だって腫れました。全身にアザができましたよ。やられたことをやり返しただけです。」
翔「待ってください。あの…もうよくないですか?」
課「もう…いいよ。今回は見逃すから…。」
そういうと、神崎さんは黙って課長の前から退いた。

翔「はぁ…」
未「どうしたんですか?やっぱり最近様子がおかしいですよ?」
翔「最近よく分からなくて…色々」
prrrrrr
未「あ、ごめんなさい。電話が…」
翔「あ、どうぞ。」
未「すいません。…はい…今回の件?…失敗って感じですね。…さすがにそんな早くは…無理ですよ。…えっw無理ですよ…あの、そろそろ良いですか?…はい、失礼します。」
翔「大丈夫ですか?」
未「あ、はい!」
なんか誤魔化そうとしてる。
未「…もう退社時間ですね。お疲れ様でした!」
翔「あ、お疲れ様でした。」

未「さてと。…今回はさすがに上手くはいかなかったけど。次は上手くいくようにしないと。」

未「…復讐の準備を進めないと。」

52:MAKARON☆:2018/04/22(日) 22:02

第9話
【未香サイド】
ついこの前、新しい警察官が来た。課長の心を読んで分かったけど、彼が来た本来の目的は、私の監視。あ、監視と言っても、私の体調面についてのことらしいけど。今日は1日オフ。久しぶりに寝坊して目を覚ましたその時…電話の着信音が鳴った。
未「はい。」
?『あ、母さん。俺だよ!俺俺!』
今どき、オレオレ詐欺に気をつけてってよく聞いてたけど、本当にあったんだ…。どうしよう、こういうの苦手なんだよなぁ。
未「…誰だか全く見当すらつかないんですけど。」
?『俺だって!あのさ、交通事故に遭って相手の人殺しちゃって…慰謝料5000万求められたんだけどさ。俺のところに振り込んでくれない?』
未「あの、ほんと誰なんですか?いい加減にしてほしいんですけど。」
ちょっと…良いこと思いついた。
未「どうせなら、堂々と会わない?最近会えなくてさ、寂しかったんだよねー。そしたらさ!一緒に生活費も渡すから!」
?『…分かった。今日午後家に行くよ。』
未「分かった。」
電話を切った。相手にはすでに住所を特定されている。ただ、私が警察であることは知られてなかった。何故だろう?まあ、会った時にじっくり聞くか。

昼ご飯を食べた後、電話の主を待っていた。…もちろん、色々準備した状態で。何をって?それは後々分かること。
ピーンポーン。インターホンが鳴った。私は出た。
未「はい。」
?「金を出せ!」
小さい声だったけど、強い口調で言い放った。やっぱり。部屋中ビニール貼っておいてよかったわ。
未「…とりあえず、中で話しましょ?…お金はそれからです。」

?「で、金は?」
未「えっwそんな約束ですかw?」
?「は?金、5000万。そう言っただろ?生活費も払うって。」
未「そうでした?覚えてなくてw」
?「殺してやる…金を貰えるまで、お前を苦しめてやる…!」
急にパンチが飛んできた。私はその腕を掴んだ。そして、相手の腹部を蹴り落とした。
未「あんまり舐めてかからない方がいいですよ、私の場合。」
?「ヘヘッ、これで、お前を殺してやる!」
銃を出された。下手に近づいたら撃たれる。…とにかく、聞いてみよう。
未「発砲する気ですか?」
?「当たり前だろ。」
ダメだ。でも、私はあんなこと、下手にはやりたくない。だから…もう一度、彼にチャンスを与えよう。
未「ちょっと聞きたいんですけど、これってオレオレ詐欺ですよね?警察に通報します?もし、警察に通報して欲しくないのなら、こんなこと辞めてください。じゃないと、警察に行きます。」
?「その前に!約束どおり金を渡せ!」
ダメだこいつ。
未「あなたを信じてたのに…。やりたくなかったけど、仕方ないよね…。やらないと…殺らないと…こっちが殺られるもん。」
私は銃を構えた。
未「こうなると思ったわ。準備しておいてよかった。」
?「ハハッ、笑わせんな。そんな難しいもの、お前みたいな小娘が使えるか!笑わせてくれるわ、ウケるww」
頭にくる。私は彼の左手に撃った。左手の止血をしなければならないため、右手は使えない。つまり、両手は塞がれた。
?「よくも俺の左手を…!絶対に殺してやる!」
すごい勢いで向かって来た。私はまた発砲した。両脚1回ずつ。さすがに彼は動けない。
?「ゲホッ、許してくれ…お願いだ…。」
未「許しませんよ。ってか、もうちょっと強い相手が欲しかったな…。そろそろ死んじゃうんじゃないですか?その出血量じゃ死ぬレベルですよ。ってか、さっさと死んでくれない?」
?「せめて…もう少し…生きさせ」
私は彼に向かって連続で発砲した。両手で銃を一つずつ構えていたから、次から次へと撃てた。もちろん、彼はすぐ死んだ。

53:MAKARON☆:2018/04/26(木) 21:53

第9話-2
【未香サイド】
全く。もうちょっと強い相手が欲しかったなぁ。…後始末はどうするか考えた時だった。電話か。
未「はい。」
翔「あ、平田です。今から署の方に来てもらえますか?」
未「い、今から⁉さすがにそれは…!何かあったんですか?」
翔「…いや!大丈夫です!失礼します!」
…なんか慌ててた。絶対に何かがある。明日行って聞けばいいか。今はこいつの片付けが先だ。

?「はいはーい」
未「あ、作戦なんですけど、成功したのでちょっと片付け手伝って欲しいんですけど。」
?「…殺せたんだな。」
未「命令通り実行しただけですよ。」
?「さすが、ボスの右腕だ。」
未「…人前では言わないでくださいよ?」
?「分かってる、今から行くから。」
未「…急いでください。さっさとしないと見つかります。」
私はそう言って電話を切った。

彼はすぐ来た。
?「待った?」
未「いえ、思ったより早かったですね。」
?「…やつはどこだ?」
未「この部屋の中です。」
?「…結構派手にやったな。」
未「フフッ、褒めてます?」
?「一応ねwwここまでやれば、ボスも満足するだろう。」
未「一個聞いてもいいですか?」
?「何?」
未「いつもどこに後始末してるんですか?」
?「それは教えられないなあ」
未「何故ですか?」
?「漏らされたら大変だからね。」
未「ですよね。…じゃあ、あとはお願いします。」
そして彼は帰った。

54:MAKARON☆:2018/05/13(日) 18:24

第10話−1
【翔真サイド】
次の日。署に行くと神崎さんだけがそこにいた。
翔「あ、おはようございます。」
未「おはようございます。みんないないけど、どうしたんですかね?」
翔「多分捜査に行ってるんだと思いますけど…。」
未「ですよね。そういえば昨日何かあったんですか?」
翔「…。」
言えない。あんな酷い事件があったなんて。もし彼女にそれを言ったら…!でも、言うしかない。言わなくても、彼女は僕の心を読むと思うから内容を知ることはできる。ただ、どうして言わなかったのか聞かれるだろう。
未「あの…」
翔「あ!あの!言葉で説明するのは難しいので、書類を…!」
未「あ、はい。」

【未香サイド】
慌ててる。何かを隠してるんだろうな。でも、読むべきではない気がしたから深読みはしなかったけど。色々考えてる間に書類が送られてきた。
…バレたか。感想はこの一言に尽きる。事件内容は紛れもない、昨日のことだった。多分、彼が内容を言わなかったのは、死体の様子があまりにも酷かったからだろう。しかし、あまりに発見が早すぎて、動揺を隠しきれない。幸いまだ身元の特定など、詳しいことは分からないらしかった。電話して、彼に聞かないと。そのために私は一旦外に出ることにした。
未「すみません。ちょっと外へ出て来ます。」
翔「僕はついて行きますか?」
未「一人で大丈夫です。すぐに戻りますから。」
そう言うと、私は急いで署を出て、家に戻った。
未「あ、もしもし。」
?「ん?どした?」
未「…どした?じゃないですよ。昨日のことバレてますよ。」
?「マジか…」
未「昨日あの後、ちゃんと処理しました?」
?「した筈なんだけど…。」
未「死体が森の中にあったって。書類ではそう来ましたよ。」
?「分かった。ちょっとあそこ見てくる。」
未「何か分かったら連絡してください。」
?「分かった。」
電話がきれた。私は再び署に向かった。駅に着いた時だった。
?「おうおう、そこの可愛子ちゃん。」
いきなり腕を掴まれた。また面倒なことに…。
未「なんですか?」
?「ちょっとそこのカフェでお茶しない?」
未「ナンパですか?やめてください。」
?「チッ、こいつ生意気だな。」
そう言うと、急に刃物を取り出して、首元に近づけられた。私は何も言わなかった。というか、言えなかった。
「キャーーーーー!」
叫び声が聞こえた。すぐに周囲を見渡した。人々の顔は酷く青ざめていた。
「後ろ…」
言われるがままに後ろを振り向いた瞬間、飛び込んで来たのは死体だった。
未「えっ…!」
しかも、ただの死体ではない。顔が原型をとどめないほど粉々だった。
「このクソガキ!」「人殺し!」等、様々な暴言が飛び交った。
未「怖い…助けて…!」
私は走ってその場から逃げた。

【翔真サイド】
彼女が外出して、もう3時間が経った。すぐ戻ると言って帰って来ないことはよくあるのだが、今回は…酷い悪寒がした。ガチャッ!彼女が帰って来た。
翔「神崎さん!心配したんですよ!」
言ってから気づいたが、彼女は酷く疲れていたようだった。彼女はその場に倒れこんだ。
翔「神崎さん…大丈夫ですか…?」
未「ちょっと…休ませてください…。」

55:MAKARON☆:2018/05/17(木) 17:18

第10話-2
【翔真サイド】
彼女は震えていた。
未「どうしよう…」
小声でそう呟いた。大丈夫だろうか。いや、大丈夫な訳がない。そんな時。彼女の服にシミが出来ていたのに気がついた。そのシミは赤黒い色をしていた。もしや…血⁉
翔「あの、大丈夫ですか…?」
そう聞くと、彼女は黙って頷いた。

【未香サイド】
しばらく状況が分からなかった。いきなり知らない人に腕掴まれるわ、酷い死体がすぐ近くにあったわ、いきなり暴言吐かれるわ…。このままここにいると、危ない予感がした。
未「ごめんなさい、今日は早退します。」
翔「大丈夫ですか?お大事にしてくださいね。」
未「はい、ありがとうございます。」
私は急いで家に帰った。

家に着いて、真っ先に連絡した。
?「もしもし。」
未「あのことについて何か分かりました?」
?「言いにくいことなんだけどな、あそこの鍵開いてたんだよ。」
未「あの時、ちゃんと閉めました?」
?「閉めたよ。ちゃんと確認もしたし。考えられる可能性はな、…誰かが裏切った。」
未「じゃあ、計画は一旦中止ですか?」
?「いや…色々あって、2番目の機嫌が最悪なんだよ。2番目って言っても、基本=ボスなんだよな…。だから、死体や証拠を上手く隠せる場所があれば、やっておいてほしいんだけど。」
未「…。一か八か、みたいな場所ならありますけど、そこで良いですか?」
?「よかった…。しばらくの間はそういうことで。」
未「分かりました。」

そういうことか…。だったら、自分の本当の能力を使うしかないのだ。軽々しくokしちゃったけど…本当は、できればやりたくなかった。
誰にも言えなかった。けど、このままだと、みんなが危なかった。私が、自分自身と向き合うだけで、大切な人を失わずに済むなら…!

私は、一時的に休暇を取った。

56:MAKARON☆:2018/05/17(木) 18:18

第10話-3
【未香サイド】
この薬、どうやって作るんだっけ…?早く作らないといけない。…誰にもバレないように作らないといけない。もしバレたら…まず警察には捕まる。この薬はぱっと見カプセルだけど、普通の人が飲んだら死ぬ確率は半分を超える。
未「やっとできた…。」
ようやくその薬が完成した。たしか、これを飲んで寝ればいいんだよね。私は、一体どうなるのか分からない。けど、だけど…『誰かを救えるかもしれない』これだけは真実である。
私は薬を飲んだ。結構睡眠薬の成分が多いので、すぐに寝てしまった。

〜過去の回想っていうか夢〜
あれ…ここはどこ?着いたのは広い草原だった。見渡す限り、緑の草が綺麗に生えていた。ふと、1人の女の子が目にとまる。
子「助けて…ママ…!」
女の子が泣き叫ぶ。声をかけようと思ったその時だった。
母「ごめんね、未香。」
そうだ…これは過去の自分だった。

57:MAKARON☆:2018/05/19(土) 12:25

昔の私は見知らぬ人に腕を掴まれ、襲われそうになった。
母「ごめんね、未香…!本当にごめんね…!」
当時の私は、そんなこと理解できる筈がなかった。お母さんが何をやろうとしているのか。そして…私はどうなってしまうのか。10人くらいの人が集まってきた。体を持ち上げられ、知らない人の車に乗せられた。
未「やめて!助けて!ママ!」
パシン!1人の人に思いっきり頬を叩かれた。…これが地獄の始まりだった。

目が覚めたら、廃工場みたいなところの一室にいた。誰かが入ってきた。
@「おい!起きろ!」
私は目を開けた。起きようとするが、体が上手く動かない。
未「ここはどこ?」
A「起きたか、実験台」
未「実験台ってなあに?」
@「面白いことだよ。」
未「ふうん。」
B「じゃあ、今からこの薬を飲んで。」
未「うん、でも1人でできないから手伝って。」
そう言って薬を飲んでしまった。
未「これ甘くて美味しい。けど、なんか…眠💤」

そんな日がずっと続き、私は体の異変を常に感じていた。何度も意識を失ったり、頭が痛くなったりした。翌日からは、実験が上手くいかないと私に殴ったり蹴ったり。いわゆる虐待である。そして、段々とお母さんのことも分かっていった。
お母さんは、悪気があったわけじゃなかった。アイツらが、母と私を会わせてくれなかった…たったそれだけ。お母さんは何度も何度も助けに来てくれた。そして…お母さんはアイツらによって殺された。
最初は信じたくなかった。でも、信じるしかなかった。だって私は…いつのまにか人の心が読めるようになってしまったから。アイツらが許せなかった。
未「そういえば私何歳だっけ…。」
カレンダーが近くにあったので見る。私、もう12歳…10年はここに閉じこもっていたんだ。

@「起きたか?」
未「とっくに起きてるけど。」
@「あ、そう。」
未「いつになったらやめるんですか?」
@「バカか?お前が死ぬまでやめるわけないだろ?」
未「お母さんは?早く会わせてください。」
そう言うと、思いっきり蹴られた。今までで一番痛かった気がする。今日は…自分の感情が制御出来なかった。

悲鳴が聞こえた。床には…粉々の死体が転がっていた。

58:MAKARON☆:2018/05/19(土) 18:15

私はすぐに状況を察した。私が殺した。罪悪感は全くなかった。
未「あっ…!」
右目に、ものすごい傷が…。目を隠せるものを買わないと。
未「…逃げよう。」
そうして私は、およそ10年ぶりに外に出た。

久しぶりに外に出た。もちろん、2歳の時に襲われて以来、監禁されて学校にも行かなかったから、文字や絵を見ても何が書いてあるか分からない。
?「君、大丈夫かい?」
未「…。」
黙って上を見ると、男の人が立っていた。
未「何か用?」
?「何で右目隠してるの?」
未「怪我してるだけ。」
?「そういうことか。じゃあ、ちょっと待ってて。」
その人は近くの店で長めのタオルを買った。
?「はい、これで隠せるよ。」
私は黙ってそのタオルを取った。巻きつけようとしても、上手くは出来なかった。その人はまた手伝ってくれた。
?「君さ、1人なの?お母さんは?」
未「お母さん死んじゃった。」
?「じゃあ家もないの?」
未「あるわけないでしょ。」
?「大変だ!俺の家に住めよ!」
未「やだ!」
?「大丈夫!あ、俺のことは黒助って呼んで!」
そう言うと、家に連れて行かれた。その人は…2番目、つまりボスだった。

未「うぅん。」
私は目が覚めた。

59:スミレ◆aw:2018/05/19(土) 18:19

「セリフ」
地の文 のほうがより小説らしく書けますよ

60:MAKARON☆:2018/05/22(火) 22:31

>>59
読んでくださり、アドバイスまでしてくださってありがとうございます!
地の文って書くの難しいです…。次から頑張ってみます!

61:MAKARON☆:2018/06/26(火) 22:27

※お知らせ

ここでの更新を一旦休止します。連絡が遅れてすみません。
もしかしたら復活しないかもしれません。
突然こんなこと言ってすみません。

pixivでは超マイペースに小説書いてるので、よかったらどうぞ。MAKARON☆のまんまなので分かるかも?

今までありがとうございました。またしれっと復活してたらよろしくお願いします。

MAKARON☆


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