イケメンしんどい

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1:わっふる:2018/03/25(日) 21:20




「男子運動部の女子マネージャーって評判悪くならない??」

9: アーヤ◆TQ:2018/03/26(月) 17:58

面白いよ

10:わっふる:2018/03/27(火) 00:11



>>8

ぐ、具体的には……!?
改行を、ということなら!

ありがとうございます大好きです。

11:ましろ◆r.:2018/03/27(火) 07:26

この改行でも読みやすいです

12:わっふる:2018/03/29(木) 18:48


>>11

了解です!ありがとうございます!

ーーーー


……なんて言うか、圧巻の一言だった。

最終クォーターで試合入りした直後から、榛名の勢いは凄まじかった。
まず、相手のディフェンスを次々と抜いていく。こんなこと言ったらすごく失礼だけど、あの高木君すらも目じゃないような身軽さとスピードだった。
そして、突破されたディフェンス達が必死で追いかけるも届かず、ゴール下まで行った榛名は軽々とシュートを決めてしまう。この一連の流れの繰り返しのようだ。
毎回ごとに違うのはシュートの種類で、遠くから打つこともあれば近くから打つこともある……いや、何ぶんバスケには疎いものでしてね。詳しい説明ができないのは大変申し訳ない。

「きゃあああああああ榛名ああああああああ!!!!!」

そして待望の榛名の活躍で、喉を潰すんじゃないかっていう勢いで叫ぶファンガールズ。
榛名が抜くディフェンスの数にその歓声の大きさが比例して、シュートを決めたらそれが絶頂に達する。もはや悲鳴だ。絶叫だ。これもまた榛名の一連の動作に伴って繰り返されるのだ……おい榛名、そろそろ死人が出るぞ!!!

「平床ーーーーーーー!!!!!!頑張れーーーーーー!!!!!!!!!!」

ファンガールズに負けないように、私も声を張り上げる……とはいえあれだけ沢山のファンがいるんだから、榛名の応援には回らないことにする。私はあくまでも平等に愛するのだ。
……いつも口煩い榛名を応援したくないとか、別にそういう訳ではない。ないったらない。

しかしただ叫ぶというこの行動も、引きこもりにはなかなかの重労働である。
声をしっかり届けるためには腹筋使わないといけないし、息をたくさん使うから酸欠にもなるし。何より榛名ファンの歓声に押しつぶされてしまうから、余計に声を張り上げなければならなかった。蒸し暑い室内ということも相まって、叫ぶたびに体力がゴリゴリ削られていく……あぁ、なんだか目眩がしそう……ぐぅ。

……とそこで、何重ものディフェンスに囲まれて身動きが取れなくなってしまった榛名が、やむを得ずシュートを打つ……と見せかけて、近くの吉田にパスをした。榛名に集中していたディフェンス達があっと驚く暇もなく、ノーガードの吉田が軽々とシュートを決めて見せる。思わぬフェイントに、会場からはわっと歓声が上がった。私もここぞとばかりに声を張り上げて吉田の健闘を讃える。

「いいぞーーーーーーー!!!!!!いいぞ吉田ーーーーーーーー!!!!!!!」

会場の皆さん、今シュートを決めた彼の名前は吉田君と言うのですよ!スカウトなりなんなりすれば良いですよ!!……気分はさながら、自分の息子を自慢する母親だ。

一見榛名のプレイが目立つこの試合だけれども、なにも榛名だけが凄いわけではない。他のメンバー達も復帰したばかりの榛名にかかりきりにならないよう、できることを精一杯頑張っているのだ。でなきゃ今みたいなスーパーコンビネーションできないだろう??……なんて脳内で解説してしまう私は一体何様なんだろう。

しかし、先程から吉田は私からの声援が飛ぶたびに顔を青ざめさせ、周りをチラチラと見ながらそそくさと去って行ってしまう。気付いてるはずなのにその反応はなかなか辛いよ吉田。

「なんでだろ……」
「あああああああああああああ榛名ああああああああ!!!!!!!」
「…………」


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