リヴァシュナイダー
ユラ
フランチスカ
シーリン
アレクサンドラ
ユウ
マコト
彼らは求めていた、誰かの助けを。人の温もりを……
>>25
あちらの本編(?)では、とりあえずマコトくんを出しました。。。
結局全員出ることになりそうですけどもww
「……随分帰りが遅いじゃないか」
「いつでもこんな景色なんだ、時間の感覚なんてマトモに保てるはずがねぇよ」
泉の世界で大いに遊んだリヴァたちは、散々濡れた状態で帰ってきた。
服のまま泉に飛び込んだためか、静かであった彼は更に大人しそうに見えた。
「……覚悟が決まったみたいだな」
魔王は空へと向けていた顔をリヴァに向き直し、貫くような赤い瞳を彼に向けた。
「君はここに残るのかね?」
「……いつかは出ていくが、しばらくはいさせてくれ」
その言葉を聞き、魔王は小さく頷く。
「契約だ、ここの孤児になる者には私から何かしらの力を与えることにしているんだ……
君が望む力はなんだ?」
そう聞かれ、リヴァの脳裏にはある人が浮かんだ。
水を纏わせ、その顔一杯に絶対なる自信を携えてきたリヴァの憧れ。
自信、歳に似合わぬ黒い制服姿、青い髪の毛、彼が唯一手にすることができなかった物は、水を操る力だった。
「俺に水を操る力をくれ」
……それこそが『フレデリック=A=リヴァシュナイダー』という男が誕生する瞬間だった。
もともとユラは、魔王の元へ来た初めての孤児であった。
とはいえ、その当時は既に17の歳をを向かえていたのだが。
リヴァシュナイダーとは違い、彼女が拠り所とするところは、生まれたときから無かった。
母親が娼婦であったためいつも夜は家にはおらず、その上父親などは分からず、親戚とも疎遠であった……
それでも彼女は陽気な女に育った。
普通人は親に冷たくされ続けるとサイレントベイビーという、非常に悲しい存在になってしまう。
それでも彼女は強く、優しい女に育った。