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1:美香:2018/08/07(火) 22:54

定員  何人でも
ルール 短文でも、長文でもOK。
    自分のオリジナルキャラを脇役として登場させてもOK
テーマ 人数が集まったらまた聞きます。

一応、主人公だけ書いておきます。

藤原夢乃 (ふじわらゆめの)
14歳。中学二年生。

テーマが決まり次第、細かく書いていきます
まだここまでしか決めてませんが、よろしくお願いします!

2:萌夏:2018/08/08(水) 09:04

入ります恋愛系?

3:BLACK△ULZZANG◆7E 夏休み19日目:2018/08/08(水) 11:20

入っていいですか?

4:美香:2018/08/08(水) 15:28

いいですよー^^d

5:美香:2018/08/08(水) 15:29

恋愛でもなんでもOKです
皆さんは、どんなテーマがいいですか?

6:萌夏:2018/08/08(水) 15:34

恋愛がいいですー!

7:美香:2018/08/08(水) 22:28

じゃあ恋愛系で行きましょう♪
男の子の設定はどうしますか?
名前とか年齢とか性格とか主人公の関係とか・・・

8:美香:2018/08/09(木) 15:20

橋本悠馬(はしもとゆうま)
夢乃の幼馴染。趣味はバスケットボール

9:匿名:2018/08/09(木) 15:54

いつでも一緒にいたから。ずっと大好きだったから。
これからも、この関係は変わらないと思っていた。
それなのに・・・・

「ごめん」
昼休み、悠馬に告白して、私、失恋しました。
好きな人からもらった、悲しい3文字の言葉。
私の初恋は、あっけなく終わってしまった。
振られることなんて、考えてなかった。
だから余計に辛かった。

さようなら、私の初恋・・・

「ねー、夢乃、なんかあった?」
友達の奏(かなで)が私の顔を覗き込む。
悠馬が好きなことは、誰にも言っていない。
だから、失恋したなんて、言えるはずがなかった。
「ううん、何でもないよ」
と、笑顔で返す。ぎこちないのが、自分でも分かった。
「そっか。じゃあ私、塾だから先に帰るね」
「うん。ばいばい。また明日。」

一人きりの教室。夕日が窓から差し込んで、あたりがオレンジ色に染まっていた。
それまで我慢していたはずの涙が、溢れ出す。
溢れて、溢れて、止まらない。

私の小さな泣き声を遮るように、下校時刻を告げるチャイムがただ単調に、鳴り響いていた。

「初恋は実らない」とよく聞くけど、
そんなもの信じていなかった。

ううん、違う。


もしかしたら、私はそれを信じたくなかったのかもしれない・・・

10:匿名:2018/08/09(木) 16:42

書き方上手いですね

11:美香:2018/08/09(木) 17:01

ありがとうございます!

12:BLACK△ULZZANG◆7E 夏休み20日目:2018/08/09(木) 20:18

名前:黒瀬 護(くろせ まもる)
年齢:中学1年生
性格:優しくて女子にも男子にもモテモテ

私の小説の登場人物ですが、使って下さい!

13:美香:2018/08/09(木) 20:57

分かりました!
主人公とはどういう関係にしますか?

14:美香:2018/08/09(木) 21:00

私が書いた小説の続きを皆さん自由に考えてつなげていってください♪

15:GALAXY:2018/08/09(木) 21:26

書いてもいいですか?

16:美香:2018/08/09(木) 21:42

もちろんいいですよ!
遠慮なく書いてください!

17:匿名:2018/08/09(木) 21:48

はーい

18:GALAXY:2018/08/09(木) 21:51

 翌朝。ベッド脇にある小窓から差し込む朝日に照らされ、私は目を覚ました。
 寝惚け眼を擦りながら枕元にある時計を見ると、ほぼ寝坊と言っても過言ではない時間だった。
 私は慌てながら学校へ行く準備をし、家の外へ出た。

 外へ出た私を出迎えたのは、燦燦と輝く太陽と、雲一つなく晴れ渡る広々とした青空だった。おかしいな、昨日の夜の天気予報では今日、雨のはずなのに。

 そんなことを気にしながら私は大急ぎで学校へ向かった。

 
 ガラッ

 教室の扉を開けた私は、クラス中の人の視線に晒された。恥ずかしい……。
 羞恥心を必死に抑え込み、真っ赤になっているであろう頬を手で仰ぎながら自席に着席する。

「夢乃、何かあった?遅刻って珍しくない?」
「実は寝坊しちゃって……」

 前の席に座っている奏が、先生の目を盗んで私に問うてきた。それに対して私は、まさか失恋のショックで寝付けなかったなどと言えるわけもなく、咄嗟に考えた言い訳を述べた。
 奏は微塵も疑問に思っていないようで、「ふ〜ん、夢乃も寝坊するんだ」と言ってきた。

 それから時が流れ、お昼休みになった。私はいつも教室で一人読書をするか、奏とおしゃべりをして過ごしていた。しかし今日は、奏から校舎裏に来て欲しいと言われていた。何か秘密の話でもあるのかな。

「話って、何?」
 
 私が奏に問うと、奏は気持ち頬を赤らめながら、私に告白してきた。

「うん……。実はね、私───」

 好きな相手に告白するような緊張をしているのか、奏の声は少し上ずり、ぎゅっと胸の前で手を握りながら、私に告げた。

「私───黒瀬護君の事が、好きなの……っ!」

19:美香:2018/08/09(木) 22:11

「えっ・・・」
唐突な奏の言葉に、しばらく声が出なかった。
「で、黒瀬君と仲良くなりたいんだけど、どうしたらいいかな?
男の子の事、好きになったの、初めてで。
夢乃って、悠馬君と仲いいし、いつも、どんな話して・・・
って夢乃!?どうしたの!?」
涙が出ていたということに、自分でも初めて気づいた。

もう、「悠馬」という名前すら、聞きたくなかった。

「・・・・・やめて」
必死に声を絞り出す。

「悠馬君と、何かあったの?」
奏が不安げに、私の顔を覗き込む。

「やめてってば!」
そう言い、私は踵を返した。

奏の傷ついたような、複雑な表情が、いつまでも私の脳裏から離れなかった。

20:GALAXY:2018/08/09(木) 22:31

 奏の表情を忘れられなくて、でも忘れたくて。私はいつの間にか俯き、早足で階段を駆け上がっていた。そして私が自分の教室がある階に着き、廊下に出たところで、事件は起こった。

「きゃっ!」
「うわっ!」

 私と誰かが、正面からぶつかってしまったのだ。さらにぶつかった時の驚いたような声からして、男子生徒のようだ。
 私はぶつかった拍子に転んでしまい。相手にスカートの中が見られているかのしれないと思うと、すぐには立ち上がれなかった。
 顔を上げて相手の顔を見てみると、ぶつかった相手は私に手を差し伸べてくれていた。そして、その時に気が付いた。そのぶつかった男子生徒とは───奏の想い人、黒瀬君だった。
 さらに黒瀬君から連想して、先ほどの奏の表情まで浮かんでしまった。もう、いや……!
 私は黒瀬君に差し伸べられた手を無視し、勢い良く立って、教室へと駆けた。

 私、どうしたらいいの……っ?どうして、奏にあんなことをしてしまったの……?どうして、黒瀬君の優しさを、砂をに受け取れなかったの……?

 ───もう、私が何をどうしたいか、わからないよ……っ

21:GALAXY:2018/08/09(木) 22:34

すいません誤字です。
最後の所、《砂を》→《素直》です。ごめんなさい。

22:美香:2018/08/09(木) 22:47

了解しました

23:美香:2018/08/09(木) 22:56

午後の授業なんて、全く身に入らなかった。奏のことばかり考えていたから。
あのお昼休み以来、奏は私に目も合わせてくれない。
私はいったい、どうしたらいいの?
心の中の「誰か」に問いかけてみるけど、誰も答えはくれなかった。

6時間目の休み時間。廊下の窓に頬杖をついてぼんやりしていると、
「藤原さん、ですよね?」
黒瀬君が私に聞く。
私は、静かにうなずいた。
「ちょっと、今いいですか?」
かすかに黒瀬君の頬が赤らんでいた・・・

「僕、藤原さんの事がずっと好きでした」
えっ?
今、なんて・・・
「よかったら、僕と付き合ってください」

24:GALAXY:2018/08/09(木) 23:26

 『よかったら、僕と付き合ってください』。その言葉を聞き、私は───何も思わなかった。
 ただただ無心で、考え事に耽っていた。

 この告白を受けたら、私はどうなるのだろう?かなりの確率で奏とは絶交してしまうだろう。だって、奏の想い人を私が奪ってしまったのだから。でも、私は少しくらい、幸せになれるかもしれない。
 この告白を断ったら、私はどうなるのだろう?多分黒瀬君が失恋したことに悲しみ、奏の告白は失敗に終わるかもしれない。

 一体私は、どうしたらいいの?ねぇ、誰か教えてよ。ねぇ、ねぇってば。

 心の中に強く訴えかけても、解決策どころか返事すら来やしない。せめて、せめて何かを切り捨てられるほどの強靭な精神があれば。……あれば、私はどっちを選ぶのだろうか?

「黒瀬君は、自分の幸せか親友の気持ち、どちらを優先しますか?」

 告白への返事より先に私の口から出た言葉は、それだった。告白してくれた相手に、受けるか受けないかを知らず知らずのうちに決めさせる、最低で最悪の、逃げの一手。

「自分の幸せか、親友の気持ち……それは、僕には決められない。僕なら、両方得る道を探し出す。どれくらい時間がかかろうと」
「両方、得る道……」

 黒瀬君の言葉に、私は言葉を失った。現実では絶対にありえない、選択肢。私にはその選択肢に行く道すら、昨日の出来事で消え去った。

 だって、その道を行くには、私が悠馬と付き合って。さらに奏が黒瀬君と付き合うという選択肢。そこに黒瀬君や悠馬の気持ちも合わされば、この選択肢が実現するなんて、それこそ天文学的確率だよ……。

 そんなことを考えていると、開け放たれていた窓から、一陣の風が入ってきた。外を見ると、まるで私の心情を表しているかのように、曇天の空模様だった。
 私は、どうしたらよいのだろうか……。

25:美香:2018/08/10(金) 15:24

「あの・・・、少し・・・考えさせてください」
途切れ途切れになりながらも、私はそう伝えた。
「僕、待ってるから」
黒瀬君はそう言い、私に背を向けて去っていった。

ああ、私は、何がしたいの・・・?
頭を抱えて、しゃがみ込む。

奏。悠馬。黒瀬君。そして、私。
誰一人として、傷つけたくなかった。
自分が傷つくのを、受け止める勇気と覚悟すらなかった。
私って、やっぱり弱いんだな。

重い足取りで、教室へと向かう。
すると、

「悠馬・・・!?」
教室で、悠馬が倒れていた。苦しそうに、胸を押さえて。
「悠馬、しっかりして、悠馬!」
私は悠馬の手を握った。
悠馬に振られたことなんて、忘れていた。

けたたましく救急車のサイレンの音が響く。
病院に運ばれ、病室で悠馬が目を覚ました。
「夢乃・・・」
「悠馬、大丈夫!?」
「ああ・・・」

「俺、夢乃に言わなきゃいけないことがある」

窓の外では、雷が光る。不吉なことを告げるかのように。
「何・・・?」
本当は、聞きたくなかった。すごく、嫌な予感がしたから。
でも。
逃げたくなかった。

「俺、先天性の心臓病なんだ」
私は、何も言えなかった。
「それで・・・」

「あと1年しか、生きられない」

絶望している私に追い打ちをかけるように、曇天の空から、私の涙のような・・・たくさんの雨粒が降ってきた。

26:GALAXY:2018/08/10(金) 16:43

 雨に打たれながら、私はゆっくりと歩いていく。目的地は、正直わからない。

 私は、どうするべきなのだろうか。悠馬の病気の事は、誰かに教えてあげた方が良いのだろうか。いや、今の言い方は少し違う気がする。私が、誰かに、教えさせてもらうんだ。この、私の気持ちを少しでも分かち合うために。
 
 空を見上げてみても、今朝とは違い、轟々と降りしきる雨が、私の目に入るだけ。せめてそれほどの勢いがあるのならば私の悩みも全て洗い流して欲しい。

 でも、現実でそんな亀毛兎角なことがあるわけがなく、私の心は様々なショックから深く沈んだままだった。

 今、私にすることは、奏の恋の事、黒瀬君からの告白、そして……悠馬の事。

 この中で私が一番しなくてはいけない事って何だろう。そう心に問うた時、一番胸が騒いだ事柄があった。それは───悠馬の事、だった。

 どうやら、未だに私は悠馬の事が好きで、未練が沢山あるようだ。
 もし、私が悠馬と付き合えたら、黒瀬君は諦めて、くれるのかな。もし、私が悠馬と付き合えたら、奏の恋は、成就するのかな。

 いや、今はそんなことなんてどうでもいい。ミライの事なんて誰にもわからない。ならば今を一生懸命考えて、私が悠馬に何ができるのかを考えよう。

 悠馬がしたい事って、何だろう?遊びたいとかかな?まさか勉強がしたいってことはないだろうけど、もししたいなら、一緒にしてあげよう!
 悠馬の事を考えると、文字通り心が弾み、沈んでいた心が急浮上してきた。

 やっぱり私、悠馬が大好きだよぉ……。

27:GALAXY:2018/08/10(金) 16:46

 亀毛兎角は『きもうとかく』と読みます。意味は『現実ではありえない事』という意味です。

28:美香:2018/08/10(金) 20:47

悠馬の事、やっぱり諦められない。
だって、ずっと大好きだったから・・・
私、もう1度頑張ってみても、いいのかな。
私の心に、ようやく一筋の光が差し込んだ。

次の日、悠馬は何事もなかったかのように学校に来ていた。
昨日の苦しそうな顔が嘘みたいだった。
「お、おはよう、悠馬。」
久々に悠馬に挨拶をしたような気がした。
「おう、おはよう」

「授業始めるぞー、席について」
教室に入ってきた教師の声に、みんなが各々の席に戻る。
1時間目は国語の授業。なのに、気が付けば悠馬のほうばかり見ていた、

カサッ

小さな音がして、私の視線は机の上に引き戻された。
そこにあったのは、1枚の紙切れ。
先生の目を気にしながら、開いてみる。

「ちゃんと話をしよう」
そう書かれていた。

奏・・・

決めた、話そう。失恋したことも、黒瀬君の事も。
悠馬の病気の事は・・・言えないと思う。
口にしたら余計に悲しくなりそうで。
もう、前みたいに仲良くできなくても話そう。
その覚悟は、できていた。

もう、逃げたくなかったから・・・

29:GALAXY:2018/08/11(土) 05:29

 私は紙に『昼休みに全部話す』と書いて、奏に送った。昼休みにしたのは、途中でチャイムに邪魔されたくないから。邪魔されたら、多分もう言えなくなりそうだから。一度に言いたかったから。

 そしてとうとうやってきた昼休み。私と奏は、ここ最近で沢山の出来事があった校舎裏に来ていた。

「で、何があったの?」
「……」
「……」
「……」
「……早く言ってくれない?」

 どうしよう。奏に全部話すって決めたのに。いざ打ち明けるとなったら怖くて、何も言えない……。

「はぁ。夢乃、私の予想なんだけど、悠馬君と何かあったでしょ?前も『喧嘩した〜』とか言って落ち込んでたもん。今回はもっとひどい状態だけど。もしかして、フラれた?」

 奏の言葉を聞き、私は目を見開いた。だって、奏が私の言いたいことを予想して、しかもそれが当たってるんだよ。

「そう表情を見るに当たってそうだね」
「なんで……」
「夢乃さ、自覚ないかもだけど結構表情に出てるよ?初対面の人でも大体感情が察せるくらいに」
 
 そうなんだ。私って表情に出やすいんだ。……これって、『私に隠し事を隠し通せると思うな』って言う奏からのメッセージなのかな。
 そう考えると、俄然打ち明ける勇気が出てきた。結局言わなければいけないのなら、自分から言おう。奏の事だから、強制的に言わせようとは思わないだろうけど、私が全部話すって言ったんだから、有言実行しなくちゃ、だよね。

30:美香:2018/08/11(土) 13:41

「そう。私、悠馬に告白して・・・振られた。」
意を決したように話し出す。
「それで・・・」
胸の鼓動が、高鳴っていくのがわかる。
緊張と不安で、声が震える。

「・・・黒瀬君に、告白された・・の」
奏が目を見開いた。

「何、それ・・・」
奏から静かな怒りを感じた
「私・・・黒瀬君の事、ずっと前から好きだったのに・・・!」
「・・・」
もう、何も言えなかった。

「・・・ごめんなさい・・・」
謝っても、仕方ないのに。
そう分かっていたのに・・・

「なんで・・・夢乃が謝るの・・・?
私に・・・隠してたこと? それとも・・・私を哀んで?」

相変わらず、空は曇天の空模様だった。
時折吹く風が、奏の長い髪を揺らす。

「同情なんか、いらない」
奏が叫んだ。風になびく髪を押さえながら。
そして、
「もう、話したくない」
そう言い、去っていった。

奏の気持ちは、痛いほどわかった。
だから、これ以上干渉したくなかった。

さよなら、奏。
私は複雑な思いを抱きながら教室へと戻った。

31:BLACK△ULZZANG◆7E 夏休み22日目:2018/08/11(土) 19:23

あれから1週間が経った。
奏とはあんなに仲が良かったのに2人とも、目も合わせない。
もうこんなにモヤモヤするのは嫌だ。うも二度と戻れないかもしれないけど、また仲良くする日々がやってきたら…。私は毎日、そう願っていた。
そういえば、まだ黒瀬君に告白の返事をしていない。
『僕、待ってるから。』その言葉が、ずっと頭から離れない。また奏と仲良くしたいし、いっそのこと黒瀬君に「奏と付き合って」なんて言ってしまおうか。
でも、私にはそんな勇気ない。それに、もっと奏に嫌われるかも。だから私は嫌でも奏との関わりを無くさなきゃいけなかった。

黒瀬君は別にチャラ男なわけじゃないけど、女子と仲良くしている。だから、女子の気持ちをわかってくれる。私がモヤモヤしてるのもわかってくれていたら嬉しい。
黒瀬君は『告白の返事、まだ?』なんて急かさないでゆっくり見守ってくれる。
私はその時思ってしまったんだ。恥ずかしくてなんだかソワソワするこの気持ち。
「黒瀬君と付き合ってみてもいいかも。」

32:美香:2018/08/11(土) 20:22

悠馬と付き合っても、悠馬は一年後には死んでしまう。
そんなの、辛いだけ。
自分のためにも、悠馬のためにも。
付き合うのは、やめておこう。
ただ、「友達」でいよう。
でも、好きなのは、変わらないから…

「あの、黒瀬君・・・この前の返事、させて」
そう言い、屋上に呼び出した。
この前までの雨が嘘みたいだった。
雨上がりの日差しに照らされながら告げる。

「私、黒瀬君と、付き合いたいです」
黒瀬君が、目を輝かせた。
そして、笑顔になった。
私も、好きなのかな。黒瀬君の事。
そして、悠馬の事も。
二人を同時に好きになるなんて、最低かもしれない。
許されないことだけど・・・

だけど。
どちらも守りたいって、思ったから・・・

33:GALAXY:2018/08/11(土) 21:37

 それからの日々は、幸せ絶頂でまさに天国のような日が続いた。……と言いたいけど、現実は真逆の地獄のような時間が流れていった。

 私が黒瀬君と付き合ったことはすぐに広まった。そこまでは良かった。でも、皆が言うということは、当然、奏にも伝わった。伝わってしまった。
 それから奏の私を見る目は、恨むような、憎むような。そんな感情がひしひしと伝わってくるようだった。合わせていなかった目も、今は時々合う。

 私は、奏にそんな感情を抱かせてしまった。それに対して私は、悲しむべきなんだろうか。それとも、もう関係ないと切り捨て、見て見ぬふりをするのが良いのだろうか。

 奏だけの事じゃない。黒瀬君にも、今は隠しているけど私が悠馬の事も好きと告げたら、どう反応するのだろう。愛想尽かされて別れることになるのかな。それとも悠馬の事なんて忘れるくらいに私を愛してくれるのかな。

 悠馬の事だって。あと一年という余命宣告をされた悠馬は、一見どうってことないように見えるけど、人目につかない所ではどうなってるのかなんてわからない。そんな私に、悠馬を守ることなんて、できるのだろうか。

 黒瀬君と付き合ってみても、私の悩みが解決するどころか、さらに悪化しているように思う。

 でも、それでも私は、私は。───どちらも大切にするって、決めたから。守って見せるって、決めたから。絶対に諦めないって、決めたから。

 だから私は───奏の家へ、歩を進めた。

34:美香:2018/08/11(土) 22:33

目の前にあるのは、奏の家。
緊張で指が震える。そして、玄関のチャイムを押す。
ピンポーン・・・
場違いな音がこだまする。

「・・・はい」
ドアの向こう側にいたのは、奏だった。
奏は私を見た途端、憎らしそうに、眉間にしわを寄せた。
「あの、奏に話が・・・」
次の瞬間、私の言葉はさえぎられた。
「・・・帰って」
奏の悲痛な声。私は罪悪感に襲われた。
「帰って!」
「お願い、聞いて。黒瀬君の事で・・・」

次の瞬間、私の体は宙に浮いた。
ドサッ
どうやら、奏に突き飛ばされたようだった。
立ち上がれないでいると奏が、
「黒瀬君の事、横取りしたくせに。
なんであんたなんかが、黒瀬君と付き合うの?
黒瀬君の優しさに付け込んで、どうせ、あんたがたぶらかしたんでしょ?」

見上げると、奏が嘲るような顔で私を見下していた。
「あんたなんか、大嫌いだから。
私、絶対に許さないから。」
そう言い、奏は荒々しくドアを閉めた。

一人取り残された私はようやく立ち上がった。
怒りや憎しみとはまた違った感情が、胸の内で沸いていた。

35:GALAXY:2018/08/12(日) 00:01

 奏に拒絶された私は、途方に暮れていた。
 あの後何度かインターホンを押したが、最初の一度だけ奏が「うるさい」と言ってから、反応が無くなった。 私は、どこで選択を間違えたのだろう。もしかして、悠馬を好きになったところから、間違えてた?悠馬を好きになっちゃいけなかったの?
 もしそうだとしたら私、どうすればいいの?

 好きという感情は、自分で意図して作るものではなく、いつの間にか心の中に創られているのもので、誰にもその感情を制御する術があるわけがない。
 人を好きになることはとても素晴らしい事で、絶対に恋ができる心というのものがあるのなら、なくしたり封印したりしてはいけない事だと考えている。

 そう考えると、果たして私が好きと言える人物って、誰だろう。

 ───いた。それは……

36:BLACK△ULZZANG◆7E 夏休み22日目:2018/08/12(日) 10:54

恋愛とか性別とか関係ない。好きな人、それは頼れる人ということ。
私の好きな人は…奏。
喧嘩しても向こうから謝ってきてくれる。私が悩んでいたら、誰よりも先に気付いてくれる。家族よりも私のことをわかってくれている。それこそ奏のことだ。
私の大好きな人は、もう私のことなんて「嫌な人」としか考えていないだろう。
私の目から涙がこぼれ落ちた。いつもいつも、奏は私のことを考えてくれていたのに、私は奏のことなんか気にしないで悠馬のことばかり考えていたのかな。黒瀬君とのことばかり考えていたのかな。
そう思うとさらに涙がこぼれ落ちてきた。私ってなんてひどい奴なんだ。

私は今日も奏の家に行こうとしていた。奏にまた冷たくされるとわかっていても、また奏と仲良くしたかったから。
1人で道端で泣いている中学生。みんながこっちを見てくる。ある人に肩を叩かれた。
「夢乃ちゃん?」
黒瀬君だ。
私は黒瀬君に泣きついた。泣いても泣いても涙が止まらなかった。
泣いているとき、黒瀬君は私の頭を撫でてくれていた。黒瀬君、ごめんね。黒瀬君のこといい人だと思ってる…でも、やっぱり私…

37:GALAXY:2018/08/12(日) 12:05

 私は、黒瀬君にほぼ全てを話した。私が悠馬にフラれたこと。奏が黒瀬君の事が好きなこと。私と黒瀬君G付き合ってから奏と口を利いていない事。私は奏と仲直りしたいこと。そして、最低だとわかっていながら、私が未だに悠馬の事が好きだということ。

 それを聞いた黒瀬君は、しばらくの間口を閉ざしたままだった。嫌われた。嫌な奴だと思われた。そう思っていた。

 口を閉ざしてからどれくらい経っただろうか。とうとう黒瀬君は、口を開いた。どんなことを言われ批判されるのだろうと内心恐怖しながら、言葉を待った。

 果たして、黒瀬君から告げられた言葉は、全くの予想外の事だった。

「ごめん。僕のせいで。本当にごめん」
「え……?」

 なんで、黒瀬君が謝るの?謝ることなんて、無いよね?しかもさっきの私の言い方だと黒瀬君に責任を押し付けてるような言い方だったんだよ?なんで、謝っちゃうかなぁ……っ

「別れよう。そうすれば仲直りできるかもしれない。僕からも声をかけてみるよ。もしかしたら僕と付き合うことになっちゃうかもね」

 黒瀬君は、私と別れることを提案してきた。完全に私が悪い。黒瀬君の想いを踏み躙るようなことをして。
 黒瀬君は、最後冗談のように言ったが、もしそうなってくれるのなら。私は、また以前のように、奏と仲良くできるのかな。

 ───また、笑い合うことができるのかな。

38:美香:2018/08/12(日) 17:16

本当のことを言うと、私は黒瀬君と別れたくなかった。
でも、奏のためだから・・・
「黒瀬君・・・さようなら」
「夢乃ちゃん・・・、短い間だったけど、僕と付き合ってくれて、ありがとう。」
黒瀬君に最後の笑顔を向けると、私は踵を返した。
これで・・・いいんだよね

奏の家へと続く道を歩く。
うつむきながら奏の事を考えていると、
「・・・!」
目の前に、奏がいた。
相変わらずの仏頂面で、私を見ていた。
その顔に、私は恐怖を覚えた。
なぜなのかは、分からない。
そして、奏に背を向けて、逃げてしまった。
ああ・・・私、何やってるんだろう・・・
でも、その足を止めることはできなかった。

「危ない!」
奏の声がした。
我に返り、顔を上げると、横断歩道に出ていた。
信号が、赤だった。
目の前に、トラックが迫ってくる。
動けない・・・私、ここで死ぬのかな。

薄れゆく意識の中で、私の目の前に、
奏が飛び出してきたような気がした。

39:GALAXY:2018/08/12(日) 17:50

 完全に意識を失う前に、私は強い衝撃で強制的に意識を取り戻させられた。と、同時に。私の耳が、鈍い音を拾った。
 その鈍い音は耳で響き、さらには脳内でも響いてきた。

 そして、衝撃。時間がゆっくり流れているようだった。私が地面に倒れていると理解するまで、時間はかからなかった。でも……地面に接している肌から感じる生暖かいそれは、私は理解できなかった。理解、したくなかった。

 遠くから救急車のサイレン音が聞こえてくる。通行人の誰かが呼んでくれたのだろう。そこで、私はショックによって意識を手放した。

───ごめん、奏……


 翌日、私は家にいた。
 あの後病院に運ばれたらしく、目が覚めたら病院にいた。医師からは掠り傷程度の外傷しかないので、すぐに帰っても大丈夫だと言われた。
 ……奏の事は、怖くて聞けなかった。私を、守てくれたのに。

 私は、今日が学校なのにもかかわらず、病院へと向かった。奏に会うためだ。
 奏は私が行ったらどんな反応するのだろう。無視されるかな。私のせいで怪我したって怒るかな。

 奏がいる病室までついた。ネームプレートには、奏の名前しか載っていない。コンコンとノックをして、返事を聞いて中へ入る。

「奏……」
「夢乃……?」

 そこにいたのは、ベッドに横になり、包帯で体の至る所をぐるぐるに巻かれた痛々しい奏だった。

「ごめん……」

 私は、思わず誤った。奏がこうなってしまったのは私の不注意から。奏から逃げてしまった私への、天罰。それなのに、その天罰は私ではなく奏に下ってしまった。

「良かった……」
「ぇ……?」

 自責の念に駆られ、押しつぶされそうになっていた私に届いたのは、奏のそんな呟きだった。

40:美香:2018/08/12(日) 21:47

「奏…どうして…」
どうして私なんかのために…こんな姿になってまで…
「私、思ったんだ。あの時。夢乃を…助けたいって。
私が一番大事なのは、夢乃なんだって…」
言葉を選ぶように、奏はそう呟いた。

「奏…ありがとう。そして…ごめんなさい。
私、奏の親友なのに…奏のこと、何もわかってなかった。
それで、奏をいっぱい傷つけた。」
前みたいな関係に戻りたいなんて、図々しいことだって分かってるけど。

でも、
「もう一度、私と友達になってください…」
そういわずには、いられなかった。
そんな資格、私にはないのだけれど。
奏は…どんな顔をするのかな。

「私も、夢乃にひどいこと言った。夢乃を、追い詰めた。
何度も話しに来てくれたのに、無視した。
私のほうが、夢乃をたくさん傷つけた。」
「奏…そんな…」
「もう一度やり直そう。」
奏が私に笑顔を向けた。いつもの…優しい笑顔を。

途切れたはずの、絆の糸が再びつながってゆく。
奏の笑顔に応えるように、私は奏に手を差し伸べた。
その手に、ゆっくりと奏が手を重ねた。

41:GALAXY:2018/08/12(日) 22:06

 奏と仲直りすることができた。これで私の悩みの一つが消えた。黒瀬君の事はどうなるかわからないけど、多分大丈夫だと思う。
 そして、私が今一番悩んでいること。それは、悠馬の事だ。
 もうこの際、奏に全てを話してもいいような気がする。悠馬だって許してくれる。もし許してくれなくても、私がどうにかしよう。やり方はわからないけど。

「奏」
「なに?」
「私、黒瀬君と別れたよ。私、まだ悠馬の事好きだから。それなのに付き合うなんて、可笑しいもん」
「そうなんだ。ということは、私にチャンス到来?」
「かもね。それで、さ。ちょっと相談」

 私はこれから、悠馬に望まれていないことをする。多分悠馬は放っておいてくれとかいうだろうけど、それじゃあ私が納得しないし、そんなの嫌だ。
 だから、旧友であり新友であり親友である、奏に相談する。もう、私一人で抱え込むなんてことはしない。だって、私には頼れる友達がいるから。互いが互いを良く知る、心友がいるから。
 だからこそ、奏は私が相談と言ったら察しているんだ。こき使われると。

 真友だからこそ、心が通じるんだ。

 そして私は、悠馬の秘密を告白する。

42:GALAXY:2018/08/12(日) 22:08

 仲直りハッピーエンドでも良かったかもですw
 悠馬と黒瀬の男子勢がほったらかしだけどw

43:美香:2018/08/12(日) 22:36

あwwwww
まあ、まだ続きますよー
悠馬が死ぬまではwww

44:美香:2018/08/12(日) 22:36

さてと続きを書きましょうかw
とりあえず黒瀬君ww

45:美香:2018/08/12(日) 22:49

悠馬の病気の事も、ちゃんと話そう。
この秘密は、私一人で抱えるには大きすぎるから…

私は奏を家に呼んだ。家のほうが、落ち着いて話せる気がしたから。
でも、なかなか切り出せず、口ごもっていても、奏は急かさず、待ってくれた。
「…あの、あのね…悠馬の事で…」
奏は「やっぱり」といった表情で、にやりと笑った。

「悠馬は…実は…病気なの」
予想以上の事だったらしく、奏は目を見開いた。
「それで…心臓病で…あと1年しか…生きられないって…」
私の手を、奏がぎゅっと握ってくれた。
その温もりが嬉しくて、でも悠馬の事を思うと辛くて。
複雑に入りみだった感情を抱きながら、久しぶりに声を上げて泣いた。

46:美香:2018/08/12(日) 22:51

予想以上に短くなった↑

47:BLACK△ULZZANG◆7E 夏休み24日目:2018/08/13(月) 07:59

1000まで小説続けようぜ!

48:GALAXY:2018/08/13(月) 11:04

1000まで?ww
やってやろうじゃありませんか!w
……絶対300とかで悠馬死んでるな。(確信) 

49:GALAXY:2018/08/13(月) 11:18

 私が泣いている間、奏は優しく私の頭を撫でてくれていた。その手から伝わる温もりに私は安心し、心を落ち着かせた。

「それで、夢乃は何をしたいの?」
「それは……」

 本当は、何をしたいかなんて決まっている。これを奏に話すのは、私の意見を肯定してくれて、後押しして欲しいからだ。多分……いや、きっと……ううん。絶対に奏はわかってて私に聞いたんだ。

「私は、悠馬と付き合いたい」

「うん」
「付き合って、沢山デートして、いっぱい悠馬との思いで作って、それから……」
「うん。それから?」

 その先を想浮かべて、私は頬染める。
 私は、悠馬がはじめての彼氏じゃないけど、でも、デートは初めて。そ、それに……き、キスもしたことがない。勿論、その先だって。

「悠馬と、沢山の初めてを共有したい」
「じゃあ、頑張って悠馬君を惚れさせないとね?」
「うん!」

 絶対に、私は悠馬と付き合う。そして……

「私は、信じたくないけど、悠馬が死んじゃった時。胸を張って『彼女』だって言えるようになりたい」
「私にはこれしか言えなくて、ありきたりで、陳腐で、何のアドバイスにもなってないけど、頑張って!」
「うん、頑張る!もし付き合ったら惚気話を聞かせてあげるよ!」
「それは遠慮しとく。でも、もし付き合えたらその時は、私に恋も、応援してね?」
「勿論!」

 その時奏と交わした会話は、今までにないくらい楽しくて、わくわくして。絶縁状態だった時間を取りもどうすように、いつも以上に早口で、終始笑顔だった。……私も、奏も。

50:美香:2018/08/13(月) 17:40

「私、もう1度…悠馬に告白してみるね…」
「頑張って、夢乃…私からは、これしか言えないけど…」
気が付くと、外は闇へと変わっていた。
「じゃあ、私、そろそろ帰るね。」
奏が言った。
「うん…今日は、ありがとう。」
奏が帰った後、私はすぐに悠馬に電話した。

「あの、悠馬?今から公園に来れる?」
「…なんで?いいけど…」
鼓動が速くなって久野が、自分でもわかった。
「分かった。今から行くからな」
そう言う悠馬の声を聞き、私は安心した。

外には1番星がほのかに光っていた。
たとえ、振られたとしても。私はあきらめない。悠馬のそばにいたいから。
悠馬の望むことなら、できるだけ何でもしてあげたいから…

「おまたせ、夢乃」
「あ…悠馬」
「で、何の用だ?」

「…………」
「おい、夢乃?」
「す………す……」
すの、次の言葉が言えなかった。私は深呼吸すると、
「私、悠馬が好き。悠馬と付き合いたい」
一瞬の沈黙。それが私にはとても長く感じられた。

「…お前は、それでいいのか?」
「えっ…?」
「俺と付き合っても、1年後に俺は死ぬんだぞ?
夢乃が辛い思いするだけなんだぞ?」
私はすぐさま答えた。
「いいよ。それでも。悠馬のそばに…いられるなら」
「俺もさ、じつはずっと前から、好きだったんだよ。でも、夢乃に辛い思いさせたくないから、あの時振ったんだ。」
悠馬…
私は、また泣いてしまった。何度目だろうか。
「じゃあさ、これからは幼馴染みじゃなくて…恋人として、付き合おうな」
悠馬が無邪気な笑顔を見せた。その笑顔が、愛おしくてたまらなかった。

51:GALAXY:2018/08/13(月) 18:37

翌日。

「でね、その後公園おベンチに座っていっばい話したの! で、話が盛り上がりすぎて家に帰った時お母さんにめちゃくちゃ怒られたんだー」
「へ、へー」
「でもね、それだけじゃ終わらなくて、帰った後も電話で話してて、気付いたら深夜でー
『おやすみー』
『おやすみ』
『……早く切ってよー』
『お前から切れよ』
『えーやだー』
『じゃあ俺から切るから』
『待って待って!一緒に、切ろ?』
『はぁ……しょうがないなー』
『せーので切ろうね?』
『わかったよ』
『いくよー。せーの』
『……』
『……』
『……』
『何で切らないの?』
『それはお前もだろ』
『えー違うよー。悠馬が切ったか確認してるだけだよー。じゃあ次はちゃんと切って?せーの』
『……』
『何で切らないの?』
『だから───』」
「待って、これあとどれくらい続くの?」

 私が悠馬との昨夜の思い出を語っていると、奏が蜂蜜と餡子とガムシロップと砂糖と生クリームを混ぜ合わせた物を食べた時のような表情をして割り込んできた。どうしたの?

「え? うーん。あと30分くらい?」
「長すぎるよ!」

 え、そうかな? だって電話してたのそれの4倍くらいだよ? 全然だよね?
 そう思って奏に言ってみたけど、奏はうんざりしたような表情を隠さずにストレートに表した。本当にどうしたの?

「あーもう惚気は良いから」
「それよりも奏!」
「切り替え早いねどうしたの?」

 私の悠馬語りは飽きてきたと察した私は、今日の事について奏に言及する。

「どうして私のLI〇E無視したり電話に出なかったの!?」
「夢乃、貴方は私の現状を覚えていなかったの? 両腕を包帯で巻かれてるんだけど。携帯操作できないんだけど」

 私の訴えは奏がノータイムで放ってきた正論によって粉々に粉砕された。


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