こんにちは!あやのんと申します!
このスレッドで、色んな小説を書ければなぁと思っております。
誤字脱字等あればご指摘お願い致します。
注意点です。
・文章が下手です。たまにどうした!?ってなることもありますので、その点はアドバイスをお願いします。
・ネタが面白くないと感じたら、直ぐにやめてしまうかも知れません。
なるべく粘りますが、もしかしたらやめてしまうかもしれないので…。
続き見たいよーって方は遠慮なく書き込んでください。ネタを絞り出します。
以上です!
それでは、彩音の世界にLet's go!!
アオゾラペダル__
爽やかな日常
軽やかなステップ…
そんな意味を込め、気象系アイドルさんの曲名を使わせていただきました。
このスレッドで、私の毎日、そして読んでくださる皆様が、爽やかで軽やかな1日1日を歩めますように…
とりあえず、設定(人物)
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主人公
大宮彩華(本名:川上彩華)小学六年生
オオミヤ サヤカ
真面目だけどはっちゃけてて、皆から好かれている。信頼が厚く、言われた事はきっちりとやり遂げ、言ったこともきっちりとやり遂げるため、先生にも頼られる。現在委員長。
一方、ドSのツンデレで、ニコニコしながら酷い事言ったり、締めたりする。男子からは好かれていながらも恐れられている。
川上家の長女であり、四つ子の1番上。
相本珠里(本名:川上珠里)
アイモトジュリ
一見大人しそうだが、中身はほんとに馬鹿でみんなから好かれている。信頼は厚く、頼まれたことは嫌な顔一つしないでササッと済ませてしまう。現在副委員長。
Sっ気が強く、彩華と共にイタズラを仕掛けたり、反応を楽しんでいる。成功すると、悪ーい笑みを浮かべている。
川上家の次女であり、四つ子の2番目。
松井結葉(本名:川上結葉)
マツイ ユウハ
可愛くて女子力が高いが、中身はアホでしかないため、皆から好かれている。仕事をパパッと終わらせるので、信頼は厚いが、重要な事は天然なので頼んだら危ない。現在書記。
Mっぽくて、希夏と共にイタズラの餌食になることが多い。冗談で言ったことも本気にしちゃうピュアさが特徴。
川上家の三女であり、四つ子の3番目。
櫻葉希夏(本名:川上希夏)
サクラバキカ
ド天然の元気者。クラスじゃあ珍しい素直さが持ち味で、皆から好かれている。ド天然だから重要なことは頼めないが、たまにクリティカルを出してくる。現在書記。
非常にドMで、イタズラの餌食になることもしばしば。ヤンキー2人をいつかは見返したいと思っている。
川上家の四女であり、四つ子の一番下。
設定
・学校の親友同士。6年間ずっとクラスが一緒だった。
・現在4人で学級委員をやっている。(てかほぼやってる)
・それぞれあだ名がある。
彩華…さや姉(イメカラ:青)
珠里…ジュリー(イメカラ:黄色)
結葉…ゆう(イメカラ:緑)
希夏…きーか(イメカラ:赤)
1✧✧✧✧✧✧
「彩華、ちょっといい?」
お母さんからそう言われたのは、ついこの間だ。
イツメンとの遊びから帰ってきた直後のことだった。
「彩華…ごめんちょっと長い話してもいい?」
「へ?…いいけど、結論先に教えてよ」
「…そうね。そうするわ」
やけに様子がおかしかった。ずっと私の様子を伺ってるみたいな…なんかよそよそしい。
「なんなの?」
若干イラつきながら言った。
さっさと話してよ。宿題があるの。
すると、決意したかのように、お母さんが言った。
「彩華、驚くかもしれないけど、あなたは私の子供じゃないの。」
「……は?」
何言ってんのか理解出来なかった。
「…何言ってんの?私の名前は大宮彩華。思いっきり、このうちの子じゃん。」
「そうじゃないの。あなたは私が引き取った子なの。」
「ますます何言ってんの。私は捨て子だって言いたいわけ?」
キレ気味に言う。
なんでこんなにキレてんのか、自分でもわかんなかった。
もしかしたら、お母さんに「冗談よ!」って言ってもらいたかったのかもしれない。
あなたはうちの子よって。
で、変な冗談はやめてよねって言いたかったのかもしれない。
でも、現実はそんなに甘くなかった。
お母さんはこくんと頷いたのだ。
…嘘、だろ。
信じれなかった。信じたくなかった。
_今のは見間違いだ。
そう考えた私は、期待を込めてお母さんを見た。
でも、お母さんはさっきと変わらぬ表情で、こくんと頷いた。
私は…捨て子だったんだ。
そう確信した瞬間、何かが弾け、機関銃のように喋り出した。
「じゃあ本当のお母さんは誰なの?なんで私はお母さんに引き取られたの?てか、なんで今こんなこと話してんの?なんで今まで言わなかったの?このことは兄貴と姉貴は知ってんの?」
ノンブレス、is疲れる←
「詳しくは明日、ここに行って聞いてくれない?私もあんまり知らないの。あなたを引き取っただけだから。姉貴も兄貴も知ってる」
だと。
そして地図を渡された。
青葉町…隣町じゃねぇか。一応学区域だけども。
…ここに行けば分かるのか……
明日が何故か楽しみになった。
希夏side
❀❀❀❀❀❀❀❀
「希夏ーちょっと来なさーい。」
お母さんの声。
「はぁーい、何?」
怒られんのかな。この前のテスト、悪かったし…。
もしかしたら、塾に入れるとか!?
そんな話!?
嫌だなぁー、行きたくないなぁー。
でも、現実はそんな甘い話じゃなかった。
「あ、来たきた。希夏、そこに座って」
「え、何?うち、またなんかやらかしたっけ?」
「そうじゃないけど。まぁ、座りなさい」
言われた通り、お母さんの前に座ったうち。
何となくワクワクしながらお母さんが話し始めるのを待った。
「ふぅー。…………希夏、驚かないで聞いてね。あ、いや、驚かないのおかしい位の話なんだけど。驚いてもいいから聞いてね。」
「何か最初と最後の言ってる子と違くない?」
お母さんにツッコミを入れてしまったが気にしない。
早く早くと急かすうちに、お母さんは言った。
「希夏、実は…あんたはうちの子じゃないの。あんたは、うちの養子なのよ。」
「はひっ?…ってええぇぇぇぇええっ!?!?うちの子じゃないっ!?そんなにうちいらない存在なわけ!?うぉおおお!!」
「落ち着きなさい。要らないんじゃないの。養子って言ってるじゃないの。」
わりかし冷静になってきたうち。
驚きは隠せないけれども、何となく脳が理解し始めた。
「養子って、いつからなの?」
そう聞くと、「赤ちゃんの頃から」という答えが返ってきた。
そっか、じゃあうちは、生まれた時からこの家の子だったんだ。
…いや待て。じゃあホントのお母さんは?
てかそもそも、なんで今頃そんな話を出して来てんだろ。
「二個だけ質問させて。なんで今頃そんな話をしようと思ったの?別に隠しててもよかった話なのに。急にどうして話そうと思ったの。
それから、私を産んだホントの親はどこなの。養子なんなら、他にお母さんがいるはずでしょ?どこにいんの。」
勝手に質問ぶつけたうち。答えを待つ。
「わかんないのよ。」
「はひっ?」
なんかデジャヴ。
わかんないってどういうこと?
「今日、お母さん宛てにこれが来て…あんたも見る?」
頷き、お母さん宛に来たという手紙を見る。
流し読みしていって、なんか分かりそうなとこないかさがしたりしたが収穫はない。
「気になるんだったら、えーっと…あ、あったあった。明日ここに行ってきなさい。希夏自分で本当のことを見つけてきなさい。分かった?」
「…はぁーい。」
この星マークがついてる所がうちってことか。
青葉町…隣町か。何故か学区内の。
ここで明日真実を知れる。
そう考えるとワクワクが止まらなかった。
珠里side
♛♛♛♛♛♛♛♛♛♛
「珠里へ。」
そう始まった手紙に、私は手を伸ばした。
お母さんの字。
遊びに行く前、こんなのあったっけ?
疑問になりつつ、私は手紙に目を通した。
「珠里へ。
今日話さなければいけない事なのですが、仕事で忙しく、直接お話ができません。なので、お手紙で伝えようと思います。驚かないで聞いてね。
珠里、あなたは私の本当の子じゃないの。
あなたは、うちの養子だったの。
12年前…あなたは家の前でバスケットに入れられてて、そこを私達が引き取ったってことなの。
なんでこんなこと今話すかというと、実は今日の朝、政府から手紙が届いたんだよね。
その手紙は、隣に置いときます。
お母さんも、本当のことを知りません。
隣の手紙に、地図が入ってるから、明日、そこに珠里が行って、話を自分で聞いてきて下さい。
その手紙にも目を通しておいてね。
大事な話なのに、手紙で書いちゃってごめんね。これは、珠里の人生に関わる事なのに、お母さんの口から言えることが出来なくて、お母さんも悔しいです。
あとは珠里に任せました。
本当のことを、珠里自身が確認してきて。
よろしくお願いします。
母より」
だってさ。
…これはお母さんの口から聞きたかったな。
いくらなんでも、ショックがデカすぎる。
手紙…見てみるか。
何だかしっかりとした封筒に手を伸ばす。
ハサミでジョキジョキ端っこを切って、中から紙を取り出した。
うわ多。
なっがい文章の手紙を流し読み、なんかいろいろ入ってんのは無視して、地図を探し当てた。
行かなきゃいかんとこは…青葉町か。
隣町のくせしてうちの学区内の町でしょ。
ここに行けば、本当のことを知れるってこと?
なら行ってやろうじゃねぇか。
何だかワクワクしてきた。
久々更新だわ…。
ღღღღღღღ
結葉side
『留守電が入っています』
そう言いながら光る固定電話に、あたしは手を伸ばした。
誰から…?宿題わからんで希夏が留守電入れたのかな。
『用件を一件、再生します』
はいはい?
『母です。結葉、帰ったら電話ください。』
…ママかい。
なに?珍しいな、留守電入れるなんて。
とりま連絡するか。
プルルルル
『はい?』
「あ、ママ?結葉だけど」
ワンコールで出た。
帰ってきたのを報告して、何で留守電入れたのか聞いた。
『ああ。…結葉、ちょっと待っててね。
』
何してんだ。
『お待たせ。直接話したいんだけど今日帰れないからさ。』
「なにー?」
『詳しいことはあんたが確認してきて欲しいんだけど…。結葉、あんたはうちの子じゃないのよ。』
「何言ってんの?」
うちの子じゃないと言われ混乱するあたしの脳。
『あんたの脳じゃ理解できないかもしれないけどね、今日政府から手紙が来たの。長いから気をつけなさい。あと、地図も入ってるわ。地図に書いてある所に明日行って、自分で事実を調べてきなさい。』
待って…情報量多いわ…。
誰か、私の為にまとめてくれ。お願い…。
「なんで、いま、いったの。急に、なんで、今言ったの…」
混乱していて、途切れ途切れになる言葉達。あたしは冷静にいることが出来なかった。
「早く答えてよっ!!」
怒鳴った。意味がわかんなかったから。
信じたくないから。
『今言わなきゃいけないのは手紙が来たからよ。しょうがないでしょう。
とにかく、地図を見て、明日そこへ行ってちょうだい。手紙もみなさいね。分かったわね、じゃあ』
ガチャり。
…ふざけるなよ、マジで…。
仕方ない。手紙見るか…。どこや、手紙…。
あ、あった。見るか。
…………なっげえ。そんでむっず。
もういいや。
えっと地図は…あったあった。
青葉町かよ。隣町なのに学区内の。バス乗りかな、こりゃ。
ここに行けばいいのか。なんだ簡単か。
明日は土曜だし、朝から行くか。なんか楽しみかも…笑
さてと、準備しときますか。
彩華side
✰✰✰✰✰✰✰
「えっと…ここを左か…」
青葉町方面のバスを降り、目的地へ向かう。
地図を見ながらてんやわんや。どこやココ。
…あ、ここか。なんじゃここ。
着いたところは、めっちゃ立派な一軒家。
ぱっと見四階くらいあるよこれ。は?でか。あ、でも1階はお店かな。袋持っていろんな人が出てきてる。
とりまインターホンを探し、押す。
『はぁーい…あ、どうぞ。裏口に回ってすぐの部屋にいてちょうだい。』
…誰や。
女性らしい艶のある声。透き通ってるな…。
いや待て。裏口ってどこやねん。
この玄関は違うってことだろ?はぁ…?
とりあえず、この玄関の真逆の場所に回ってみた。
あ、これか?結構立派なドアだけど。
ガチャリ。
あ、開いた。いや開くか。来いって言われたし。開かんかったら問題か。
「失礼します。」
なんか特別教室入った時みたいな声出たんだけど。すげぇハキハキした。
入ってすぐだろ?てことは…ここか。
ノックノック。
コンコン
「失礼します」
返事がないので、ドアを開ける。
「…そりゃないわけだわ」
誰も居なかった。
なんかあった、ソファの上にちょこんと座ってみる。
…暇だな。あいつらに会いてぇな。
昨日も一緒に遊んだ親友達を思う。
はぁぁぁ…今頃何してっかなぁ。珠里はゲームだろうな。希夏は読書…と言っても漫画かな。結葉は…雑誌見て興奮してんだろうな。
ぐるぐると想像してると、ドアが開く音がした。
慌ててソファから降りる。
くっそ、ノックしろよ!
ガチャリ。
「失礼し…って彩華ぁぁあ!?」
「は?…!?珠里っ!?」
入ってきたのは、紛れもなく、先程何してるか考えていた親友の1人、
珠里だった。
✰✰✰✰✰✰✰✰✰
「え、マジで珠里か?」
「マジで珠里だわ。お前、マジで彩華か?」
「マジで彩華だ。」
え、何。ドッキリ?怖ぁ…。
何で珠里がくんだよっ!?ここにこいつも呼ばれたのか!?
「珠里!お前、なんでここに来た!?」
「勢い良すぎじゃあ!…なんか、親からホントの子供じゃねぇって言われて、ここに行けって地図渡されたんだよ。お前は?」
「…マジかよ、全部一緒だ。」
こいつもほんとの子供じゃねぇって言われたんだ…。
でも、なんでうちらだ?
なんでこいつも、私と同じ理由なんだ?
「…怖ぇよ」
「…同感」
シーンとなる2人。
うう、この空気嫌い。しゃあねぇ、破るか。
「あのさぁ珠里。なんで2人ともここに呼ばれたんだろうな。なんか関係あんのかな?」
「…わかんねぇな。ただ、政府から手紙が来たって言われたんだ。だから行けって。正直、てんで理解出来てない。」
「あ、その手紙読んでねぇわ」
手紙とか存在してたのかよ。知らなかったんだけど。
「…まだ来んのかな」
「流石にもう来ねぇだろ。…来るとしても誰が来るんだよ。まさかあいつらか?」
「そこまでは知らねぇよ」
一旦座るか。
そう言い、2人で並んで座る。
なんか珍しいな。こんなに静かに座るなんてさ。
あぁ…話題がねぇ…。
話題に困ってたその時だった。
コンコン、と、控えめなノックが聞こえた。
慌ててソファから降り、床で正座。
「失礼します。」
ん?この声ってもしや…?
ガチャリ。
「!?あんたらかい!なんでいんだよ!」
…予感的中か。
ドアを開けたのは、希夏だった。
✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰
「希夏も、ホントの子じゃないって言われたのか?」
「もってことはあんたらも?そうだよ。養子って言われた。」
「同じだな。てことは…残るはあいつってことかぁ?」
…あぁ笑
この3人揃ったら、あいつが来ないわけないもんなぁ。
コンコン
ほら、やっぱ来た。
「失礼し…ってえ!?なんで居んの!?」
もう言わなくてもわかるよね。
来たのは結葉だった。
「うちの子じゃないって言われた?」
「ん、言われた。あんたらも?」
「ビンゴ。」
はい、親友兼学級委員全員揃いました。
ニコニコしている中で、私はふっと考えた。
何故、4人が呼ばれたんだろ。
私は、捨て子だって言われた。
そしてここに行けって言われた。
残り3人も、私と同じ理由でここに来た。
=私とこいつらは、何らかの関係、例えば、血縁関係にあるんじゃないかってこと。
…そんなことありえねぇか。
そうだよな、うちら同い年で誕生日違うし。
血縁関係なんかあるわけねぇよな…。
でもなんで呼ばれたんだ…?
あぁー!!気になるっ!!誰か事実を教えてくれっ!頼むっ!
コンコン
「え、誰だろ?」(小声)
「大宮彩華ちゃん、相本珠里ちゃん、松井結葉ちゃん、櫻葉希夏ちゃん。全員いるかしら?」
あ、さっきの透き通ってる声の人だ。
「はい、全員います。」
「入るわよ」
そう言いながら入ってきたのは、ものっそい綺麗な女性、端正な顔立ちの男性、いかにも金持ちって感じのジジィだった。(←)
3人も外にいたのかよ。気配無さすぎだな。
「あ、写真の通りね。…なんで立ってるのよ。ソファに座りなさい。」
ぽけーっとしてたウチらははっ!とし、慌ててソファに座った。
「これから、あなた達の全てをお話したいと思います。」
_ついに知れんのか。
自然と胸が高鳴った。
めっちゃ面白いです!!
更新いつも楽しみにしてます!
これからも頑張ってください♪
✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰
「まずは私達の紹介からね。私は川上佳蓮よ。こっちのスーツを着ているのは、私の夫。
川上慧斗っていうの。で、こっちの元気そうなおじさんは、政府の関係者。清水洋平さんよ。」
…要するに、川上さんが2人と清水さんが1人か。
政府の関係者って、この人人脈凄すぎない?
え、なに?こわぁ。
「とりあえず…結論から先に言った方が早いわね。
あなた達は、川上家の子供達。そして、4つ子の姉妹よ。」
「「「「は?」」」」
ハモった。
え、川上家の子供?4つ子の姉妹??
本当に血縁関係にあったの?こいつらと…。
「…どういうことですか。ウチらが4つ子なんて。そんな話有り得るわけないじゃないですか。うちらは赤の他人ですよ?」
珠里の声だ。キレた時の。
うちら全員キレっぽいから、よくキレてんだよ。その時の声だから、間違いなくキレてるね、こいつ。
「まぁ今から詳しく話すわ。焦らずに聞いてくれるかしら。」
「…分かりました。」
渋々、珠里が了解すると、かれん、さん?は満足そうな顔をした。
そして直ぐに顔を引きしめ、真剣な顔で口を開いた。
「貴方達は、私と慧斗さんの子供なの。生まれたのは、2006年の4月25日よ。生まれた時は、本当に嬉しかった。
でも…5月19日、家族で公園に遊びに行った時に、貴方達は誘拐されてしまった。
どこを探しても、貴方達はいなかった。
でも、貴方達はどこにもいなかったの。
犯人は4人組。その人達が、貴方達を別々に切り裂いたのよ。
そして、5月29日、彩華ちゃんが大宮家の前に捨てられていた。
その約2ヶ月後…7月21日、珠里ちゃんが相本家の前に、8月15日に希夏ちゃんが櫻葉家の前に、10月7日に結葉ちゃんが松井家の前に捨てられたのよ。これは調べてわかったんだけどね。」
「「「「…」」」」
みんな驚きすぎて、言葉が出なかった。
だって、毎年楽しみにしてて、家族から祝ってもらってた日が、家の前に捨てられた日だなんて。
想像もしてなかった。
「で、この事件、結構有名な事件で。政府も動いていたの。その中心人物が清水さんよ。
清水さんは、私たちのために12年前に生まれた子供達を徹底的に調べてくれてたの。
そして、貴方達を見つけ出した。本当に、奇跡だったわ…。」
だからこのおっちゃんいんのか。
政府ってなんで。って思ったけど、中心人物だからここに来たんだ、なるほどな。
この人暇な人なんだろうな。消えた赤ちゃん探してんだから。政府の関係者なのに。
「直ぐにお手紙を出したわ。早く会いたい。成長した我が子を見たいってね。でも…まさか子供達が親友になってるとはね」
「6年間、クラス一緒だったんで」
希夏がドヤる。そうだよ、うちらはずーっと同じクラスなんだぞ。仲良いに決まっているだろう。
「分かってくれたかしら?
で、ここからが本題なんだけど…。本当に急なんだけど、来週卒業式よね?」
「そうですけど」
「卒業式の三日後から、この家に住んでもらおうと思うの。中学…は、公立に進む予定、よね?」
「はい」
「ここから中学に通ってもらう事になるんだけど、良いわよね?」
なんか、めっちゃ話進んでんだけど。
え、まとめると、3月25日からここに住んで、中学はここから通うってこと?
え、めっちゃ遠くない?
「もちろん、毎日送り迎えするわ」
この人エスパーかなんかなん?
私がわかりやすいのか?それはねぇよな。顔に出ねぇもんな、私。
「今日の話はこれで終わりなんだけど…。せっかくだし、家を見て回る?」
佳蓮さんが微笑む。
私達はアイコンタクト。もうこれで通じる。
「はい、よろしくお願いします。」
✰✰✰✰✰✰✰✰✰
Let's goお家探検。
「まずは1階ね。1階はお店よ。私と母が経営してるの。和洋菓子、そしてパンを売ってるのよ。帰ってくる時は、裏口から入ってね。ここはお客さん用のドアだから。」
なるほどな、だから出てきた人達が年代バラバラだったんだ。和菓子もあんだったら、おばあちゃん世代も来るだろうし。何しろパンも売ってるし。儲かってんな、これ。
厨房の隣の廊下を通り、階段を登って2階へ。2階はリビングらしかった。みんなが過ごすような場所。
「この階には、リビング・ダイニング・お風呂・私の両親の部屋があるわ。リビングの隣の和室が私の両親の部屋よ。リビングの奥はダイニング。まぁ、言うならば食堂ね。カーテンをくぐって行くの。そして、ダイニングの隣がお風呂よ。」
うん、この家広いって確信した。
続いて三階ヘLet's go。
「この階は慧斗さんの書斎、私達の寝室、洗濯場があるわ。書斎には自由に出入りしていいから。気になる本とかあったら、ここから取っていいわよ。洗濯場は、主に私が入る場所よ。貴方達が入ることは少ないと思うわ。私は大抵、ここかリビングに夜は居るから、用があったらどっちかに行くといると思うわ」
…書斎って、仕事場じゃねぇの。勝手に入って大丈夫なのか?
とりま四階へGO〜。
「ここは貴方達の部屋よ。右から、彩華ちゃん珠里ちゃん結葉ちゃん希夏ちゃんの部屋よ。ネームプレートでもかけときましょうか。
ベッドと机は新しくしといたわ。あと、クローゼットも全員あるし、収納もバッチリあるわよ。」
すごい熱弁されたよ。
そっか…。25日からここに住むのか。親友達と、今日であったばかりの人達と。
なんか気が乗らねぇなぁ…。
「もう終わりましょうか。あ、お土産にうちのお菓子、持って帰ってちょうだい。卒業式、見に行くからね。じゃあまたね。」
お菓子を渡され、家を出たうちら。
「なんか…上品な人だったよなぁ」
「ほんとそれだわ。うちらはこんなにもガサツなのによ。」
「口悪いし」
「言うことはほとんど男口調だし」
「喋り方とか行動まじヤンキーだし」
「…悪いことしかねぇな、うちら」
「「「それな」」」
みんなで暴露大会して、一斉に笑う。
4人でバスに乗り込み、バス停から1番近い希夏を送り、その後結葉を送り、信号で珠里と別れた。
なんか…夢みてぇな一日だったな。
あいつらと姉妹…か…。
なんか実感わかねぇな。とりま帰るか。
私は、家への道を急いだ。
✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰
なんだかんだで時は過ぎ、今日は卒業式。今日は朝早くから行って、黒板アートを描く。
集合は6時。特別に開けてもらった。
用意していた晴れ着に着替え、朝ご飯をかき込む。
そして、お父さんに送ってもらった。
「お父さん…今までありがとう」
まだお別れではないが、何か言いたくなって言った、感謝の言葉。
お父さんは、すごい驚いていた。
「行ってきます!」
そう言うと、私は門をくぐった。
まだ辺りは暗い。昇降口に急ぐと、既に3人は来ていた。
「おう、おはよ。」
「「「おはよ。」」」
そして校長先生の登場。鍵を開けてもらい、バタバタと教室へ走った。
教室に入る。
自分の席にカバンを置き、中からエプロンを出す。
エプロンを身につけ、グッパー。
前黒板と後ろ黒板を書く係だ。結果、前黒板は私と希夏ペア、後ろ黒板は結葉、珠里ペアとなった。
「頑張るぞっ!」
「「「おうっ!」」」
私達は作業を開始した。
‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦
7時半前。
「「「「出来たぁ…!」」」」
なんとか時間に間に合った。
これが4人での、学級委員としての最後の仕事。
「今までお疲れ様」
「あぁ。」
全員で、黒板を見つめた。
そして、賑やかになる廊下。
「おはよー!!…ってすげぇー!!これお前らが描いたん!?」
驚く男子達。
ふふ、成功だな。これ、校長先生しか知らないことだったからな。
やがて、先生も来て、黒板見て目を見開いていた。
そして、泣きそうになっていた。
え、待ってよまだ早いよ泣くのは。
前黒板に描いたのは、クラスのメンバー。
後ろ黒板に描いたのは、うちらがデザインした絵と、学級委員からのメッセ。
見事、サプライズは成功したみたいだ。
その後、卒業式が行われた。
私の弾くピアノにのせ、全員が合唱。
先生達、全員泣いてた。はい、勝ったわ。
感動させたぜ?先生絶対泣かないって言ってたけど。
教室でも、先生にサプライズ。
花とアルバム、文集をプレゼントした。
先生、もっと泣いちまった。
それにもらい泣きした女子数名。チョロい。
そして最後に記念写真。
イラストのクラスメイトをバックに、実際のクラスメイトで写真を撮った。
このクラスとも、もうお別れか。
寂しくなるな…。
「うちらがおるで。寂しいけど、うちらは4人で歩いて行こう。」
「うちらは4人で1つだからな。」
…こういうヤツらが居るから、私は泣けないんだな。
あれ、なんでだろ。泣きそうだわ。
その時にはもう泣いていた。
3人の顔を見ると、涙でぐしゃぐしゃだった。
お母さん達が泣きながら寄ってきて、4人の写真をパシャパシャ。
最高の思い出となった。
>>12
ごめんなさいっ!馴染みすぎてて気づきませんでした!←
呼んでくれてありがとうございます。
感想言われると頑張っちゃいます笑
楽しみに待っててくださいね!
あうぅ…誤字ったぁ…
呼んでくれて→読んでくれてだった。
ななみさん、ごめんなさいっ!
✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰
あれから三日後。
ついに、大宮家を去る日が来た。
「彩華…今までありがとうね。中学の入学式、行くから。…本当に、ありがとう。」
…泣いちゃったよ。
私は泣けないんだよな、こういう時。性格的にも。
「ん、ありがとう。…さよならね。」
その時、後ろでガソリン音が。
振り向くと、川上家にあったアルファード。
既に全員が乗っていた。
「じゃあ…行ってきます」
その瞬間見えた。普段感情を見せない姉貴と兄貴が泣いているのが。
私はびっくりして、ちょっと目が潤んだ。
車に乗り込み、荷物を後ろに投げ込む。
珠里の隣にドカッと座り、シートベルトを付けた。
その時には、もう泣いていた。
窓を覗き、小さく手を振った。
家族全員泣き笑いで手を振り返してくれた。
「存分に泣けよ。うちらしか見てねぇから。」
「…泣かねぇよ。泣いたって、事実が変わるわけじゃねぇから。」
「涙声で何言ってんだか。もううちらは泣いたぜ。」
「嘘つけ。珠里は泣いてないだろ。こんな早く泣き止むかよ。」
「そんなに泣けなかったんだよ。」
「うっわぁサイテー」
「お前が言うな」笑
こいつらと話してると、涙が出なくなんだよ。笑っちまうから。
車を15分程走らせ、やがて川上家に着いた。
…やっぱでけぇな。
それぞれ荷物を持ち、裏口へ。
玄関に持ってきた靴を置き、靴を脱ぎ、廊下に足を踏み入れた。
四階に移動し、ネームプレートが掛けられた自分の部屋に入る。
洋室で、結構広い感じ。ベッドと机を置いてもまだまだ余裕がある。4人が入る位のスペースは充分あるだろう。
造り付けのクローゼットもあり、その中には白のタンスが入っている。
窓際にベッドが置かれており、その横に机が置かれている。机の前には棚があって、教科書やノートを置くことが出来そうだ。コンセントもついている。
スタンドライト(?)もちゃんとついている。
…ええやん。
隣は本棚。その横にクローゼットって感じだ。持ってきたアップライトピアノも置かれてある。
さてと、片付け始めますか。
✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰
だぁぁぁぁ!疲れたぁ〜!
ある程度のものは向こうで処分したものの、小説とか漫画が多いぶん、片付けに時間がかかった。
ペンとかシャーペンとか細々した物をどうしまえば使いやすいのか、そういう所まで頭を使ったので、超疲れた。
ちょっと紹介するか。
まず、ベッド。特に変わったところはないんだけども、枕と毛布・タオルケットはシンプルな青。敷き布団は白。掛け布団は綺麗な模様が付いた白。これはずっと使ってるやつ。
そして机。付いている引き出しには、イラストのセットを入れた場所を左に、小説を書くためのセットを右に入れた。
3段ある引き出しには、鍵付きの所には見られたくない写真や趣味のやつを入れて、2段目には予備のノート、予備の替芯(ボールペンの芯と、シャー芯)など、文房具を入れた。
3段目の深い所は細かく分け、遊びに持っていく物、ティッシュのストック、マスクの箱、お菓子のストック、ヘア系の物を詰め込んだ。わりかし綺麗にまとまったので、まぁよかったんだと思う。
前の棚には、教科書とか配られるノートが入るから、あまり物は入れなかった。
机から見える位置に出ている棚は教科書ノートを入れる場所含めて2段。教科書ノートは上に置くつもりだから、下の部分に家で使う文房具を入れてあるケースを入れた。
結構ギリだった。
ケースの横に、ウォークマンを置いた。音楽聞きながら勉強する人だから、スピーカーにちゃんと付けてある。だから、いつもフル充電だよ。
上のちょっと空いてる場所にアルバム…といっても4人で撮った写真しか入ってないけど。
本当は辞書も入れたいんだけど、教科書ノートがどのくらいのスペースを取るのかわかんないからとりあえず机の上に置いといた。
一番時間がかかったのがここなんだよ。その分、綺麗に収納できたからいいけどさ。
クローゼット。
タンスには、肌着とタイツ、靴下を1番上に入れた。
5段あるからめっちゃ便利だった。
2段目は夏服。夏限定のボトムスもここに入れた。
3段目は冬服。冬限定のボトムスもここに入れた。(何かデジャヴ)
4段目はオールシーズンはけるボトムス。
…私、服少ないんだよね。着回しする人だから。だから、タンスの一段一段が小さくていいの。これめっちゃちょうど良かった。もうパーカーしか持ってないんだよ。
普通のTシャツもあるはあるけど、服の4分の3はパーカーが占めてると思う。
夏服…はさすがにパーカーの方が少ないけど、それでも三着パーカーがあった。10着中三着よ。結構あるよな。
冬服なんか、フードないのなかった。同じく10着あったけど。
パーカーラブなんだよ。その分かさばるんだけど。
話戻そう。
5段目は、小さいのが2個。
片方は学校指定のジャージや体操服を入れるからまだ空けてある。
もう片方は、タオル類。バスタオルが5枚、タオルが7枚、ハンカチも7枚。ぴったり入った。
ハンガーラックには、ダウンとか普段よく着る上着、カーディガン、サロペットを掛けた。上着類はフードないの。ダブルパーカーになるから。
本棚。5段ある。上2段は漫画。真ん中2段は小説。一番下は雑誌。写真集も入っている。
以上、私の部屋だった。
「みんなー、ちょっと降りてきてー」
佳蓮さ…じゃねぇ、お母さんが私達を呼ぶ。
私は部屋を出た。
>>16-17
馴染みすぎてとかめっちゃ嬉しいです!笑
これからも読むので、頑張ってください♪
>>20
なんか…小説の1部みたいな感じで馴染んでたんですよ笑
感想書いてくれてありがとうございます!
感想頂けるとやる気出る作者です(単細胞)笑
最近はネタが浮かんでくるので、毎日…1本は更新できると思います。
楽しみに待っててくださいね!
✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰
お母さんに呼ばれ、4階から2階まで下がったうちら。
「なんです…何?何の用?」
危ねぇ危ねぇ、また敬語使うところだったわ。
「ふふっ、まだ敬語が抜けないのね。少しづつ慣れていけばいいわ。
で、用なんだけど、ちょっとこれを渡したくてね。」
そう言って一人一人に渡されたのはなんとスマホ。
カバーも付いていて、しかもそれがうちらのイメカラ。それぞれの趣味にあったデザインで、リングもついている。
みんなでポカーンとしてると、お母さんはクスッと笑った。
「貴方達のスマホよ。初期設定はしてあるわ。パスワードはスマホのメモの中に書いてあるから、それでアプリをダウンロードしてね」
言われて、早速スマホを開く。
LINEも入ってるんだ。あ、Yahooも入ってる。YouTubeも入れてくれてるじゃん。もう入れるのないんだけど。
最近はTwitterだとか、インスタだとか流行ってるけど、そんなのにはてんで興味がねぇから…入れるのなさそうだな。
「ありがとう、お母さん。」
「いいのいいの。LINEには貴方達のグループと家族LINE、それぞれの個人チャットを既に入れてあるわ。
規約を守って、安全に使ってね。」
「「「「はーい」」」」
その後一人一人充電器を貰い、また部屋に上がった。
机のコンセントに、ウォークマンの充電器が刺さっている。その下のコンセントにスマホの充電器を刺した。
スマホを繋げる。
ピコンッとスマホの画面がうつった。
そうだ、待ち受け変えよう。
「えーと、画像検索っと」
メモを開き、パスワードを頭に叩き込む。
それからストアへと行き、『画像検索』と入れる。
出てきた中から一番いいのを入れた。
ついでにSimeji?だっけ。も入れるか。
検索して、出てきたのをダウンロードする。
そして、最後に画像編集を入れた。
多分これでいるものは揃っただろう。
おし、全部完了した。
画像検索に行き、今一番好きなYouTuberや、アーティスト、アニメをひたすら写真に入れていく。
ある程度溜まったので、写真に行き、フォルダ分けをした。これが一番楽しかったかも。
画像編集に飛び、アーティストのやつを待ち受けサイズにカット。ホーム画面用にも、グループYouTuberの写真をカットした。
Simejiのはそのままでいいから、設定に飛んで、さっき作った画像に変える。
いい感じじゃん。
SimejiにLet's go。アニメのイラストを使用しキーボードを作った。わりかしいい感じにできた。
今日はこれで終わろう。あんまり触ると悪いし。
そう思い、私はウォークマンの電源をつけ、音楽を流した。そして、もう少しで終わる春休みの宿題に手を付けた。
これ大丈夫かな笑
いろいろと使っちゃってるけど…まぁ気にしない気にしない←
全員のイメージ画
https://i.imgur.com/a1gE9z0.jpg
これもイメージ画。
どっちが見やすいのだろうか
https://i.imgur.com/u9RWxxO.jpg
一緒だな。
また後で一人ひとりを載せます
彩華Ver.
https://i.imgur.com/sx6Mr34.jpg
珠里Ver.
https://i.imgur.com/Gc7d71s.jpg
結葉Ver.
https://i.imgur.com/sH4ChM9.jpg
希夏Ver.
https://i.imgur.com/64yEkBh.jpg
毎日一本とか言ってたのに、全然更新してなくてごめんなさいっ!
✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰
「ご飯よ〜」
佳蓮さ…お母さんの声がする。
写真集を見ていた私は、そこに栞を挟み、部屋を出た。
急いで下に降りると、見たことの無いおばあさんとおじいさんが居た。
「あら?貴方が、今日から家で暮らす子?」
…優しそうなおばあさんだな。口調がお母さんそっくりだ。
この人があれか。一緒にお店をやってる私の母って。ここまで似るか…。
「はい、これからよろしくお願いします。あと3人います。」
「あら、そうなの。なら夕食の時に自己紹介でもしてもらおうかしら。ふふふ。」
…確信したわ。この親子めっちゃ似てるわ。
「ごめんなさい、遅れました。」
お、希夏登場。やっぱ律儀だよなぁこいつ。
その後、珠里も結葉も入ってきた。あ、こいつらも言ってたよ、ちゃんと。
そして夕食。
なんか豪華じゃね?え、これがこのうちの普通?
メニュー聞く?
おかずはコロッケ。1人2個。
サラダは綺麗なボウルみたいなさらに山盛り入ってる。
で、副菜なのかな、かぼちゃとかの煮付けが小さな皿に入っている。
で、ご飯と味噌汁。…これ食いきれるか?
「じゃあ食べましょうか。いただきます」
『いただきます!』
コロッケに箸をつける。口に含むと、衣はサクサクで中はほくほく。すげぇ美味しい。
かぼちゃの煮付けも食ったけど、しっかり味が滲みてて美味しかった。
かぼちゃ苦手だけど、食えるかも。
食事がだいぶ進んできたところで、おばあさんが口を開いた。
「じゃあ、この子達の名前を聞いてもいいかしら?孫ですから、きちんと名前は覚えないと」
「んー、じゃあ私が言うから、その子の声も覚えてね。
今、青いパーカーを着ていて、ポニーテールのこの子は、川上家の4つ子の長女、彩華よ」
「彩華です。迷惑をかけると思いますし、煩いですが、お役に立てる様頑張ります。これからよろしくお願いします。」
躾はしっかりされてるからな。こういう態度だってできんだよ。全員。
おばあさんはにこやかに頷き、彩華ねぇと呟いた。
あ、そっか。これからおばあちゃんって呼ぶのか。おばあさんは他人行儀だしな。
てか、私長女なのかよ。まぁピッタリか。
「黄色のトレーナーを着ている、ハーフアップのこの子は、4つ子の次女、珠里よ。」
「珠里、です。これから4人迷惑をかけると思いますが、よろしくお願いします。」
珍しく緊張してやらぁ。そりゃそうだろうけどさ。
「緑のセーターを着ていて、ショートカットのこの子は4つ子の三女、結葉よ。」
「結葉です。皆馬鹿なんですけど楽しくさせられると思います!よろしくお願いします。」
なんか結葉らしいよな、!が付いている時点で。
「最後に、赤いカーディガンを着ていて、ツインテールのこの子は4つ子の四女、希夏よ。」
「希夏ですっ!アホな4人ですが、おばあちゃん達にも笑って貰えるようなアホなので、ぜひ笑ってください!よろしくお願いします」
希夏っぽいなぁ。日本語おかしい所とか。!めっちゃ付いてるし。
「彩ちゃんと、珠里ちゃんと、結ちゃんと、きぃちゃんね。覚えておくわ。」
おばあちゃんはそう言って微笑んだ。
こうして、和やかな夕食は終わったのだった。
‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧
次回、時間が飛んで入学式となります。
✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰
今日は、初めて川上っていう苗字で顔馴染みと会う日。
そう、入学式だ。
「結葉、卵焼きあと一切れ食べなさい。倒れたら大変よ。」
「大丈夫。いつもこの量だし」
「もっと食っとけよ。お母さん、お代わり!」
お母さんに味噌汁のお代わりを頼む。
自分でご飯をよそいに行き、戻ってから味噌汁も貰う。
「お前朝から食うなぁ…」
「人の事言えねぇだろ。」
珠里に言われたが、こいつもご飯2杯食ってる。味噌汁もお代わりしてる。
「もう…いつも言ってるでしょ。綺麗な言葉を使いなさいって。貴方達、女の子なのよ。」
「元は友達だもん、そう簡単には抜けないんだよ。」
「そういう事じゃないの。せめて、お前はあんたに変えなさい。本当は貴方がいいんだけど。食うも食べるに変えなさい。」
うちら、いっつも言葉遣いで注意される。
「女の子なんだから女の子らしくして!」って言われるんだけど…無理だよなぁ。
「まぁそのうち直るわよ。早く直して欲しいけどね。彩ちゃん珠里ちゃん、おかずのお代わりはいる?」
おばあちゃんがやんわりと言う。
私と珠里は顔を見合わせ、同時に「じゃあいるっ!」と答えた。
川上家の朝食は和食だ。The、和って感じ。
卵焼きと、焼き鮭、おひたし、納豆or海苔、ご飯、味噌汁!
朝食も豪華なんだぜ。すげぇよなぁ。
卵焼きもお代わりした。珠里と半分こで。
卵焼き、一番好き。だからすぐ食べあげる。
「「ご馳走様でした!」」
珠里とハモって、冗談で睨むと笑いながら睨んできた。
心友だから、出来ること。
部屋に行き、クローゼットのハンガーラックから真新しい制服を取り出した。
セーラー。紺が中心となった、シンプルなデザイン。
これから服選ばなくて済むー。
セーラーを着て、黒のワンポイント靴下を履き、机へと向かう。
買ってもらった、中学の重たい荷物でもイケる、丈夫なリュック。
学校のルール見たら、連絡用ならスマホはOKらしいので、リュックのポケットにスマホを突っ込んだ。
いつも通り、ポニテに髪を結ぶ。
ん、完璧。
「そろそろ行くわよー。」
下から聞こえるお母さんの声。
私は部屋を出、リュックを持って下へと向かった。
✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰
「着いたやん。」
「そりゃ着いただろうな。」
体験入学以来の中学。
やっぱりデカい。小学校とは比べ物にならん。
「じゃあ、お父さん体育館行くからな。教室迄迷うなよ〜。」
「迷うかい!」笑
ニヤニヤしながら言ってきたお父さんに文句を言い、校舎へと向かった。
校舎の前の掲示板に人だかりが出来ていた。
見ると、それは小学校での同級生達。
あぁ…クラス表か。
「おぉ、彩華達じゃん!見るか?」
「ん?…あぁ、雄介達か。教えてくれればいいわ。うちら何組?」
「希夏は俺と有希と同じクラス。1組。」
「結葉は俺と一緒。2組。」
「彩華は俺と琳哉と一緒。3組ー。」
「珠里は俺と翔と同じクラス。4組だぜ。」
…そりゃそうか。4つ子だもんな。分かれるわな。
でもさ、同じクラスの男子聞いた時の希夏と結葉の顔、すげー嬉しそうだったよ。
まぁわかるけどな。全員、好きな人とクラス一緒だから。嬉しいのはわかるわ。
「おう、ありがとう。でもお前よく分かったな。前と苗字違ぇのに。」
「分かるよ。いつも一緒に居るからな」
…こういうところだよ。好きなところ。
フツーにイケメンゼリフ吐いてくる。
「行くか、教室。」
寛也が言い、同じクラスである翔と珠里の手を引っ張って昇降口に行ってしまった。
「おおおおおい!」
って珠里は叫んでたけど。
「俺達も行くぞー!」
そう言うと雄介は私と琳哉の手を掴み走り出した。
「おまっ、急に走んなよっ!!てかそもそも走んなよっ!!」
結局教室まで連れて行かれた。
こいつぅ…疲れる…。
まぁいっか。教室着いたし。席座ろ。
小学校の頃隣だった雄介とは、大野と川上だから離れた。
隣は、一度も同じクラスになったことの無い男子だった。
あ、でも後ろは女子じゃん。その子の隣も女子だし。
私はくるんと振り返り、その子達に声をかけた。
「あのー、これからよろしく。」
「ん?あぁ、よろしく。あたしは河野小春。」
「よろしくー。うちは川崎優乃だよー。」
「私は川上彩華。」
そう言ってちょっと微笑んでみた。
この子達も同じクラスになったことないし。
第一印象ってやっぱ大事じゃん?
それから、小春と優乃と話しまくった。
もう、趣味が合うこと合うこと!
好きな物とか、キャラクター、好きな芸能人や好きなブランドまで一緒だった。
特に、芸能人の話で盛り上がった。
うん、中学も楽しく過ごせそうだな。
ちょっと人物紹介を突っ込みます。
☻☻☻☻☻☻☻☻☻☻☻☻
〈4人の男友達〉
大野雄介 (オオノ ユウスケ)
彩華達の友達であり、彩華の片想いの相手。
明るくはっちゃけており、クラスの人気者。
頭が良く、彩華と点数で争う事もしばしば。
また、極度のドSの性悪であり、かなりの悪戯を仕掛ける。「根は良い奴なのに残念だよなぁ」とよく言われる。
小杉琳哉(コスギリンヤ)
彩華達の友達。見た目はクールだが、中身はただの馬鹿。ポーカーフェイスは崩さないものの、その顔で変な事を言ったり爆弾を投下したりしてくるため、「世界一ずるい表情」と笑われる。
頭がいいと思われがち。
蓬野快斗(ヨモギノカイト)
彩華達の友達であり、希夏の片想いの相手。
ぱっと見ヤンキーだが、普通に良い奴。雄介の玩具。運動神経抜群で勉強もそれなりに出来るためモテている。本人は鈍いため自覚なし。最近はどうすればドSコンビ(彩華&雄介)を見返せるかを研究中。
東有希(アズマユウキ)
彩華達の友達。ちっちゃくてすばしこい。
その見た目から「可愛い」と言われがちだが、中身は可愛さの欠片もない、ただのド変態。
昔は体が弱く、よく寝込んでいたが、今は柔道で体も丈夫に。容姿と言動で、隠れファンも多い。笑い方が「あひゃひゃwww」。
柚川蒼太(ユズカワソウタ)
彩華達の友達であり、結葉の片想いの相手。
彩華とは幼稚園から一緒の幼馴染で、よくちょっかいをかけたがる。で、仕返しされる。
重度のゲーオタであり、サッカー馬鹿。しすぎて怒られることもしばしば。いつか雄介に悪戯をしかけたいと思っている。
渡利寛也(ワタリヒロヤ)
彩華達の友達であり、珠里の片想いの相手。
かわイケメンで性格も優しく、女子の王子様。だが、スポーツになると本気になってしまうため王子感がゼロになる。モテすぎていてバレンタインチョコの数の記録保持者。実は結構腹黒。
平田翔(ヒラタショウ)
彩華達の友達。イケメン。性格は悪いものの、その容姿からかファンは多い。王子・寛也とチョコの数で毎年争う。勉強は本当に微妙にできるが、運動は得意。いつもは元気な声で叫んでいるが、人前に立つとカッスカスになる。
‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧
〈彩華と友達になった人〉
河野小春(カワノコハル)
元6年3組。気が強く、男子にも歯向かっていくところから、怖い印象を持たれている。
その一方で、可愛い物好き&Honeyboys・girlsを好きというギャップもある。
趣味などで彩華と仲良くなる。
川崎優乃(カワサキユノ)
元6年1組。常にほのぼのとしたオーラを放つ、癒しキャラ。普段はニコニコしながらぽわぽわしているのに、得意の陸上になるとぎゅっと顔を引きしめ真剣に挑むところに心惹かれる男子もちらほら。
彩華と趣味などで仲良くなる。
補足
Honeyboys&girlsは、アイドル事務所、Honeyのアイドル。
boysは俗に言うジャニーズ。
girlsはもう分かるよね((
✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰
それから入学式が行われた。
校長のなっがい話を聞き流し、何度か欠伸を我慢する。
早く終わんねぇかなぁ…。
あ、終わったや。
教室に戻り、担任が前に立つ。
「初めまして。貴方達の担任の前野志保です。
これからよろしくお願いしますね。」
優しそうだな…。
「じゃあ早速…自己紹介をみんなでしようか。
順番に名前と好きな物、好きな事を言っていってー。」
出席番号順に自己紹介。私は9番だから、もうすぐで来る。
あ、もう来た。
「はい。川上彩華です。好きな事はソフトボール。好きなものはHoneyboys&girlsです。よろしくお願いしまーす。」
拍手が起こる。近くの雄介と琳哉はニヤニヤしていた。
自己紹介も終わり、次は係決め。最初に級長を決める事になった。
「なってくれる人ー?」
慣れてるし、やろっかな。
「じゃあはい。私やります。」
「じゃあ俺副級長〜。」
「じゃあ俺書記やりますっ!」
あれま、あっという間に決まっちまった。
一応言っとこう。級長に立候補したのは私。
副級長に立候補したのは雄介。書記に立候補したのは琳哉だ。
「ちょっと待って!他に立候補者はいない?…居ないみたいね。じゃあこの3人に任せるよ?」
『はーい!』
お、決まった。その通りになった。
それから皆の係を決めて、その日は終わり。
明日からは授業が始まる。そしてお母さんか
ら言われた塾も始まる。
勉強三昧だなぁ…。
小春や優乃に別れを告げ、私は車の停まっている駐車場へと向かった。
‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧
文がおかしすぎる
前のやつ、間違えたのと気に入らない部分があるので上げ直し〜!!
✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰
それから入学式が行われた。
校長のなっがい話を聞き流し、何度か欠伸を我慢する。
早く終わんねぇかなぁ…。
あ、終わったや。
教室に戻り、担任が前に立つ。
「初めまして。貴方達の担任の前野志保です。
これからよろしくお願いしますね。」
優しそうだな…。
「じゃあ早速…自己紹介をみんなでしようか。
順番に名前と好きな物、好きな事を言っていってー。」
出席番号順に自己紹介。私は9番だから、もうすぐで来る。
あ、もう来た。
「はい。川上彩華です。好きな事は野球。好きなものはHoneyboys&girlsです。よろしくお願いしまーす。」
拍手が起こる。近くの雄介と琳哉はニヤニヤしていた。
自己紹介も終わり、次は係決め。最初に級長を決める事になった。
「なってくれる人ー?」
慣れてるし、やっか。
「じゃあはい。私やります!」
「あ、じゃあ俺副級長やりたいです!」
「俺書記やりたいです!」
「ちょっと待って!他に立候補者はいない?」
担任が声をかける。
一瞬シンとなる教室。数秒待って上がらないと気づいた先生は、
「居ないみたいね。じゃあこの3人に任せましょう。3人に拍手ー!」
あ、級長決まった。
まいっか。希望したやつだし。じゃんけんしなくて済んだし。
ちなみに、副級長は雄介。書記は琳哉となった。
それから皆の係を決めて、その日は終わり。
明日からは授業が始まる。木曜日には塾もある。
はぁぁぁ…勉強三昧じゃん。あんま勉強好きじゃねぇんだけどなぁ…。
でもお母さんもお父さんも勉強には厳しいしなぁ…やるっきゃねぇんだよな。
頑張ろ。
そう決意した。
今日はお店の手伝いだ。早く帰んなきゃ。
私は優乃と小春に声をかけ、教室を出た。
そして、お母さんが待っているはずの駐車場へ向かった。
「ありがとうございました!」
そう言いながらニコッと笑い、買ってもらった商品を渡す。
買ってくれた方は、パンを貰うと嬉しそうに顔を綻ばせた。そしてそのまま、和洋菓子コーナーに向かっていった。
次のお客さんのパンの会計もしつつ、私は店内を観察した。
お客さんはとても多い。昼から接客してるけど、お客さんの波は絶えない。
それも、みーんな笑顔だ。来た時にはムスッとしていた男の子も、笑顔になって帰っていった。
すげーな、ここ…。
それとうちらの様子。
珠里は、離れた和洋菓子コーナーの接客をしている。ぎこちない動きだけども、待たせないようにせっせと動いている。その顔はなんだか嬉しそうだった。
希夏は、イートインスペースで人懐っこい笑みを浮かべてコーヒーを注いだりしている。お客さんの話を楽しそうに聞いたり、コーヒーのお代わりを気にしたり。楽しそうに動いている。
結葉は基本こっちにはいないが、出てくるとお客さんに笑顔を送り、大事そうにパンや和洋菓子を並べる。お客さんに声をかけている時の顔はほんとに楽しい!って感じで溢れていた。
接客って、なんか楽しいな…。
「「ありがとうございました!」」
んおあ、なぬっ?珠里とかぶった?
お客さんはクスクスと笑っていた。
「被せんなよぉ…」
「それこっちのセリフだわ…」
このやり取りにお客さん達、爆笑。
「仲良いわねぇ。あ、さやちゃん。このパンって、どのジャムが合うかしらね?」
!?
「あ、えっと…それってラスクロワッサンですかね?でしたら、うちのジャムならなんでも合いますよー!でもおすすめはやっぱりマーマレードですかねぇ。
珠里、希夏、あんたらはどう思う?」
「うちはストロベリーが好きです!甘酸っぱいジャムがより甘さを引きたててくれるんで!」
「私は…ブルーベリーかな。酸味がちょっとあって、甘いラスクロワッサンに合うんだよねぇ。」
みんな分かれんじゃん。
「じゃあお試しジャムつけてくれる?」
「分かりました!」
そうして、ちょっとした議論は終わった。
それからも仕事をこなし、閉店。
皆で反省をして、家に戻る。
あー、腹減った。今日のご飯は何かなー。