こんにちは!あやのんと申します!
このスレッドで、色んな小説を書ければなぁと思っております。
誤字脱字等あればご指摘お願い致します。
注意点です。
・文章が下手です。たまにどうした!?ってなることもありますので、その点はアドバイスをお願いします。
・ネタが面白くないと感じたら、直ぐにやめてしまうかも知れません。
なるべく粘りますが、もしかしたらやめてしまうかもしれないので…。
続き見たいよーって方は遠慮なく書き込んでください。ネタを絞り出します。
以上です!
それでは、彩音の世界にLet's go!!
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入学から2週間。
部活も決まり、ソワソワが落ち着いてきた頃の土曜日、野球部に入った私とソフトボール部に入った珠里は部活が休みだったので家のソファでテレビを見ていた。
バラエティを見ながら談笑していたが、急に珠里が背もたれに頭を乗せ、真面目な顔になった。
「なぁ、うちらを誘拐した人達は、何が目的で誘拐したんかな。」
「…それ今言う?」
今ジャニーズパワーで幸せやったんに。とふざけながら返しつつ、私も珠里の真似をした。
「誘拐の理由なんか、わかんねぇよ。」
「でも、何かしらあって誘拐した訳だろ?やりたかったから誘拐なんて聞いたことねぇし…」
「確かにそうかもしれねぇ。でも、今うちらは生きてる。生きて、親友になって、そして家族になった。誘拐なんて、今のうちらには関係ない。」
「でも、」
「この話は終わりだ。…腹減らねぇ?お菓子なんかあったかな…。」
強制的に終わらせた、うちらの闇に包まれた過去の話。
生まれてすぐの出来事のわけだから、当然うちらに記憶はないわけで。
お母さんもお父さんも、この事は話したくなさそうにしている。
…気にならないと言ったら嘘になる。
誘拐の理由も、うちらを別々にした理由も、時効になったであろう事件を、追い続けうちらを見つけようとした理由も。
全部全部、気になって仕方がない。
「…なぁ珠里。そんなに気になんだったらやってみっか。」
____理由探し。
この時はただの好奇心だった。
まさか、あんなことになるなんて。
あんなことに発展するなんて。
うちらは知る由もなかった。
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理由探しを決めた日から三日後、うちらは私の部屋に集まった。
「とりま参考にはなんじゃねーかってやつ、調べてきたよ」
結葉のクラスは今日パソコンルームに行ったらしく、そこでうちらの事件を調べてきてくれたらしい。
広げられた3枚ほどのコピー用紙にびっしり書かれた文字。
「全部メモったんこれ」
「基本自由だったから。時間の限り書けるところは書いたつもり。最後の方は、時間やべーってなったからURLだけ書いといた」
「お前優秀」
結葉調べのやつを見ると、ざっくりと言えば
・5月19日、4つ子の赤ちゃん(うちら)が誘拐された。
・犯人は複数犯で、全員男。
・両親の顔なじみの犯行として捜査されたがめぼしい人物はおらず、見つからず。
・その後の捜査で、容姿などが一致した人物を一人逮捕したが、その人は無実を主張。裁判の結果、弁護人によって無実が証明され、釈放、事件は迷宮入りとなった。
「…1回、捕まってはいるんだ」
「でもその人無実だったんだって」
「無実が証明されることなんてそうそうないだろ…どうしても犯人に仕立てあげたかったのかな」
「だったら警察やばくね?冤罪って言うの?にならないわけ?」
4人で頭を抱える。
「だめだ…なんのヒントもねぇ」
「それに、結葉が調べてきてくれたこと、なんも引っかかるところないし」
「詳しく書いてるから付け足しもないだろうし」
「まじでどうするよ…」
初手にして完全に行き詰ったうちら。打破するものがなく、悩ませていると希夏が急に声を上げた。
「あ、清水さん」
「清水さん?あぁ、あのときいたおっさんね。あの人が何でき…ん?あの人ってうちらを見つけた人、だっけ」
「政府の関係者、っつってたよね」
「情報持ってんじゃね!?」
うぉおおお!!!っと一気に盛りあがったうちらだったが。
「待って、どうやってアポとんの」
「政府に連絡する方法知ってる人ー?」
「いる訳ねぇだろ」
「じゃだめだ。なんも出来ねぇ」
せっかくいい方法思いついたのに…と項垂れる。
でも、この案は本当にいいと思う。何とかして、清水さんにアポを取らなければ、うちらは永遠に真実にたどり着けない。
何かいい方法はないか頭を悩ませていると、部屋のドアがノックされた。
慌てて紙をかき集め隠し、ドアを開けるとお母さんが立っていた。
「そろそろお風呂入りなさいよー?…って、何?彩華、」
「これだっ!!!」
困惑するお母さんを無視し、私は振り返る。
「お母さんに頼も!」
「え、何を?」
混乱してるお母さんに向け、うちら4人は横並びになり、正座をした。
「お願いします、お母さん」
「清水さんにお礼がしたいので」
「アポを取っていただけませんか」
「お手伝いでもなんでも致しますので」
『どうか、お願いします!!』
そしてぴったりと揃った土下座を披露した。
「え、待って、分かった!とるから!顔上げなさい!」
『ありがとうございまぁぁぁぁす!!!』
こうして私達は、清水さんにアポを取ることができたのだった。
「一歩前進だな」
「やったぜ!」
「にしてもうちらやべぇなぁ、打合せなしであっこまで息ぴったりなことある?」
「さすがですわ」
お母さんに感謝しつつ、私達はそれぞれの部屋に向かった。