やってしまった……。 こんなはずじゃなかったのに……。
眼の前に広がった光景に、私はどうすればいいのだろうか分からず、ただ茫然とするばかりであった。せっかくOLとして社会に出たばかりなのに、まさかこんなことになろうとは。
できれば夢であってほしかった。しかし、まぎれもなくこれは現実だ。私は後戻りできないことをしてしまったのだ。
でも、仕方ないではないか、こうするしか。だって、ほかにどうしろと。
そのときである。
「でしょ」
「ハハハ」
私は背筋がびくっとなった。誰かの話し声が聞こえる。間違いない、人がいるのだ。このままなら、そのうちこっちに来るだろう。
どうする……。こんなところ誰かに見られようものなら……。だとしたら、私にできることといえば……。
私は全力で逃げ出していた。
その翌日である。
私は朝になると、いつものようにバス停に向かった。
昨日のことは忘れようと思っていた。
しかし、例の公園に来た時である。
何やら、小学生の男の子らしき子供たちが、
茂みのところに集まって騒いでいるのを目撃したのだ。
まさか……。
私は嫌な予感がして、彼らの声をそっと聞いてみた。
すると……。
「やべー めっちゃでっかいな」
「これ象のうんこだろ」
まちがいない。彼らがはしゃいでいたのは、私の落し物に関してだ。
それが分かったとたん、私は昨日に引き続き、バス停まっで一目散に走り去った。
終わり
おっおう
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