こんな親なら、いらなかった。〈ノンフィクション〉

葉っぱ天国 > 小説 > スレ一覧キーワード▼下へ
1:アル ◆6.:2020/05/26(火) 19:02

ノンフィクション小説を描きます。
私の経験などをもとにした小説です。
感想待ってます!

38:アル ◆6.:2020/06/05(金) 19:37

>>37
確かに。あの時は、本当に泣くかと思った😭


あー調べるのは分かるかも。ちょっと。

39:アル ◆6.:2020/06/05(金) 19:57

私は耐えきれなくて、その場にしゃがみこんで
しまった。美亜の顔と、私を助けてはくれなかった
伊東先生の顔を見ていたら涙が零れてきた。
高学年になって初めて、学校で、泣いた。
その時やっと、伊東先生が口を開いた。

「ー授業中だぞ。座りなさい!」

それだけ?私はそう思ってしまった。
私は蹴られたのに。そして今、泣いているのに。
どうして………?どうして誰も私を助けてくれないの?
どうして誰も私の手を取ってはくれないの?
また涙が出てきた。

「泣いちゃってさー。だっさ」

そう言って、美亜は席に座った。
私は痛みを堪えながら先生に近付いた。

「ーーせん、せい……」

「ん?」

伊東先生は表情すら変えなかった。

「………お腹、痛いので保健室行って来ても良いですか……?」

「…ああ」

私は痛みを感じながら、逃げるように理科室を出た。

40:アル ◆6.:2020/06/07(日) 19:17

保健室に向かいながらも、私の涙は引っ込むことは
なかった。胸が苦しい。とぼとぼと歩いている内に
いつの間にか保健室の前まで来ていた。
私は慌てて目をゴシゴシ擦り、涙を押し殺した。
保健室のドアを開けて、小さく保健室の先生に
挨拶をする。大きな声で挨拶出来る程の元気はなかった。

「……失礼します」

保健の中内先生がこちらをふりかえる。
私が小学2年生の時からいる、私をよく知る先生の
一人である。女性らしいふくよかな身体つきを
していて、大人の魅力をたたえている中内先生。
何となくお母さんって感じだな。そう思う。

41:アル ◆6.:2020/06/07(日) 19:46

「ーいらっしゃい」

ニコ、と優しく微笑む中内先生の顔を見ていると
少しだけ落ち着いてきた。
その場に棒立ちをしている私を眺めた後、中内先生は
また口を開いた。

「今日はどうしたの?どこが痛いの?」

ーそうだ。今、中内先生に真実を告げれば良いんだ。
そうすれば、私は、地獄から解放される。
もういじめられることもない。
「美亜に蹴られたお腹が痛いです」
一言、そういうだけで、私の日常は、平和に戻る。
言え。言うんだ。中内先生に。
今がとっておきのチャンス!もう、こんなチャンスは
二度と巡っては来ないだろう。

「あ……」

私の口から、音が漏れた。
言え。言え!

「どうしたの?」

中内先生が心配そうにこちらを見た。
早く、言うんだ。

「…………あ、おっ、お……なか、が、痛むんです」

42:アル ◆6.:2020/06/10(水) 19:29

ー私は本当のことを、中内先生に告げることが
出来なかった。友達だと信じていた美亜にいじめを
受け、信頼を寄せていた伊東先生にも、見捨てられた私は
中内先生にまでも裏切られたら……と考え、本音を言う
ことが出来なかったのだ。

「大丈夫?一時間ここで寝てる?」

中内先生が、そう持ちかけてくれた。私は黙って
頷いた。保健室のベッドにモゾモゾと潜り込みながら
さっきの出来事を思い出していた。
髪を切られて思い出のワンピースを台無しにした
だけじゃなく、ついに暴力までふるわれた。
痛くて、辛くて、でも、それだけじゃない……。
助けてくれると期待していた、伊東先生にまで
見捨てられたという、心の苦しみ。そして、悲しみ。
はぁ、と溜め息を漏らした。

ー私って、何の為に生きてるんだろう。
辛いことばかりで、悲しみしか感じたことがなくて、
人を羨んで、人を憎んで、朝起きたらパッと人生が
変わっていたら良いのにだなんて考えて、結局
何にも変わらなくて。私の人生って何だろう。
「亜依のいないあんたに、何の価値もない」
美亜はそう吐き捨てた。…あながち間違いじゃないのかも
しれない、そう思った。今までは、亜依がいたから
楽しくて友達だってたくさん出来て。だけど、いざ
亜依が転校して、新学年になったらいじめられて。
それでも誰も助けてなんてくれなくて。
そうだ。あの時は亜依がいたから、みんな優しくして
くれたんだ。亜依のいない私には何の価値もないんだね。
けれど、それなら………

「私の存在理由って、私がここにいる意味って、何?」

思わず呟いてしまって焦った。
どうか、中内先生に聞かれていませんように。

43:アル ◆6.:2020/06/11(木) 20:11

どうやら、聞かれてないみたい。ほっと胸を
撫で下ろす。私は目を閉じた。このまま、目が
開かなきゃ良いのに。もう生きていたくないよ。
いつも私ばかり、いじめられて。辛い。辛い。辛い。
死んだら、楽になれるのかな。そんなことを考えて
しまう自分が嫌いで、優しくない、この世界が嫌いで。
私は涙を流しながらいつの間にか眠りについていた。

44:優妃◆kk hoge:2020/06/11(木) 22:49

乱入失礼致します、!
小説すごく良いです!!リアルな感じが伝わってきます…!(語彙力)
関係ないのですが、一年くらい前に紅葉っていう半値で活動してましたか?人違いだったらすいません…

45:アル ◆6.:2020/06/12(金) 17:31

>>44
返事遅くなり、すみません😣💦⤵️

大丈夫ですよ!コメントありがとうございます✨
めちゃくちゃ嬉しいです‼️ノンフィクションなので
リアルな感じを出せるよう、同時の感情を思い出したり
日記を読み返したりして頑張っているので、そう
おっしゃっていただけて、とても嬉しいです(^-^)

はい!元・紅葉ですよ!気付いて貰えて嬉しい!

46:優妃◆kk hoge:2020/06/12(金) 21:46

>>45
やっぱり!!私は元いっちーとか一華とか一花とかの半値で活動を…
覚えてるかな、?小説頑張ってね!応援してる!!

47:アル ◆6.:2020/06/13(土) 08:30

>>46
いっちー?え、待って………嘘でしょ!?
懐かしい……✨忘れる訳ないよー!
また逢えて嬉しい!また仲良くしてね‼️

ありがとう!これからも、頑張って小説書くね!

48:アル ◆6.:2020/06/13(土) 08:57

起きると、一時間目が終わっていた。
先生がカーテンを開け、私の顔を優しげに
覗きこむ。

「具合、どう?」

ーここで「大丈夫です」と答えたら、教室に
戻らなくてはならなくなる。でも、もうそんなの
無理だ。もう、誰にも会いたくない。特に、美亜には。
教室にも戻りたくないと考えてしまった。
あんなことをされた後で、平気な顔して教室に
戻れる程私は人間が出来ていなかった。
暫しの沈黙の後、私は答えた。

「だ、大丈夫じゃ、ないです……まだ痛みます」

まだ蹴られたお腹の痛みは消えない。…心の痛みも。
ズキズキという痛みが、私の体を蝕んでいく。
苦しくて、耳鳴りまでしてきた。どうしよう……
そう思いながら、クラッとしためまいに襲われ
保健室のベッドに倒れこみ、軽く気を失った。

49:マフユ◆7U:2020/06/20(土) 22:48

アル、小説書いてたんだね!

50:アル ◆6.:2020/06/21(日) 17:08

せやで!


新着レス 全部 <<前 次100> 最新30 ▲上へ
名前 メモ
画像お絵かき長文/一行モード自動更新