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「だって私達……………」
「俺達………?」
「……親子なんだもの」
「…ハァァァァァ!?」
本日2度目の「ハァァァ!?」である。
だが驚きは此方の方が断然上だ。
「……ねぇ、ヴィクター。貴方の親の名前…レイシー・アーグリッシュでしょ?」
「そうだけど…。って、なんで知ってんだよ!?」
「だから…私達は親子。そして貴方の母親、レイシー・アーグリッシュは…私なのよ」
「ハァァァァァァァァァァァァ!?」
本日3度目。
「でっ、でもっ…。母さんはもう死んで……」
「…私は幽霊よ。レイシー・アーグリッシュの生まれ変わり」
「………………あ…」
辻褄が合ってしまった。
というのはこの間、俺はこっそり見てしまったんだ。レイシーが隠していたあの書類を。その書類には…。
俺と、母親のデータがびっしりと書かれていた。特に俺のことが。
あれは…今の俺と会っても不自然がないように、今の俺に合わせようとしていたのかも知れない。
「レイ…いや、母さん…なのか…?」
「…そう。私はレイシー・アーグリッシュ。久しぶり………ね…ヴィク…タ………」
レ…じゃなくて、母さんはついに泣き出してしまった。息子に逢えたから…だろうか?
「うっ…………くっ…」
泣き出した母さんを見ていると、…どうやら貰い泣きのようだ。俺の目からも、涙が溢れていた。
「うっ…か…あ…母さぁぁぁぁん!!!」
「ヴィクター…………!」
俺と母さんは抱き合った。俺は母さんに逢いたかった。母さんが死んだ時から。俺は母さんが……母さんが、大好きだったから______。
「…逢えて嬉しいよ、母さん……!」
「えぇ…私もよ、ヴィクター……」
_____俺達は、こうなる運命だったのかも知れない。俺が母さんに逢えなくて。寂しくて。悲しかったから。
それに同情した神様が、母さんに逢わせてくれたのかも知れない___。
______恋する君も、母さんも、
同じ夢の中ではあるけれど、
永遠に、繋がっている____。
完
これにて、『恋する君は夢の中』、
終了となります。
長くなってしまいましたが、
これまで読んでくれていた皆様、
本当に、有難う御座いました!!!
エラーですかね、上がってる……。
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