*─────甘い夢をどうか味わってくださいね?
短編集です、基本レス禁。
2,野絵さん
コンコン、とドアを叩く。
しばらくして。
「はーい。どなた?」
うわっ。
きれいな声・・・。
ドアから顔を覗かせたのは、綺麗な茶髪をふわふわとまとめている女の人。
「あのっ。私・・・」
なんて、言えば。
学校にすら、行こうと、してないのに。
怪しまれて当然。
「あなた・・・」
学校行ってないのかと、聞かれる。
私は、ギュッと目を閉じた。
「・・・甘いもの好き?」
えっ?
甘いもの・・・?
スイーツとか。
おやつとかの・・?
「あっ、はいっ」
女の人は、ふんわり微笑む。
美人だ。
「私は、石原野絵。ようこそ、このスイーツ館へ」
スイーツ館!?