言霊にのせ、

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1:らぴゃ:2020/07/14(火) 21:28



+創作
・腐百合多閲覧注意
・ショートストーリー

 

2:らぴゃ hoge:2020/07/14(火) 21:47



「骨が腐るまで愛してあげるね」

彼女はそう言ってくしゃりと顔を歪ませ笑った。その笑顔は歪な愛を纏っているようで少し不気味にみえた。
わたしも同じように笑い返すと彼女はゆっくりとわたしの元へ近づききゅとその小さな手でわたしの手を包み、握った。
ひんやりと冷たい彼女の指先が心地よくわたしは目を細めて少しだけ握り返した。
彼女の長いまつげが伏せられ、影ができる様子をじっとわたしは見ていた。

ほんの数秒の時間だけど、この世界には彼女とわたしだけしかいないように感じた

でも、もしかしたら実際二人だけの世界だったのかもしれない。
わたしと彼女が二人だけの世界を願ったらこの一瞬だけを世界から切り離して誰も干渉できないように作り替えていたとしたら、それはどんなに素敵なことなんだろう
わたしたちが願うだけで世界のすべてを変えられて、歪ませることが出来たなら

「骨が腐って溶けてもすべてわたしが愛でつつんであげるからね」

 

3:らぴゃ hoge:2020/07/20(月) 18:52



この感情が無意味だと知ったのは彼女の困ったような笑顔を見てしまったからだった。
そしてわたしが彼女を失ったのも無意味なこの感情のせいだった。

彼女はいつも保健室にいた。
病人のように白い肌が気になり聞くと一度も日光を浴びたことがないのだと言う。血管が青白く浮き出ている細い腕をわたしは美しいと思った。
わたしははじめて出会った頃から彼女に惹かれていたのかもしれないし関わるうちにじわじわと心を侵食されたのかもしれない。どっちだろう、なんて永遠に出ないであろう答えを求めながら彼女のことを考えるのが好きだった。
彼女はわたしが話すのを楽しそうに聞いてくれた。こくりこくりと相槌をうつたび耳にかかっている黒い髪がさらりと落ちるのが気になりそっと耳にかけ直してあげると「ありがとう」と彼女は囁くように言った。
わたしの心臓はどくどくと脈打った。その鼓動の音しか聞こえないくらい静かで、わたしと彼女しか存在しないこの場所をひどく気に入った。

彼女はいつでも優しかった。どんなときでもわたしを否定せず認めてくれた。わたしが欲しい言葉を言ってくれた。わたしだけを見てくれていた、と勘違いしていた、わたしが。

彼女はいつも外を見ていた。わたしはきっと空を眺めているのだろうと思ってしまった、本当に馬鹿だ。
もっと早くに気づけていればわたしはカーテンをぴっちりしめていただろう、「××ちゃんに光が当たったら大変だから」って。
彼女は眉を下げながらまたありがとうとつぶやいてくれるだろう。“あの男を眺めることが出来なくなり残念だ„という気持ちを押し隠して。


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