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1:莉愛◆8Q:2017/03/24(金) 20:59

超短い小説や、次の作品のあらすじなど、私の小説に関わることのスレです。

書き込んでいいですが、自己紹介お願いしますね。

>>2→自己紹介
>>3→『ここは明確スイーツ研究部!』シリーズあらすじ

↑これレス禁です!

2:莉愛◆8Q:2017/03/24(金) 21:00

名前 莉愛
年齢 ナイショ
趣味 書道と読書と絵を描くこと

3:莉愛◆8Q:2017/03/24(金) 21:06

『ここは明確スイーツ研究部!』
〜あらすじ〜

わたし、多田本真美です!ひょんなきっかけで仲良くなったカッコいい3人とわたしで明確スイーツ研究部、略して明スイをしてるよっ!
いろんなすごい依頼が来るけど…
頑張って完成させるぞ!
今はみんなの依頼を一気に応えるために、矢本くんの家で作ってるよ♪

レス禁解除。

4:莉愛◆8Q:2017/03/24(金) 21:29

『ここは明確スイーツ研究部!
  〜ママにプレゼント大作戦☆〜』

人物紹介

多田本 真美
目立ちたくないを意識している小学6年生。明確ゼミナールに通う。

ママ(菜和)
赤ちゃんを妊娠していて、長期間入院することになった。
真美の母親。

おばあちゃん
真美のママのママ。
ママが入院している間、多田本家の家事などをすることに。

杉田 ふみ
彦宮学園の児童会長。
ママへのプレゼントでお手伝いをする。

5:モンブラン:2017/03/25(土) 08:35

1.ふみ会長
わたしの名前は真美。
ここは、図書館。
赤ちゃんの本と、お菓子の本を借りに来た。
ママにお見舞い、行けるかな?

「おばあちゃん。これから何かすることあったっけ?」

「うんん、ないよ。何かしたいことがあるのかい?」

「いや、ママのお見舞い行けたらいいなぁって思って」

おばあちゃんは本を借りて、わたしの本も借りてくれた。
あぁ、早く借りなきゃ。
並んでるんだもの。

「ありがとうございます」

図書館の係りの人が言って、また次の人の本を借りる。
今日、急にお見舞い行けるかな?

「多田本さん?」

誰がわたしの名前呼んだの?
四方八方振り返る。

「ちょっと、多田本さんでしょ?」

「え?あ、ふみ会長!」

図書館の奥から、ふみ会長ーーー杉田ふみがはや歩きしてきた。
おばあちゃんは、にっこり笑って「行ってらっしゃい」と言った。

「多田本さん。あら、初めまして。いつも真美さんと仲良くさせていただいている、杉田ふみです」

「丁寧にありがとう。初めまして。真美ちゃんがお世話になっております。真美ちゃんの祖母です」

え…なんか意気投合?

「わたしのことはいいですから、カフェスペースにでも行っておいで」

ふみ会長と目を合わせて…。
プッっと吹き出して。
一緒にカフェスペースに行った。

6:莉愛◆8Q:2017/03/27(月) 19:11

2.名前呼び
「で、多田本さん。何の本借りたの?わたしはちなみに、主丸倫子先生のシリーズ、『八王子プリンス』を全巻借りたわ」

「ぜ、全巻借りたの!?全部読めるの?…わたしが借りたのは、赤ちゃんの名前の、男の子の本と女の子の本、あとお菓子の本だよ」

「多田本さん家、赤ちゃんが産まれるの?」

「そうだよ」

すると、ふみ会長の学校でのキッっとした顔じゃない。
柔らかい笑みを見せた。

「おめでとう。お菓子の本って、明確スイーツ研究部でしょう?また依頼をお願いしようかしら」

「ぜひ、依頼して!」

明スイの名前が出て、カフェの椅子を思いっきり飛ばしちゃった。
ヤ、ヤバイ。
超迷惑だよね。

「多田本さん!」

ふみ会長が、椅子に座るようにうながす。
周りの目が怖いよぉ…。

「あの、多田本さん。マミってほどは無理だけど、真美ちゃんって呼んでもいい?」

「もちろん!じゃあ、プライベートでは、ふみちゃんって呼んでもいい?」

「ええ。いいわよ」

自然に、ふみちゃんに向けて笑みがこぼれる。
またひとつ。
またひとつと。

「真美ちゃん。一緒に赤ちゃんの名前考えましょう。その前に、ティータイムをしてね」

「うん!」

7:莉愛◆8Q:2017/04/05(水) 21:00

3.仲良くなれた
「真美ちゃん、女の子だったら、どんな名前付けたい?」

「私的に、若いって字とか、穂って字とかが使いたい。美とかね」

ふみちゃんは、真剣に考えてくれてる。わたしも、一生懸命考える。
若美ちゃん。
穂美ちゃん。

「若菜ちゃんはどう?それから、穂花ちゃんとか」

「ふみちゃんって、ネーミングセンスあるね!わたしないのに」

「ネーミングセンス?そんなのないわよ!真美ちゃんは何考えてたの?」

「恥ずかしくて言えないよ!ネーミングセンスなさすぎて!」

「そんなことないわよ!早く言ってみなさいよ!」

「え〜!…若美ちゃんと穂美ちゃん」

「充分ネーミングセンスあるじゃないの!これだけあればいいわよ!」

「ないない!」

カフェの中で、ふみちゃんと盛り上がっている。
ハルたちといるくらい、楽しい。
何なんだろう。
この楽しさ。

「わたしが考える必要もなさそうね。そろそろ帰るわ。真美ちゃんと仲良くなれて嬉しい。ありがとう」

「こちらこそ、本当にありがとう!」

「じゃあね」

「バイバイ!」

ふみちゃんを見送ると、残っていたカフェラテを飲む。
全部飲み終わってレジに向かうと、店員さんはお金を求めてこない。
え?
払うつもりなのに、ありがとうございました。って言われる。
まだ払っていないのに。

「あの、お金を払いたいんですが」

「あなたの分は、先ほどのお客様が払われました」

ふみちゃん、払ったの!?
お金返さなきゃじゃん!

「美味しかったです。ありがとうございました!」

店員さんにそう告げて、急いでふみちゃんを探した。

8:莉愛◆8Q:2017/04/05(水) 21:12

4.ふみちゃんと
カフェを出ると、すぐふみちゃんの背中が見えた。

「ふみちゃん!カフェラテの代金」

「真美ちゃん。いいのいいの。これが感謝の表しだと思って」

感謝…?
ふみちゃん、わたしに感謝してくれたんだ。
わたしなんかに。

「わたし、違うものでふみちゃんに感謝を表すね!」

「…楽しみにしてるわ。じゃあね」

ふみちゃんと別れて、おばあちゃんのところに戻った。
おばあちゃんは、料理の本のところにいた。

「杉田さんと別れたの?」

「うん。おばあちゃんまだ見る?」

「いいえ。もういいわ」

「じゃあ、もう帰ろう」

おばあちゃんがうなずくのを確認して家に帰る。
車の中でも、赤ちゃんの本をめくっていた。
すると、今日の思い出がよみがえってきた。
ふみ会長から、ふみちゃんって呼び方に変わったこと。
ふみちゃんと一緒に名前を考えたこと。カフェラテをおごってくれたこと。

「おばあちゃん、今日の夜はハンバーグがいいな!」

「ハンバーグ?じゃあおばあちゃん、頑張ってハンバーグ作るね」

「うん!」

9:莉愛◆8Q:2017/04/20(木) 17:08

5.サプライズ♪
お見舞いは行けないけど、明日行けるよね、日曜日だもん。
あ、お菓子の本を借りたなら!
ママに作ってあげようかな?
そうだ、そうしよう!

「おばあちゃん。今日、お菓子の本を借りたでしょう?ママに、お菓子を作って行きたい!」

「フフフ。真美ちゃんは優しいわね。何を作りたいの?今日作り始めるとか変わってくるし」

「う〜ん?急いで決めるね」

そうして、急いでページをめくる。
クッキーいいかも!
ゼリーも、簡単だし美味しいし!
シュークリームっ!
好物じゃん!
…これじゃ決まんないよ!
全部作っても駄目だし…。

「とりあえず、ハンバーグできたよ。食べながら決めたら?」

「うん。そうする」

椅子に座って、おばあちゃんがパパを呼んで、3人で食べる。
久しぶりかな、パパも一緒なの。
パパのママとずっと話してたから。

「真美、お菓子の本を見てるのか?真美はお菓子が好きなのかぁ」

「お見舞いに行けたら、ママにあげたいから」

パパもおばあちゃんも、ニッコリ笑って聞いていてくれた。
何故か懐かしみを感じる。
この空間…久しぶり。

10:莉愛◆8Q:2017/04/23(日) 16:48

6.明スイクッキー
「おばあちゃん、これ、これがいい!妊娠中の妊婦さんにもOKって!」

「どれどれ?ん、いいじゃない。クッキーね。作りましょう。今から作る?それとも、明日?」

「今から作るのは、味見用。明日作るのは、本番用にしようかな」

おばあちゃんはにっこり笑って、プリンターへ行ってレシピを印刷してくれた。
プリントを受け取って、見てみる。
う〜ん。
明スイメンバーらしくいい物作れないかな?
何かをチェンジして。

「クッキーに、何か書けば?チョコレートペンで書いてもいいし」

そういうのもいいな〜。
でも、ママに明スイのこと話したことないから、今回言おう。
明スイやってるって。
それで、クッキーを渡そう。

「おばあちゃん、明スイってチョコレートペンで書きたい。ペンある?」

「もちろんあるわ」

冷蔵庫から、準備されているチョコレートペンが見えた。
もしかして、予想した?

「おばあちゃん、本当にありがとう」

11:絵菜◆8Q:2017/05/01(月) 20:58

名前変えました!
莉愛→絵菜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

7.クッキー作り開始っ!
「さあ、おばあちゃんも頑張るよ!」

わたしは、5年の時に作ったエプロンをしてクッキー作りを始める。
梨萌佳さんと作ったときのことを思い出してね。

「おばあちゃんは、何を手伝おうか」

「かき混ぜる?わたしは、他にもやらなくちゃいけないことがあるから」

わたしがかき混ぜていた生地の器を、おばあちゃんに渡す。
思いっきり、ガーッっとかき混ぜる。

「ふぁ〜。わたし、先にお風呂入ってくるね」

思わず、アクビが出てしまう。
今日はいろいろあったからな〜。
外で、雀の鳴き声がする。
この声…、

「早く入ってこなきゃ、おばあちゃんが作っちゃうよ?」

「ああ、はい。行ってくるね」

お風呂の中でも、ずっと考えてた。
今日あった出来事。

「ふわぁ〜。ねむたぁい」


バスタオルを右の首から左の首へかけて出てくると、おばあちゃんはオーブンの準備をしていた。

「ありがとう、おばあちゃん。どこまで行ったの?」

レシピとオーブンとを見ながら、進んだところを確認する。

「あとは焼くだけよ。たくさん進めちゃってごめんね」

「うんん。進めてくれてありがとう」

12:絵菜◆8Q:2017/05/01(月) 21:10

8.こんがりクッキー
 ピヨピヨ ピヨピヨ
雀の声が聞こえる。
ん〜!
大きく伸びをして、カーテンを開く。
綺麗な、澄んだ青空。
今日はクッキーの本番だ。
あのあと、

「焼けた〜!」

わたしがオーブンからこんがり焼けたクッキーを取り出すと、キッチンの中にいい香りが広がった。

「真美ちゃん、完成したみたいね。うん、いい香り」

おばあちゃんも、上出来のクッキーを褒めてくれたし、美味しかったし!
良かったかなって思った。

昨日と同じように作ればいい。
失敗はしたくないな〜。

「真美ちゃん。今日、お見舞い行くでしょう?この前買った便せんで、手紙書いてあげたら?菜和も喜ぶわ」

ああ、海の便せん。
そろそろ季節ピッタリだしね。
それに、一回しか使ってないし。
同じセットの中にも、4種類の紙があったから。
違う紙で書こっと。

「さあ、早速作るよ〜!」

わたしが言うと、おばあちゃんも、「オー!」と言ってくれて、クッキー作り本番が始まった。


「で、できた〜!」

昨日みたいに、こんがり焼けたクッキーは、昨日よりいい香りだ。
おばあちゃんも、昨日より褒めてくれた。
ヤッター!

「真美ちゃん。これ、入れる袋ね。チョコペン、はい」

そうだ、明スイって描くんだ。
わたしの、この手で。

「頑張って、真美ちゃん!」

「うん!」

明スイ、明スイ、明スイ…
…よし全部描けた!
袋に入れていこう!
こうして、クッキー作りは終了した。

13:絵菜◆8Q:2017/05/01(月) 21:16

9.私のママだもん!
 ガラガラガラ

「ママ?/菜和?」

ほぼおばあちゃんとハモった!
クッキーと手紙をカバンに入れて、ママのお見舞いに来た。

「真美!お母さん!来てくれたのね。ありがとう」

「ママ。お見舞いクッキーと、手紙だよ。練習して作ったんだから、美味しいはずだよ!」

すぐ、クッキーと手紙をあげた。
ママは、クッキーの袋を開けて、一口食べる。
そして、もう一口、二口、三口。

「ふふふ。明スイのメンバーでやったの?真美ちゃん」

「明スイのこと、知ってるの?」

ママは、クスクス笑っている。
え、何々?

「ママは、真美ちゃんのママ。真美ちゃんが夢中になってることくらい、ママだって知ってるわよ」

えええ!
明スイ知ってたの!?
おばあちゃんも、隅で笑っている。
知ってたのか〜。

「さすがママ!」

「だってママは、」


『真美ちゃんのママだもん!』

14:絵菜◆8Q:2017/05/01(月) 21:22

あとがき
               絵菜

初めまして!
短編小説でしたね。
『ここは明確スイーツ研究部!』略して明スイ作者の元莉愛の絵菜です!
メンバー真美ちゃんのママが入院しているので、サプライズでクッキーを作りましたね!
ふみ会長とも仲良くなれたし。
ハッピーエンドです!
明スイの話はこれくらいにして。

私が書いている作品は、
『ここは明確スイーツ研究部!』
『類木川小学校児童会☆』
『1%の叶わない恋』
の3作です。
『類木川小学校児童会』は、短編小説板でちょっと書いてます。
いろんな作品をお願いします!

最後になりますが、読み進めてくれた方々、ありがとうございます!
果たしているのでしょうか?
質問・感想、よろしければどうぞ!
では、これからも応援のほど、よろしくお願いします!!

15:絵菜◆8Q (ノ>_<)ノ ≡dice5:2017/05/07(日) 15:09

今書いている作品、『ここは明確スイーツ研究部!』シリーズの5巻。
ここで、新しいキャラクターを出そうと思っています。
その名は、七井心音ナナイ ココネ!
矢本君と絡ませたいな〜なんて思っています。
七井心音です。
良ければ覚えていてください。

16:砂漠◆Bo:2017/05/07(日) 23:08

初めまして、しがない大学生の砂漠と申します。作品を読ませて頂きました。
自分の母が、同じく妊娠で入院していた頃を思い出して、ほんのりと切ない気持ちになりました。
あの頃の小さい自分は母がいない間、寂しくて仕方なかったような気がしますが、この主人公の真美ちゃんは元気にお菓子を作ってお母さんに持って行ってあげたりしていますし、なかなか強くて優しい子ですね。おばあちゃんとのやりとりにも、実にほのぼのとさせられます。因みに、明確ゼミナールというのはどういうところなのかが気になりました。学校の名前でしょうか?

17:絵菜◆8Q:2017/05/20(土) 20:46

返信遅れてごめんなさい。
明確ゼミナールは、塾名です!
感想ありがとうございました!
小説板に書いているので、是非読んでみてください!

18:絵菜◆8Q:2017/06/11(日) 13:43

お久しぶりです!
今回は、『ここは明確スイーツ研究部!スペシャル☆』を書きます。
三話入っているので、お見逃しなく!
テーマは『恋』です!
どうぞ。

19:絵菜◆8Q:2017/06/11(日) 13:47

『ここは明確スイーツ研究部!
       〜スペシャル1〜』

登場人物

多田本 真美
目立ちたくないを意識している小学6年生。明確ゼミナールに通う。

坂宮 陽都
サッカー少年。
明確ゼミナールに通う小学6年生。
真美が好き。

矢本 香音
ヒマと矢本くんの兄弟。
坂宮が好き。

20:絵菜◆8Q:2017/06/11(日) 14:36

1.わたしのストーリー
今日から明確ゼミナールに通う。
拓斗兄と梨歩佳姉と梨萌佳姉が通っている。
百合千学園中学1年生、矢本香音は、学年1頭が良くて運動神経はいい。
けど…。

「香音。一番でも、100点がいいじゃない?だから、明確ゼミ行きましょ。百合千学園は、彦宮学園より偏差値低いのよ。香音だけ百合千学園。まあ、いいけどね。これからは塾よ」

これがママ。
ママは、美人で若くて、頭も良い、我が家の女の子の理想。
で、仕事はアナウンサー。
ママは今幸せだから、わたし達にも幸せになってほしいということで、今は厳しい勉強の雨。
わたしの双子の姉、陽茉理は、塾へ行っていないけど天才。
だいたいが100点で優秀。
ママを真似して、グルメリポートしてるんだ。
でも、わたしは塾が楽しみ。
塾に入るとき、軽いテストをやったら、わたしの偏差値で、坂宮陽都って子と同じクラスになった。
わたしは、密かに坂宮くんを想っているのだ。

「すみません、多田本ですが、矢本拓斗くんいますか?」

あ、真美ちゃんだ。
うちは、正直に言えばお金持ち。
だから、土地は広くて、お屋敷がふたつある。
わたしは、奥のふたつめのお屋敷にいるんだ。
そこを訪ねてきた真美ちゃん。

「はいは〜い!真美ちゃん!久しぶりだね、上がって〜!」

真美ちゃんは、笑顔でにこりと笑う。
上がってもらって、とりあえずわたしの階に来てもらおっと。
久しぶりに入れるわたしの部屋。

「さあ、ここがわたしの部屋よ。どうぞ。ピンクをテーマに作ったのよ」

ちょっと気取って言う。
あ、そう言えば、真美ちゃんって誰に用事で来たんだっけ?

21:絵菜◆8Q:2017/06/11(日) 15:04

2.何かあった?
「香音ちゃんの部屋、素敵。わたしの部屋はシンプルに白ばっかりだけど、時々変えてみようかな」

へ〜。
白ばっかりなんだねえ。
あんまり白ばっかりだとつまらないし、友達を呼んだときちょっと恥ずかしいかな。
わたしの友達のタイプが、キラキラしていてピンクのゆるふわなカワイイ子だから。

「そうなんだねえ。わたしは、このままが好きかなあ」

ちょっと苦笑いしつつ言う。
すると、ドアをノックする音が聞こえてきた。

「香音、拓斗兄に用があるのよ、真美ちゃんは。ごめんね」

梨歩佳姉が来て、真美ちゃんと目があったとたん、スッっと目を離す。
ど、どうしたの?

「ごめんね、真美ちゃん。えっと…。梨歩佳姉と何かあった?」

真美ちゃんは微妙に口を開けたり閉じたりしている。
なんと言うか、言いづらそう。
こういう時、優華と聡日なら、やっぱりいいやって言うけど。
わたしは気になって聞くしかない。
あ、優華と聡日は、親友。
優華はしてないけど、聡日は明スイーーー真美ちゃんと、拓斗兄、坂宮くんと隅木田さんのグループ。
スイーツを作って何かしてる人達。

「真美ちゃん?」

「あ、はい。あの、明スイのことで、いろいろありまして。では、失礼します。ありがとうございました」

真美ちゃんは、頭を下げて出ていく。
もう!
梨歩佳姉が来たから。
もっと詳しいこと聞こうと思ったのにさ、もう。

「香音。真美ちゃんに何てこと聞いたのよ。何かあったのか。なんて」

何よ、梨歩佳姉。
真美ちゃんがかわいそうだから聞いただけなのに。
もう!

22:絵菜◆8Q:2017/06/24(土) 21:45

3.告白
真美ちゃんが帰るのが見えたら、さっき準備したふりふりのピンクのドレスに着替える。
だって、坂宮くんが帰るんだもん。
会うチャンスでしょう〜!
急いで屋敷を飛び出して、坂宮くんの腕に掴まる。

「坂宮く〜ん。ちょっと時間あるぅ?話したいことがあるの〜」

「あ、るけ、ど…」

「ふふふ、良かったぁ。じゃあ、わたしの部屋来てぇ」

うふふふふふ。
今から告白するんだからぁ。
聡日ーーー坂宮くんの幼なじみが言ってたもん。
わたしみたいな、可愛いゆるい子がタイプって。
わたしって可愛いし、ゆるふわだと思うのよね。
坂宮くんのタイプに該当する!
恋人が腕を組むみたいにして、わたしの部屋に案内する。

「どうぞ〜!ねえねえ、坂宮くん。ここに座って〜」

坂宮くんが座るのを確認して、すぐ目の前に座った。
よし!
ふたりきりだし、告白は絶好のタイミングだよね!

「坂宮くん。あのぉ、…坂宮くんのことが好きですぅ。つ、付き合ってくださぁい!」

いいかな?
いいかな?
っていうか、言っちゃった言っちゃった言っちゃった!
坂宮くん…結果はぁ???

「ごめん!俺は、真美が好きだから、香音ちゃんも可愛くて大好きなんだけどね」

可愛くて大好きっ!
でも、無理かあ。
ショボボーン。

「でも、候補として残しとくわ。じゃあね」

「ありがとぉ。じゃあね〜」

結果オーライだよ。
坂宮くんに分かってもらえたんだし。ねっ!

23:まい◆8Q:2017/07/03(月) 21:53

まいにしました。元絵菜です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
4.大切にしたいもの
 トントン
ドアをノックする音が聞こえて、ドアを開ける。
陽茉理が、ニヤニヤしながら立っている。
って…!
もしかして聞いてたの!?

「香音、坂宮くんが好きだったんだ。驚き」

「陽茉理〜!どうして聞いてたのよ!バツとして、陽茉理の好きな人を言うことだよ〜!」

わたしがニヤニヤしながら言うと、陽茉理はクスッっと笑って自分の階へ戻ってしまった。
クソッ!
逃しちゃったよっ!
陽茉理、いいとこだけ持っていって!
も〜う!
次会った時、プンプン怒ってやる!

「香音、聡日ちゃんから電話。香音の部屋送っといたから」

陽茉理がギリギリ言いに来ると、部屋に置いてある電話機が鳴った。
聡日用の音楽、作詞作曲者は、聡日。
曲名は、『砦の上で』受話器を取ると、久しぶりに聞いた聡日の声が耳に届く。

「香音ー、明日、優華と香音ん家行っていい?勉強会やるんだ。広いとこでやりたいから」

「いいよ。じゃあ、奥の屋敷前集合。いい?」

「ありがとう。じゃ」

聡日は、いつもそう。
手短に要件を伝え、切り、終わり。
なんと言うか、優華はフリートークがあるのに。

「香音、わたしは好きな人いないよ。アナウンサーになってからって決めてるんだもの。チャラチャラしてる暇なんてないの」

陽茉理はアナウンサーになりたいんだものね。
お母さんみたいな。
陽茉理がカッコいい。
わたしなんかは、仕事につければそれでいいし。
希望も特にないし。

「陽茉理、夢ってどうやって見付けたの?」

「一番大切にしたいものが見付かった時かな。ふと思い浮かんだの」

ふうん。
大切にしたいもの、かあ。

24:まい◆8Q:2017/07/17(月) 21:07

※*レインボーハッピー*というスレを建てました。
主人公、金子藍の、芸能界デビュー物語です。
読んでください。

25:まい◆8Q:2017/07/17(月) 21:11

短編小説はさておき、七井心音談。
6巻に出せなかった七井氏を、7巻でようやく出しました。
矢本くんと付き合っているラブラブカップルでしたが。
最終的には別れました。
その後を追求したものを、ここの恋愛3連続が終わったら書く予定。
スタートの予定は9月です。
では、短編小説へレッツゴー。

26:まい◆8Q:2017/07/17(月) 21:22

5.恋愛禁止
「香音、陽都に告白したの!?」

昨日あったことを、聡日に話した。
すると、聡日も、意外に優華にも驚かれたんだよ!

「百合千学園は恋愛禁止。なのに告白したわけ?」

優華に飽きられた。
まあ、確かに、百合千学園は恋愛禁止だけどさぁ。
さすがに気付かないでしょ。
それに、小学生から中学生で恋人見付けた方がいいって、ママが…。
その後、わたしは口をつむぐ。
ママは彦宮学園卒。
わたしが落ちたくないので避けた学校だった。
ここは恋愛OK。
厳しい高速もなし、プラス制服もかわいい。
わたしたち百合千学園は、制服と言う物が存在しないのだ。
はぁ〜。

「でも、陽都、真美って子が好きなんだね。正直わかんね。あんまかわいくねえもん」

聡日がぼやくと、真美ちゃんがブスに聞こえてきた。

27:まい◆8Q:2017/07/21(金) 16:06

6.違うところ
「でも、わたしは真美ちゃん好き」

優華がつぶやき、わたしも聡日もそっちを見る。
優華は、ヘヘッっと笑って言う。

「ほらほら。わたし、矢本拓斗くんのファンでしょ?明スイのブログくらい見てるよ。それで、真美ちゃん載ってたし。明スイメンバーに、嫌いとかないし」

優華って、拓斗兄ファンなの!?
あの憎たらしいお兄ちゃんが!?

「人それぞれ顔違うなって思った」

いやいや、当たり前だろ。
心の中でツッコミつつ、改めて考えてみる。
確かに、わたしと真美ちゃんって、顔もタイプも性格も違う。
なのに、本当に思ってるのかな?
わたしのこと素敵って。
気を使ってくれただけかな?
うーん、微妙。
その後、聡日と優華と別れて、家の庭を散歩する。
敷地が広いから、庭を散歩するだけでもちょっと一苦労。
そんなとき、ふと思い出した。
坂宮くんの笑顔。
わたし、忘れられないな〜。
カッコいいあの瞳。
いつか、わたしの彼になってくれるはずだよねっ!
よし、その時を待つぞーっ!

           (1話おわり)

28:まい◆8Q:2017/07/21(金) 16:27

登場人物

杉田 ふみ
真美と仲良くし始めている。
私立彦宮学園初等部児童会長。
涼太くんとは幼なじみ。

青山野 涼太
ふーちゃん(ふみ)の幼なじみ。
男の子の中で、唯一ふーちゃんのことをふみちゃんと呼ぶ。

多田本 真美
目立ちたくないを意識している小学6年生。明確ゼミナールに通う。

29:まい◆8Q:2017/07/21(金) 16:40

1.わたしの幼なじみ
わたしの名前は、杉田ふみ。
ニックネームはふーちゃん。
これは、まーちゃんこと多田本真美ちゃんとのふたりだけの呼び方。

「杉田さん、学級日誌持ってきた?」

ちょっとボーッっとしていたら、霜田さんに声をかけられた。
わたしは、ここ、私立彦宮学園初等部の児童会長であり、6年1組の学級委員長。
わたしの仕事は、各学級に学級日誌を持ってくること。
1年生から6年生まで、ね。

「霜田さん、ありがとう」

霜田さんは、頭を下げて自分の席についた。
ちょっと控えめな、静かな子。

「ふみちゃん。学級日誌ないけど、まだ持ってきてない?」

わたしの幼なじみ、涼太が言った。
実は、涼太に恋している。
優しくて、かっこよくて。
やんちゃなところもあるけど、いい子だって思う。

「俺もついてこうか?」

ほら、ね。
優しいでしょ、涼太。
他の男の子は、みんなおしゃべりしていたり、プロレスごっこしたりしているのに。

「いいの?涼太」

「うん。ふみちゃんがひとりじゃかわいそうだし」

って、わたしの心配までしてくれて。
本当にたよりになる幼なじみなの。
学力、体力ともに100点。
だけども、字はド下手。
怒ると恐いし、たまにイラッっとするけど。

「行こ、ふみちゃん」

はいいぃ!
って感じでやってます。

30:まい◆8Q:2017/07/24(月) 13:04

2.好きな人
6年生棟へ行くと、わたしたちは、コソコソ言われていることに気付いた。
確かに、男の子と女の子がふたり並んで歩いてたら、ねえ。
涼太って、結構人気みたいだし。
なのに、こんな地味なわたしって。
涼太もどうせ、他の子が好きなんでしょうね。

「ふみちゃん。好きな人いる?」

へっ?
いる、けど。
涼太だよ、涼太。
すると、ニヤッっと笑ったかと思うと、わたしの前に来て、止まった。

「もしかして、俺?」

ええ?
何で知ってるの?
でも、わたしは涼太に言ってない。
気付かれていないから、イタズラだろうってことにした。

「涼太、行くよ」

否定せずに歩いていくと、涼太はニヤニヤ笑いながら6年1組に戻った。
ふぅ。
目立つことはないわね。

「杉田ー。りょーたと付き合ってんの?杉田ー!」

前に同じ学級委員だった野田くんがニヤニヤしながら聞いてくる。
どうしてみんな、ニヤニヤするの。

「付き合ってなんかないから。野田くんこそ、付き合ってんじゃないの」

からかうと、頬を染めて帰っていってしまった。
ふふん。
付き合ってるのね。
野田くん、リア充だったんだ。
全学級に学級日誌を持っていくと、椅子に座り、本を読む。
わたしの将来の夢は特にない。
だから、『小学6年生が選ぶ職業』という本を読むんだ。
この中から絞りつつ決めるつもり。

「ふーちゃん、将来の夢何〜?」

まーちゃんが聞いてきて、わたしはうーんと考える。
確実なのは、涼太の、お、お…。
ないよっ!

「まーちゃんは?」

「特にないな〜」

まーちゃんもないんだ。
じゃあ、焦んなくていいね。


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