いつか、夢の中で会ったアリスさん。 現実にいないことなんて分かってるけれど、彼女の話はとても面白かった。穴に落ちる話、不思議な扇子の話、鳥や獣とレースをした話。 「 また、アリスさんに会いたいな 」 ぽつりとそう零して、壜の中の飴玉をひとつ取って口に放り込んだ。