黒子のバスケホラー

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1:アポロ◆A.:2016/02/27(土) 12:24 ID:eG2

どうも皆さんごきげんよう。アポロです。
【テニプリ】神様のゲームを現在進行形で更新しております。
題名通りここでは黒子のバスケのホラーを書いていこうと思います。
ヒロインちゃんはお馴染みの御名前です。

アテンショオォォォォオンっ!
・荒らし、中傷は無しで
・暴言やめまっしょい
・ここは私一人で更新していく場なのでリレーではありません。


赤坂 いおり:女
・18歳
・高校三年生
・黒バストリップ
・クール巨乳
・関西弁(一人称・こっち)
・身体能力パねぇ
・常に無表情
・男ま……女前
・怖いの駄目……マジ駄目

イラスト
https://ha10.net/up/data/img/7034.jpg


時期はWC直後。木吉の足は大丈夫設定。赤司は俺司で前髪長い。灰崎帝光時代の髪型。

5:アポロ◆A.:2016/03/02(水) 18:24 ID:eG2





「ぅ あ¨あ¨あ¨あ¨あ¨あ¨!」
『……っ……っ……っ……!!』
「ぶっふぉあっ! いおりさん何も言わずに叫んでる!」
「それ、叫んでるって言えんのかよ」



 五人必死で足を動かす。そして目についた教室に入った。扉を開いて全員が入ったことを確認して勢いよく扉を閉めた。磨りガラスから滲むが、観察していると、この部屋に気づいていないかのように行ってしまった。
 ぺたんと力を抜いて座り込む。



『一安心やな……』
「怖かった……」
「……はっ、怖くて体が“こわ”ばった!」
「伊月マジ死ね今マジ要らねぇから」
「日向ぁ!」



 そう漫才をしている誠凛二人と爆笑する高尾を置いて、赤司と共にこの部屋を見回す。



「ここは……」
『職員室、みたいやな……』
「何かあるかもしれません、探しましょう」
『せやな』



 同時に部屋の探索を始める。嬉しいことに職員室は引き出しやロッカー等がたくさんある。探せば武器になりそうなものも有るかもしれない。

ロッカーをがこがこ開けていくうちに、良いものを見つけた。赤司も何かを見つけたようで、こっちに視線を寄越した。こくりと頷き、赤司が何かダンボールを持ってやって来る。こっちもロッカーからそれを掴んで赤司に見せる。



『こっちが見つけたんは赤色メタリックの日本刀や』
「俺のところは……」



 そういいながら赤司がダンボールを開いた。そこには。



『……銃?』
「見てください、銃に紙が挟まってます」



 赤司が銃を一挺手に取り、紙を抜き取る。紙を見れば、『バレッタ』とだけ書いてあった。



『多分名前やな。それにしても拳銃か。本物やん』
「銃は俺達が使います。赤坂さんはその日本刀を」
『了解』



 そうして三人にも事情を話し、拳銃を渡した。説明書も入って居たのだが弾は無くならないそうだ。これじゃあ倒してくれと言ってるのと同じだ。
 これからどうするかを決めあぐねていると、外からばたばたと足音が響いてきた。

 ゾンビか? ミイラか?
迷っていればドアが横にスライドされるが、鍵を掛けているので開かない。そして聞こえてきたのは。



「やべぇっす!」
「くそっ、空かねぇ!」
「どうすんだ?」
「うるせぇよ黙ってろ黄瀬と火神!」
「ちょっと大ちゃん! 来てる来てる!」
「落ち着いてください桃井さん」
「そうだぞー? 落ち着け落ち着けー。はっはっは」
「逆になんでテツくんと木吉さんはそんなに落ち着いてるの!?」
「些か疑問なのだよ!」



 職員室の外でぎゃいぎゃい騒ぐ人達の声に聞き覚えがあり、鍵を開けて扉を開ける。

 雪崩れ込むカラフルなそいつら。そして扉を閉めて鍵をする。



「真ちゃん! 宮地さん!」
「黒子! 火神!」
「桐皇の青峰に桃井さん、海常の黄瀬!」
「お前たちも巻き込まれていたのか」
『あったまカラフルやなー』
「赤坂さんもですよ」
『せやった』



 そうして新たに仲間が8人となった。っていうか、これで13人。13人とは、なんとも歯切れが悪いなぁ……。



.

6:アポロ◆A.:2016/03/06(日) 19:00 ID:eG2


雪崩れ込んできたうちの一人に、こっちはなぜか見覚えがあった。



『……宮地ちゃん……?』
「はぁっ!? ……っていおり!?」



 中学の頃、ゴールデンウィークの間だけ出会い、知り合いとなった宮地清志が居た。以前よりイケメンとなっている。その時は同姓同名の空似かと思っていたのだが。



『……おまっ、黒バスのキャラやったん!?』
「黒バスってなんだよ! ってかなんでお前がここに……」
『知らんわ! っちゅーかお前、中学の頃ゴールデンウィークに出会った時トリップしとったんかい!』
「そうだぜ!? いきなり目が覚めたら関西にいて、ビビったわ! 学校検索しても出ねぇし!」
『宮地ちゃんイケメンなったな!』
「お前相変わらずでけぇな! 胸!」
『死ね!』



 二人でぎゃいぎゃい言っていると、説明を求められた。とりあえず、全員自己紹介を済ませ、黒バスの話もした。みんなびっくりしたが、証拠を見せればみんな納得。黒子ちゃんが「……僕が主人公ですか……」と心なしか嬉しそうだった。



「……見てください。プリントがいつの間にか机に乗っています」



 そう赤司ちゃんが教頭の机に近付きながら紙を手に取った。どうやら手書きらしい。



「……読むぞ。




『選ばれた15名の諸君、ようこそ脱出ゾンビゲームへ。
君達には45体のゾンビを全て倒してもらう。全て倒せればこの中学廃校舎から出られる。
君達の前に3回ゲームへと才能のある人間をつれてきたが、全滅し、ゾンビへと変貌した。
君達にはクリアしてもらいたい。武器等はいろんな所に隠してあるので探してゾンビを殲滅してくれ。
尚、扉の鍵を閉めなくても大丈夫なセーフティゾーンは “職員室” “校長室” “家庭科室”。
他の教室は鍵を閉めれば、ある程度ゾンビ達はドアを叩くが、いずれ去る。だが、気を付けてほしい。教室内にもゾンビが存在する可能性があるからだ。
それでは、健闘を祈る』……」



 命をなんだと思っているんだ。と思いたくなるような文面だった。

7:アポロ◆A.:2016/03/06(日) 19:27 ID:eG2

プリント


https://ha10.net/up/data/img/7299.jpg

出なかったら言ってください。

8:アポロ◆A.:2016/03/12(土) 03:53 ID:eG2



赤司ちゃんの話を聞いて、桃井ちゃんがぺたんと座り込んだ。



「……やだ、怖いよ……」



これは恐怖で気が滅入っとる奴や。そう思い駆け寄って「桃井ちゃん、大丈夫やでー」と抱き締めて背中をさする。とうとう泣き出した桃井ちゃんが泣き止むまでその態勢で居た。



**



「っぐずっ、いおりさん、ありがとうございましたぁ……」
『もう大丈夫か?』
「はいっ!」
『そか』



そういって立ち上がれば、「……イケメンっす」と黄瀬に言われた。誰がや。
とりあえず、探索の際、桃井ちゃんはこの安全区域にて待機してもらことにした。だが一人じゃもし襲ってきたとき対処出来ないし、心細いだろうから、紫ちゃんと黒子ちゃんに残ってもらうことになった。
とりあえず2チームに別れて武器探索、閑散、ゾンビ撃破へと向かう。



「__で、Aチームの一人は赤坂さんと決まっているが……早く決めてくれ」
『俺様もしかして取り合いなっとん?』
「……」



こっちか冗談で言うただけやのにキッと睨まれた。赤司ちゃん怖い。
まず、空間把握能力のある鷹の目、鷲の目を持つ伊月ちゃんと高尾ちゃんには別れてもらわなければならない。どこからゾンビが来るか分かるから。
そしてやっとの事で決まったのは、Aチーム、こっち、宮地ちゃん、伊月ちゃん、青峰ちゃん、日向ちゃん。
Bチームが赤司ちゃん、高尾ちゃん、緑間ちゃん、木吉ちゃんだ。

人数を見るに残りの仲間は二人だし、急いで探して保護しないと。誰かは知らないが危ない。
こっち以外は銃のみの装備で、こっちは日本刀と銃一挺。充分な武器だ。
手榴弾とロケットランチャー等は数に限りが有るため終盤まで取っておく。
まず、Aチームから先に職員室を出た。



『やーば、こーわ』
「お前ビビりかよ」
『いおりサンや、青峰ちゃん』
「ちゃん付けやめろ!」
『ならサン付けしろや』
「っち」



外に出て早々、青峰ちゃんが声を掛けてきたので返事をすれば生意気ばかり。だから逆に追い込んでやったわ! ふはは!

9:アポロ◆A.:2016/03/23(水) 22:34 ID:eG2



ここまで来て、言っちゃなんだがあたしは信用はされてはいない。自分達の安全の為にあたしを利用しているだけだ。宮地ちゃんは信用はしてくれてはいるだろうか。だったら少し嬉しいかな。
今だって宮地ちゃん以外から警戒の視線を背中に貰っている。精神的にクる物があるなぁ、これ。
まぁ、別に構わない。あたし一人の犠牲でみんなが無事に脱出できるならそれでも。

あたしはこそっと隣で壁に張り付き周囲を警戒する宮地ちゃんに耳打ちする。



『……別にお前等がピンチになったらあたしを囮にして逃げても構わんからな』
「っ! は」
『来たで!』



宮地ちゃんが問いただそうとしたところでタイミング良くゾンビが二体。一体はあたしでも片付けれる。
今、あたしが持っている自分の髪と同じ色の鞘に収まる剣は柄が結構錆びて鞘から抜き出せない。それでも、木刀並の威力は有るだろう。



『行くで。みんな各々銃、構えろ。撃つなよ、あたしが行く。殺り漏らしたら躊躇なく撃て。あたしに当たっても文句は言わん』
「〜っ! お前な! さっきから自分で」
『黙ってろ宮地』



あたしの周囲の空気が自分でも冷たくなったのが分かった。いつもよりワントーン低い声で宮地を制す。心配してくれるのは有難いが、過保護と心配は違う。
万が一、バスケをプレイする君達が怪我をしたらどうするつもりだ。



『安心し。それは失敗した時の最悪の場合や。最も、あたしが失敗するなんて有り得ん。なんなら命かけてもエェわ』
「おら、そんな簡単に命賭けんな。轢くぞ」
『うぇーい』



俺様行くわ、あと頼んだ。
そういってあたしは宮地ちゃんの制止も聞かず剣(抜けない)で問答無用で一番近くにいたゾンビの頭をフルスイングした。

10:アポロ◆A.:2016/04/02(土) 00:24 ID:eG2

刀をバットみたいにはフルスイングして、ゾンビの頭を吹き飛ばす。どうやら頭を攻撃すれば消えるようだ。
事実、頭を飛ばせば滴っていた血液ごと消えていた。

その要領で次も……! と振り向けば、もう一体のゾンビが四人に迫っていた。
みんなどう対応すれば良いのか迷っているようで、仕方ないと駆け出す。
雄叫びながらあたしがゾンビの横腹に飛び蹴りをかまし、頭を落とす。ふうと息を付けばそのグロテスクさに吐き気を催した。うっ、げぇと声が出そうになるが耐える。



『大丈夫かお前ら』



あたしが声を掛ければみんなこくこくと頷く。あんなことしたあたしにみんな唖然としているようだ。
すると、後ろから頭をワシ掴まれて『宮地ちゃん』と声を掛ける。
痛いです。



「ったくてめぇは! 一人で駆け込んでいきやがって! 挙げ句なんだ!
最悪あたしを囮にして逃げりゃいいって!」
『いやいや、お前らバスケ選手やろ。足とか手ぇとか怪我したらどないすんねん!』



そう言い合いをしていると、日向がちょっと待てと割り込んできた。



「いおりサン、囮にして逃げりゃいいってどういうことすか」
『まんまの意味や?』
「っあー! もう! いおりサンの事疑ってた俺らがバカみてぇじゃねぇかよ!」
『事実お前らあたしの事信用してへん阿保やんけ』



あたしの一言にうっと言い淀む日向に冗談やってと笑い返した。

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