怪盗レッドのオリジナル小説書いてみます!(5)

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1:美海◆CY:2016/07/21(木) 17:52

たてたお

80:神出鬼没◆A. Simulata Deus:2016/07/26(火) 00:04

続き

・・・

エスポワール目線

「一回5発だよ!お姉さん、頑張ってね」

無事に支払いを終え、おじさんが楽しそうに言いながら弾を渡した
ふと、アーテルが私の耳元で呟いた

ーイカサマしろ

全く、アーテル
いつ私がイカサマをせずに商品を手に入れるといったかい?
アーテルは、いつも私に能力についてこんなことを言っていた
能力は、手札だ。バレずにどれけ相手を騙せるかが鍵だ
だから、イカサマや嘘をついて戦え
でも、一応試し打ちをしてみる

「お姉さん、それじゃ商品は獲れないよ」

…うん、こんなものか
というか、絶対にイカサマしているね
試しに、キャラメルを狙ったけど粘着テープをつけているみたいで、びくともせずに弾き返されたし
相手もイカサマしていならこちらも全力でイカサマをしてもいいよね?おじさん?

「エスポワール、ためらうな、やれ」

横でアーテルは面白そうに口角を上げて笑っていた
そこまで言われると、もう手加減なんてしない
弾を詰め込み構えるように見せて指を銃みたいに突き立てる
おじさん、私をなめないでよね
こう見えても、ゲームとか大好きで簡単に負けないから

・・・

「エスポワール、結構獲れたな」

「そう言うアーテルもかなり獲ったね」

あれから、残りの4発をすべて商品に当てて商品を手に入れた
その時のおじさんの表情が青白くなっていたおもしろくってね
アーテルが拍車を掛けるように射的に参加して対決に発展して
最終的には、屋台をひとつ潰した

「あ、金魚すくいだ!アーテル、金魚すくいやりたい!」

「あぁ、金魚すくいか…、金魚ってうまいよな」

「アーテル、金魚食べちゃダメだよ」

「わかっている、商品だからな」

「いや、そうじゃなくて」

アーテル、君は普段一体何を食べているのかい?
この前、機会があったら鹿せんべいが食べたいとか言っていたし
スマホを焼いて喰うと爆発するから気をつけろとか言うし…
彼の、胃と味覚に対して考えるときりがないからやめよう

金魚すくいは、イカサマがばれそうなので普通にやったら取れなかったけど
アーテルは、金魚を3匹獲ることに成功した
ちなみに、アーテルが金魚を獲る姿は、熊が川に住む鮭を捕獲する姿に似ていたような気がする

…アーテル、金魚を食べちゃダメだよ

81:神出鬼没◆A. Simulata Deus:2016/07/26(火) 00:06

続き

・・・

本当に、金魚を食べそうなので金魚を自分が預かると同時にフランクフルトの買い出しをお願いした
ちなみに、私は飲み物を買うことになった

「らっしゃ〜いやってるよ〜青刃グループの、一生味わえないかもしれない、たこ焼キャビアだよ〜」

ふと、かなり有名なグループの名前が出てきた
たこ焼きキャビア…1個1000円
高いな、というか何度かキャビアを食べたことあるけどだいたい塩漬けが多くてしょっぱかった記憶しかない
あ…、中学生ぐらいのグループがたこ焼きキャビアを買っていった

「そこのお姉さんも〜青刃グループのたこ焼きキャビアを買いますか〜?」

さっきからたこ焼きキャビアを見ていたから話しかけられた
というか、その目は何!?期待に満ち溢れた目は何!?
でも、いざとなれば作れない事もないし…悪いけどいらないかな
でも、相手は青刃グループだ
こちらの企業になにをするか判らないし、逆らうのが怖い
ふと、たこ焼きキャビアの屋台の一人がスマホを取り出した
今度は何だろうと思ったら、私の頬すれすれで黄色い何かが通った

「あの〜LINEやって…フゲェ!?」

アーテル…君は何をやっているんだい?
綺麗に黄色の水ヨーヨーが男性の顔面にクリーンヒットしている
しかも、綺麗に水ヨーヨーが割れて男性の顔が濡れちゃっているし
ていうか、ちゃっかり寄り道してないか!?

「エスポワール、遅くなってすまない」

「いや、何やっているの!?相手は青刃グループの偉い人だよ!!」

「エスポワール、逃げるぞ」

「え?ちょ!アーテル!?」

力強く捕まえられた手は振りほどくことなんて出来ず
人混みの間をする抜けるように走って行く
とりあえず自分は、アーテルの速さについていくことと、金魚や飲み物を落とさないようにしっかりと握りしめることしかできなかった
人が少なくなっていくにつれ、祭りの賑やかさも消えてゆく
代わりに、アーテルが履いている下駄の音が響く
人の気配がまったくない場所まで来てやっと立ち止まった
正直、アーテルの走る速さについていくの辛い
ヘトヘトで座り込んでしまった
少し息を切らしている彼は、私の目を見て口を開いた

「お前、もう少し警戒しろ!」

「それって、ディーオの組織の幹部として…」

「違う、女としてだ!女として周りに警戒しろ!さっきもそうだったが、近寄る男にも警戒しろ!!他の男に取られるとこっちが困るからな!」

言いたいことを言えて満足したのか、ビニール袋に入った飲み物を取り出して私の隣に座った
残念ながら、さっきの言葉に言い返す言葉が見つからない

どうやら、連れ回していたのはワタシではなくアーテルだったかもしれない


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