冬風 雪菜(ふゆかぜ ゆきな)中学2年生(女)
夏彦の幼馴染でダイヤモンドダスト所属で副キャプテン。
体が弱く夏になると山奥の病院で休んでいた。
喧嘩が嫌いで喧嘩が始まると、威圧感で止める。
怒ると優しい笑みで人の事をさま付けで呼ぶ。
お日さま園には居たが、お日さま園では夏彦以外部屋を入れていなかった為誰も雪菜の事を知らない。
容姿
・雪みたいに白い肌で左手の手首に水色のブレスレットをしている。
・髪の毛はスノーホワイト色でクラシカルストレート(言わばロングヘア)。
・目はアーモンド形で瞳の色は水色。
・病院服は黒いワンピース。
特徴
・一人称は「わたくし」 二人称は「〜さん」
・お嬢様育ちだが夏彦に会うまで不幸続きだった。
・サッカーの腕はプロ級で異名は雪の舞姫と言われている。
・歌も得意で病院内では雪国の歌姫と言われている。
アイシクル/FWで副キャプテン
雪菜のエイリアネームで性格は雪菜の時と変わらない。
少し天然じみていてツッコミ役に回っているガゼルの苦労の種。
少しでもプロミネンスの子達と仲良くして貰う様プロミネンスの子達とよく話している(その為、変な誤解も持たれる)。
容姿
・雪みたいに白い肌に左手の手首に水色のブレスレットは変わらない。
・髪の毛はスノーホワイト色でクラシカルストレートで前髪がカーチュシャ風の三つ編みにされている。
・目の形はアーモンド形で水色の瞳と赤色の瞳だが赤い色の瞳カラコン。
第3話アイシクル〜ガゼル視点〜
冬風が来て3日が経った。
最初は練習を見学しているぐらいだったが、今では自らも練習に参加している。
だが、未だに冬風のエイリアネームが決まらない為、チームも少し呼び名に困っている。
「どうしたものか・・・」
冬風には早く決める様に言うが、冬風は今でも悩んでいる。
やはり、急かすのが悪かったかもしれないな。
時々だが、ネッパーの睨みも最近になって鋭くなって来ていて、怖い。
まるでバーンとヒートだな、バーンの立場が冬風でヒートの立場がネッパーとは、何かの縁なのか?これは。
そう考えていると、コンコンとノックの音が部屋の中に響く。
「あぁ、入っていいが・・・」
「失礼しますね」
「冬風か、どうしたんだ?」
「いえ、少しばかりガゼルさんとも仲良くしようかなと」
さん付けは慣れないな・・・、いつも様付けだったから。
「冬風の言葉遣いは上品だな」
「家が屋敷だったので、言葉遣い“だけ”は・・・」
「だけ?」
「わたくしに優しくしてくれたのはもう亡くなっておりますが爺と夏彦さんだけでしたから」
そうだったのか・・・、冬風の顔には辛いとは浮かべていない逆に今が幸せだと言う感じだ。
「な・・・ネッパーとはどうやって知り合ったんだ?」
「フフっ、内緒ですよ。でも、ネッパーさんもあぁ頑固ですが本当は優しい方なんですよ。ですが、喧嘩っ早いのは今も昔も変わりませんね」
クスクスと笑っている冬風に私もつられて笑う。
「初めて見ましたね、ガゼルさんの笑顔。わたくし、見た事なかったもので」
「ここ最近、バーン達と喧嘩も多くてね。」
「喧嘩はよくありませんよ。あ、それとエイリアネームのお話なんですけど・・・」
あ、決めていてくれたのか。
話の何処かで聞こうとは思っていたが・・・。
「決まったのか?」
「はい、その事も伝えにと窺ったんです」
「そうか、で、名前は何だ?決まったのなら、私が伝えに行こう」
「えっと・・・“アイシクル”って決めたのですけど・・・どうでしょうか?」
アイシクル・・・意味は確か、つららだったな。
「いいじゃないか、君にぴったりだと思うよ」
「嬉しいです」
「後・・・そのブレスレットは何だ?」
「え?あ、これですか?」
冬風ことアイシクルが左手の手首を見せると、手首にある水色のブレスレットがシャラリと鳴った。
「これは・・・先程話した亡くなった爺に貰った物なんです。言わば、形見と言ったところでしょうか」
「その爺とはおじいちゃんの事か」
「いえ、わたくしの執事にだったのですが・・・」
「そうか、聞いてすまなかったな。そろそろ午後の練習だ、一緒に行こう」
「はい」
続く
第4話プロミネンスの方々〜雪菜【アイシクル視点】〜
今日の練習も終わり、わたくしはトコトコとエイリア学園にいる人達に挨拶をしている。
えっと・・・ガイアの皆様とダイヤモンドダストの皆様にはもう挨拶をしていますから、同じランクの方で挨拶してないチームの方々と言えば・・・ネッパーさんが入っているプロミネンスの方々ですね。
でも、アイシーさん達は・・・。
『あいつらに挨拶なんてしなくていいのよ!いつも喧嘩ばっか吹っかけて来るんだから』
そう言ってますけど・・・敵の方でも挨拶はしなくてはいけませんね。
確か・・・プロミネンスの皆様の会議室はあっちだったような気がしますね、わたくしがそう考えているとドンッと誰かとぶつかってしまった。
「はわわ〜!すいません!」
「あ、こっちこそ。前が見えなくて・・・、あれ?雪菜ちゃん?」
「ふえ?えっと・・・」
「俺はネッパーと同じプロミネンス所属のヒート。ごめんね、バーンがこの書類持って来る様に言われたから」
「わたくしもすいません!会議室に行こうと思ったのですが・・・」
わたくしはヒートさんが持っていたであろう書類を一緒に拾うのを手伝う、と言うより・・・落としたわたくしが悪いのですが・・・。
「会議室なら案内してあげるよ」
「あ・・・ありがとうございます。あ!半分お持ちしますよ」
「え!いいよ!ネッパーから聞いたけど、体が弱いんでしょ?」
「大丈夫ですよ、ネッパーさんが少し大げさに言っただけですから」
「へえ〜、凄いな〜。俺も昔体が弱かったけどね」
意外と言うのがわたくしは思った、だって・・・時々練習でヒートさんは御見掛けしますがとても元気そうに見えるんですもの。
「意外って思ったでしょ?まあ、俺は此処で特訓を受けて今は病弱ないんだけどね」
「わたくしも特訓したら、病弱は無くなるでしょうか?」
「ん〜〜、分からないけど・・・雪菜ちゃんがそうなりたいって思えば、きっと丈夫な体になると思うよ。あ、着いた」
ヒートさんに言われ、ドアの前を見る。
うぅ〜・・・変な事言われないでしょうか・・・、心配します。
「バーン、書類持って来たよ」
「お!ありがとうなって、雪菜も来たのか」
「はい、挨拶をしていませんでしたので・・・遅れてしまって本当に申し訳ございません」
「いいって!んなのいちいち気にしすんのは、レアぐはっ!」
「悪かったわね!短気で!!」
あら・・・バーンさんを一殴りじゃなかった!大丈夫でしょうか?わたくしが心配してると、レアンさんがいつもの事だから気にしないで大丈夫だと言った。
いえ・・・全然大丈夫には見えません。
「大丈夫ですか?」
「雪菜がすっげー優しい・・・」
「雪菜ちゃん、あんまりバーンを甘やかせないでね。こうしないとバーンも全然分からないから」
皆さん・・・辛口過ぎませんか?わたくしは見慣れている光景として捉えているプロミネンスの方々を見た。
あ、そう言えばエイリアネームを言うのを忘れていました。
「それより、雪菜はエイリアネームは決まったのか?」
「あ、はい。アイシクルって決めました」
「へえ〜、いいセンスしてるわね。ネッパーとは大違い」
「悪かったな!雪菜と違って悪いセンスで!!」
完全に不機嫌になってしまいましたね、ネッパーさん。
センスはネッパーさんの方が、上だと思うんですけどね・・・。
それにしても・・・アイシーさんが言ったイメージと全然違いますね、野蛮でもなんでもございませんし、むしろ・・・賑やかで楽しそうな所です。
ネッパーさんも気に入るのが分かります。
「賑やかなんですね」
「賑やか過ぎて毎日困るわよ、うちのキャプテンはしっかりしてないんだもん」
「悪かったな・・・」
「あはは・・・また皆さんとゆっくりお話がしたいです、そろそろ失礼しますね」
「またな〜」
「はい」
とっても楽しい方達でしたね、プロミネンスの方々は・・・。
続く
番外編お泊り会!〜雪菜【アイシクル】視点〜
「え?お泊り会・・・ですか?」
「そう!ほら、私達ってアイシクルの事何も知らないじゃない?」
アイシーさんの提案にわたくしもダイヤモンドダストの方々の事を分かっていない、どうやら提案したのはガゼルさんらしくガゼルさんを見れば顔を背けている。
「そうですね、いいですよ。わたくしも皆さんの事よく知りませんから、少しでも知りたいです」
「やった!じゃあ、部屋は・・・アイシクルの部屋でいいかな?」
「はい」
ネッパーさんに言えば、何か逆に反対されそうですからこの話の事は報告しないでおきましょう。
あ、部屋散らかっていますから練習が終わった後片づけておきましょう。
練習が終わるとわたくしは急ぎ足で部屋に戻り、汚い所を掃除する事にした。
爺やが昔制限時間内に部屋の掃除が終わったら、父上や母上に隠れてお菓子を貰っていた。
爺やの作るお菓子はとてもおいしく時々ですがお菓子の作り方も教わっていた。
「そうだ!」
〜数分後(風介【ガゼル】視点)〜
「失礼するぞ・・・」
「あ、こんにちは」
何だろうか?アイシクルの部屋が輝いているように見える・・・。
「アイシクルの部屋・・・凄い綺麗」
「いえ、これでも汚れている方なんですよ?」
何処がだ!?部屋の端を見れば、ホコリ一つもない。
これを汚い?綺麗に見えるぞ!それは皆も同じなのか、目を点にしてニコニコと天使の様な微笑をしているアイシクルを見ていた。
「これで汚いとか言っているアイシクルにとっちゃあ、私達の部屋って凄い汚れてるって事だよね?お兄ちゃん」
「そうかもね・・・」
部屋を見れば何かの本?みたいな物が机に置かれていた。
「その本・・・」
「あ、はい。アルバムですね」
「アルバムって・・・ネッパーも居るの?」
「まあ、居ますけど見たいならどうぞ」
アイシクルに渡されたアルバムを開くと、いかにもネッパーっぽい男の子の後ろに涙目でその男の子の服を掴んでいる女の子が居た、雪みたいに白い肌でスノーホワイト色の髪の毛をしている女の子でこれはアイシクルなのだと分かった。
「本当、小さい頃から一緒に居るわね。ネッパーって案外面倒見もいいのね」
「はい、今もそうですけど病弱な私を気に掛けてくださいましたから、今も迷惑を掛けてるんです。本当は病弱じゃなかったら皆さんとサッカーしたいんですけどね」
純粋だな・・・私はそう思えた。
部屋を見渡せば机には本、ベッドの所にも本と至る所に本がある。
「至る所に本があるね」
「小さい頃から本が好きでしたから、本でいつも外の事も想像していましたいし!」
「へえ〜」
アイシーは近くにあった本を取ると、ペラペラと本を読み始めた。
題名はすべてが英語でよくよく分からず、私の頭の上に?マークが浮かぶ。
本の中身もすべてが英語でさらに混乱に陥る、これを小さい時から見ていると思うとアイシクルは相当優秀なのだろう。
「よくこんな物読めるな〜」
「はい、英語は爺に教えて貰っていましたから!大体は読めますよ」
さすがお嬢様育ちだな・・・。
続く