ここでは、書きたい人は小説を書いて、読みたい人は読む、自由な小説広場(笑)です♪
*約束*
荒らし、なりすましはやめよう!
批判はやめよう!
書く小説は自由でいいけど、エロやグロは控えてね。
ワンプリ小説
ルフィとらぁらのピロシマに続き、前回はサンジとみれぃのヤパガタ旅行。今回はいよいよ休暇シリーズ最終回。今回はそらみスマイルのそふぃ、そのパートナーのそらみ組ロビンのお話。
「そらみスマイルとそらみ組の休暇 ロビン&そふぃ編」
ロビンとそふぃが向かったのは 近畿の最南端にあるパカヤマ(和歌山) そこは美しい山や海などの絶景が軽やかに輝いている。
「ぷしゅ〜、きれ〜い〜」
「素敵な景色 ここがパカヤマ 来るのは初めてだけれど、良い所だわ」
素晴らしい景色を眺める二人。そして次に行きたい場所へ向かうため ロビンはファンシーモードのそふぃの腕を引きながら動き出す!そして最初は南紀のシラパマにあるアドペンチャーワールド!
「すご〜い 遊園地〜」
「ここには動物園もあって、特にパンダが有名らしいわ」
ロビンは案内地図を見ながら、そふぃにパーク内の説明をする。
「じゃあ私は動物園から行く〜。ロビンさん、一緒に行こう」
「ええ、良いわよ」
二人はまず動物園の方へ向かった!
「着いたわ。じゃあ回りましょう」
「うん」
二人は動物園の方に着いて、それぞれの動物のエリアを回った。パンダの可愛らしい姿、ペンギンの遊んでいる所、キリンなどを見たりしてとても楽しく遊んだ。
「私、次は遊園地に行きたいわ〜。良い?」
「良いわよ、全然」
「ありがとう〜」
そふぃがロビンに遊園地に行きたいとお願いし、それをロビンが受け入れて、二人は動物園エリアから、遊園地のエリアに向かった。
「アハハハ アハハ」
遊園地について、コーヒーカップやジェットコースターなどに乗って、清らかに笑いながら楽しんでいる。
「ここもかなり楽しかったわ。 じゃあ、そふぃちゃんが行きたがってた、あそこに行きましょう」
「うん、私楽しみにしてたの〜、嬉しい〜」
遊園地を出て、二人はそふぃが行きたがってたという場所へ向かう。
つづく
>>244の続き
そして二人が着いた場所。そこはパカヤマ名産の梅から作られるレッドフラッシュがある梅干館。
「ここに、パカヤマのレッドフラッシュが〜」
「入場料も無料だし、中で梅干しを作る所も見られるしね、入りましょう」
「うん」
二人は梅干館へと入った。そして中を見て梅干しが作られる所の見学を始めた。
「あれが確か、パカヤマ産の南高梅 あれをまずどうやって作るのかしらね」
二人は興味津々になりながら、次のエリアに向かった。
そして梅干しを発酵させる所まで行くのを見た。
「ああやってレッドフラッシュが作られて、皆の元へと届くのね。初めて見たわ」
「凄かった〜。レッドフラッシュを買いたいな〜」
「それじゃあお土産屋さんの方へ行きましょう」
二人はレッドフラッシュの作る場所を見れて嬉しそうに感想を語り合っていると、そふぃがレッドフラッシュを買いたいと言うので、お土産屋さんへ行く事にした。
「沢山あるわね」
「私はこれが良い」
そふぃが手にした物は、パカヤマ産の梅ジャム、及び南高梅を選んでロビンに見せる。
「じゃあそれを買いましょう」
ロビンはそふぃが選んだ二つの商品を、レジまで持って行き、購入した。
「ふふ、嬉しい〜」
「良かったわね」
そふぃが買った商品を抱えながら、ロビンと一緒に歩いている。すると目先には何とプリズムストーンショップがあった!
「プリズムストーンショップ」
「此処にもプリパラがある〜。行きた〜い」
そふぃは見つけたプリズムストーンに行きたいとニコニコしながらロビンに言う。
「じゃあ行きましょう。パカヤマのプリパラは初めてだし」
「うん」
そふぃはプリズムストーンへ向かって走り、二人はそれぞれパカヤマのプリパラに入っていった。
「うわぁ〜、すご〜い」
「ホントすてき!此処のプリパラも、随分流行ってて、女の子もいっぱいだわ」
パカヤマのプリパラに入った二人は、沢山のアイドルやお店などを拝見し、凄く驚いている。
そして、二人はまだお昼ご飯を食べてないのに気付き、パカヤマのプリパラカフェで食事をする事にした。
「美味しそう」
「いただきます」
二人が注文した、サンドイッチセットが来て、食べ始める。
「美味しいわ」
「うん。美味しい〜」
二人はニコッと笑いながらサンドイッチを咀嚼している。するとそふぃのアイドルウォッチが光って、アイドルタイムが満タンになった。
「あ!貯まった〜」
「あら、それじゃあライブしなきゃね」
「うん!頑張る〜」
サンドイッチを食べ終わった後、二人はプリパラTVへ向かい、そふぃはエントリーをしに ロビンはライブ会場へ向かった。
「私の籠の中の小鳥ちゃん達 いい子にしてたかしら?」
クールモードとなったそふぃが、観客にいつもの台詞を言って観客はハート目で答える。
「ウソばっか 私はそんないい子じゃなかったけどね。 小鳥ちゃん達 神アイドルの私の歌を聞いてちょうだい!」
そふぃが観客に言葉を述べた後、遂にライブが始まった。続いてメイキングドラマやサイリウムタイムで、ライブは大盛り上がりとなった。
「そふぃちゃん、とっても素敵なライブだったわ!」
「ありがとう。ぷしゅ〜」
ファンシーモードになったそふぃは、よれよれしながらロビンの感想を聞き、倒れそうになるが ロビンが支えてあげてくれた。
「今日1日も楽しかったわね」
「うん ロビンさん、私パカヤマのプリパラ好きになった〜 また来れるかな?」
「ええ、また行きましょうね」
プリパラの夕日を見ながら、そふぃはパカヤマが気に入ったのを言い、ロビンも微笑みながら聞いた。ロビンとそふぃのパカヤマ旅行の1日は、楽しいものであった
end
ワンプリ小説
「サンジのハッピーバースデー」
「サンジ!誕生日おめでとう!!!」
今日は3月2日!サンジの誕生日!バースデーパーティーの会場はパパラ宿のプリパラTV内。ルフィ、ロビンのそらみ組やそらみ♡スマイルやドレッシングパフェにドレシ組、ガァルマゲドン、ガァルマゲ組、マイドリーム!その他の友達が会場内でサンジに祝福をしている。
「ありがとうみんな!俺何ぞの為にこんなパーティーまでするなんて!クソ嬉しいぜ」
サンジは祝福してくれてる皆に手を振りながらお礼を言う。するとステージでそらみ♡スマイルが出てきて
「ううん!だってサンジは大事な友達だし、大事な仲間だよ」
「ぷり。何よりサンジ君は、みれぃのパートナーぷり!」
「うん」
「そらみ♡スマイルのみんなまで、ありがと〜う!これからもよろしく〜〜〜」
そらみ♡スマイルの皆から嬉しい言葉を言われて、サンジがハート目をしながら親指を立てて、礼を言う。サンジが女好きなのは、そらみ♡スマイルや麦わらの一味、そして会場に来てる友人達が知っている為、特に気にしていない。
「ニッシッシ!お前の事は俺らを初め、ここにいる奴等が全員知ってるからよ」
「ルフィ!」
「だからお前の為に此処へ集まってきた。それで俺らを忘れちまっちゃあ困るぜ!」
「なーに、忘れるかよ。己の本来の仲間をよ」
「私だって忘れたりしないわ。あの時の出会いから」
「ロビンちゅわ〜〜ん!俺はこのプリパラで出来た思い出だって忘れないさ〜」
そらみ組の三人が、麦わらの一味の仲間の事、そしてプリパラで出来た各々の思い出を、今三人はここで話し合っている。
「ユメ素敵〜。そらみ組の皆さんは絆がユメ強い。私すっごく感動しちゃった!」
「ちゃっす!素晴らしい話が聞けて、にのの気分は花丸っす!」
「わらわも同感じゃ」
話を聞いていたマイドリームの三人が、そらみ組の三人に話しかけてきた。
「おお!マイドリのみんな」
「ゆい達も話聞いてたのか?」
「はい!後、私からのユメプレゼントがあります!」
「にのだって用意してるっす!」
「わらわのも忘れて貰っては困るぞよ」
ゆい、にの、ミーチルがそれぞれサンジに用意したプレゼントを見せた。ゆいのはユメカワグッズ にのからはスポーツ用グッズ ミーチルからはプー大陸の王冠(実際は自作の王冠) それぞれサンジに渡す。
「あー、結構可愛いし中々良い物ばかりだな。ありがとよ、マイドリ」
「あ!あたし達もプレゼントを渡さなきゃ、あたしからはこれだよ」
「私はこれ〜」
そらみ♡スマイルが、プレゼントを渡してなかったのを思い出して、らぁらからは手作りクッキー!そふぃはレッドフラッシュの入った瓶を渡した!
「ありがとよ、二人とも!あれ?そういやぁみれぃちゃんからは、あれ?みれぃちゃん何処行ったんだ?」
「あれ?みれぃ・・・」
らぁらは手作りのクッキー!そふぃは梅干しの入った瓶、ハシビロコウのぬいぐるみを誕生日プレゼントでサンジに渡す。二人から貰ったプレゼントは嬉しかったが、まだ己のパートナーのみれぃから貰ってない事を気にし、ふと呼んでみるが いつの間にかみれぃの姿が無かった!
「レモンのやつ何処行きやがったんだ?ま、俺からもプレゼントやるよ」
「はい、私からはこれよ」
みれぃが居ない間に、ルフィがサンジに 駄菓子屋で買った複数の駄菓子を渡す。続いてロビンが花束とプクオカ名物のあまおうとパカ多豚骨ラーメンをプレゼントする。
「駄菓子!お前が俺に渡すなんてびっくりしたぜ!だがありがとな。ロビンちゅわ〜〜ん!ホントにありがとう〜。どっちも美味そうで残さず食べるよ〜〜ん」
食い意地の張ったルフィから、駄菓子をプレゼントされた事に驚きつつも礼を言い、ロビンにはハート目でお礼を言い、誕生日プレゼントをテーブルに置く。
「イゴ!私達ドレッシングパフェからもあるぞ!」
「ボクらが考えたんだから絶対受けとれよ!」
「俺らもあるぜ!まぁてめぇの誕生日に興味はねぇが、シオン達が言うから用意してやったぜ」
ドレッシングパフェやドレシ組の皆が、サンジにプレゼントを渡しにやって来た!
つづく
>>246続き
「ドレッシングパフェの皆もか、ありがとな。あ〜そうか、てめぇにプレゼントを貰っても嬉しい訳じゃねぇが、折角だし受け取っておくよ」
ドレッシングパフェの三人やドレシ組のウソップやチョッパーには感謝を込めて返事をしたが、ゾロとは普段の事もあって、睨みながら皮肉な返事をする。でも少々嬉しい気分はあった。
シオンからは囲碁ゲーム。ドロシーとレオナからはお好み焼き!ウソップとチョッパーからはアニメグッズ!ゾロからは酒を貰った。
「ありがとな」
「デービデビデビデビデビ!我らガァルマゲドンの地獄の贈り物をしてやろうぞ!」
「ジェルーン!ガァルマゲドンからプレゼントがあるって言ってるの〜」
「ヨホホホ!私達ガァルマゲ組からも有りますよー!」
「スーパーなプレゼントを用意したぜ!ハッピーバースデーだぜ、サンジ!」
「サンジ君!誕生日おめでと!」
「ガァルマゲドンと、な、ナミすわぁぁぁぁんにブルックとフランキーのガァルマゲ組からのプレゼントォォォ!」
ガァルマゲドンとガァルマゲ組からプレゼントがあると、6人が来て、サンジ自身はナミが来てくれたのが一番嬉しそうにハート目をしている。
そしてガァルマゲドンやガァルマゲ組からプレゼントを貰った。だが、サンジ自身はみれぃが居ないのを寂しい事に内心思っていた。
「みんな!突然居なくなってごめんぷり!ちょっとプレゼントを運ぶのが大変だったからっぷりー!」
「みれぃちゃん!!」
「みれぃ(レモン・さん)!!」
突然扉が開くと、みれぃが何か凄いプレゼントを持ってきたかのようにワゴンがある。彼女の声を聞くと、サンジを初め、そらみスマイルなどが彼女の方へ振り向く。
「何処いってたの?しかもそれ」
「サンジ君!私からの誕生日プレゼント!受け取ってぷりー!」
ワゴンの上にある布がかかった物を見せつけ、そしてみれぃが布を取る。それは誕生日ケーキであった!
「ケーキ!ひょっとしてみれぃちゃん 君が作ったのか?」
「そうぷり!いつも料理を作ってくれたり、ライブを見て誉めてくれて、本当にありがとうぷり!その思いを、誕生日プレゼントと同時に込めたぷり!」
「み、みれぃちゃん」
「美味しそう!凄いよみれぃ」
「美味しそうなの〜」
みれぃが作ったのはチョコレートホールケーキで、ハッピーバースデーサンジとチョコペンで書かれた板チョコが真ん中にあり、デコレーションが綺麗である。みんなはみれぃのケーキを見て、涎を垂らしたり、感心したりしている。
「まずはサンジ君!食べてぷり!」
みれぃがケーキを一切れ皿に乗せて、フォークと共にサンジに渡す。
「ああ、ありがとう!いただきます」
サンジは受け取って、そしてケーキを口に運ぶ。
「う、うう・・・」
ケーキを口にした瞬間、サンジはうつむいて、ガクガクと震えている。
「サンジ君、どうしたぷり?」
「お、おいサンジ!」
「う、美味い!最高に美味い」
皆がサンジの様子を気にし声をかけた後に、サンジが涙を流しながら、ケーキを食べた感想を述べる。
「ホ、ホントぷり?やったー」
「みれぃちゃんの気持ちが込められている。すっごく美味い!本当にありがとうな、みれぃちゃん」
「ううん!良いぷり良いぷり!みれぃも喜んでもらえて何よりぷり!」
みれぃは感泣しているサンジをニコッと見つめながら優しく微笑む。
「良いなぁ!俺も食いてぇよ」
「あたしも食べたーい」
「皆も食べて良いぷりよ!」
「やったー!!」
みれぃが皆に許可をし、みれぃが作ったケーキをそれぞれ美味しそうに食べた。
そのあとは、ライブをしたり、料理を食べて遊んだりなど、最高のバースデーパーティーを楽しんだのであった!
end
【ursk nmmn注意 ココア】
___甘い。
やっぱり、このココアじゃダメだ。
彼が入れたココアじゃないと。
「さかたん、どうしたの、大丈夫?」
ぽーっとしているとまふくんに声を掛けられはっと我に返った。
両手は暖かいマグカップを握ったまま。
ココアから湯気がふわふわ漂っている。
まだ少しぼーっとする頭を回らせる。
(確か…るすくんと、あまちゅと、まふくんで遊んでたんだっけ…?)
「さかたん最近ずっとぽーっとしてるよ?」
「いっつもならお菓子すぐ食べるのに全然食べんしなぁ。」
三人とも心配そうだ。
僕はお菓子が入ったガラスの皿に目を向ける。
自分でも少し虚ろに見える目は寂しそうだな、なんて思った。
「…最近うらさんに会ってないからかも…」
「へ?」
ぽつりと僕が呟くと、みんな間抜けた声を出した。
僕はそれを無視してもう一口ココアを口に含む。
…やっぱり甘い。
「え、会ってない…?」
天月くんは少し焦りぎみに僕に聞き直す。
「まぁ会ってるのは会ってるけど、
どっちも予定が合わなくてあんまり話せてないなぁ」
「えっ、意外…。」
るすくんがそう声を上げると、二人ともぶんぶんと首を縦に振った。
まふくんが慌てて入る。
「でも忙しくてもラインはしてくれるでしょ?」
「夜にちょっとだけskypで話すくらい。
ラインは絶対朝と夜にポムポムプリンのスタンプが送られてくる。」
「連絡はちゃんと取ってるんだ。
よかった〜」
僕がそう答えるとまふくんはほっと胸を撫で下ろした。
少し間が空いて、天月くんがそうだ!と声を上げた。
「どうしたん?」
「一回うらたさんにお願いしてみなよ!
最近話してないから会おう、って!」
キラキラと目を輝かせながら堂々と語る天月くんに
二人はそれがいいよ!と笑ってくれた。
「でも、うらさん忙しいだろうし…。」
「うじうじしてちゃだーめ!!
ほらライン開いて!!ほらほら!」
半強制的にラインを開かせられる。
はやくはやく!と三人が急かすので気が進まないまま文字を打つ。
『最近話してなくて寂しい』
まずそこまで打って送信する。
それだけで心臓の脈を打つ音が早くなった。
深呼吸して、もう一言震える手で打つ。
『あいたい』
送ろうかどうか躊躇うけど、もうどうにでもなれ、と送信ボタンを押した。
「これでうらたさんも会ってくれるはず!!」
「さかたんのデレとか珍しいしなぁ」
るすくんがチョコを頬張りながら呟く。
僕ってそんなにツンツンしとるん…?
「あ、既読ついた。」
そう言っている間に、ぽんぽんと返事が届く。
『いいよ。』
『明日10:30に××に来い。
強制。』
口調がまるでヤンキー…なんて思ったのは内緒。
「よかったじゃんさかたん!」
「作戦成功〜!」
「三人とも、ありがとぉ…」
嬉しすぎて少し泣きそうだ。
三人は微笑んで、泣いちゃだめでしょー!なんて言って抱きついてきた。
___甘いココアは、僕に勇気をくれました。
「__なんなん、お前。」
「ふは、勝手に入っといてそんなこと言うんだ。」
____
こんなヤツと出会う羽目になったのは数時間前の出来事がきっかけだ。
慣れない魔法を使って、移動をしていた僕は行くべき場所を誤り、なんと悪魔やら魔物やらがうじゃうじゃいる、いわゆる『魔界』に来てしまったのだ。
これなら魔法を使わなきゃよかった、と心の中で舌打ちをし、魔界でまだ安全そうな場所に移動し始めたのが3時間前。
僕はまだ見習い魔導師だから、連続で魔法を使うことはできないのだ。
ほんの気休めと、魔力の回復に徹し、そこそこに開けているが比較的魔物が寄り付かない場所で羽を休めていたらこの有り様だ。
「__お前、そこで何してんの。」
ぽやん、としながら空虚を見つめていると背後に膨大な魔力の塊が現れ、低い声が僕に降りかかった。
首だけ後ろに向ければ、そこには大きなコウモリの翼をなびかせ、高貴そうな服に身を包んだ悪魔が居たのだ。
服装や魔力の量から察するに随分位の高い悪魔なのだろう。
ぱたぱたと必死に羽を動かしながらふよふよと浮いているたぬき型の使い魔もいる辺り、悪魔の王__と言ったところだろうか。
そいつはすとんと降り立つと、耳にぶら下げた星のピアスをちりちりと揺らしながらこちらに近づいてくる。
僕の目の前まで近づいたところで足を止めた。
「質問に答えろ。
お前__何してた?」
き、と睨むように翡翠の目が細められた。
怪しく輝く瞳を見た瞬間、僕は傍らに置いていた杖を手に取った。
_服従魔法をかける気だ!_
頭の中で防御魔法の呪文を組み立て、発動する。
「……ッ!?」
なんとか防げたようで、悪魔の瞳から怪しげな光は消え、ぱちぱちと瞬きを繰り返していた。
そんな人間じみた表情は一瞬にして消え去り、また冷酷な悪魔の表情に戻った。
__そして冒頭に戻る、というわけだ__
「ここさぁ…俺の隠れ家なんだけど?」
「ふぅん…あ、お邪魔してますー?」
「帰れ馬鹿魔導師!!!」
悪魔とその使い魔がきーきーと威嚇するように怒った。
帰れなんて言われても、僕は魔力の過剰消費で動けないのだ。
先程の防御魔法で元より無かった魔力が更に削られてしまった。
「魔力回復したら帰るからちょっと滞在させてくれへーん?」
「知るか魔物に喰われろ」
「はは、冷酷〜」
コイツは勝手に座ってくつろぐんじゃねぇなどと言うが今すぐにでも横になって眠りにつきたいほど疲れているのに頑張って座っていることを褒めてほしいくらいだ。今の状態じゃ立つことも覚束ないだろう。
未だはよ出てけなどと急かしてくる悪魔の声はシャットアウトして考えを巡らせる。
__とりあえず今日中に回復は無理だろうな、
ご飯はどうしようか、空腹であるかぎり魔力は回復しないんだよなぁ__などなど。
あぁ、考え事をしていたら眠くなってきた。
ふわふわと意識が持ち上がる。ふらふらと体重を支えられなくなる。
そのまま眠気に抗えず、僕の意識はどこかに飛んだ。
眠る直前、悪魔の焦る顔が見えたから少しだけ優越感だ。
___
「おーい、起きろって」
ゆさゆさと赤い髪の魔法使いの体を揺さぶる。そうして何度も繰り返してみるも、んん…とくぐもった声を出すだけで起きる気配は無い。
こいつの魔力を軽く吸い取れば起きるんじゃないかと試みたがダメだった。こいつには魔力が一滴すら残っていなかったからだ。よくこんなんでさっきの防御魔法を使えたな、と感心するほどだ。
「あんな威嚇してきたのにひよっこ魔法使いちゃんかよ。」
見た目と魔力量から見て、天界の魔法学校生だろう。
17歳くらいだろうか。
じゃあ俺の存在はまだ知らない歳ということだ。
俺の存在どころか魔界の知識すら怪しいだろう。
魔物と悪魔がいるヤバい場所、程度の偏見しか持っていないヤツだきっと。
そんなヤバい場所だと知っておきながら
どうしてこんなところに居るんだ。
それを聞き出そうとしただけなのに随分威嚇されてしまった。
「ちっ、こいつほんとなんなんだよ。」