○○小説ー!

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1:あろま:2016/10/28(金) 18:29 ID:6pc

ここでは、書きたい人は小説を書いて、読みたい人は読む、自由な小説広場(笑)です♪
*約束*
荒らし、なりすましはやめよう!
批判はやめよう!
書く小説は自由でいいけど、エロやグロは控えてね。

249:◆1NuQJEWB2M hoge:2019/11/24(日) 00:44 ID:e2w

「__なんなん、お前。」
「ふは、勝手に入っといてそんなこと言うんだ。」
____
こんなヤツと出会う羽目になったのは数時間前の出来事がきっかけだ。
慣れない魔法を使って、移動をしていた僕は行くべき場所を誤り、なんと悪魔やら魔物やらがうじゃうじゃいる、いわゆる『魔界』に来てしまったのだ。
これなら魔法を使わなきゃよかった、と心の中で舌打ちをし、魔界でまだ安全そうな場所に移動し始めたのが3時間前。
僕はまだ見習い魔導師だから、連続で魔法を使うことはできないのだ。
ほんの気休めと、魔力の回復に徹し、そこそこに開けているが比較的魔物が寄り付かない場所で羽を休めていたらこの有り様だ。

「__お前、そこで何してんの。」

ぽやん、としながら空虚を見つめていると背後に膨大な魔力の塊が現れ、低い声が僕に降りかかった。
首だけ後ろに向ければ、そこには大きなコウモリの翼をなびかせ、高貴そうな服に身を包んだ悪魔が居たのだ。
服装や魔力の量から察するに随分位の高い悪魔なのだろう。
ぱたぱたと必死に羽を動かしながらふよふよと浮いているたぬき型の使い魔もいる辺り、悪魔の王__と言ったところだろうか。
そいつはすとんと降り立つと、耳にぶら下げた星のピアスをちりちりと揺らしながらこちらに近づいてくる。
僕の目の前まで近づいたところで足を止めた。
「質問に答えろ。
お前__何してた?」
き、と睨むように翡翠の目が細められた。
怪しく輝く瞳を見た瞬間、僕は傍らに置いていた杖を手に取った。
_服従魔法をかける気だ!_
頭の中で防御魔法の呪文を組み立て、発動する。
「……ッ!?」
なんとか防げたようで、悪魔の瞳から怪しげな光は消え、ぱちぱちと瞬きを繰り返していた。
そんな人間じみた表情は一瞬にして消え去り、また冷酷な悪魔の表情に戻った。

__そして冒頭に戻る、というわけだ__

「ここさぁ…俺の隠れ家なんだけど?」
「ふぅん…あ、お邪魔してますー?」
「帰れ馬鹿魔導師!!!」
悪魔とその使い魔がきーきーと威嚇するように怒った。
帰れなんて言われても、僕は魔力の過剰消費で動けないのだ。
先程の防御魔法で元より無かった魔力が更に削られてしまった。
「魔力回復したら帰るからちょっと滞在させてくれへーん?」
「知るか魔物に喰われろ」
「はは、冷酷〜」
コイツは勝手に座ってくつろぐんじゃねぇなどと言うが今すぐにでも横になって眠りにつきたいほど疲れているのに頑張って座っていることを褒めてほしいくらいだ。今の状態じゃ立つことも覚束ないだろう。
未だはよ出てけなどと急かしてくる悪魔の声はシャットアウトして考えを巡らせる。
__とりあえず今日中に回復は無理だろうな、
ご飯はどうしようか、空腹であるかぎり魔力は回復しないんだよなぁ__などなど。
あぁ、考え事をしていたら眠くなってきた。
ふわふわと意識が持ち上がる。ふらふらと体重を支えられなくなる。
そのまま眠気に抗えず、僕の意識はどこかに飛んだ。
眠る直前、悪魔の焦る顔が見えたから少しだけ優越感だ。

___

「おーい、起きろって」
ゆさゆさと赤い髪の魔法使いの体を揺さぶる。そうして何度も繰り返してみるも、んん…とくぐもった声を出すだけで起きる気配は無い。
こいつの魔力を軽く吸い取れば起きるんじゃないかと試みたがダメだった。こいつには魔力が一滴すら残っていなかったからだ。よくこんなんでさっきの防御魔法を使えたな、と感心するほどだ。
「あんな威嚇してきたのにひよっこ魔法使いちゃんかよ。」
見た目と魔力量から見て、天界の魔法学校生だろう。
17歳くらいだろうか。
じゃあ俺の存在はまだ知らない歳ということだ。
俺の存在どころか魔界の知識すら怪しいだろう。
魔物と悪魔がいるヤバい場所、程度の偏見しか持っていないヤツだきっと。
そんなヤバい場所だと知っておきながら
どうしてこんなところに居るんだ。
それを聞き出そうとしただけなのに随分威嚇されてしまった。

「ちっ、こいつほんとなんなんだよ。」


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