罪 「名探偵コナン小説」

葉っぱ天国 > 二次創作 > スレ一覧キーワード▼下へ
1:真夏ちゃん:2017/11/14(火) 20:41 ID:b3M

ごめん、工藤君。私は心の中で呟いた。
もうとっくにアポトシキンの解読薬何て、完成している。
だけど、私はこの関係が、貴方に頼られるのが、心地よくて
彼に解読薬を渡せずにいる。本当は完成したらすぐ渡すつもりだったのよ、と自分の心に言い訳をしている。

「おーい、灰原!居るか?」
突然、彼の声が聞こえた。時計を見れば学校の時間になったようだ。「今行く。」 私は素っ気なく答えた。

2:真夏ちゃん:2017/11/15(水) 19:53 ID:bwc

「いつもは遅刻しねぇのに珍しいな。」
彼は怪訝そうに私を見た。
「灰原さん、おはよーございます!」
円谷君の声。
続いて小嶋君の声。
「はよ〜!灰原!」
最後に歩美ちゃんの声。
「おはよー、哀ちゃん!」
私はおはよ、と答えた。
彼らは何か話していたみたいだけど、私は上の空。
今日の朝に見た組織の頃の私の夢。
組織の目から逃れる為にひたすら走る私。
組織の幹部に拳銃を突きつけられる所で夢から覚めた。
「聞いてる?哀ちゃん。さっきからボーっとしてるけど・・・。大丈夫?」
歩美ちゃんが私の顔を心配そうに見つめる。
「ごめんなさいね、聞いてなかったわ。」
私は正直に言う。
「だから、仮面ヤイバー展に行くんですよ、皆で!」
円谷君が答える。
「灰原も行くだろ?コナンも行くしよ。」
小嶋君が私に聞く。

3:真夏ちゃん:2017/11/19(日) 20:31 ID:GaA

「俺はその隣の"シャーロックホームズ展"の方が興味あるけどな。」そう言いながら、ハハッと笑う江戸川君。
「すぐ隣なんだから行けるんじゃない?」私は言う。
「て、事は哀ちゃんも行けるの!?」歩美ちゃんは聞く。
「ええ。誰かさんを見張っておかないといけないし。」
私は江戸川君の方をジロリと見て言う。
「んだよ灰原。」口をとがらせ、彼は言う。
「でも良かったですね、皆で行ける事になって!」
満足気に円谷君は言う。
「じゃーコナン、博士に言っといてくれよ。博士、すぐ忘れちまうからよー。」小嶋君が念を押す。
「わぁってるよ」江戸川君が答える。
「明日、楽しみだね、哀ちゃん!」ニコッと笑って歩美ちゃんが言う。私は楽しげな皆を見てフッと笑う。

次の日。
「横浜の赤レンガ倉庫、って所にあるんだろ。」
小嶋君が言う。
「ああ。ホームズ展、楽しみだな。」
彼はワクワクした様子で言う。
「貴方は本当にホームズが好きね。」
私は呆れた様に言う。
「何も事件起きなきゃ、良いんじゃがな〜。」
博士がハンドルを握りながら言う。
「え?事件?」歩美ちゃんが聞き返す。
「ああ。最近赤レンガ倉庫の近くで爆破事件が起きたみてーだからな。」江戸川君が答える。

4:真夏ちゃん:2017/11/22(水) 20:50 ID:3k2

私は昨日の事を思い出した。組織時代の私。
組織の幹部に拳銃を突きつけられ、「お前の存在理由などない。」 何て、言われている私。今もあるのだろうか。
もし、江戸川君に解読薬を渡してしまったら、彼は私から離れていくだろう。それが恐くて解読薬を渡せずにいる。
もう慣れてしまった、無邪気な子供の演技。
「おい、聞いてたか。灰原?」小嶋君が言って、我に返る。
「 大丈夫か、灰原。昨日からおかしいぞ。」心配そうに江戸川君が言う。「大丈夫、ただ考え事していただけだから」
私は答える。

5:真夏ちゃん:2017/11/25(土) 09:46 ID:aaU

「仮面ヤイバー展、楽しかったですね!」
「おう、色々体験スペースとかあったしな。」
皆は仮面ヤイバー展を楽しんだみたいだった。
…誰かさんを除いて。
彼はシャーロックホームズ展に博士と行ったっきり、帰る時間まで仮面ヤイバー展の方に顔を出さなかった。

*その夜*
私は夢を見ない様に睡眠薬を飲んで寝た。
夢を見ない事を願っていたのに、夢を見てしまった。

*夢*
「灰原、解読薬もう出来てるんだろ。隠してたのは知ってるんだよ!」
「違うわ!隠したくて隠してた訳じゃ……。」
「早く、渡してくれ」

私は解読薬を渡した。
「じゃあな、灰原!」
ニコッと笑う彼の隣には蘭さんが居る。
「工藤君、待って!工藤くーーん!」


自分の叫び声で目が覚めた。

6:月菜:2017/12/01(金) 20:17 ID:PMQ

真夏ちゃん一人ですか?入ーれて^
自己紹介するね
新崎 月菜 (しんざき るな)
北海道に住んでいます


彼氏も一応いるよ^^

9歳 



(4年生)

7:真夏ちゃん:2017/12/03(日) 09:39 ID:z0w

>>6一人だったので、来てくれて嬉しいです♪

良ければ、私がこのスレで書いてる小説のコメントくれると、
嬉しいです。

8:真夏ちゃん:2017/12/13(水) 21:04 ID:ou6

「はぁ、はぁ!」
夢、だったのね。
でもいつか、正夢になる。そんな気がするわ。
「おーい、灰原!」
工藤君が呼んでる。
「お前、大丈夫か?顔色悪いぞ?」
工藤君が私の顔を覗き込む。
「別に。大丈夫よ!心配しないで」
「ならいいけど」
すると、どこから出てきたのか少年探偵団の皆が言う。
「灰原、お前うな重独りじめして腹壊したんじゃねぇの?」
と、小嶋君。
「そんな訳無いじゃないですか!?灰原さん、大丈夫ですか?」
と、円谷君。
「もしかして、昨日疲れたんじゃない?哀ちゃん、皆の荷物とか持ってくれたし。」
歩美ちゃんも言う。
「そうかもね。皆、心配してくれてありがと。」
私はニコッと笑ってみせる。
「なぁ、灰原。今日オレに渡したい物ってなんだ?」
そう。私は今日彼に解毒薬を渡す事にした。
今日を逃がすと、もう二度と渡せない気がするから。
だから、渡す事にしたの。

9:真夏ちゃん:2017/12/15(金) 21:06 ID:Tvk

「江戸川君!」
私は勇気を出して、話しかける。
「うん?何だ、灰原」
「ずっと、渡さなきゃって思ってた。でも、渡せなかったの。許して、江戸川君。」
私はそう言って、渡そうとした。その手が震えてる。
「これ!受け取って!」
ついに私は彼に渡した。
「もしかして、これって…?」
彼はその箱を覗き込む。
「そうよ、これは解毒薬よ」
私は涙を一粒落としながら、渡す。
「1つしかないんだから、ありがたく受け取りなさい。」
私は涙をこらえながら彼に言う。
「オレは受け取れない。お前、いつか言っただろ。運命から逃げるなって。オレ、逃げない事にしたんだ。オレはこの姿で生きていく。そう、決めた。」
江戸川君はそう言って、箱を私に返した。


続きを読む 全部 次100> 最新30 ▲上へ
名前 メモ
画像お絵かき長文/一行モード自動更新