大人気国民的アニメクレヨンしんちゃんの2次創作者です
長くする気はないです
医者「野原さん落ち着いて聞いてください」
医者「みさえさんの身体にガンが確認できました。」
ヒロシ「ガン?ガンってみさえは治るんですか先生!」
医者「落ち着いて聞いてください みさえさんのガンは既にあちこちに転移しています。 もって後半年ですね。」
ヒロシ「みさえが余命半年....?」
医者「我々も何とかなるように努力しますがあまり期待はなさらないでください」
俺は医師から話を聞いた
みさえはガンを患っていたのだ
もって半年。
それはあまりにも突然な宣告だった。
ヒロシ「くそっ、しんのすけやひまわりにどんな顔して察してやればいいんだよ。」
自分の無力さを痛感する。
みさえがそんな状況なのに何もできない
何もしてやらない。
俺は自分の無力さに苛立つ。
家に帰り留守番をしていたしんのすけとひまわりが俺を出迎える
しんのすけ「ほほーい!父ちゃんただいまーだゾ!」
ヒロシ「それを言うならおかえりだしんのすけ」
しんのすけ「そうともゆーお風呂は湯ー」
いつもの様にしんのすけはふざけた様に冗談を言っている。
しんのすけ「あれ父ちゃん母ちゃんがいないゾ?」
ヒロシ「っ....」
俺は病院での出来事を思い出し今にでも泣きそうになる。
クソックソ。
ヒロシ「しんのすけ、母ちゃんはな大したことじゃないんだけど病気になっちゃって今は入院しているんだ」
俺はしんのすけに嘘をついた
大したことないわけがない。
けど、このしんのすけの顔を見ていたら
言えるわけがない。
しんのすけ「そうなのかーじゃあ今日は出前でもとろうよ父ちゃん!」
ヒロシ「あ、ああ、そうだな。何が食べたい?」
しんのすけ「オラピザが食べたいゾ!」
ヒロシ「よし、ならピザ食べるか」
ーー40分後ーー
ピーンポーン
ピザ屋「こんばんわーピザをお届けに参りましたー」
しんのすけ「父ちゃんピザきたゾ!!!」
ヒロシ「あ、あぁ。」
俺はピザを受け取りに玄関へと向かった
ピザ屋「お会計2600円になりまーす」
ヒロシ「3000円からで」
ピザ屋「はい、それではお釣りの400円とアクション仮面ピザの付属品のアクション仮面指人形です ありがとうございましたー」
しんのすけ「ほほい!アクション仮面だゾ!」
ヒロシ「よかったなーしんのすけ」
俺たちはピザを食べるべくリビングへと向かった
俺たちは仲良くピザを食べていた
ヒロシ「どうだーしんのすけー美味しいか?」
しんのすけ「ほほーい!最高だゾ!」
ヒロシ「それは良かったな あ、ひまわりはまだ早いからこのミルクなー」
ひまわり「たい!」
みさえが居ない以外はいつもと変わらない野原家の日常。
しんのすけ「母ちゃんは今頃病院の美味しくないご飯をたべてるゾ」
ヒロシ「っ....あぁ、そ、そうだな。」
ダメだ泣いてしまう。
ヒロシ「父ちゃん風呂入ってくるな!後は全部食べていいぞ!」
涙を悟られない様に俺は風呂場へと逃げた
ヒロシ「なあ、神様。俺どうしたらいいんだよ。どうしたら....」
涙がこみ上げ目からこぼれ落ちる
ヒロシ「グスッ、グスッみさえ...」
もう我慢ができなかった
何度もぬぐっても溢れでる涙
クソッ、死なせたくない...
風呂場で1人で泣いていると声がした
しんのすけ「父ちゃん?泣いてるの?」
ヒロシ「!」
やばい泣き声をしんのすけに聞かれた。
ヒロシ「な、泣いてないぞしんのすけ!」
俺は溢れ出る涙をこらえ明るく振舞ってみせた。
しんのすけ「嘘だゾ!父ちゃんは泣いてるゾ!」
しんのすけは風呂の扉を開けて中に入ってきた
しんのすけ「父ちゃん!何で泣いているの?」
しんのすけは俺に聞いてくる
子供はなんだかんだ言って勘が鋭い
しんのすけこいつは特にな
ヒロシ「しんのすけ、お前には話しておく」
俺は意を決してしんのすけにみさえのことを打ち明けることを決意した
ヒロシ「実はな、母ちゃんの病気は大したことなんかじゃないんだ。」
ヒロシ「お医者さんでも治せないとてもひどい病気にかかったんだ」
しんのすけ「....母ちゃんは治るの?」
ヒロシ「っ、母ちゃんはな、もう生きられる時間が短いんだ...」
こらえてた涙がまたも俺の目から滲み出る。
しんのすけ「.......父ちゃん、母ちゃん死んじゃうの?」
ヒロシ「っ!!...」
俺はしんのすけのその質問に無言で答えた
しんのすけ「んぐ、グスッ」
しんのすけは悟ったのか溢れ出る涙を必死に堪えている
ヒロシ「しんのすけ、泣いていいんだぞ。
父ちゃんも泣くからさ....」
しんのすけ「オラ....泣かないゾ....
お兄ちゃんは泣いてカッコ悪いとこは妹には見せれないんだゾ.....」
しんのすけが喋った言葉は以前聞いたことがある
そうだこれは
みさえが言っていたことだ
みさえ「しんちゃん!お兄ちゃんが泣いてるなんてみっともないぞー」
頭の中でみさえの声が再生される。
ヒロシ「しんのすけ、お前は強いなあ....」
いつのまにか成長してたんだな。
しんのすけ「当たり前だゾ!オラはお兄ちゃんだから泣かないんだゾ!」
今にでも溢れ出そうな涙をこらえ唇を噛みしめるしんのすけ。
ヒロシ「しんのすけ、今日ぐらいは泣いてもいいんだよ さらにほら今ならひまわりも見てないいっぱい泣け 我慢なんかしなくていい」
俺の言葉を聞いた瞬間にしんのすけから涙が溢れでる
しんのすけ「オラ、オラ嫌だゾ!母ちゃんが死んじゃうなんていやだゾ!!」
ヒロシ「ああ、」
しんのすけ「母ちゃんは母ちゃんなんだゾ!」
ヒロシ「ああ、」
しんのすけは堪えていた反動かその日はひたすら大泣きしていた。
夜になり泣き疲れたしんのすけは眠ってしまった。
ヒロシ「おやすみしんのすけ」
俺も夢へと睡魔に誘われる
今日は怒涛の1日だったな。
その日の俺は静かに目を閉じた。
ーー夢の中ーー
ヒロシ「ここは、」
??「初めまして野原ヒロシさん」
ヒロシ「君は?誰だ...?」
??「僕?僕はそうだなあカルマと名乗っておこうかな?」
そこに居たのはとても小柄な少年が立っていた
ヒロシ「カルマ..?ここはいったいどこなんだ?」
カルマ「ここはヒロシさんの夢の中、僕が持つ力でヒロシさんの夢に直接干渉させてもらってるんだよ」
ヒロシ「俺の夢?君は一体何者なんだ?」
カルマ「んーだから言ったでしょー?カルマだって それ以外でもそれ以上でも何もないよ?」
ヒロシ「君が俺の夢に現れた理由はなんだ?」
カルマ「あ、そうだった忘れるとこだったよ
僕は君の妻、みさえさんの寿命について話しに来たんだ」
ヒロシ「寿命?」
カルマ「あのお医者さんは半年なんて言ってたけどみさえさんの寿命はもう残り3ヶ月を切っているよ」
ヒロシ「なんで君がそんなことを知っている?」
カルマ「あはっ☆僕はねヒロシさんが居る世界でいうとこの死神みたいな存在なんだ☆
こうして死期が迫った人間の肉親に正しい寿命を知らせに来てる」
ヒロシ「なんでそんなことをするんだ?」
死神なら普通は俺ではなく本人に死期を伝えるものだろ。
カルマ「あは、それはね、人間に後悔をさせないためだよ☆」
ヒロシ「後悔?」
カルマ「そう、後悔だ、後悔とは時に命を奪う」
カルマ「あの時もっとああしとけばよかった
もっとこう言っとけばよかったって悔やむ
その結果人はその後悔ゆえに自ら命を絶ってしまうことがある」
カルマ「最近そんなことで死ぬ人たちが多くてね こうやって教えてあげているんだよ☆」
ヒロシ「みさえは3ヶ月しか生きれないってのはもう確定事項なのか?」
カルマ「そうだね、今のところはだけど」
ヒロシ「今のところ...?」
カルマ「僕たちは寿命は見れるが未来を見れるわけではないってことだよ?
もしかしたらひとつの出来事でその未来は大きく変わるかもしれない
だから今のところはって言ったんだ☆」
カルマ「ああ、そろそろ朝だね僕はこの辺でバイバイすることにするよ またねヒロシさん」
少年が消えていくのを確認した俺はゆっくりと目を覚ました
目が覚めた俺は隣にしんのすけがいないことに気づいた
ヒロシ「あれ?」
しんのすけ「父ちゃんおはようだゾ!」
ヒロシ「しんのすけー今日は珍しく早起きだなー」
いつも寝坊して幼稚園に行くしんのすけはこの日珍しく早起きをしていた
しんのすけ「オラ、これから早起きするゾ!」
ヒロシ「お?どうしたんだーしんのすけいきなり」
しんのすけ「オラが普段できてないことをしたら神様もかあーちゃんのこと許してくれるかなって思って」
ヒロシ「お前そんなことを....」