12歳。〜好きな人がいます2〜

カコちゃんの小説を書いていきます。

小日向♥カコちゃんを期待している人は注意してください。
あくまでも二次小説です。



「小日向……くん。ほ、放課後に、話したいこと、あるんだ」

私は、小日向君をまっすぐに見つめてそう言った。
今までの自分からは考えられないほどの大きさで。

「……？分かった、放課後、だね！」

「うん……！」

私は、小日向君に伝えたいことがある。
明日の、卒業式までに。

そして、私にとっては人生の分かれ道となっていく、放課後。

小日向君、来てくれてるかな。

「相原さん‼」

「こっ、小日向君！」

私より少し遅れて小日向君が待ち合わせしていた場所にやって来た。
待ち合わせ場所は、私が一番好きな場所。

ピンクで綺麗な花を咲かせる、桜の木。

「……あ、の。私は、小日向君に伝えたいことがあるんだ。とっても大切…な、話」

私は勇気を振り絞って説明していく。
小日向君は、うなずきながら聞いてくれる。

そして、私はすーっ、と息を吸った。

あ、れ……

なのに、声が出ない。まるで、心臓のドキドキが喉を塞いでいるようだ。


……静まれ、落ち着け、私。

そして、伝われ……！

「好きです‼付き合ってください！」

喉を塞いでいるようになっている状態から脱出すべく、好きです、と言ったつもりがすべて声に出ていた。

どんどん顔が熱くなっていく。
告白しても、こんなに辛いの…？

それとも⎯⎯⎯


「…………ごめん、いま考えられない。明日、返事するから」

「え………」

ごめん、という言葉に敏感になっていたのだろうか。
てっきりフラれたと思った。

「ごめん……」

「あ、謝らなくっても……」

『下校の時間になりました。まだ、残っている児童は……』


そして、その日はあっという間に過ぎてしまった。

「今日は卒業式ねー」
「じゃあねー」
「おかーさん」

そんな声が聞こえるなか、私は小日向君を探していた。

⎯⎯ 一刻も早く、返事が聞きたい。

恐れる気持ちもなく、ただ返事を待っていた。

その時、見慣れた背中が。

「小日向君…！」

「相原さん！」

そう、小日向君も探してくれてたんだ。

私はその時、心の中が少し明るくなった気がした。


「昨日の返事だけど……」


私は、ごくっと唾を飲み込んだ。

2人って太陽くんカコちゃん呼びじゃなかったか？

そこは気にしないでください。
物語でわかっていくので、
指摘ありがとうございます

「やっぱりオレ、相原さんと付き合えない。ごめん…」

「え………？」

泣き出しそうになるのをぐっとこらえる。
小日向君……そういえば、最近距離を置いてたよね。

そんなことにも気にせずに告白した私が馬鹿だった。


告白なんて、しなかったらよかったな。


また、小日向君と元の仲に戻れるときがくるのだろうか。


私はそんな思いを噛み締めながら、家に駆け込んだ。
小日向君が呼んでいたのに。

私は、家に帰るなり部屋に引きこもった。

そして、卒業式でもらったお知らせのプリントや、卒業証書を見つめる。
…これから春休み。

学校に行かず、顔を会わせないだけ不幸中の幸いなのかも。

みんなは、今頃わくわくしているんだろうな。
きっと、家族で楽しくお祝いして笑顔になっているんだろうな。

そう思うだけで、胸が重く、苦しくなる。
もしかして、と思っていた分、チクチクしてくる。


……失恋って、こういうことだったのか。
こんなに辛くて、顔を見たくなくって、それでも近づきたくって。

みんな、こんなに辛いことを、どうやって乗り越えていたんだろう。

お母さんだって、お父さんが初恋だなんて聞いたことがない。

きっとお父さんだってそうだろう。
いや、小学生でもいるかもしれない。


なのに、私だけなんでこんなに⎯⎯⎯



「カコー！電話来てるわよー」
想楽ちゃんかな、と思って受話器を受けとる。

「もしもし…」
『あいはらさ……カコちゃん！』

小日向君だった。いや、今は太陽くんの方が合っているのかもしれない。

…何ヶ月ぶりだろう。こうして、名前で呼ばれるのは。

そう思う気持ちもあるなか、モヤモヤは続く。

「こひ……太陽くん……？」

『カコちゃんに、どうしても伝えたかったんだ』

「うん……」

なんだろう。

『別に、カコちゃんのこと、嫌いじゃないし、友達としては、大好きだよ！でも……ここからがオレによくわからない』

友達としては、だとしても、太陽くん…に大好き、といわれると、ドキッとしてしまう。
やっぱり、他の人と付き合うなんて、無理だ。

「わからないって……」
『オレ、別に浮気とか、二股とかじゃないけど、カコちゃんのこと、恋愛対象として見ていたかもしれない』

「…っ…うん……」

『だけど、好きな人って言われると、同じクラスの子が思い浮かぶんだ』

同じクラスの子………

私も同じクラスだったら、その子みたいに、授業中だって休み時間だって一緒にいて、少し変わったのかな。

『その事を、わかって欲しいんだ。だから……』

そこで、太陽くんは息を吸うと、勢いよく、

『もし、何ヵ月、何年先にオレからカコちゃんに告白したとしても、変に思わないで欲しい』

そう言う太陽くんの声は、涙声に近かった。


失恋して、希望をなくしていた私。

もう立ち直れないって、思ってたのに……

「ありがとう……」

『え……？あ、オレから言いたいのはこれだけだから！じゃあね！』

ありがとう……って言ったのは、聞こえてなかったかもしれない。でも、いいんだ。
太陽くんって呼べて、友達でいれるだけで、十分幸せ何だって気づかせてくれたから。

12歳。の事、あんましよく知らんけど読んでて
面白い！これからも頑張れ👊😆🎵