東方Projectの二次創作
独自設定and捏造あり
主人公は『猫ショウ』と呼ばれる『猫妖怪』
ヒロインは『藤原妹紅』
それらが嫌な方々はブラウザバックを推奨
荒らし厳禁
藍「ほら、着いたぞ。」
『藍』は二人を案内した。
猫ショウ「...どうも。」
『猫ショウ』は『妹紅』を横抱きにして『藍』に付いてきた。
『妹紅』は決して涙を見せまいと、『猫ショウ』の胸に顔を擦り付けていた。
藍「礼はいらない。それよりも、早く『その娘』を泣き止ませてあげろ。『私達』は『その娘』に教えなければいけない事があるのでな。」
そう言って『藍』は部屋を後にした。
猫ショウ(『教えなければいけない事?』)
『猫ショウ』はそれが何か気になったが、
猫ショウ「わかった。」
『妹紅』を泣き止ませてから聞こうと思った。
『妹紅』が眠っていた部屋
妹紅「...うぅ......ぐすっ......。」
『妹紅』は『猫ショウ』の太股に引っ付いて泣いていた。
猫ショウ「...妹紅。いつになったら泣き止むんだ?『さっき喰った飯の味がまだ忘れなれないのか?』」
その言葉に『妹紅』は頷く。
妹紅「ぐすっ...さっきの朝食......『母さんと同じ味だった』...。ひぐっ...『とても懐かしくて......おかしくなりそうだった』...。」
猫ショウ(......どうしたものか。)
『猫ショウ』は思う。ならば少し意地悪な質問をしてみよう。
猫ショウ「妹紅、そのままの体勢でいいから俺の質問に答えて欲しい。」
それを聞いた『妹紅』は頷いた。
猫ショウ「藍の作った朝食は美味しかったか?」
『妹紅』は思った。『何故味の感想を聞く必要が?』と。
妹紅「......美味しかった。」
『懐かしくて悲しくなった』のは事実だが、『美味しかった』のも事実。
だから『妹紅』は『美味しかった』と答える。
猫ショウ「じゃあ次の質問。『もしこのマヨヒガに来れる時があったら、また藍の作った飯が食べたいか?』」
妹紅(何て意地悪な質問だ...!)
『妹紅』は思った。
だが、『もしここに来れる時があったら、また藍の作った料理が食べたい』。
『忘れかけた記憶を思い出す切っ掛けを作ってくれたのだから』。
だからこそ、『妹紅』は顔を上げてこう答える。
妹紅「また...食べたい。『忘れかけた記憶』を...『今あるこの気持ち』を...失いたく...ないから。」
それが、『藤原妹紅』という一人の少女の『心』を形作るものなのだから。
猫ショウ「(泣き止んだみたいだし)よし!早く紫と藍のいる部屋までいくぞ。妹紅に教えなきゃいけない事があるって言ってたしな。」
妹紅「え?教えなきゃ...いけない...事?」
あの二人が何か不満になる事をしたのだろうか?
『妹紅』は不安になる。
猫ショウ「真剣な顔で言ってたからなぁ...。飯の話じゃない事は確かだ。」
『妹紅』が不安になっている様子を見て少し茶化す事にした『猫ショウ』。
妹紅「そっ、その話は良いから!?(部屋に着いた時謝らなきゃ。)」
『猫ショウ』は『妹紅』が怒れる位にまで機嫌が直った姿を見て安心した。
『紫』と『藍』のいる部屋
紫「あら?もう来たの?『その娘』を泣き止ませるまでもっと時間が掛かるのかと思ってたわ。」
『紫』から何か言われたが、『二人』はそれを受け流した。
『妹紅』は『藍』の近くまで来ると...。
妹紅「あっ、あの...藍...さん?」
藍「ん?どうした人間。それと私の事は呼び捨てで構わない。」
『妹紅』は意を決して頭を下げた。
妹紅「ごめんなさい!食事中にいきなり泣き出してしまって...!食べていく内に色んな事を思い出して、涙が止まらなくなったんです...。」
突然『妹紅』が頭を下げてきた様子を見て驚いていた『藍』だったが、
藍「そうか...。だから泣き出してしまったのか...。だが、私の作った料理は美味しかったのだろう?」
『藍』は微笑みながら『妹紅』に問う。
妹紅「え?...はっ、はい!美味しかったです!」
藍「ならば良い。次ここに来た時はお前が笑顔になる料理を作れるように努力しよう。」
そう言って二人は笑いあった。
紫「藍、二人を呼んだ理由は『その娘』にある事を教えるためでしょう?」
『紫』がそう言うと『藍』は真剣な顔に戻った。
藍「そうでしたね、紫様。さ、二人共。早く机の下に座るんだ。」
『藍』は二人に机の下に座るよう催促した。