めでたしめでたしのその後~美女と野獣 二次創作~

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1:AL ◆6.:2020/10/11(日) 17:05 ID:91Y

美女と野獣の二次創作を書いていきます!
大好き過ぎるこの作品の二次創作書いてみたかった……

・感想待ってます!
・こんな話見たい、とかのリクエストも!
・荒らし、勝手に小説を進めることは禁止致します。
・マイナスコメントはお止め下さい。

では、スタート!

2:AL ◆6.:2020/10/11(日) 17:22 ID:91Y

キャラ知らない人も居そうなのでキャラ紹介

ベル:美しく、心優しい性格。賢く利発的。
かなりの読書家で空想好き。(変わり者扱いされることも…)

王子(野獣):元々我が儘で身勝手な性格をしており、
魔女の呪いで野獣に変えられたが、ベルに心を溶かされ
今は心優しく思いやりのある性格に変わった。

コグスワース:呪いで置き時計に変えられていた
執事頭。生真面目で頑固な面がある。

ルミエール:呪いで燭台に変えられていた給仕頭。
女好きでおもてなしをするのが好き。
コグスワースとは対照的だが、意外と良いコンビ。

ポット夫人:呪いでティーポットに変えられていた
家政婦長。優しくおっとりした貴婦人。
暖かいお茶を淹れて、ベルを励ましたことも。

チップ:呪いでティーカップに変えられていた
ポット夫人の息子。人懐こくて無邪気。
ベルにお話を読んで貰うのが好き。

バベット:ルミエールと恋仲の、呪いで羽箒に
変えられていたメイド。気が強く焼きもち焼き。


ムッシュ・レヴィ:本屋さん。かつてベルが村に
住んでいた時、父親以外の唯一の理解者だった。

モーリス:発明家のベルの父親。

3:AL ◆6.:2020/10/12(月) 17:47 ID:91Y

第一話
*めでたしめでたしのその後*

ーーベルは元の姿に戻った野獣王子と結婚し、
幸せな日々を送っていた。毎日がとても賑やかで
楽しかった。
ベルと王子が図書館で読書をしていると、チップが
二人に駆け寄って来て言った。

「ベル!僕にお話読んで!」

ベルはにっこり微笑むと、答えた。

「良いわよ、チップ。どのお話を読んで欲しいの?」

「これ!」

チップはベルに一冊の本を掲げて見せた。
その本のタイトルは、『ジャックと豆の木』。
偶然にも、ベルが好きな本の一冊だった。

「そのお話ね。私もそのお話が大好きなのよ!
じゃあ、読むわね……」

ベルは綺麗な透き通るような声で、読み上げた。
チップだけでなく、王子もうっとりと、お話の
世界に引き込まれた。

「ーーめでたしめでたし。これでお話はおしまいよ」

ベルはパタンと本を閉じた。チップは歓声を上げる。

「君の声で読まれるお話は、より一層素晴らしいものに
なるね、ベル」

王子は優しく言った。ベルは王子に照れたような
笑みを浮かべた。

ーーこうしてベルは、王子と共に素晴らしい生活を
送っていた。だが、行く手には波乱も待ち受けている。
その冒険にも似ためでたしめでたしのその後の
物語が、今から語られようとしている。


【第二話 突然の来訪者 へ続く】

4:AL ◆6.:2020/10/13(火) 19:39 ID:91Y

第二話
*突然の来訪者*

ーーベルと王子が図書館で読書をしていると、
足音が聞こえ、そのすぐ後にノックする音が響いた。
「入って」と王子がドア越しに告げると、荒い息遣いの
コグスワースの姿が現れた。
横に、ルミエールとポット夫人も控えていた。
「まぁ、コグスワース!一体、どうしたの?」

ベルは座っていた安楽椅子から立ち上がり、問う。
コグスワースは手持ちのハンカチで汗を吹きながら
話し始めた。

「それが……お客様がお見えになっていまして……」

「来客の予定は無かった筈だけれど……誰だろう」

呟くように、王子が言うと、ベルは

「もしかしたら、パパかもしれないわ。
ホラ、良く顔が見たくなった、って来るでしょう」

と、思い付いたように言った。王子も、彼女の言葉に頷いた。
しかし、コグスワースは首を横に振る。

「いえ…モーリスさんでは無いのですよ、ご主人様。
何でも、隣国のプリンセスだそうで……王子様にお目通りを
願いたいと申しております」

「それはそれは美しい女性です。まるで天使のように」

コグスワースの言葉の後に、ルミエールが要らぬ一言を
付け加えた。案の定、コグスワースに睨まれ、彼は
睨みかえした。

王子は驚き、思わずベルと顔を見合わせる。
しかし、その後すぐに彼はこう言った。

「ではお客様をお迎えしよう!コグスワース!
ルミエール、君は料理でおもてなしの準備を、
ポット夫人、君は甘く温かいお茶を淹れてくれ!」

ルミエールはうやうやしく一礼し、その場を離れた。
恐らく、調理場に行くのであろう。ポット夫人も彼に
続いて図書館を後にした。コグスワースは
「来客をお通しします」と告げ、出ていった。

「隣国のプリンセス……どんな方かしら?
とても気になるわ。私も、貴方と一緒に居て良いのかしら?」

ベルは、彼らが出ていき一段落すると、おずおずと
王子に問いかけた。

「勿論さ、ベル!隣国のプリンセスにも、君を紹介したいし」

と、にっこり微笑み、王子は言った。

5:匿名さん hoge:2020/10/13(火) 21:19 ID:qaM

ルミエールの「それはそれは美しい女性です。まるで天使のように」という付け足しちゃう所が原作と近くて、とても良かったです!
脳内でアニメが再生されていましたw
隣国のプリンセス、どのような人なのか楽しみです!これからも二次創作を書くのを頑張ってください✨

6:AL ◆6.:2020/10/14(水) 17:27 ID:91Y

ありがとうございます!
アニメに寄せたので、そう言って貰えてとても
嬉しいです✨これからも頑張りますので、また
見て貰えれば幸いです😊

7:AL ◆6.:2020/10/14(水) 19:22 ID:91Y

隣国のプリンセスが待っているという広間へ向かうと
雪のような白髪を持ち、純白のドレスを身に纏い、
絹のように白い肌に真っ赤な頬紅を塗った、美しい女性が
ポット夫人の淹れたお茶を啜っていた。
そして、王子の存在に気付くと椅子から優雅な身のこなしで
立ち上がり、ぱぁっと顔を輝かせた。

「お久しぶりですわ、王子様!ずっと……ずっと、
お会いしたいと思っておりました」

姫は王子の手を取り、そう言った。
王子は困惑の表情を浮かべ、コグスワースを見るが
コグスワースもどういうことか理解していないようだった。

「ちょ、ちょっと待ってくれ!僕と君は、何処かで
前に会ったことがあるかい?」

戸惑う王子は手を優しく離し、そう言うのがやっとだった。

「まぁ!そんな……わたくしのこと、
覚えていらっしゃいませんの……?」

「ああ……。何処かで会ったことがあるかな?」

王子は改めて、もう一度聞いた。

「ええ」

姫は悲しげに目を伏せて、そう頷いた。

「わたくしは、メルディア。隣国の王女でございます」

メルディアは優雅にドレスの裾をつまみ
自己紹介した。

「メルディア、会えて嬉しいよ。今日はどうして
我が城へ?」

自己紹介が済んだので、王子は本題に入ることにした。
するとメルディア姫は何故か頬を赤らめた。

「本当に貴方は、何も覚えていらっしゃらないのね。
わたくしは、子供の頃の約束を果たしに来たのですわ」

「子供の頃の、約束?」

王子は必死に子供の頃の記憶を辿る。だが、誰かと
何かを約束した覚えは無かった。

「結婚の約束ですわ」

メルディア姫は凛とした態度でそう答えた。

「結婚の約束ですって!?どういうことなの………?」

姫がそう言った所で、それまで沈黙を押し通していた
ベルが思わず、そう声を上げた。


【第三話 王子のフィアンセ!? へ続く】

8:AL ◆6.:2020/10/14(水) 19:34 ID:91Y

第三話
*王子のフィアンセ!?*

ベルの声を聞くと、メルディアはベルの方に
視線を移した。

「あら、この女性はどなたですの?」

王子はベルの肩に手を添えてメルディアの質問に答えた。

「彼女はベル。僕の妻さ」

王子に紹介されたベルはメルディア姫の方に
歩み寄り、挨拶をした。

「ボンジュール!はじめまして、私はベルです。
彼の……妻よ」

ベルはメルディア姫に負けず劣らずの、素晴らしく
優雅で上品にお辞儀をした。

「妻?王子様の、妻?貴方が?」

メルディア姫は、大層ショックを受けた、といった
様子で呟いた。

「ええ、私は彼の妻ですけれど……何かありまして?」

ベルは心配そうに問う。

「嘘。何かの間違いですわ、そんなことある筈が!
だってわたくしは、彼と結婚の約束をしたのですもの!」

メルディア姫はベルをきっと睨み付け、言った。

「だけど、メルディア、待ってくれ!僕は君のことを
覚えていなかったし、そんな約束をした覚えもないよ!」

王子はベルと姫の間に割り込み、声を上げた。
どうすることも出来ない召し使い達は、お互いの顔を
見合わせていた。

「いいえ、貴方様が覚えていらっしゃらなくても
わたくしは覚えています。確かに、貴方とわたくしは
結婚の約束を致しました!」

メルディア姫は王子に訴えるような眼差しを向けると
そう言った。ベルも王子も、戸惑うばかりだった。

9:AL ◆6.:2020/10/14(水) 19:57 ID:91Y

ーー恐らく、メルディア姫が言っているのは
王子が呪いをかけられる前のことだろう。
まだ王子が若く、傲慢で、我が儘だった時の。
だが、王子だけでなく、召し使いの誰一人として
メルディア姫の言っている″約束″を覚えている者は
いなかった。

「あの時……確かに約束致しましたのに」

彼女はポツリと言った。その姿に、今は思いやりの
溢れる王子は、可哀想だと思ったが、してやれることは
何もない。

「でも、別に構いません。もう一度やり直しましょう。
王子様、わたくしと結婚して下さい」

凛とした態度と気品溢れる声口調で、姫は言った。
そして、手を差し出す。

「メルディア、僕には妻がいるんだ」

王子は戸惑いながらも、それについては
はっきりと言った。醜い野獣の姿をした自分を、
真っ直ぐに愛してくれたベル。そのベルを捨てることは
王子には出来なかった。

「彼女、舞踏会や社交界でお見かけしたことは
ただの一度もありませんけれど。お生まれは何処ですの?
何処の王女ですの?」

ベルに刺すような視線を向け、メルディア姫は言った。

「私は……貴族の生まれではありませんわ。
小さな村で育った、平民です」

ベルは堂々とした態度で答えた。
平民の生まれだと答えるのには少しばかり抵抗が
あったが、それでもベルは堂々とした態度で答えたのだ。

「まぁ驚いた。誇り高き王子様の妻が、平民?
冗談はおよしになって」

メルディア姫はベルを小馬鹿にするように言った。
彼女は、自分の生まれとマナーに誇りを持っていた。
だからどうしても、平民のベルに自分が負けている
事実を認めることが出来ないのだった。

「貴方、言っていたじゃあ、ありませんの!
どんなに美しくても、平民とは結婚する気にはなれないと」

メルディア姫は言葉を続けた。
確かに、呪いをかけられる前の王子はそう思っていた。
しかし今は違った。

「あの時の僕は愚かだった。今は考えが変わったよ。
僕は、隣に立つこのベル以外と結婚する気には
なれない」

王子はきっぱりと言った。
そこでようやく執事頭のコグスワースが前に踊り出て
うやうやしくこう言った。

「………と、いう訳でございますので、メルディア姫様
どうかお帰りになられて下さいませ」

コグスワース達も、ベル以外の人を王子の妻と
認める気にはなれなかったのだ。

10:匿名:2020/10/27(火) 23:49 ID:VGg

とても面白かったです☺ アニメ版をつい最近見てからこれを読んだのですが、やっぱりベルと王子の愛は素晴らしいですね! あと、最初の場面でベルにお話を読んで貰っていたチップ、やっぱり可愛いなとついアニメ版を思い出してしまいました!!!
(話は変わって…)リクエストです!ベルと王子の旅物語的な話が読みたいです。実写版になってしまうのですが、ベルと王子がパリに行っていた場面があり、なんかアニメ版のベル達にも同じ様な事をさせてあげたくなりました。
これからも二次創作の執筆頑張って下さい!!!

11:AL ◆6.:2020/10/28(水) 19:13 ID:tDs

>>10
わざわざ読んでいただきありがとうございます✨
ベルと王子の愛の描写には、こだわったつもりですので
言ってくださり嬉しいです!
チップがベルにお話を読んでと、せがむシーンは
「美女と野獣~運命のとびら~」という小説からお借り
しましたー
チップって可愛いですよね!

実は、ちょうど近々、そんな話を描きたいと思って
いまして………楽しみにしていただければと思います!
忙しくて、なかなか更新出来ませんが、また良ければ
見てくださると喜びます笑


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