>>121 「……私よりもいいじゃない、あなたはいい人に恵まれたわね」 その様子を見ていたマリアは魔王に、こう話す。 「お前は、誰かに世話になるなんてこともあまり無かったからな。ましてや、友人なんてな……」 魔王は徐々に目覚めていく。なぜ自分はマリアとニャルを重ねていたのか……と。 マリアとニャルは、見た目はもちろん中身も似ていない。ただメイドであったというだけ…… 彼は何かに惑わされていたのだ。自分の闇に、しがらみに。 それが次第に解け始めたのだ。