☆☆探偵チームKZ・G事件ノート part1☆☆

葉っぱ天国 > 探偵チームKZ事件ノート > スレ一覧
414:黒猫&◆WA:2016/02/10(水) 07:39

おひさ!
葵子
小説とっても面白い〜!
これからも頑張ってね!


葵子◆MQ:2016/02/10(水) 19:29 [返信]


こんばんわ(*^o^*)

*黒猫*
あざあっす!!
黒猫も頑張ってね( ´ ▽ ` )ノ

初回・>>98 前回・ +青い海原は知っている+

信乃の姿が見えると、毛野は安堵の息をついた。
信乃は相変わらず怒っていて、毛野の目をみようとしない。

毛野はその事を悲しそうにしていたが、
直接口に出すことは無かった。
ただ、水着を交換する際に、

「ホントにおばあちゃんの家いくんだよね?」

と探りをいれてきただけだった。
彩は嘘を突き通す自信がなく、下を向いていた。

毛野と水着を交換して、問題となったのは服だった。
まさか水着で街へは出れない。

彩と信乃は祖母の家に行くつもりは毛頭無いので、
失念していたのだった。

彩は着替えを持っているが、
信乃達の服は当然義母が持っている。

気付かれずくすねるのは不可能だった。

仕方が無いので海の家で服を買う。
丁度良いサイズが無く、
だぼだぼのTシャツに水着という格好で落ち着いた。

なんだか不恰好で、ちょっと幼く見える。

彩がそう言ってクスクス笑うと、
信乃はちょっと恥ずかしそうにそっぽを向いた。

そのまま2人一緒に砂浜を出、近くの遊歩道を歩いていた時だった。

唐突に、信乃が言った。

「おねえさん、ごめん。おれおねえさんの事だましてた。」

意味がわからずきょとんとする彩に、信乃はさらに言葉を重ねる。

「さっきほちょうきわたしたの、
ホントはおねえさんを信用できるかみはるためなんだ。」

そう言って、申し訳無さそうに俯く。

「でもおねえさん、おれのこと何も言わなかったね。
会話、見てたんだ。」

どこで。と彩が聞く前に信乃は唇を指した。

「どくしんじゅつ。おぼえたんだ。」

読唇術。その名の通り唇の動きから音を読み取る能力だ。
片耳が聞こえないことを不意に思い出す。
彩はばつが悪く下を向いた。

「おれがおばあちゃんの家にいけないホントの理由、話すよ。」

そう言って信乃が語り出したのは、
意外にも打算に塗れた、さっきのやりとりの側面だった。

「最初からおかしいと思ったんだ。
こっそり抜け出しておばあちゃんに会いに行こうだなんて...
いつも、そういう事をいいだすおれを毛野がとめてたのに。
でも、さっき話してわかったよ。」

信乃はぱっと顔を上げた。
その目には、深い怒りがぎらついている。

「あいつはおれを追いはらいたがってる。
つまり、今日ここでおれに見られたらまずいことをするんだ。
だから、おれは毛野をみはる。」

太陽の光を背に受け、表情は逆光でよく見えない。
しかしその剣幕に、思わず彩はたじろいだ。

「思いすごしかもよ...?」

信乃は笑った。

「ううん。おれわかるんだ。
毛野は今日、お母さんと会うんだよ。」

笑みからは寂しさが滲み出ている。
子供とは思えない、諦めと理不尽に耐える笑顔。

見るに耐えなくなって、彩はぎゅっと信乃を抱きしめた。

「おねえさん..?」

不思議そうな信乃の声。
彩は抱きしめた腕を離さず、無理に笑った。

「大丈夫、私協力するよ。」

信乃くんの気がすむまで、という言葉は飲み込む。

正直に言えば、彩はこの時、信乃の言う事を信じていなかった。

ただの思い過ごしだと思っていた。

本当は、信じていなかったのだ。

_____________
くそ長い。ごめんね〜


全部 <前100 次100> キーワード
名前 メモ