探偵チームKZ事件ノート面白い話たくさん書こう!

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47:姫奈◆gU:2016/12/06(火) 03:05 ID:glE

めげずに書くぞ、オーーッ!\\\٩(๑`^´๑)۶////
……てことで、続けて書きまぁす!
同じく、優しーい目で読んでね˚✧₊⁎❝᷀ົཽ≀ˍ̮ ❝᷀ົཽ⁎⁺˳✧༚

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『夕焼けは知っている』
2,誕生日~アーヤside~

ふわぁ、と欠伸をしてそばにある目覚まし時計を見る。
やっぱり早いな……。最近、目覚まし時計が鳴る十分くらい前に起きちゃう。いや、いいことなんだけれど、不思議だなって思って。でも、目覚めは良い。
朝からそんな事を考えている私、立花彩は高校二年生。浜田の高等部に通ってる。今年から中学生の妹、奈子も浜田に合格し、入って来た。いつの間に勉強したんだろ、ってくらい勉強は出来てなかったのに……本当に怖い子。
「彩ー!起きなさーい!」
わ、ママの怒鳴り声。早くしなくっちゃ。
でも、布団から出るのは名残惜しい……というか、寒いから嫌だ。まぁ、そんなこと言ってたら怒られるから、さっさと支度をして暖かいダイニングに入るけれど。
「彩、奈子、早くしないと。遅れるわよ」
奈子とは、登校は一緒にしてる。だから、どっちかが遅かったりすると、大変なことになる。でもなぁ、朝はゆっくりしたいって思うのは、私だけなのかな……。
「こら、彩!ぼーっとしてないの!」
結局、怒られた……。とほほ。

「お姉ちゃん」
登校中、電車の中で奈子に話しかけられる。
「何?」
「お姉ちゃん、今日お誕生日だよね。おめでとう!」
あ……れ、そうだったっけ……?今日……11月3日?
あ、ほんとだ。今日か。忘れてた、完全に。
「ありがと、奈子」
『祝ってくれてありがとう』と『覚えていてくれてありがとう』ね。ふたつの意味を込めて。
「……あ、着いた」
ふたりで電車を降り、のんびりと歩き始める。ふっと空を見上げて見ると、厚い雲で覆われた果てし無く広い空が見える。あーあ、今日は誕生日なのに曇りかぁ……残念。
「じゃあお姉ちゃん。バイバイ」
奈子が中等部の校舎に向かって歩き出そうとしてる。高等部とは、少し離れてる。私は、奈子に軽く手を振って、
「じゃあね」
と、短く答えた。そして、私は高等部の校舎の三階にある自分のクラスに、足を向けた。教室に入って、今度は自分の席を目指す。席に着いた途端、バシン!と机を叩かれた。これは、いつもの事。
「彩っ!おはよ!」
「菜穂、おはよ」
この子は、武田菜穂。昔は私の天敵のような存在だったけれど、菜穂が退院した今はとても仲良くしている。
「それで、今朝は何の用?」
「……えっとぉ、そのぉ……宿題、うつさせて!」
やっぱり。最近、菜穂のことが分かりすぎて、自分でも笑えてくる。クスクス笑っていると、菜穂がぷぅと頬を膨らませて、私を見てる。
「いいよ」
「ありがと!あー助かったぁ!」
そう言う菜穂に、少し怖い声で、
「明日は忘れても見せないから」
と、言うと菜穂は悲鳴をあげた。
「げっ!ちょっ……なんでー?!」
少しくらい、自分でやらないと。とは言わず、にっこり笑ってみた。
「分かったってば、もぅ」
「はい、これ今日の宿題。頑張ってうつして」
「りょーかい!ありがとー!」
そして、自席に戻ろうとしていた菜穂はぴったりと足を止め、私を振り返ってこう言った。
「彩!お誕生日、おめでとぉ!」

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上咲七星◆J2:2017/01/12(木) 00:40 ID:9sE [返信]

よぉし!せっかく来たし、小説更新しちゃいますかーっ!

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『夕焼けは知っている』
>>45…1,プロローグ
>>47…2,誕生日
3,疲れてる?~菜穂side~

彩ってば、自分の誕生日も忘れてるってどんだけトロいのよ!?
彩は私の大切な友達。中学に入ったばっかの頃は私が勝手に八つ当たりしてて、ほんとーに仲が悪かった。私が入学式の日に勘違いしたのがいけなかったんだけどさ。で、私が一方的に色々絡んで、嫌がらせをしてた。そんな私と友達になってくれた彩は、マジ天使だと思う。
それにしても、私ちゃんとプレゼント用意したのに、彩が忘れてたからすっかり渡しそびれたし!あーもう!彩め〜!もっかい突撃だ!今度こそ渡さなきゃね。
私が彩のところに向かおうとしていると、じとーっとした視線を感じた。またか……。誰の視線か、どういう意味が込められてるか、すぐに分かる。だって、いつものことだから。そう思いながら向けた、私の視線の先には……佐田真理子と仲間たちがいた。そして、やっぱりいつものように私の視線を受け止めた瞬間、全員でサッと逸らす。気にはしないけど、なんか嫌。前は仲良かったけどなあ。入院する前は……。
ハッとして私は首をぶんぶん振り、足取り軽く彩の席に向かうのだった。
 [放課後]
「彩ー!一緒に帰ろー!」
「あ、うん。帰ろう」
ふんふんと鼻唄を歌いながら歩く私と、しっかりした足取りでキリッと歩いている彩。
傍目から見たら、すんごぉく意外な組み合わせに見えると思う。ってか、私もそう思うし。
「ねえ彩。今日さあ、彩の誕生日だからさ、どっかでお茶でもしない?」
そう訊くけど答えは分かりきってる。彩は忙しいもんね。
「ごめん、菜穂。今日も塾なの」
やっぱりね。うん、知ってた。知ってたけど……。
「だっ……だよねーっ!ん、だいじょーぶっ!」
ごめんね、という彩の顔をそっと横目で見る。すると、いつもと違う表情に動揺を隠せなかった。
彩はその時、なんというか……苦しそうな、悲しそうな、変な顔をしていた。そして、とっても眠そうだった。
「彩?なんか……疲れてる?」
「……うん」
「私でよければ、話聞こうか?」

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