「え、お前何かけてんの」
只今、キッチンの壁の時計は午前6時55分を指している。7時に主様のところに朝食を持ってく単純な仕事。今週はおれとオペラが当番。誰がこのシフト組んだんだか忘れたけど、朝っぱらからこいつと顔合わせなきゃなんて、メシがまずくなる。3分ほど前に腹が鳴ったのを思い出した。まあ、おれ、仕事に情挟むほどコドモじゃねえし。
しかしこればかりは許せない。トレイに主様の朝食を乗せ、主様が使うフォークとナイフを棚から取っていたとき、後ろからぱちんと指のスナップ音が聞こえた。嫌な予感がして振り替えると、折角調理担当――今日は誰か忘れたな――がこんがりきつね色で肌理細やかなあみあみに焼いたトーストの上に、魔法で珈琲シロップなんかかけてやがる。は、と口を開けたと同時、思わず手の力が緩み、握っていたフォークとナイフがからんとタイル貼りの床に落ちた。何が不思議なのか、こいつ、目の瞳孔を少し広げては首を少し傾げる。
「おや、見てわからないかい?珈琲シロップだよ」
「そういうことは聞いてねェよ」
落としたカトラリーをしゃがみ込んで拾う。黒いサロンエプロンの裾が床についた。チッと舌打ちが漏れる。悉くツイてねえな。フォークとナイフをもう1組出すと、おれは落とした方を流しにおき、新しい方をオペラの前にあるトレイに置こうとする。が、オペラはトレイに前に突っ立って、何が面白いのか、トーストにかかったつやつやの珈琲シロップをじっと眺めていた。
「どけよ」
イライラする。抑えろ。膝蹴りしたくなる衝動、抑えろ。ぬ、とこいつはおれの方を見た。目を合わせるのがなんとなく嫌で、でこに焦点を当てる。
「主様に出すトースターには主様の好きな珈琲の花の蜂蜜がもうかけてあンだよ、勝手に要らんモンかけんなよ」
「珈琲蜂蜜なら、珈琲シロップも大差はないと思うぞ、ワタシは」
なぜかこいつは自信満々だ。珈琲蜂蜜と聞いて、一瞬でにんまりした。
「食べたことあんのかよ、珈琲蜂蜜」
「ないな」
「ないんか」
「ないぞ」
呆れた。ちら、とトーストに目をやる。どろ、と不透明な珈琲シロップの下、所々からちらりと覗く半透明な珈琲蜂蜜。どちらも茶色かかった色味。……主様にお出ししてもいい、のか?
「いや、だめだろ」
はあと顔を両手で覆って溜息をつく。
「なぜなんだ?珈琲を使っていることには代わりないだろう、」
「見た目からして」
「外見より中身だと言うぞ」
「中身もだよあほ」
「あほってワタシのことかな?」
「あほ」
へなへな、床にしゃがみ込んじまうわ、おれ。
( / 煙羅にパァルちゃんで絡んでくださるとのことでしたので、えでぃ兄妹にはこちらから絡みますね、! )
( ヴァレーニエ /
>>47 : リリィさん
( ココ /
>>49 : リク
( / 絡み失礼します! )
( ヴァレーニエ /
>>50 : 悠陽さん
( / 絡みありがとうございます! 折角絡んでくださったのでリコットちゃんの方も返させて頂きます〜 )
( 煙羅 /
>>50 : 悠陽クン
( ヴァレーニエ /
>>52 : リコットさん
( 煙羅 /
>>52 : リコちゃん
( ココ /
>>52 : リコット
( / 煙羅にパァルちゃんで絡んでくださるとのことでしたので、えでぃ兄妹にはこちらから絡みますね、! )
( ヴァレーニエ /
>>47 : リリィさん
( / 絡み失礼します! )
( ヴァレーニエ /
>>50 : 悠陽さん
( ヴァレーニエ /
>>52 : リコットさん
( / 煙羅にパァルちゃんで絡んでくださるとのことでしたので、えでぃ兄妹にはこちらから絡みますね、! リクくんにはココで絡みにいきます〜〜 )
牛乳、入れないの?
(
>>47 : リリィさん
( / 絡み失礼します! )
… 時計仕掛けのオレンジ、
( マスケット銃かちゃかちゃ、
ハラショーなもの読んでるわね、
>>50 : 悠陽さん
(
>>52 : リコットさん
( / 酉把握の助です〜〜〜〜( がッてん! ) )
(
>>54 : レイさん