The★談会 part14 「Over “Quartzer” ~ユニバース・フェスティバル~」

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297:新檀黎斗神◆02:2020/01/20(月) 07:11 ID:tec

AI美空ひばりについて思うこと。

昨年の大晦日、紅白歌合戦にて特別枠でAI美空ひばりが登場した。
美空ひばりは知っての通り、昭和の歌姫で三十年前の1989年に亡くなられている。
平成最初で、美空ひばり自身最後のシングル、「川の流れのように」は有名で今も唄い継がれている。
その美空ひばりがAIとして復活し、更に新しい曲「あれから」を歌い上げた。
その声質、トーンから従来の音声ソフトに比べ、確実な進歩とリアリティが感じられ、まるで本人が歌っているように思えるほどの出来であった。
また、「あれから」という曲自体も「川の流れのように」のアンサーソングとも捉えられ、総じて感動するものであった。

技術としての今回の催しは百点と思われる。ただ、倫理的な問題を考えるとかなりシビアなものにも感じられるのだ。

美空ひばりと言えど死人。故人をこのような形で復元していいのだろうか?

ということだ。
ネットニュースにて、山下達郎がAI美空ひばりに対する批評が上げられていた。
そのコメント欄にて「故人を商売道具としてあげるのはどうか」「人道的に問題がないか」「あくまで心の中で生きているのだからこんなことしなくてもいい」という意見も多かった。


新檀黎斗神◆02:2020/01/20(月) 07:20 ID:tec [返信]

>>297続き

やはり、感じ方は人それぞれといったところか。
個人的には止まった時が再び動き始めたようにも感じたが、それはあくまでもAIの美空ひばりであり、本人ではないのだ。
つまり、動き始めたように見えて、実は違うものが動き始めているという矛盾が生じているわけだ。

今後このようなことが増えてゆき、例えば、アニメの声優が亡くなったとき、代役として同じ声をラーニングさせたAIに担当してもらうということも増えていくだろう。
ただし、これもやはり当人ではない別人。反発も大きいわけだ。
とりわけ今回の件において批判が多かったのは語りパートだった。
あたかも本人が語っているように見えて、実は他の人が作った台詞だった。
本人が考えて語るのと、他の人の文を語るのとでは訳が違うというわけだ。

果たして、今後の世の中において、こういう人道や倫理とAIの価値観の釣り合いがいつまで通用するのか。
「本人だけど本人じゃない」という考え方が、いつかただのワガママと化する時代もそう遠くないであろう。
今回の件から見え隠れする未来の図をどう読み解き、これらをどう捉えるかはあなた次第。


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