【リレー小説】学園女王【企画?】

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122:かおり:2017/03/30(木) 13:01

(>>121と同じくらいの時間です)

「ちょっと美紀!説明してもらおうか!」
3−Aの教室に響き渡る大声。生徒達は何事かと目を向けたが、聞こえてくる声から内容を理解し、それぞれ雑談や予習に励むことにしたようだった。
言い争っているのは生徒会副会長と会計。下手に仲裁したりのぞき込んだりすると後が大変になるに違いない。
「説明と言われても、私は会長の決定をそのまま真帆に伝えただけ。一年生には結城さんが、二年生には月乃宮さんが、そして三年生には私が伝えることになったから」
「違う!廃部の理由よ!」
「会長の判断」
「あ、り、え、な、いって言ってるでしょ!恵里ちゃん達がそんなことをするわけがないの‼」
「私はなにも白野さんや戸塚さんだと言っている訳じゃない」
「全員含めて、ありえない!」
ここまで聞いているとほとんどの事情がわかってくる。
要約すれば……文芸部員の一年が何か会長に背くことをやらかし、文芸部は廃部になった。それを美紀が部長である真帆に伝えたところ真帆がきれた、という感じだろう。
それにしても珍しい。真帆が感情的になっている。それ程文芸部を守りたいということだ。
「真帆、今あなたが何をしても変わらない。わかっているでしょう?」
「……そういえばさ、どうして廃部にしたの?そこまで大事ではなかったよね」
「何が言いたいの」
「いや。生徒会と文芸部、どちらも納得できそうな案を思いついただけ♪」
(でたぞ、屁理屈上手の笹川だ)
(真帆ちゃんの正論は言い返せないもんね)
(会計がどこまで反論できるか……)
(無理よ、賭けにすらならない)
生徒たちの意見は満場一致。何かしらのペナルティーは下されるだろうが、廃部にはならない。それだけ、真帆との口喧嘩は無謀なものなのだ。
「美紀、あなたはどうして会計になったんだっけ?」
「……そういうことね。でも、私一人の判断じゃ無理。会長に許可をもらわないと」
真帆は小さくガッツポーズをつくった。
こめかみを抑えながら百合香のもとへ向かう美紀のあとを意気揚々とついてゆく。

「神狩のやつ、相当ストレス溜まったな。俺生徒会入らなくて正解だったわー」
能天気な男子生徒の発言に、クラスメイト達は激しく同意したのだった。

「それで、私のところへ来たというのかしら」
「そ。簡潔にいうと―――文芸部を存続させてほしいんだ」
生徒会室では、会長と副会長の争いが繰り広げられていた。勿論話題は、文芸部の今後について。
自身の要望をきっぱり言い張った真帆に対し、
「駄目よ。あんなことが起こった以上、生徒会は対応しなければならないわ」
百合香は即刻要望を拒否する。
しかし、真帆には真帆なりの案がある。真帆は、勝利を確信したような笑顔でこう言った。
「その代わりとしてね、こちらから提案があるのさ。聞いてもらっていいい?」
自信をもつその表情に疑問を感じた百合香。提案を聞くくらいならいいだろうと思った。
「……その提案とは、どんなもの?」
「簡単だよ。百合香が許可して、美紀が書類をつくればいいだけ。生徒会と学園のメリットもある」
「参考までに、それをお聞かせ願えるかしら」
それに答える真帆の返答は、とんでもないものだった。
「……そうね。それならいいかもしれません。でも、あなた達文芸部はそれで大丈夫なの?」
「大丈夫に決まってるでしょ。あたしたちをなめないでよね。ほかの学校の文芸部とは格が違うんだから」
「そう。ならいいわ。美紀、私は真帆の提案をとろうと思うの」
「……問題ないよ。まだ一学期だから、つくった書類は少ないの。あとは百合香と真帆の署名、ここの二ヶ所」
風花百合香、笹川真帆と、二人はそれに署名した。

文芸部存続と、真帆の勝利が確定した瞬間だった。

「璃々愛ちゃんたちに知らせてくるわ。あとは美紀に頼みます」
「わかった。書類は提出しちゃうよ」
女王が進むところには、きっと大勢の生徒が並んでいることだろう。

「安心した?美紀」
「……別に」
「そう?」
女王が去った後の部屋では、美紀をからかう真帆の姿が見られたという。


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