【ノンフィクション】私は恋を知りました。

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1:奏:2019/04/18(木) 23:59

【登場人物】
佐藤奏
中学2年生

宮坂優菜
中学2年生


>>1の中学2年生じゃなくて中学1年生です:2019/04/19(金) 00:51 [返信]

【入学式】

着慣れない制服を着て私は外へ出た。
入学式。
ついに来てしまった。
小学校6年間とはまるで違う生活が待っているのだ。
ため息をついていると、待ち合わせ場所に友達が来た。
「あ、佐藤!ごめんね遅れちゃって!」
その友達は未來。
最終装備を生まれついた時から持っているチート野郎。
「だいじょぶだよー。行こーぜ」
私達は小5の時からのクラスメイト。
趣味が合うからすぐ仲良くなれた。

「もうほんとリゼロのラム可愛くて!!!」
「リゼロよく知らんけどキャラめっちゃ可愛いよな」
「めぐみんも可愛くて!!!」
「わかりみが深い」

そんなオタク丸出しの話をしているうちに、学校に着いた。
まだ昇降口は開いていない。
人がどんどん集まってくる。

「お、奏じゃん!教室まで一緒に行こ〜」
声をかけてくれたのは同じ小学校で同じクラスの千尋。


「あっ昇降口開いたぁ!」

誰かの声にみんなが昇降口の方を向く。
必死に名前を探してやっと自分の下駄箱を見つける。
そして押し込まれそうになりながらも階段を上る。

「隣の席は……なーんだ。榎木か」

同じ小学校出身の榎木だった。
部活と住んでいるマンション団地が同じだから一応顔見知りだ。
よかった。

先生が話し出した。_もちろん内容はさっぱり覚えていない_
ぼーっとしながら前の席の人とその隣の席の人の名前を見る。
野咲航
のざきこう…?知らんなあ…
その隣は…?
宮坂優菜
みやさかゆうn…あっ!あの中心組予備軍女子か。

「_なので出席番号順で並びましょう。」

先生のその声だけはちゃんと聞こえた。
宮坂優菜ちゃんは立ち上がり振り向いた。

美少女…


そう思った。その美少女_優菜ちゃんは教室の後ろに並んで行った。
あ、私も行かなきゃ。
私は優菜ちゃんの後ろに並んだ。

入学式というものはものすごく暇である。
呼名以外は出番がない。主役なのになあ…

そう考えていたらもう退場。
そのあと教室に戻り、またいろいろ先生の話を右から左へと聞き流し写真を撮る時間になった。

私の家族は誰も来ない。

別にそれは苦痛ではない。もう慣れた。
運動会_弁当を食べる時は少し悲しかったが_も
音楽会_合唱の伴奏をやった時は悲しかったが_も
もう慣れた。

1番の苦痛はぼっちである。
同じ小学校出身の人はみんな出席番号順が前の方。
私は後ろの方だからだ。

あー悲し

そう考えていると声をかけられた。
「奏ちゃん?だよね。あたし優菜。宮坂優菜!」
「あ、うん。」

沈黙

沈黙の末、優菜ちゃんは同じ小学校出身の人と話し出した。
そりゃそうだわ。

その後も話さないままだった。


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