その女性は今度はスマホを操作し始めました。何をするつもりなのでしょうか?もう人類は世界にほぼ残されていません。なのに、こんな所で一体何をしているのでしょうか?
「よいしょ。凄い写真が撮れました!さぁ、他の皆さんはどうでしょうかね!?」
本当に何、でしょうか。
どうやら、まだ人類は居るみたいです。······少し探してみましょう。
アメリカの、シカゴです。
まあ完全に崩壊してますね。どうやら真っ先に無法地帯になったみたいです。
恐らく人は居ないで────居ました。
「えっと、シカゴ大学って、確かここだったような······あ、それっぽい痕が。じゃあ、あれもあるかな·········あった」
日本にいたあの人より幼い少女です。······その少女が持っているのは、時計のオブジェ───『終末時計』でした。
なんとなく、この後にやることはわかります。
「えっと、カメラここで······はい、世界、終末しましたね」
針は午前零時。
空を、ただひたすら真っ黒い雲が覆っていました。