いよいよ始まりました、大魔闘演武ー!本日最初の競技は……
去年も参加した水中戦。これは結構辛かったりする。
ざわざわ………
突然、会場のに大きな水槽のようなものが出た。
「えー、今回は女子限定という事です!では参加者の皆様は水着に着替えて水槽の中へーー」
「------で、大丈夫っすか、ルーシィさん」
「うん…」
全然聞いていなかったが大丈夫だろう。……水中戦。去年散々ミネルバに痛めつけられた競技だ。
(今年は、大丈夫……)
「では、始めます………ピーーーーっ!」
けたたましく、開始の合図である笛が鳴った。
(今だ!)
召喚、水の聖霊、ウンディーネ…水聖霊姫、ルナ!
水のせいで声は出ないが心の中で強く唱える。
水槽はかなり広く、相手との距離も結構ある。
(これ、マジックヴォイスは使えない?…いや、まだ策はある。)
「ちょっと、お嬢様しっかりしてよー」
「もう、ウンディーネ。王女にも作戦はあるのですよ」
「むー」
指示を出すには、声が…ううん、声を出さなくても指示は出せる。
ルーシィは考えると同時に《チャット》で2人に指示を出す。
「りょーかいっ!」
「えぇ、いいですわ。王女様。」
自分も攻撃に出よう、泳ぎ出そうとするルーシィは何者かの攻撃によって止められた。
「ウォーターサイクロン!」
ジュビアの声にジュビアの技。
(あれ、何で声出てるんだろ…)
悩んでいると外からスティングの声が聞こえた。
「ちょっ、ルン!酸素ラクリマは?!」
あぁ、本当だ。みんな酸素を体内に取り込むラクリマをそばに置いている。
そしてさっき、ルーシィが無視していたスティングの話は水槽に入る前に酸素ラクリマを開催スタッフから受け取る事についてだった。
(とりあえず、酸素を…!)
チャットでルナ達にジュビアを任せて水槽の上まで急いで泳ぐ。
今年は去年のように球体ではない。本当の真四角だ。
「……ぷはぁっ」
酸素を取り込みながら考える。
(とりあえず魔法で酸素はどうにかなる。だけど魔力の消費が激しく…)
いや、それでもやるんだ。
…セイバートゥースのために。
ルーシィはルナが戦うジュビアの元へと急いで泳いでいくのだった-----
次週はルーシィvsジュビア!
めいびす))がんば!